バリタチの私と生意気な先輩と従順な後輩

papporopueeee

文字の大きさ
26 / 33
先輩

23

しおりを挟む
「さあ、まずは上から、順番に、ゆっくりと。私に堕ちてきてくださいね、先輩」
「う、うん……ぁっ」

 首が触れ合った。

「はい……次は、胸ですよ」
「い、いくね……」
「……んっ!」

 私の胸の先端が先輩のなだらかな胸に触れた。
 間もなく、先輩の固くなった先端も私の乳房に触れた。

 ただ抱き合っただけでは先端同士が触れ合わないのがもどかしい。
 今すぐにでも擦り合わせてしまいたい。

 きっと先輩も同じ気持ちなのだろう。

「先輩、とても固くなってますね」
「き、キリちゃんだって……」
「……先輩、いじわるしないでください」
「え……?」
「わかっていますよね? 先輩も、そうですよね?」
「ぅ……ぇと」
「安心してください、先輩。同じです。私と先輩が今考えていることは同じ……切ないんですよね?」
「ぅ……ぅん」
「じゃあ、私のためにも……お願いします、先輩。今は先輩が上ですから」
「で、でも、それって、は、ハグ……なのかな?」
「ハグですよ先輩。これはハグです。それよりも早く……じゃないと、私、もう我慢できない……。期待しすぎて、もう……!」

 先輩はこくりと唾を飲み込むと、ゆっくりと私の体の上で胸を滑らせた。

「んっ、くっ……!」
「ぁ、ぁ……っ!」

 無意識に先輩の背中に手を回していることに気づいた。

 先輩が体を上下に往復する度に、互いに声が漏れる。
 固く敏感になった先端が触れ合うのが待ち遠しくて、待ちきれなくて、無意味とわかっているのに私も体を揺らしてしまう。

 ぎしぎしとベッドが鳴る音と、私と先輩の嬌声は、まるでセックスをしているかのようだ。

「も、もっと……先輩、もっと早くっ、強くしてください……!」
「だ、だめ……ぁっ、んっくぅっ!」

 先輩のスピードがどんどん速くなっていく。
 乳首が胸に埋まって、乳首同士が擦れて、潰され合って、滑らかな肌を滑る。

 先輩に回している腕にも力が入り、どんどん刺激を求めて強く抱きしめてしまう。

「あ、せん、先輩、も、もうちょっと、で――」
「んっんいぃっくっ……あぁっ!」

 もう少しでイケそうというところで、先輩は嬌声を上げて私の胸に倒れ込んできた。

 どうやら、私だけイキ損ねたらしい。

「せ、先輩……?」

 先輩は荒く息を繰り返すばかりで応えてくれない。
 疲れ果ててしまったという様子だ。

 これでは私はお預けを食らうはめになるが、それも仕方ないだろう。
 慣れていない先輩が付き合ってくれただけでも御の字だ。

 今日は私が苦汁を舐めることにしよう。

「……お疲れ様です、先輩。気分が悪かったり、どこか痛かったりしませんか?」
「……っ、は、ふぅ、だ、だいじょぶ……」
「今日は、このまま一緒に寝ちゃいましょうか。起きたら夜になってるかもしれませんが、どうするかは起きてから考えるということで」
「う、うん……」
「あ、先輩。寝てしまう前に、最後に一つだけよろしいですか?」
「なに?」
「体を少し、下にずらしてほしいんです」
「……こう?」

 ずりずりと先輩が私の体を足元の方へ滑っていく。

「はい、そのまま。もう少しです」
「……き、キリちゃん? これ、このままいくと……」
「せっかく先輩が勇気を出して下着を脱いでくれたんです。その勇気に報いたいと思いまして。安心してください。先輩も疲れていると思いますので何かをしたりはしません。ただ、お互いに触れ合わせるだけ……それだけです」
「で、でも……やっぱり……。ううん、わかった」

 一度イったことで吹っ切れたのかもしれない。

 まあ、同性の後輩の上で絶頂なんて経験をすれば大抵のことはどうでもよくなるだろう。

『あっ……』

 くちゅりと音を立てて触れ合った瞬間に互いに声が漏れた。
 唇に見立てて口づけするかのように、それがぴったりとくっついた。

「……先輩、どうですか?」
「……言わせないで」
「はい、それじゃあ私から言わせていただきますね。私はこうしていると幸せです。嫌な気持ちなんて何一つありません。ただ、それだけ知っておいてください」
「……ん」

 私の股を雫が垂れ落ちる感覚。
 それがはたしてどちらの流したものであるのか、はたまた二人のが混ざり合ったものなのかは定かではない。

「も、もう戻ってもいい? キリちゃんの毛が少しくすぐったくて」
「す、すみません、先輩。自分では整えているつもりだったのですけど……雰囲気を壊してしまいましたね」
「……くすぐったいのもあるけど、ほんとはキリちゃんの顔の近くに行きたかったのが本音だから」
「えっ? んっ!?」

 不意に先輩に唇を塞がれた。

「……おやすみっ」

 呆然としている内に胸の上で寝息が聞こえ始めた。

 実は肝が据わっているのか、それとも本当に疲れているだけなのか。
 どちらにしても、ずるい。
 自分だけさっさとやりたいことやって寝てしまうなんて。

 ……だったら私も好きなことをしてやろうじゃないか。
 そもそも、裸体の先輩を体の上に乗せたまま寝れるわけがないのだ。

 先輩を慎重に体の上から降ろす。
 暗闇に慣れた視界にぼんやりと見える先輩の寝顔と裸体を見ながら、私は自身の性器に手を伸ばした。

「んぅっ……ぁっ、はぅっ……!」

 先輩の安らかな寝息と、粘り気のある水音。
 静かな部屋の中で、私は漏れそうになる声を何とか噛みしめ続けた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

せんせいとおばさん

悠生ゆう
恋愛
創作百合 樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。 ※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。

春に狂(くる)う

転生新語
恋愛
 先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。  小説家になろう、カクヨムに投稿しています。  小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/  カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

秋の陽気(ようき)

転生新語
恋愛
 元夫(もとおっと)が先月、亡くなった。四十九日法要が終わって、私は妹の娘と再会する……  カクヨム、小説家になろうに投稿しています。  カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/822139836259441399  小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n1892ld/

処理中です...