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109. 男の子達は三人三様
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魔法術の鍛錬を積むようになって暫く経ちました。学院には長期のお休みを伝えてあるので、心置きなく魔法術に取り組めるのです。
「シュゼット、今日はこの位にしよう」
レイシル様の特別講義は魔法科学省で行われますが、まるで学院で過ごす様な感じになっています。今日も朝から座学が始まり、午後からは実技の鍛錬がありました。
私の識別は『光』ですが、その他にも『水』の識別がありました。ありがたい事に、水の識別は鍛錬すれば水の無い地に、泉を作る事も可能です。何よりも多くの人々に喜ばれる魔力です。
「はい。有り難うございました」
今日はレイシル様だけですが、たまにシルヴァ様やエーリック殿下もいらして下さります。お二人の方が魔法術に慣れているし、複数の識別魔法の持ち主ですもの。コツや理論などを丁寧に教えて下さいますし、何よりも精神力を必要とする魔法術の鍛錬に、よく知る方がいるのは心強いのです。
「大分魔力の巡りが早くなった。それに随分扱える力も多くなったな。これも彼のお陰か? これから行くのだろう?」
魔法術は実際に使う対象がいた方が、早く習得できるのですって。何でも、対象物が限定されればされる程、それに向かっての魔力の注がれ方、作用の仕方が違うのですって。
「セドリック殿は?」
「随分良くなりました。痣はもうありませんし、右手のギプスは外れてますもの。あと少しで退院できそうです」
そう答えて、大事な書籍を本棚に戻します。きっとお待ちになっていますね。
「そうか。随分と回復が早いな。君の魔法のお陰か? いや、彼のお陰で君の魔法術の成果が上がってきているのか?」
机に腰掛けて脚を組んでいるレイシル様は、考える時の癖で唇に指を当てています。お行儀悪いですわ。とクスっと笑ってしまいました。
「セドリック様のお陰だけじゃないですよ? レイシル様のお陰でもありますわ。レイシル様は教えるのがとっても上手ですもの。こんなに短期間で回復魔法を扱えるようになったのは、貴方のお陰です。レイシル様に教えて頂けるなんて、滅多に無い光栄な事だと聞きましたし、私もそう思いますわ。感謝しています」
「本当に? そう思う?」
レイシル様は机の上からストンと降りて、私の傍まで来ると真正面に立ちました。こうやって目の前に立たれると、この方の非凡な才を強く感じます。
美しい銀髪がサラサラとして光に透けて輝いています。グリーントルマリンの瞳も、この方が特別な人なのだと思わせます。
確かにフェリックス殿下と良く似ていらっしゃいますけど、レイシル様の方が何というか敢えて人間臭く演じている様な……乱暴な言葉遣いも、ぞんざいな態度も……
「お、思います。思っていますわよ? 可笑しなレイシル様ですね? お疑いになりますか?」
真っ直ぐに私を見詰めるレイシル様。いつもと違うその雰囲気に、どうしたのかと見詰め返します。
「……ううん。そうか、そう思ってくれているのか。まあ、なら今はいいか」
そう言うと、まるで真っ白い大輪の芍薬が花開く様に微笑まれました。ああ。なんてお美しい。
「じゃあ、早く行っておやり。きっと待っているんだろう?」
レイシル様が私の肩にポンと手を置くと、そのままスルリと横を通り過ぎて行きました。私が振り向くと、レイシル様も同時に振り向いて、
「これ、魔法術の鍛錬のご褒美。随分、頑張っているから」
ポーンと小さな何かを投げて寄こしました。
「あ、ああ?」
慌てて私はそれを受け取りました。アブナイアブナイ、落とすところでしたよ?
受け取って、体勢を整えた時には、既にレイシル様はお部屋を出て行った後でした。
「これ、何でしょうか? 頂いて良い物かしら?」
私は手提げポーチにソレを入れると、鞄を持って立ち上がりました。
「さあ、セドリック様の所に行きますか!」
「いらっしゃい、シュゼット」
セドリック様の病室に、エーリック殿下の明るい声が響きます。エーリック殿下は、すでに学院に復帰していて授業が終わるとその足でセドリック様のお見舞いにいらっしゃいます。今も自ら扉を開けて下さいました。ええ。今日もキラッキラですわよ?
「エーリック殿下、セドリック様、御機嫌よう」
制服姿のエーリック殿下が、私の持っていた鞄を持って下さいます。全くこの方のお気遣いには頭が下がりますわ。
セドリック様は、エーリック殿下から贈って頂いた車椅子に座っています。大分操作にも慣れて、器用に車輪を回してテーブルまで来てくれます。この前まで寝台で寝たきりだったのに、やっぱりこれは魔法の力が影響しているのでしょうか? もしそうなら嬉しいです。
「セドリック様、お加減は如何ですか? 今日は、以前言ってらしたチョコブラウニーを持ってきました」
そう言って、手提げポーチからナプキンの包みを取り出しました。
「おい、シュゼット、何か落ちたぞ?」
セドリック様が目敏く指摘してくれました。ああ、いけませんレイシル様から頂いたご褒美です。私は慌てて拾い上げると、ふっと埃を吹きました。
「なに、ソレ?」
小さな掌に載る箱。エーリック殿下がすぐ傍でそれを見ています。
「これですか? 頂いた物です。ご褒美だと」
「……誰に?」
「誰って?」
珍しくエーリック殿下が食い下がりますけど。どうしたのでしょう?
「誰って、レイシル様です。魔法術を頑張っているご褒美に」
レイシル様が言った通りにお話しすると、エーリック殿下がじっとその箱を凝視しました。えっ? 何か不審な感じがしますの?
「シュゼット、ソレまだ開けていないの? だったら見せて?」
包まれたままの小箱を指差して、エーリック殿下が微笑んでます。でも、でもですね、その目が笑っていないような……?
「そうだ。シュゼット、開けて見ればいい! レイシル様のご褒美など、滅多に頂ける物では無いだろう? 神官長様、直々にお選び下さった物だ。ご利益がありそうだな? きっと神のご加護があるのではないか? 是非私達にも分けて貰いたいものだ!」
セドリック様のアイスブルーの瞳が期待に輝いています。頂いたのは私なのですが……
「(そんな良い物じゃないと思うけどな?) まあ、シュゼット開けてごらんよ」
エーリック殿下がポソッと言った言葉は、前半部分が聞き取れませんでしたけど、お二人とも私に開けて見せろと圧が凄いです。
「「さあ、開けて?」」
「あら、コレは……」
小箱に入っていたのは、
「へえ、栞だ。ブッククリップだね」
覗き込んでいたエーリック殿下です。
それは、白金に輝く細長いクリップでした。百合の花の透かし彫りに、小さな緑色のグリーントルマリンが嵌め込まれています。繊細で手の込んだ品で、上品な趣味の良さが伺えます。
「素敵ですね。こんな栞初めてです。ああ、ここをページに挟むのですね? 教科書や雑誌に使うのは勿体ない感じです。何か、特別なモノに使いたいです」
普段使いには勿体ない。銀色の台座は白金でしょうか? 繊細な百合の花が三輪デザインされていて、アクセントの石が本を閉じた時に見えるように付いています。
「そうですわ、日記に使いましょう。丁度良いかもしれません」
私は白い革張りの日記帳を思い出してそう言いました。ええ、とっても似合うと思います。特別な感じがしますわよね?
「……ヤラレタ……」
エーリック殿下がぽそっと呟きました。
「さすが、レイシル様だ。私に勝るとも劣らないセンスの良さだな? シュゼットをイメージした百合の花は、ぴったりじゃないか。
上品で清楚、それに凛とした佇まいは気高くもあり、大輪になれば成る程、貌を下げて咲く様は謙虚さも表しているしな!」
ああ、久し振りに聞くセドリック様節です。でも、レイシル様はそんな風に思っていないと思いますけど? 聞いている私の方が恥ずかしいです。
「セドリック、お前気が付かないのか? これはレイシル様からの……ああ、いいお前には後で教えてやる。大人の手口の狡さをな? こうやって特別になるのか。全く、レイシル様も油断も隙も無いな」
エーリック殿下はそう言って、肩を竦めてセドリック様を見ました。見られたセドリック様は、何の事か判らないと言う顔です。
「それより、チョコブラウニーを召し上がって下さいな? 私が作りましたの。食べ終わったら、セドリック様の治療を致しましょう?」
セドリック様が満面の笑顔で、手作り? 君のか? と。
エーリック殿下も今度は、リクエストしたいと。
この時間も、もう少しで終わりを告げるのです。
「シュゼット、今日はこの位にしよう」
レイシル様の特別講義は魔法科学省で行われますが、まるで学院で過ごす様な感じになっています。今日も朝から座学が始まり、午後からは実技の鍛錬がありました。
私の識別は『光』ですが、その他にも『水』の識別がありました。ありがたい事に、水の識別は鍛錬すれば水の無い地に、泉を作る事も可能です。何よりも多くの人々に喜ばれる魔力です。
「はい。有り難うございました」
今日はレイシル様だけですが、たまにシルヴァ様やエーリック殿下もいらして下さります。お二人の方が魔法術に慣れているし、複数の識別魔法の持ち主ですもの。コツや理論などを丁寧に教えて下さいますし、何よりも精神力を必要とする魔法術の鍛錬に、よく知る方がいるのは心強いのです。
「大分魔力の巡りが早くなった。それに随分扱える力も多くなったな。これも彼のお陰か? これから行くのだろう?」
魔法術は実際に使う対象がいた方が、早く習得できるのですって。何でも、対象物が限定されればされる程、それに向かっての魔力の注がれ方、作用の仕方が違うのですって。
「セドリック殿は?」
「随分良くなりました。痣はもうありませんし、右手のギプスは外れてますもの。あと少しで退院できそうです」
そう答えて、大事な書籍を本棚に戻します。きっとお待ちになっていますね。
「そうか。随分と回復が早いな。君の魔法のお陰か? いや、彼のお陰で君の魔法術の成果が上がってきているのか?」
机に腰掛けて脚を組んでいるレイシル様は、考える時の癖で唇に指を当てています。お行儀悪いですわ。とクスっと笑ってしまいました。
「セドリック様のお陰だけじゃないですよ? レイシル様のお陰でもありますわ。レイシル様は教えるのがとっても上手ですもの。こんなに短期間で回復魔法を扱えるようになったのは、貴方のお陰です。レイシル様に教えて頂けるなんて、滅多に無い光栄な事だと聞きましたし、私もそう思いますわ。感謝しています」
「本当に? そう思う?」
レイシル様は机の上からストンと降りて、私の傍まで来ると真正面に立ちました。こうやって目の前に立たれると、この方の非凡な才を強く感じます。
美しい銀髪がサラサラとして光に透けて輝いています。グリーントルマリンの瞳も、この方が特別な人なのだと思わせます。
確かにフェリックス殿下と良く似ていらっしゃいますけど、レイシル様の方が何というか敢えて人間臭く演じている様な……乱暴な言葉遣いも、ぞんざいな態度も……
「お、思います。思っていますわよ? 可笑しなレイシル様ですね? お疑いになりますか?」
真っ直ぐに私を見詰めるレイシル様。いつもと違うその雰囲気に、どうしたのかと見詰め返します。
「……ううん。そうか、そう思ってくれているのか。まあ、なら今はいいか」
そう言うと、まるで真っ白い大輪の芍薬が花開く様に微笑まれました。ああ。なんてお美しい。
「じゃあ、早く行っておやり。きっと待っているんだろう?」
レイシル様が私の肩にポンと手を置くと、そのままスルリと横を通り過ぎて行きました。私が振り向くと、レイシル様も同時に振り向いて、
「これ、魔法術の鍛錬のご褒美。随分、頑張っているから」
ポーンと小さな何かを投げて寄こしました。
「あ、ああ?」
慌てて私はそれを受け取りました。アブナイアブナイ、落とすところでしたよ?
受け取って、体勢を整えた時には、既にレイシル様はお部屋を出て行った後でした。
「これ、何でしょうか? 頂いて良い物かしら?」
私は手提げポーチにソレを入れると、鞄を持って立ち上がりました。
「さあ、セドリック様の所に行きますか!」
「いらっしゃい、シュゼット」
セドリック様の病室に、エーリック殿下の明るい声が響きます。エーリック殿下は、すでに学院に復帰していて授業が終わるとその足でセドリック様のお見舞いにいらっしゃいます。今も自ら扉を開けて下さいました。ええ。今日もキラッキラですわよ?
「エーリック殿下、セドリック様、御機嫌よう」
制服姿のエーリック殿下が、私の持っていた鞄を持って下さいます。全くこの方のお気遣いには頭が下がりますわ。
セドリック様は、エーリック殿下から贈って頂いた車椅子に座っています。大分操作にも慣れて、器用に車輪を回してテーブルまで来てくれます。この前まで寝台で寝たきりだったのに、やっぱりこれは魔法の力が影響しているのでしょうか? もしそうなら嬉しいです。
「セドリック様、お加減は如何ですか? 今日は、以前言ってらしたチョコブラウニーを持ってきました」
そう言って、手提げポーチからナプキンの包みを取り出しました。
「おい、シュゼット、何か落ちたぞ?」
セドリック様が目敏く指摘してくれました。ああ、いけませんレイシル様から頂いたご褒美です。私は慌てて拾い上げると、ふっと埃を吹きました。
「なに、ソレ?」
小さな掌に載る箱。エーリック殿下がすぐ傍でそれを見ています。
「これですか? 頂いた物です。ご褒美だと」
「……誰に?」
「誰って?」
珍しくエーリック殿下が食い下がりますけど。どうしたのでしょう?
「誰って、レイシル様です。魔法術を頑張っているご褒美に」
レイシル様が言った通りにお話しすると、エーリック殿下がじっとその箱を凝視しました。えっ? 何か不審な感じがしますの?
「シュゼット、ソレまだ開けていないの? だったら見せて?」
包まれたままの小箱を指差して、エーリック殿下が微笑んでます。でも、でもですね、その目が笑っていないような……?
「そうだ。シュゼット、開けて見ればいい! レイシル様のご褒美など、滅多に頂ける物では無いだろう? 神官長様、直々にお選び下さった物だ。ご利益がありそうだな? きっと神のご加護があるのではないか? 是非私達にも分けて貰いたいものだ!」
セドリック様のアイスブルーの瞳が期待に輝いています。頂いたのは私なのですが……
「(そんな良い物じゃないと思うけどな?) まあ、シュゼット開けてごらんよ」
エーリック殿下がポソッと言った言葉は、前半部分が聞き取れませんでしたけど、お二人とも私に開けて見せろと圧が凄いです。
「「さあ、開けて?」」
「あら、コレは……」
小箱に入っていたのは、
「へえ、栞だ。ブッククリップだね」
覗き込んでいたエーリック殿下です。
それは、白金に輝く細長いクリップでした。百合の花の透かし彫りに、小さな緑色のグリーントルマリンが嵌め込まれています。繊細で手の込んだ品で、上品な趣味の良さが伺えます。
「素敵ですね。こんな栞初めてです。ああ、ここをページに挟むのですね? 教科書や雑誌に使うのは勿体ない感じです。何か、特別なモノに使いたいです」
普段使いには勿体ない。銀色の台座は白金でしょうか? 繊細な百合の花が三輪デザインされていて、アクセントの石が本を閉じた時に見えるように付いています。
「そうですわ、日記に使いましょう。丁度良いかもしれません」
私は白い革張りの日記帳を思い出してそう言いました。ええ、とっても似合うと思います。特別な感じがしますわよね?
「……ヤラレタ……」
エーリック殿下がぽそっと呟きました。
「さすが、レイシル様だ。私に勝るとも劣らないセンスの良さだな? シュゼットをイメージした百合の花は、ぴったりじゃないか。
上品で清楚、それに凛とした佇まいは気高くもあり、大輪になれば成る程、貌を下げて咲く様は謙虚さも表しているしな!」
ああ、久し振りに聞くセドリック様節です。でも、レイシル様はそんな風に思っていないと思いますけど? 聞いている私の方が恥ずかしいです。
「セドリック、お前気が付かないのか? これはレイシル様からの……ああ、いいお前には後で教えてやる。大人の手口の狡さをな? こうやって特別になるのか。全く、レイシル様も油断も隙も無いな」
エーリック殿下はそう言って、肩を竦めてセドリック様を見ました。見られたセドリック様は、何の事か判らないと言う顔です。
「それより、チョコブラウニーを召し上がって下さいな? 私が作りましたの。食べ終わったら、セドリック様の治療を致しましょう?」
セドリック様が満面の笑顔で、手作り? 君のか? と。
エーリック殿下も今度は、リクエストしたいと。
この時間も、もう少しで終わりを告げるのです。
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