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本当に王子様ですか? ※微r18

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「あの、本当に離してください!」


腕をぶんぶん振ってみるけど全然離してくれない


「ディーンアデライト様ー??」
  

ひぃいい、ヴィヴィお嬢様の声がもうすぐ近くまで聞こえてる!?


どうやら王子様はヴィヴィお嬢様が探しているのに聞こえてないのか…私の手を離す気はないらしい

やばいやばいやばい、このままじゃせっかく叔母さんが紹介してくれたお仕事なのに首が飛んじゃうよ!?

どうにかしなきゃ…
必死にこの状況をなんとかしようと視線を彷徨わせていると、奥に小さい物置小屋が見えた

なんとか2人ぐらいなら入れそう!


「王子様!ちょっとこっちにきて下さい!!」

「え…」


私は急いで手を繋いだ状態で物置小屋に王子様を押し込めた
勢いよすぎてちょっと体勢が崩れる


「何をし…もがっ」


私は普通に喋ろうとする王子様を空いていた方の手で口を塞いだ  

お願いだから今は黙ってて下さい!!



「ディーンアデライト様いらっしゃるの…あら?」


ヴィヴィお嬢様の声がすぐ隣に聞こえてくる


息を潜めて扉の方に顔を向け凝視する
心臓の音も緊張でどくどくと早くなる


お願いだから気づかないで!!!


「気のせいかしら、誰かの声が聞こえたような…
まぁ!洗濯がやりかけじゃない!?
ここの侍女はどこ行ったのよ、後でとっちめてやるから!!」


ひぃいい、ごめんなさいヴィヴィお嬢様!
後でちゃんと全部やりますから!!


「もしかして…お花でも摘みに行ったのかしら…
きっと恥ずかしくて言いだせなかったから黙っていなくなったのね、もうディーンアデライト様ったら私達の仲ですのに♡
ここは何も知らない顔するのがいい女ってものよね!」



ヴィヴィお嬢様の足音がだんだん遠ざかっていきました




「あ…危なかったぁ…」



ホッと胸を撫で下ろす


「ひゃあっ!?」


いきなり手の平に舌の這うような生暖かい感触が、びっくりして手を離すと


「大胆な誘惑の仕方だね…」  

「へ…?」


ゆ、誘惑って???
王子様の方を見ると、はぁはぁと顔を赤らめ息を荒立てている
な、なんか色気がダダ漏れてませんか??


「女性に押し倒されたのは初めてだよ…」

「押し倒す…?」


私はそこで初めて王子様の上に跨るようにして座っている事に気がつきました!


「ひ…あ…ごめんなさい!?今すぐ退きます!!」


私、やばい状況だったとはいえ王子様になんてことしちゃってるんですかね!?
羞恥で顔が赤くなっていく、すぐに退こうとすると…


「ひゃんっ!?」


王子様が手を繋いでない方の手で器用にスカートの下に手を入れ、私のお尻部分を撫で回してきました




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