25 / 33
先輩
22
しおりを挟む
「私が先輩のことを嫌いになると思いますか?」
「そんなのわかんない……。わかんないから、怖いの……。汚いって思ってるのも本当。自分のがキレイじゃないって思ってるのも本当。でも一番の本当は、これが原因でキリちゃんに嫌われるのが嫌。もしもそうなる可能性があるんだったら、私は隠し続けていたいの……」
これが先輩の本心。
ずっと友達を作れなくて、ひとりぼっちだった先輩の弱音。
「なるほど……。わかりました、先輩。じゃあ脱ぎましょう。脱いでくれないと、私は先輩と絶交します」
「えっ!?」
「さあ、もっと脱ぎやすいように腰を上げてください。あ、まだ胸は触れ合わせちゃだめですよ? それは後のお楽しみです」
「ちょ、ちょちょ、まっ――」
慌てる先輩をよそに、私は足を使って先輩の下着をずり下げた。
これでようやく先輩は一糸纏わぬ姿となった。
「ぅ、……っ!」
「待ってください、先輩! 逃げないで! 今逃げたら、私に裸を見られちゃいますよ!」
「うぅ……っ!」
「先輩、落ち着いてください。明かりが消えている限り、ベッドに二人で潜り込んでいる限り、私には先輩のは見えませんので」
「ど、どうしてそんな……私は本当のことを言ったのに、無理やり……」
「だって、好きなんですもん」
「で、でも、もしかしたら嫌いになるかも――」
「先輩、小難しいことを考えるのは止めましょう。今先輩がしたいことを思い出してください。先輩は、私を使って気持ちよくなってくださればそれでいいんですよ。気持ちよくなるのに邪魔だから下着を脱ぐ。それだけでいいんです」
「気持ちよく……」
「先輩、キスしてください。私からじゃなくて、先輩から……していただけますか?」
「……しないと、絶交なんでしょ?」
「私に嫌われたくないんですよね? だったら、私をもっと先輩に夢中にさせてくださらないと。そうでしょう?」
「……目、閉じて」
「もうとっくに閉じてますよ、先輩」
「……んっ」
私の唇に、先輩の小さくて柔らかな唇が触れた。
控え目で、少し震えているキス。
それでも、それはただ触れ合うだけのキスではなかった。
先輩の唇が私の唇を食むように動かされる。
私がいつか先輩にしたことをなぞるように、先輩は私の唇を愛撫した。
いつしかどちらともなく舌を差し出し、熱いディープキスに発展して、夢中で互いを貪った。
「んっ、れろっ……ちゅっ……んっ、むっ……」
「んぁっ……ふっ……! せ、先輩、ストップ! ストップですよ!」
「な、なんで……?」
「先輩、興奮しすぎです。まだこれは前戯なんですからね? キスだけでフィニッシュするような勢いはダメです!」
「ぅ……ご、ごめん」
「先輩がここまで積極的だとは思いませんでした。本当は私よりもえっちなこと好きなんじゃないですか?」
「ち、違うよ! ただ、その……キリちゃんとのキスが好きなだけだから……っ」
「でも、最初はキスも嫌がってましたよね?」
「そ、それは……!」
「ふふ、まあそれは置いといて。お待ちかねのハグをしましょう、先輩。全身を密着させて、ね?」
「ぅ、うん……!」
「そんなのわかんない……。わかんないから、怖いの……。汚いって思ってるのも本当。自分のがキレイじゃないって思ってるのも本当。でも一番の本当は、これが原因でキリちゃんに嫌われるのが嫌。もしもそうなる可能性があるんだったら、私は隠し続けていたいの……」
これが先輩の本心。
ずっと友達を作れなくて、ひとりぼっちだった先輩の弱音。
「なるほど……。わかりました、先輩。じゃあ脱ぎましょう。脱いでくれないと、私は先輩と絶交します」
「えっ!?」
「さあ、もっと脱ぎやすいように腰を上げてください。あ、まだ胸は触れ合わせちゃだめですよ? それは後のお楽しみです」
「ちょ、ちょちょ、まっ――」
慌てる先輩をよそに、私は足を使って先輩の下着をずり下げた。
これでようやく先輩は一糸纏わぬ姿となった。
「ぅ、……っ!」
「待ってください、先輩! 逃げないで! 今逃げたら、私に裸を見られちゃいますよ!」
「うぅ……っ!」
「先輩、落ち着いてください。明かりが消えている限り、ベッドに二人で潜り込んでいる限り、私には先輩のは見えませんので」
「ど、どうしてそんな……私は本当のことを言ったのに、無理やり……」
「だって、好きなんですもん」
「で、でも、もしかしたら嫌いになるかも――」
「先輩、小難しいことを考えるのは止めましょう。今先輩がしたいことを思い出してください。先輩は、私を使って気持ちよくなってくださればそれでいいんですよ。気持ちよくなるのに邪魔だから下着を脱ぐ。それだけでいいんです」
「気持ちよく……」
「先輩、キスしてください。私からじゃなくて、先輩から……していただけますか?」
「……しないと、絶交なんでしょ?」
「私に嫌われたくないんですよね? だったら、私をもっと先輩に夢中にさせてくださらないと。そうでしょう?」
「……目、閉じて」
「もうとっくに閉じてますよ、先輩」
「……んっ」
私の唇に、先輩の小さくて柔らかな唇が触れた。
控え目で、少し震えているキス。
それでも、それはただ触れ合うだけのキスではなかった。
先輩の唇が私の唇を食むように動かされる。
私がいつか先輩にしたことをなぞるように、先輩は私の唇を愛撫した。
いつしかどちらともなく舌を差し出し、熱いディープキスに発展して、夢中で互いを貪った。
「んっ、れろっ……ちゅっ……んっ、むっ……」
「んぁっ……ふっ……! せ、先輩、ストップ! ストップですよ!」
「な、なんで……?」
「先輩、興奮しすぎです。まだこれは前戯なんですからね? キスだけでフィニッシュするような勢いはダメです!」
「ぅ……ご、ごめん」
「先輩がここまで積極的だとは思いませんでした。本当は私よりもえっちなこと好きなんじゃないですか?」
「ち、違うよ! ただ、その……キリちゃんとのキスが好きなだけだから……っ」
「でも、最初はキスも嫌がってましたよね?」
「そ、それは……!」
「ふふ、まあそれは置いといて。お待ちかねのハグをしましょう、先輩。全身を密着させて、ね?」
「ぅ、うん……!」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
せんせいとおばさん
悠生ゆう
恋愛
創作百合
樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。
※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。
春に狂(くる)う
転生新語
恋愛
先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/
カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
秋の陽気(ようき)
転生新語
恋愛
元夫(もとおっと)が先月、亡くなった。四十九日法要が終わって、私は妹の娘と再会する……
カクヨム、小説家になろうに投稿しています。
カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/822139836259441399
小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n1892ld/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる