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32. 気付いた二人
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ランチが終わって午後の授業が始まりました。
気にかかることが二つあります。一つは、いつも以上に様子のおかしなセドリック様。そして、もう一つはお一人で昼食を摂っていたローナ様。
結局、食堂ホールから移動して少し中庭のベンチで休憩していた時も、セドリック様はしゃべらず、時折私の顔をじっと見たり、何か言い掛けたりを繰り返していました。
私、何かしでかしたでしょうか?
(はっ! もしかして、歌劇場で何かやらかしましたか? エーリック様には確かにお詫びをしましたが、セドリック様にはお詫びしていません。何か気に障ることでもしちゃいましたか? 嫌ですわ。全く記憶に無いのですけど……)
思わず背中を冷や汗が流れました。酔っ払ってやらかしたのでしょうか? たまに聞きますわ。酔ってとんでもないことを言ったり、やったりする人がいるって!!
(どうしましょう。まさか、自分がそんなことをやらかすなんて、思いもしませんでした!!)
急に顔が熱くなってきましたわ。変な汗が額に滲むのが判りました。ああっ。もしそうだったら、何をしたのでしょう!? 聞けませんわ! どうしましょう!
「シュゼット様? お加減が悪いのではありませんか?」
お隣から、小さな声でローナ様が声を掛けてくれました。心配そうに眉を下げています。
「あの、大丈夫ですわ……お気遣いありがとうございます」
赤くなった頬を押えて、同じく小さな声でお返事します。でも、
「どうしたのですか? そこの二人。お喋りはいけませんよ」
先生に見つかってしましました。不味いですわ。ローナ様におご迷惑を掛けてしまいます。
「先生。ごめんなさい。少し具合が悪くなってしまいまして……ローナ様がお気遣い下さいましたの」
もう、急遽具合が悪くなったことにします。多分、熱くなった頬はそのままのはずですから。
「まあ、それはいけませんね。編入初日で緊張されたのかしら? 静養室に誰かお連れして下さいな? ええと、今日の当番はどなただったかしら?」
「先生! 私がお連れします。お隣の席ですから」
えっ!? ローナ様? いやっ? これ以上貴方様にご迷惑をお掛けする訳には……
「さあ、シュゼット様、静養室に行きましょう」
はい。断れません。流されますわ。
静かに教室を出て、廊下を二人で歩きます。
席を立った時、エーリック様に小さな声で、大丈夫?と声を掛けられました。セドリック様も振り返って何か言いたそうでしたけど、言葉はありませんでしたわ。
「シュゼット様? もう少しですから、お辛かったら私に掴まって下さいね?」
ローナ様が、気遣うように言ってくれます。申し訳ありませんわ。本当は何とも無いのに。
「ありがとうございます。ローナ様にはご迷惑をお掛けしてしまって、ごめんなさいね。でも、教室を出たら大分楽になりましたの。静養室で少し休んだら、授業に戻れますわ」
本当に大丈夫ですから。
「……」
「……」
静養室に向かう廊下はとても静かです。
「あの、シュゼット様?」
「はい。なんでしょう?」
隣を歩くローナ様が、ためらいがちに口を開かれました。
「あの、シュゼット様は、フェリックス殿下の婚約者候補で、い、いらっしゃいますよね?」
あら? この方、結構ぶっこんでくる方なのかしら?
セドリックは前髪をくしゃっと搔き上げると、眉根を寄せて考え込んだ。
体調が悪くなったと言って、シュゼットが教室を出て行ってしまったから。
確かに、出て行く直前の彼女の顔は赤かったし、熱っぽいような、潤んだ瞳をしていたように見えた。ランチの時はそうでもなかったが、やっぱり、先生の言うように緊張していたのだろうか?
そうかもしれない。5年振りの母国で、知らない人間ばかりの教室。そして、婚約者になるかもしれない因縁の王子と、その他の婚約者候補達。そうだ。緊張しないほうがオカシイ。普通は、緊張しっぱなしだ。
それなのに、何て態度を取ってしまったのだ! もっと彼女を労わってやるべきでは無かったか? 確かに、歌劇場で酔っ払った彼女に不用意に、無邪気に触れられたとしても。それが、異性の友人に不意にするとは思えない事だったとしても!! そして、それが結構嬉しかったと言うか、ドキドキした事だったとしても!
(……)
幾ら彼女が、頭も良くて、優秀で、気が利いて、可愛らしくて、綺麗で、結構神経が図太く見えても!!
(あっ・・・あれっ!?)
もしかして、褒めている? 思いっきり褒めてた?
ちょっと待て? いや、今までもそう言っていたような気がする。折に触れ、そう言っていたような!!
もしかして、自分は無意識の内に彼女を褒めていたのか? 認めていたのか?
ボッと、体中の血が沸騰したような気がした。熱い! 沸騰した血液が逆流して、体中を物凄い勢いで巡っている感じだ。
(出会ってから、ずっとそう言っていた!! 皆の前で! エーリック殿下の前でも! 本人にも!!)
今度は、体中の血液が一気に冷えた。凍った。 そして、フラッシュバックが起きた。
『セドリック、お前それ、判っていていないな? ああ、もういいけど』
『お前……それを私に聞くのか? お前が?』
エーリック殿下が言っていた言葉。
その時は何だか分らなかった。聞いていたが……スルーしていた。
『私もお前と同じだ。大切に思っているよ』
そう言ったエーリック殿下の言葉に、何故かその時は、困ったと思った。
思い出した。普段ならば良かったと相槌を打つところなのに。
その時は殿下の気持ちを聞いて、困ったと口に出してしまった。出てしまった。なぜ、そう思ったか不思議だったけれど。
自分は、シュゼットの事が好きなのか? 特別で大切な相手なのか?
ガタッ!!
「マラカイト君?」
思わず席を立ってしまった。
気付いた先生に名前を呼ばれ、皆の視線に気付いた。いきなり授業中に立ち上がったら、それは注目もされるし、結構イタイ奴認定されそうだ。
「あっ……」
「セドリック? どうした?」
後ろから、エーリック殿下の怪訝そうな声が聞こえた。
「す、すみません。何も、ありません。失礼しました」
慌てて席に座り直す。
ふいに気付いてしまった。何だ? この気持ち。気付いたらマズイ、駄目なヤツじゃないか?
胸のドキドキが止まらない。
どうしたら良い? ふと視線を感じて横を見ると、カテリーナ様が頬杖をついてこちらを見ていた。
何だか嬉しそうに、楽しそうに? 物凄く、物凄く! 嫌な予感がするのは、気のせいでは無いかもしれない。
時が一瞬止まったように思いました。まさか、ローナ様から問われるとは思っていませんでしたから。
「シュゼット様は、フェリックス殿下の5人目の、婚約者候補でいらっしゃいますよね?」
どういうおつもりでしょう? ここで聞いてくる意図が判りませんわ。
「……」
「ごめんなさい。不躾な質問ですよね。あの、5年前に伺ったことがあったので。あの時の方だと思い出したので……」
「あの時? もしや、ローナ様もお茶会にいらしていたのですか?」
ほう? ローナ様はあのお茶会にいらっしゃいましたか。
「はい。それで、シュゼット様が……あの、随分、お変りになったので、別の方かと思ってしまって」
「変わりまして? 私?」
ローナ様って、見た目と聞いていた感じとは違って意外にグイグイくる方でしょうか? 私が変わったことを覚えていて、そして、ここで本人に確かめてくるとは。只の大人しい方では無いのじゃなくって?
「ええ。とってもお美しくなっていて、羨ましいです。白パンダってフェリックス殿下に言われたのが、まるで嘘の様ですもの」
そう言って、私の隣に並ぶとにっこり笑って微笑みました。
「そうですか? アリガトウゴザイマス?」
もしかして、もしかしてですが、ローナ様はターゲットのお一人なのでしょうか?
気にかかることが二つあります。一つは、いつも以上に様子のおかしなセドリック様。そして、もう一つはお一人で昼食を摂っていたローナ様。
結局、食堂ホールから移動して少し中庭のベンチで休憩していた時も、セドリック様はしゃべらず、時折私の顔をじっと見たり、何か言い掛けたりを繰り返していました。
私、何かしでかしたでしょうか?
(はっ! もしかして、歌劇場で何かやらかしましたか? エーリック様には確かにお詫びをしましたが、セドリック様にはお詫びしていません。何か気に障ることでもしちゃいましたか? 嫌ですわ。全く記憶に無いのですけど……)
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(どうしましょう。まさか、自分がそんなことをやらかすなんて、思いもしませんでした!!)
急に顔が熱くなってきましたわ。変な汗が額に滲むのが判りました。ああっ。もしそうだったら、何をしたのでしょう!? 聞けませんわ! どうしましょう!
「シュゼット様? お加減が悪いのではありませんか?」
お隣から、小さな声でローナ様が声を掛けてくれました。心配そうに眉を下げています。
「あの、大丈夫ですわ……お気遣いありがとうございます」
赤くなった頬を押えて、同じく小さな声でお返事します。でも、
「どうしたのですか? そこの二人。お喋りはいけませんよ」
先生に見つかってしましました。不味いですわ。ローナ様におご迷惑を掛けてしまいます。
「先生。ごめんなさい。少し具合が悪くなってしまいまして……ローナ様がお気遣い下さいましたの」
もう、急遽具合が悪くなったことにします。多分、熱くなった頬はそのままのはずですから。
「まあ、それはいけませんね。編入初日で緊張されたのかしら? 静養室に誰かお連れして下さいな? ええと、今日の当番はどなただったかしら?」
「先生! 私がお連れします。お隣の席ですから」
えっ!? ローナ様? いやっ? これ以上貴方様にご迷惑をお掛けする訳には……
「さあ、シュゼット様、静養室に行きましょう」
はい。断れません。流されますわ。
静かに教室を出て、廊下を二人で歩きます。
席を立った時、エーリック様に小さな声で、大丈夫?と声を掛けられました。セドリック様も振り返って何か言いたそうでしたけど、言葉はありませんでしたわ。
「シュゼット様? もう少しですから、お辛かったら私に掴まって下さいね?」
ローナ様が、気遣うように言ってくれます。申し訳ありませんわ。本当は何とも無いのに。
「ありがとうございます。ローナ様にはご迷惑をお掛けしてしまって、ごめんなさいね。でも、教室を出たら大分楽になりましたの。静養室で少し休んだら、授業に戻れますわ」
本当に大丈夫ですから。
「……」
「……」
静養室に向かう廊下はとても静かです。
「あの、シュゼット様?」
「はい。なんでしょう?」
隣を歩くローナ様が、ためらいがちに口を開かれました。
「あの、シュゼット様は、フェリックス殿下の婚約者候補で、い、いらっしゃいますよね?」
あら? この方、結構ぶっこんでくる方なのかしら?
セドリックは前髪をくしゃっと搔き上げると、眉根を寄せて考え込んだ。
体調が悪くなったと言って、シュゼットが教室を出て行ってしまったから。
確かに、出て行く直前の彼女の顔は赤かったし、熱っぽいような、潤んだ瞳をしていたように見えた。ランチの時はそうでもなかったが、やっぱり、先生の言うように緊張していたのだろうか?
そうかもしれない。5年振りの母国で、知らない人間ばかりの教室。そして、婚約者になるかもしれない因縁の王子と、その他の婚約者候補達。そうだ。緊張しないほうがオカシイ。普通は、緊張しっぱなしだ。
それなのに、何て態度を取ってしまったのだ! もっと彼女を労わってやるべきでは無かったか? 確かに、歌劇場で酔っ払った彼女に不用意に、無邪気に触れられたとしても。それが、異性の友人に不意にするとは思えない事だったとしても!! そして、それが結構嬉しかったと言うか、ドキドキした事だったとしても!
(……)
幾ら彼女が、頭も良くて、優秀で、気が利いて、可愛らしくて、綺麗で、結構神経が図太く見えても!!
(あっ・・・あれっ!?)
もしかして、褒めている? 思いっきり褒めてた?
ちょっと待て? いや、今までもそう言っていたような気がする。折に触れ、そう言っていたような!!
もしかして、自分は無意識の内に彼女を褒めていたのか? 認めていたのか?
ボッと、体中の血が沸騰したような気がした。熱い! 沸騰した血液が逆流して、体中を物凄い勢いで巡っている感じだ。
(出会ってから、ずっとそう言っていた!! 皆の前で! エーリック殿下の前でも! 本人にも!!)
今度は、体中の血液が一気に冷えた。凍った。 そして、フラッシュバックが起きた。
『セドリック、お前それ、判っていていないな? ああ、もういいけど』
『お前……それを私に聞くのか? お前が?』
エーリック殿下が言っていた言葉。
その時は何だか分らなかった。聞いていたが……スルーしていた。
『私もお前と同じだ。大切に思っているよ』
そう言ったエーリック殿下の言葉に、何故かその時は、困ったと思った。
思い出した。普段ならば良かったと相槌を打つところなのに。
その時は殿下の気持ちを聞いて、困ったと口に出してしまった。出てしまった。なぜ、そう思ったか不思議だったけれど。
自分は、シュゼットの事が好きなのか? 特別で大切な相手なのか?
ガタッ!!
「マラカイト君?」
思わず席を立ってしまった。
気付いた先生に名前を呼ばれ、皆の視線に気付いた。いきなり授業中に立ち上がったら、それは注目もされるし、結構イタイ奴認定されそうだ。
「あっ……」
「セドリック? どうした?」
後ろから、エーリック殿下の怪訝そうな声が聞こえた。
「す、すみません。何も、ありません。失礼しました」
慌てて席に座り直す。
ふいに気付いてしまった。何だ? この気持ち。気付いたらマズイ、駄目なヤツじゃないか?
胸のドキドキが止まらない。
どうしたら良い? ふと視線を感じて横を見ると、カテリーナ様が頬杖をついてこちらを見ていた。
何だか嬉しそうに、楽しそうに? 物凄く、物凄く! 嫌な予感がするのは、気のせいでは無いかもしれない。
時が一瞬止まったように思いました。まさか、ローナ様から問われるとは思っていませんでしたから。
「シュゼット様は、フェリックス殿下の5人目の、婚約者候補でいらっしゃいますよね?」
どういうおつもりでしょう? ここで聞いてくる意図が判りませんわ。
「……」
「ごめんなさい。不躾な質問ですよね。あの、5年前に伺ったことがあったので。あの時の方だと思い出したので……」
「あの時? もしや、ローナ様もお茶会にいらしていたのですか?」
ほう? ローナ様はあのお茶会にいらっしゃいましたか。
「はい。それで、シュゼット様が……あの、随分、お変りになったので、別の方かと思ってしまって」
「変わりまして? 私?」
ローナ様って、見た目と聞いていた感じとは違って意外にグイグイくる方でしょうか? 私が変わったことを覚えていて、そして、ここで本人に確かめてくるとは。只の大人しい方では無いのじゃなくって?
「ええ。とってもお美しくなっていて、羨ましいです。白パンダってフェリックス殿下に言われたのが、まるで嘘の様ですもの」
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