英傑活動の傍らで

ふぃる

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31話 チームメンバーと共に①

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 振り下ろされる木製の短剣、それを同じく木製の手甲で弾く。
 間を開けず反撃に移るが、拳は空を切る。

 ここに来てから早数日。
 聞いてた通り試験というのは通る前提で、その後の成り行きを決める為のものだったらしい。全容は伏せられたけど、傾向分けだけでなく順位付けもされてるようだった。
 最初の頃は自分も含め、戸惑いの空気が強かった。
 けど今は訓練所も賑わってる。木製の模造武器を打ち合う音も多く聞こえる。探り探りの内に、それぞれ持ち武器が決まっていったのだろう。


 一度後退した手合わせ相手の猫人、タァが再び踏み込んでくる。
 なんでも用意してる武器の性質上「武器のどんな一撃でも入れた方が勝ち」との事だけど、そうなるとパワーより瞬発力のある猫人の圧倒的有利に思えてしまう。

 けどタァは攻めが単調。攻撃の位置の高さこそずらしてくるけど、まっすぐ突撃してくるのは同じ。考える事が少なくて対処は楽。
 だけど小柄な猫人の中でもさらに小柄な身軽さ、それ故の手数。こっちも中々攻めに出れない。
 下段、上段、下段…いや、フェイントで真上だ。ちょっと対応は遅れたけど、手甲で防ぐ。
 高く跳ねたところに反撃…としようにも届かない距離を置きつつ離れて着地、直後跳ね返るように次の突撃。

 でも高く浮いた分、こっちにもあった時間の余裕。探知の魔術を展開、正確な位置の把握からタイミングを計る。
 受けて反撃で遅いなら、直接返すまで。
 早かったかな、と思った大振りの蹴りが、強く響く木同士の当たる音と共にクリティカルに入る。

「大丈夫か!?」
 派手に床を転がり持ち直したタァに、慌てて駆け寄る。
「へーきへーき、受け身ってやつにももう慣れたし!」
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