小鳥遊医局長の恋

月胜 冬

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秘密の関係

肉欲という名の試練

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とうとう冬から返事を貰えた。
しかも以前から憧れていたと言われて、
小鳥遊は嬉しかった。

ホテルか、自分のマンションで会う約束をしたかったが、なかなか実行に移すタイミングが合わない。

ムラムラもMAXで、冬を想像しては、暇さえ有れば自分を慰める日々。この先に希望があるだけ虚しさは無く、期待が高まるばかりだった。

ただ何事もなく過ぎていく日常。

(先生のお供で、学会へ一緒に行く事になりました。)

そんな時に冬から突然メールが来た。小鳥遊にとっては、嬉しい知らせだ。

(当日はツインで部屋を取りますね。)

ドキドキしながら、メールを返しつつ、その日は冬を想い、いつもより激しく疲れて寝てしまう迄自慰を繰り返した。


学会当日はホテルでの待ち合わせ。
冬に部屋番号と携帯の番号を教えた。

「小鳥遊君。久し振りだねぇ。」

声を掛けられて慌てて振り向いた。
大学の恩師で脳外科学会でも重鎮の谷田部医師だ。

小鳥遊はこの男を目標に脳外科医になった。温和で優しく、それでいて豪胆なこの男こそ、小鳥遊に"正しい女との遊び方"を教えてくれた人物である。

「ご無沙汰しています。谷田部院長。」

ずんぐりむっくりな、筋肉質の谷田部は前線を退いてからは、大学院長をしている。

老眼が出てきたりすると,細かな手技と,長時間のオペが多い脳外科手術を1日に何件もこなす事は、難しくなってくる。

緊張と忍耐力を試されるのだ。谷田部も現役を退き今は、アドバイザーとして手術に入ったり、大学で学生に講義をする立場だった。

「会うのは、君の結婚式以来だったね。」

「ええ。でも…つい最近離婚したんです。お恥ずかしい限りです。」

他愛も無い話をしながら会場の控え室へと入った。

スタッフがくれたコーヒーを飲みながら,軽く打ち合わせをし,それぞれの部屋へと向かった。

先に部屋に入り、荷解きをする前にシャワーを浴びた。

昨日,ひとりで済ませたばかりになのに冬の体を想像するだけでそれは、はち切れんばかりに膨らんだ。

もうすぐ40に手が届くが、精力は衰えるどころか、益々激しさを増した気がする。

…あの人は、ベッドでどの様に乱れるのだろうか?

付き合いが長くなると遊び相手に、結婚をチラつかせたりされるのが常で、一気に情熱は冷めた。

相手を尊重し、体を労わりながらも、愛の無いセックス,欲望を楽しむだけのセックスを小鳥遊は望んで居た。

…あの人なら僕の期待に応えてくれる。

小鳥遊は、確信した。
彼氏は居ないと聞いているが、プライベートは全く謎に包まれて居た。医者達との噂も全く無いところも良かった。ただ、残念なのは、小峠が既に手を付けていたという事だ。

不思議な事に,あれだけ女性との噂が絶えない小峠でも冬との関係を秘密にしており、冬から事情を聞いて、改めて驚いたものだ。

…何かあるからなのか?

シャワーから出るとミネラルウォーターのボトルを開けた。

熱を冷ますために、携帯でメールをチェックする。

小峠からの不必要な業務連絡,高橋からの新患者の紹介状についてなど色気の無いメールばかりだ。

その中に紛れた送信者名"Ms.辺縁系”。

送り主の名前を見る度に噴き出してしまう。

…冬からだ。

(Ms.辺縁系: 今駅に到着しました。少し時間を潰してからホテルに伺います。)

以心伝心…その言葉が、冬にはぴったりなのだ。大きくて優しさを湛えた瞳,馴れ馴れしくもなければ,冷淡でも無い適度な距離感。

その優しさを感じる態度が、冬からはいつも溢れでている気がした。

+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:🐈‍⬛-:+:-:+:-:+:-:+

学会は2泊3日で地方で開催される。
当然ホテルに泊まることになる。

その日が“大人の関係”デビューになるだろう。

メールのやり取りの中でも、お互いを本名で呼び合うことは決して無かった。

小鳥遊は自分のことを”青年医師”、
冬は”Ms.辺縁系”という名前でメールを送った。

(Ms.辺縁系:青年じゃ無いのに…青年医師ですか?)

(青年医師:心はいまでも純粋な穢れを知らない青年のままですから…。)

(青年医師:あなたこそ…そんなに辺縁系が肥大しているようには思えませんが。)

…肥大してるとは書いてないのに。何故肥大と決め付ける?

(Ms辺縁系:かなりのムッツリですよ…。)

(青年医師:どんな風に?)

(Ms辺縁系:初めてキスされた夜はセルフ・プレジャーに耽りましたから…。)

(青年医師:言ってくれれば、僕も参加したのに。)

メールの回数は少ないが、大抵少しエッチな話題を絡めたメールになった。

学会の手伝いは、看護師長からの依頼された仕事だ。冬の知り合いと会う可能性は少なく、
同じホテルでも問題がない様には思えたが、小鳥遊も冬も慎重に行動した。

小鳥遊が先にチェックインし、冬は1時間ほど遅れてホテルに入った。


…僕は、あなたとの遊びに期待していますよ。

小鳥遊は思わず口元に笑みがこぼれた。

予定を確認していた時に,丁度部屋のドアベルが鳴った。ドアを開けると,そこには冬が緊張した面持ちで立っていた。

「場所はすぐにわかりましたか?」

小鳥遊のいつもと変わらない優しい言葉使いに冬の顔に安堵の表情が浮かぶ。

僕も先程ついたところですと微笑んだ。

「何か飲みますか?」

コートを脱ぎ、クローゼットのハンガーにかける冬に向かって小鳥遊は冷蔵庫を開けながら聞いた。

「では、お水を頂けますか?」

冬はそう言いつつ自分の荷物を運んだ。

「先生はどちらをお使いになりますか?」

…ベッドのことか。

大きいツインルームで、ベッドはそれぞれがキングサイズはあった。

多分1つしか使わないだろうと思いつつも、月性さんのお好きな方をどうぞと言いながら、ミネラルウォーターのボトルを取り出した。

「では、こちらを…。」

冬は、窓とは反対側の奥のベッドに荷物を置いた。荷解きをする後ろ姿を静かに眺めていた。


紺の七分袖のジャケットに、少し透け感のあるブラウスの下には見えても良い様に胸元にレースをあしらった上品なキャミソールを着ていた。

淡いピンク色をした柔らかいシフォンスカートは、冬が歩く度に膝丈でフワフワと遊んだ。いつもは白衣で隠れている太くも無く細過ぎず、引き締まってすらりとした脚に、ヒールの高いベージュのパンプスがよく似合い、小鳥遊は思わず見惚れてしまった。

歩く度に、ふわっと軽やかにスカートが揺れ、時折、膝がちらっと覗き、小鳥遊の視線はそれに釘付けになった。

「白衣よりも…こちらの方が…いやらしく感じるのは何故でしょうか?」

小鳥遊も白衣の下はいつもスーツだったが、白衣を着ていないスーツ姿をみるのは、冬も初めてだった。

「先生も…スーツ…素敵ですよ。いつも白衣着ていらっしゃるから、新鮮です。」

冬が小鳥遊と病院外で会うのは、ほぼ初めてだった。しかもお泊り出張で、流石の冬も少し緊張していた。

病棟では引っ詰め髪に、きちんとお団子に纏めている茶色い髪は、エフォートレス巻きで、冬の小さな顔を引き立てていた。その姿は、清潔感と少しの色気も感じさせる、甘過ぎずそれでいて洗練された上品さがあった。

小鳥遊が思わずため息をついたので、冬の顔が少し曇った。

「あの…この格好いけませんでしたか?」

冬は心配そうに小鳥遊を見つめた。

「いえ…可愛らしいあなたにとてもよく似合っていますよ。」

…頭からつま先迄…可愛らしい。

冬の頬に一瞬で赤みがさした。

「良かった♪もっとかっちりしたスーツに、しようかと迷ったんです。」

ふっくらとした唇は、淡いグロスで光っていた。あらかた片付けが済んだ冬は、小鳥遊から貰ったボトルの水を飲んだ。

白く細い喉が嚥下をする度に動いた。

小鳥遊はそっと冬に近寄り、ボトルを冬から取り上げると,ベッドに押し倒した。

「あっ…。」

冬は小さく声をあげた。

「君が、僕を想像してセルフ・プレジャーに耽ったと聞いたあの日から…嬉しくて…。」

…初めて冬とキスをした日に風呂で自慰をしてしまった…という冬の告白。

メールとはいえ、そんな事を告白するなんて、普段真面目な冬からは、想像も出来なくて、何度も送信者の名前を確認した程だった。

そしてそれを想像を膨らませる材料として何度も使ってきた。

小鳥遊は冬の首元に顔を近づけ、ゆっくりと深呼吸をした。冬の肌は絹の様に繊細で柔らかく、しっとりと汗で濡れると蕩ける様な甘い香りを放った。

「この興奮をどーにかして下さい。」

いたずらっ子のような笑みを浮かべた小鳥遊は、とても素敵だった。

「はい…責任を持って、“どうにか”致します。」

冬も笑って答えた。

小鳥遊はその大きな手で器用に冬のブラウスのボタンをひとつづ外し始めた。

その間じゅう、甘く蕩ける様なキスを何度も重ねた。

冬は小鳥遊のネクタイを緩め、全てのボタンを外し、シャツと一緒に脱がせた。

思っていたよりも随分とがっしりとした逞しい身体。

「先生…とっても素敵です。」

冬がその広い胸にそっと触れると、ありがとうと小鳥遊は嬉しそうに微笑んだ。

ブラウスを脱がされると、冬のブラに守られた白く大きな胸が露わになった。

胸全体を覆う真っ白なフランス製総レース。縁の透け感がなんとも艶めかしい。

小鳥遊は、それをじっくりと鑑賞している。

「そんなに見られたら、恥ずかしいです。」

小鳥遊の大きな手にぴったりの冬の胸。
正中線に薄らと生えている産毛が、冬が呼吸をする度に、朝の光に反射してキラキラと輝いていた。

「それに…洋服の下のあなたも…想像していた以上に…綺麗だ。」

キスをしつつ右手でゆっくりと顔の輪郭をなぞる様に大きな手を顎から首、そして鎖骨を通り胸を包んだかと思うと、光る正中線を滑りながら、スカートを時間を掛けてゆっくりと脱がせた。

冬と小鳥遊の深い呼吸と衣擦れの音だけが静寂の中で聞こえていた。

細くしなやかで光沢のあるガーターベルトは柔らかそうな冬の太ももを伝い、滑らかなストッキングへと繋がっていた。

冬は恥ずかしそうにしながらも、膝を少し曲げ、ゆっくりと小鳥遊の方へと身体を向けた。

冬のガーター・ベルトが、シミひとつ無い太腿に優しく食い込んで、艶かしい。

その姿に小鳥遊は息を呑んだ。

余りにも長く鑑賞してしまった事に小鳥遊はハッとして少し場違いな質問をしてしまった。

「仕事中も履いているんですか?」

小鳥遊の欲望を含んだ、長い“視姦”に晒されて冬の秘部は潤い始めた。

「はい…大抵は。でもお望みならば、毎日履くように心掛けます。」

あどけなさが残る顔と、艶めかしい身体のギャップに、欲望がジリジリと小鳥遊の自制心を焼き始めた。

「とてもセクシーです。」

大きな温かい手は冬のショーツの中に滑り込み、恥丘に優しく触れていた。興奮と緊張で冬の身体はピンク色に染まっている。

「どのようなことがお好きですか?」

小鳥遊の声は少し上擦っていた。

…狂わされるかも知れない。

本能的な感覚…もしくは肉欲が放つ芳香が訴えている様な気がした。

「一緒に…探して下さい。」

冬はゆっくりとその小さな手で小鳥遊の肩を抱いた。

小鳥遊は花弁の中の小さな突起を捕え、
指先でその輪郭を辿った。

「これは 如何ですか?」

小鳥遊は冬と視線を絡ませたまま、
笑みを浮かべた。

「優しくて…良い…です。」

何度も繰り返すうちに、突起が硬くなり冬の欲望が溶け出してくるのを小鳥遊は指で感じ取っていた。

優しく丁寧に、時間を掛けて冬が整い始めるのを待ち侘びている。

「多分…初めては少し痛いかも知れません…。」

小鳥遊は冬の唇をキスで埋めながら、そう囁いた。

「心配しないで下さい…あなたが、“整う”迄待てますから…。」

硬くなった突起から、小鳥遊の指は下方へとゆっくりと伸びていく。

「あ…。」

冬は小さな声をあげ、脚を閉じた。
蜜壺へと侵入してくる指は、ザラザラとした快楽の受容体を的確に刺激し始めた。

ゆっくりと冬の背中に手を回して、ブラのホックを外した。冬はそれを自ら脱ぎさると、小鳥遊の首に腕を回し顔を引き寄せた。

…キスが欲しいのですか?

「だって…声が…。」

甘く申し訳なさそうに囁く、
冬が堪らなく可愛らしかった。

そして顕になった形の良い胸の先端は、
艶やかに存在の主張をし始めている。

「せんせ…い。気持ちが…良い…。」

冬はその整った彫りの深い小鳥遊の顔に触れては何度も唇を求めた。

その度に小鳥遊は微笑み、それに丁寧に答えた。

「こんな優しくて…丁寧な愛撫もキスも初めて…。」

時々吐息の様な喘ぎが、冬の口から溢れ始めた。

小鳥遊は、その切なくて甘い声を膨れ上がる欲望に染み込ませていく様に、聞いていた。

冬は紅潮した顔で、小鳥遊のベルトを手探りで探し、外した。

スラックスをゆっくりとおろすと、一瞬手を止めた。

「せ…先生…お…大き過ぎ…。」

下着から現れ出たそれは、特大のボローニャ・ソーセージにように大きくて硬く,しかも西洋人の様に長かった。

冬は思わず包み込まれた大きな腕の中から小鳥遊を見上げた。

「大丈夫ですよ…ゆっくり時間を掛けますから…。」

冬のきめ細やかな肌をその大きな手で堪能しながら、微笑んだ。

小鳥遊は冬のショーツを取り去り、形の良い淡い色の花弁の中に顔を埋め舌先を蕾の上で震わせた。

「ああ…せんせ…駄目…そんなこと…。」

強く甘い刺激に冬の体が強張った。

「アンダーヘアが無い女性は初めてですが…良いものですね。」

小鳥遊はぬかるんだ柔らかな秘部に指を入れた。そこは甘い芳香が漂う、瑞々しい愛液でべったりと濡れて、キラキラと輝いていた。

小鳥遊の指先で興奮した淫靡な色の蕾が綺麗に露出するところまで鮮明に見えた。

「とっても…いやらしい眺めです。」

その淫靡な香りと味に、小鳥遊は酔い始めた。

「あ…ぁ。」

そしてその指は再び的確にGスポットを捕えた。

「ここは…もう誰かに開発して貰いましたか?」

大きくても繊細な動きをする手は冬の中で動き続けていた。

「…いいえ。」

冬は小さく首を振った。

「では…僕が遠慮なく…。」

…ぐちゅぐちゅ

恥じらいの無い音を立てながら強く刺激した。

「あっ…あっ…なにこれ…怖い…せんせ…。」

小鳥遊の肩に爪を立てて、冬の身体に力が入った。
花弁達は無秩序な収縮を始め、小鳥遊の指に吸い付いた。

「全てを吸い取られてしまいそうですね…。」

冬のまだ少し硬い蜜壺に、
小鳥遊の視線が釘付けになった。

「… ううっ....あん…はぁ…くっ。」

その刺激は少しづつ早く強くなり、冬の開かれた太腿はピクピクと不随意に動いた。

「気持ち…良くて…怖い…の…ダメ…お願い…。」

冬は小鳥遊の髪に触れながら、快楽の拒絶を懇願した。

「何度か…この快感を享受して下さい…でないと僕も楽しめません…。」

「ああ…気持ち…いい。」

いやらしく蠢く冬の腰を見つめているうちに、小鳥遊の腰は無意識に同調するように動いていた。

「判ります…。あなたの感覚が…伝わってきます。」

愛撫に敏感に反応し始めた冬の腰がヒクヒクと不随意に動いた。

「あなた…感じやすい方なのかも知れませんね。」

「…私…が?」

甘い波に押し流されそうになりながら冬は答えた。

「ええ。」

「…今まで…一度も…中でいったことが…ない…の。」

冬の鼻に小鳥遊の高い鼻が触れた。

「そうなんですか…では僕と一緒に体験しましょう。」

小鳥遊は嬉しそうに冬の耳元で囁いた。

冬のシャンプーの甘い香りが小鳥遊をますます興奮させた。

冬は白い喉を見せ始めると、小鳥遊は激しく指をスライドさせ始めた。

「あっ…それ…ダメッ…。」

冬の腰が大きく波打ちはじめ、快感に震えた。

「あっ…あぁっ!」

ツンと尖った胸の先端を、小鳥遊は舌先で嬲り始めた瞬間。

冬の身体が弓形になり大きくヒクヒクと震えて溶けた。

溶かされた冬の蜜壺から静かに指を抜き、愛液に塗れたその指を舐めると、下半身へ欲望が集中し始めるのを感じた。

「さあ…月性さん…これからが、本番ですよ…。」

抜け殻となってしまったような冬の身体を静かに抱き寄せると、小鳥遊はゆっくりと冬の脚の間に割って入った。

「…ううぅ。」

大きく開かれた脚の間から、
ぱっくりと開く美しい花弁からは、滔々と淀みなく蜜が溢れ続けている。

「そろそろ大丈夫…ですね。」

小鳥遊は溢れる蜜を舌で救いとりつつ、硬くなった蕾を音を立てて吸った。

「え…ちょっと…待っ…て…休ませて…ああっ。」

ビクンビクンと冬の身体は爆ぜた。

「大丈夫…怖くないですよ…僕がエスコートしますから。」

「ダメェ…気持ち良くておかしくなっちゃうぅ。」

甘く強い刺激に、シーツの上で小鳥遊の手を探した。

小鳥遊はその手をしっかりと握り乍ら、快感に身体を波打たせる冬に、大丈夫ですよ…と何度も甘く優しく囁き続けた。


小鳥遊は、膨張し拍動し始めた自身に素早くコンドームを装着した。

「ゆっくり…入れますよ。」

冬は、首を振り拒絶する仕草をみせた。

「ダメ…ダメ…せんせ…休ませてぇ…。」

その大きなものはいやらしい粘着質な音を立て乍ら、ゆっくりと冬の中へと押し込まれていく。

「…あぁ。」

再び迸る快感に冬が眉を顰めると、
小鳥遊は動きを止めた。

「大丈夫ですか?」

小鳥遊は優しく声を掛けたつもりだったが、
拍動する弾力のある壁に包まれ、きつく締め付けられて、動かしたら今すぐ負けてしまいそうな気がした。

自身の2つの果実の根元をぎゅっと手で締め耐えると、その波はゆっくりと収まった。

挿入開始から、暴発しそうになるなんて、小鳥遊にとっても初めての体験だった。


「先生…大丈夫…です…。」

内臓を押し分けていくような、
鈍痛と快感を併せ持つ不思議な感覚を冬は味わった。

「ああ…そんなに締め付けられたら…」

思わず冬の腰を抱える手に力が入った。そして小鳥遊のそれは、絞扼刺激に呼応してますます大きくなり、ビクンビクンと魚が爆ぜるように動いた。

冬のピンク色の乳首は小鳥遊のすぐ目の前で尖り、触れられるのを待っていた。


確実にゆっくりと時間をかけて、冬を傷つけたりしない様に、慎重に、丁寧に深く奥まで押し入っていく。

「ああ…凄く…大きいぃ…。」


時折キュッと締まる蜜壺に小鳥遊も翻弄されそうだった。

「全部…入りました。」

ぴったりとくっついたふたりの下半身は、暫くそのままでお互いの感触を確かめ合った。

「ほんと…に…入っちゃった…。」

冬は気怠そうに小鳥遊の首に腕を回した。

「動いても良いですか?」

冬は小鳥遊の気遣いを感じてますます好きになってしまいそうだった。

「は…い。」

まるで注射器の内筒と外筒の様にぴっちりと繋がるふたりは、お互いの顔を見て微笑んでいた。

小鳥遊は引き抜くたびに、迸りそうになるそれを必死で堪えた。

「センセ…とても…優しくて…溶けそう…。」

冬の欲情して潤んだ瞳は、小鳥遊を益々夢中にさせた。

「良いですよ…僕の腕の中で、溶けて下さい。」

小鳥遊が優しく微笑んだ。

「せんせ…に…そんな顔されたら…。」

確実に…ゆっくりと…大きく…深く…小鳥遊は動いた。

「…されたら?」

冬の小鳥遊によって引き延ばされた部分から、蜜が潤い始め、動きがスムーズになり始めた。

「センセ…に…私…溺れてしまい…そう。」

切なく快感に押し流されぬ様に、眉間に皺を寄せて、必死に耐えている冬。

…なんて 可愛らしい人。

小鳥遊たかなしは、気がつけば冬の唇を激しく求めていた。

「僕も…溶けてしまいそうです。」

小鳥遊が動くたびに、唇を噛んで、快感も嬌声をも必死に抑え込もうとする冬のいじましい姿が、たまらなくエロティックだった。


「あぁ…。」

冬が小さな声で喘ぎだした。

「綺麗ですよ…とても…喘ぐ姿も…可愛い人ですね。」

中をかき混ぜると、愛液がたらたらと零れ落ちるのを感じた。

…グチュ…グチュ

「あん…駄目…。」

卑猥な音でふたりはますます興奮し、小鳥遊の腰は円を描くように大きく動いた。

冬の羞恥心は甘い大きなため息とともに消え去り、全血液が下半身に集中しだすのを感じた。

「ああん…そこがいい…気持ちが…いい。」

冬の腰もその動きに合わせて小鳥遊を求めいやらしく蠢いた。

「もっと腰を振ってみせて…ああ…あなたは、なんていやらしんだ…。」

そして腰を前後運動へと動きを変化させると、その度に快感が火花のように散り始めた。

「はぁ…んん…いいっ…もっと欲しい。」

冬はいつの間にかそんな恥ずかしい言葉を無意識のうちに発していた。

「…先生…もっと…欲しい。」

熱の籠った譫言が漏れる冬の唇を激しく吸い、舌を絡ませてた。

「そんな…いやらしい顔…毎回見られるんですね…あぁ…。」

繰り返される激しく深い前後運動に膣が痙攣し始めた。

「ああ…そんなに締め付けられたら…」

思わず冬の腰を抱える手に力が入った。そして小鳥遊のそれは、絞扼刺激に呼応してますます大きくなり、ヒクヒクと更なる快感を求めていた。

「深い…深いのが…欲しい。」

冬のピンク色の乳首は小鳥遊のすぐ目の前で硬く尖り、思わずむしゃぶりついた。

「ああ...ん…感じるぅ…。おかしくなっちゃうぅ…。」

冬の嬌声は、動きと共に益々大きくなった。


「こうですか?」

一度深く冬を貫いた。甘い電撃が走り、頭の芯から意識が抜け出てしまうような感覚に陥った。

「せんせ…気持が良すぎて…怖い…怖いのぉ…。」

冬は小鳥遊のことを縋るような、
怯えた目で見つめた。

「指でイケたんです…今度は、僕自身で…イキなさい。」

冬の蜜壺は、不規則だった収縮から、徐々にその収縮を強めていた。

こんな乱れた冬の姿を見るのが、自分が初めてだと思うと、征服感が込み上げて来た。

…なんてあなたは…可愛らしいんだ。

「ねぇ…いくときは、僕を見て…ほしいです。」

深く突いてはぐじゅぐじゅと押しまわす動きを繰り返す中で、小鳥遊の理性も少しづつ削られていく。

「あぁ…せんせ…気持良くて…怖いの。」

冬は戸惑いと快感へ身を委ねる不安を感じていた。

「大丈夫…。僕の顔を…見て…いきなさい。」

小鳥遊は冬のその時を見逃したく無かった。突くたびに揺れる大きな胸の先をきゅっきゅっと指で潰すと。

「いや…先生…お願い…気持ちが…良すぎて…怖い…怖いの…私を抱きしめて…いて。」

小鳥遊の首に回っていた冬の腕は、
力無く解けていく。

「ああん…駄目…駄目…怖い…ああ…気持が…いいの。」

冬の蕩けた喘ぎ声を耳元で聞くと、
ますます激しく動いた。

…その時は近い。

「…う…ああああ…ぁぁぁ。」

冬の身体が体が弓なりになり痙攣する冬の腰をがっしりと掴み、一度しっかりと押し込んだ。

再び大きく身体を逸らす冬。

そしてプルプルと震える冬をその後も何度も深く貫き続けた。

「何度でも…感じて…下さい…僕の腕の中で…。」

小鳥遊は、しっかりと冬に体を密着させて囁いた。


自身の衝動は、益々駆り立てられたが、
冬の快楽に溺れる姿を一瞬ですら見逃したくは無い。

「これからは…僕といっぱい…気持ちよくなりましょうね。」

全身が波打ちながらも未だに、膣は小鳥遊に吸い付いて離れず、何度も激しい収縮を繰り返し、冬が寄せては返す大きな甘美の快感に酔いしれていることを小鳥遊に知らせた。

「あなたの体に…僕の方こそ…溺れてしまいそうだ…。」

小鳥遊は、小さく呟いた。

自制心で抑え続けた欲望は、沸るように全身を包み始め、理性を届かない場所へと追いやっていく。

夢と快楽の間で泳ぎ疲れた冬は、ぐったりとしていたが、小鳥遊はその小さな休息さえも許さなかった。

「だめ…もう…変になっ…ちゃうぅ…うう。」

一度開いてしまった扉から、冬が今までに味わった事のない快楽が堰を切ったように溢れ続けていた。

「僕も…そろそろ…。」

小鳥遊は、ぐったりとする冬をシーツごと手繰り寄せた。

「駄目よ…もう…おかしくなっちゃう…。」

最終的に理性を完全制圧した欲望は、肉欲を満たすその為だけに動けと強烈な指令を出していた。

「心配しないで…僕に全て…任せて下さい。」

そして敏感になった蜜壺は、どんな些細な刺激でも享受し、冬を身悶えさせていた。

今度こそ
快感の波に飲まれて、溺れても必死に抗おうとしている冬の中で、全て吐き出してしまおうと思った。

四つ這いにさせた冬に覆い被さる様に背面から抱きつき、躊躇なく突き上げた。

…!!!!!

ただのひと突きで、冬の膣は漣の様な痙攣を起こした。
逃れようと必死でもがく冬の腰をがっしりと掴んだ。

「あっ…駄目ぇ…また…いくぅぅ…。」

ピストン運動を深く強く繰り返す度に、その漣は大きなうねりとなって
小鳥遊を痛いほどに締めつけた。

…びくっ…びくっ。

冬の身体がのけぞった。

「僕も…。」

毛穴が総毛立ち、全てのエネルギーが注がれようとしていた。


最後に強く激しく突いた後、大きな波のうねりに合わせ、小鳥遊も果てた。

その後も冬の膣はピクピクと強く長く痙攣し、その甘い刺激で楽しませた。

小鳥遊がゆっくりとそれを引き抜くと、白濁した熱情がたっぷりと溜まっていた。

「やはり…気持ちが良すぎて…。」

冬の下半身はいまだにドクドクと拍動しているような気がした。コンドームを取り去ると、冬の耳元で囁いた。

「あなたとは、何度もしたい…。」

冬のきめの細かい肌はピンク色に染まっていた。

「…せんせ…まだ…学会が始まる前だって言うのに…そんなに沢山されたら…わたし壊れちゃう。」

小鳥遊は乳房の上の突起を舌を左右に細かく動かし愛撫した。

…びくっ。びくびくっ。

冬の皮膚は快感レセプターが張り巡らされていて、今はどんな小さな甘い刺激でも見逃さなかった。

「余韻が残るそのうちに…もう一度。今ならきっと何度でもいけますよ。」

復活を遂げた,小鳥遊はコンドームを再び着けると蜜がトロトロと流れ出ている冬の中へと押し入った。

「今度はもっと長く、じっくりと…あなたを楽しめせてあげられそうです。」

小鳥遊の声が冬の耳に絡みつき、少し汗をかいたそのむねに強く抱きしめられた。

「僕じゃないと満足出来ない体にしてあげる。」

小鳥遊の腰は、荒い呼吸のしたで取り憑かれた様に、蠢いた。

冬は快感に溺れた後、そのまま小鳥遊の腕の中で寝息を立てている。

その姿は、病院で見るよりも小さかった。閉じた眼の睫毛はとても長く綺麗にカールしていた。少し開いた口からは、すーすーと静かな寝息が漏れていた。

余りにも無防備で無邪気な寝顔に、いじましさを小鳥遊は感じた。長いあいだ、冬の顔を静かに眺めていた。

…ううん。

小鳥遊が、冬の顔に掛かった一筋の髪をその大きくて長い指でそっと耳に掛けると,冬はもぞもぞと動いて、小鳥遊の広い胸にぴったりとくっついた。小鳥遊は思わず抱き締めて良いものかどうか戸惑った。

…僕は、あなたの身体に溺れてしまいそうです。

小鳥遊はとても満ち足りた気分で静かに笑った。思っていた以上に身体の相性が良かった。


冬を起こさない様にそっとベッドを離れシャワーを浴びた。

戻ってくると冬は、目醒めていて、小鳥遊と入れ替わりでシャワーを浴び、タオル1枚を身体に巻き片手で顔を隠しながら出てきた。

「顔…どうかしましたか?」

寄って来た小鳥遊を冬は慌てて止めた。

「あっ…あっと。化粧落としたので、先生に…見られると恥ずかしいです。」

小鳥遊を避ける様にしてベッドの上の化粧ポーチを取ろうとした冬を再び押し倒した。

「わわ…先生ダメ…今は駄目ですって。」

本当に焦って居るのか、冬は敬語を忘れて言った。小鳥遊はその様子が可笑しくて、声を出して笑った。

「映画の特殊メイクでもあるまいし…。」

冬はベッドに横になっても両手で顔を隠していた。

「いえいえ…まさにソレです。そんな感じです。」

小鳥遊は上半身裸で、下はパジャマ代わりにルームウェアのズボンを履いていたが、さっさと脱いで冬の隣に横になった。

「これから暫く一緒に過ごすのに?僕にみせてくれないんですか?」

巻いてあるタオルの上から冬の身体を優しく撫で回しながら笑った。

「ええ。ここ久しく男性に素顔を見られていないものですから、恥ずかしく…て…あっ。」

小鳥遊は冬の太腿に手を這わせゆっくりとバスタオルの中へと入り込んだ。

「いつまでそうやって隠していられますかね?」

小鳥遊は冬の足を少し開き、まだ乾ききらない冬の中へと指を入れた。

「ああ…ん。先生…時間が…講演まですぐです…し。」

冬の身体に力が入った。

「あと2時間弱ありますから、たっぷりと楽しめますよ?」

ゆっくりと蠢き始めた指は、冬の中まで優しく愛していた。

「で…でも…発表前に…原稿の確…認…ああ。」

冬は身を捩り、小鳥遊の広くて大きな胸に顔を埋めた。

「そんな事を気にする余裕が、あなたにはあるんですね…では、僕をもっと堪能して下さい。」

バスタオルを解き、冬の片足をひょいと持ち上げて自分の肩に乗せた。

「あっ…嫌…恥ずかしい。」

くちゅくちゅとかき回されて、冬の腰は自然に動き始めていた。

「僕は、どうやらあなたとの相性がとても良い様です。ほらここが僕を欲しがっていますよ?」

強く優しく、早く深く不規則に蠢く小鳥遊の指は、容赦無く冬を快楽への扉の前へと押しやった。

「あなたの感じている姿が、もっと見たいんです。」

卑猥な音が部屋に響いた。

「あん…恥ずかしい…から…駄目。」

冬の言葉を無視して激しく指が動き出した。

「あーーーっ。駄目…いっちゃう…ああ。」

冬の手が、小鳥遊の腕に置かれた。快感が走るたびに力が入った。

「良いですよ…。沢山いって下さい。」

「せんせ…キスして…また声が…。キスで塞いで。」

冬は小鳥遊にしがみつきながら、思わず仰け反った。初めて見た冬の顔は、少女の様に幼く化粧などする必要が無いほど、艶々としていて綺麗だった。

「月性さん…とっても綺麗ですよ。」

小鳥遊は冬の耳元で優しく囁くと、冬の柔らかな唇を塞いだ。
冬は貪る様にキスをしながら、果てた。

「僕はあなたの身体をもっと知りたい。」

冬を仰向けにすると,さっとコンドームをつけた。冬を抱えてベッドの端に腰かけた。冬はそれを待っていたかの様に小鳥遊の拍動するそれを自分の入り口へと当てて、ゆっくりと腰を沈めた。

「ぁあ…。」「うっ…。」

二人とも小さな声をあげた。冬の狭く張り付く様な弾力のある中に、みしみしと押し入り、貫く感覚に小鳥遊の背中はぞくぞくとした。





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