転生したらモブ侍女のはずが…どうしてこうなった！？

可愛い男の子だと思ったら3

「つ、角……？」


え？
何これ、コスプレってやつかな？


「こすぷれ…とはなんだ？
余は人間ではないと言っただろ
角があるのが何よりの証拠だ」


ぎゅっと角を掴んでみる


「馬鹿か貴様！
余の角をそのようにひっぱるな！！」


思わず手が出ちゃったけど、付け角でもないみたい…


「本物だ！余の角をひっぱるなど無礼な！
本来の力が全て戻っていれば、貴様等火炙りにしてる所だ」

「ひっ…
すすすすみません！！」


火炙りは流石に怖すぎる


というか、あの可愛い男の子がいきなりこんな美形に成長しちゃって、角まで生えちゃって…

一度に色んな事がおきすぎて、もう頭が混乱しておかしくなりそう


「美形とは余の事か…？」

「ひぇっ！？」


いきなりどあっぷで迫られる


ち、近い近い近い！？


子供の時は可愛いとしか思わなかったけど、今の大人の姿は流石にドキドキしちゃう…


「ふんっ、貴様変な奴だとは思ったが、中々男を見る目はあるみたいだな
見目はあれだが精気は極上に美味いし、特別に余の隷属にしてやっても良いぞ」

「れ、隷属…？」

「余の奴隷になると言うことだな」

「奴隷って…」


いやいやいや、いきなり奴隷って何言っちゃってるんですかねこの人！？


「なんだその反応は？
余が人間を隷属にしてやるなど珍しい事なのだぞ？」


ムスッとして少し不機嫌そうな顔をしている


「だって、奴隷なんて絶対良い扱いじゃないですよね！？」

「余の元に瞬間移動がいつでも出来るようになるし、余に精気を与えている間は貴様にも快楽を与えてやれる
お互いに良好な関係ではないか」


え…
まさかの瞬間移動に快楽って…

全然良さを感じませんが！？


「そうは言うが、先程のキスは気持ち良かっただろ？」

「なっ！？」


思い出して顔が熱くなる


「本当は交わった方が沢山の精気を貰えるのだが、取りすぎると命を奪ってしまうからな
そう言えば、貴様は先程から体調が悪くなったりはしておらぬのか？」

「へ？」


体調は全然大丈夫だけど…

それよりも命を奪うって聞き捨てならない言葉の方が気になるんですが！？


「貴様やはり普通の人間ではないな
普通精気を奪われると少なからずふらついたりするはずなんだが…
元々精気の量が多いのか？
命に関しては余が量を調節すれば奪う事などないし、精気はしっかりした食事と睡眠をとればすぐに回復するぞ」

「は、はぁ…」


なんだかよく分かんないけど、加減できなかった場合は死ぬって事ですよね！？
命の危険があるなんて絶対嫌だ！


プチプチッ


いきなり上のボタンを外される


「なななな何してるんですか！？」


バッとすぐに手を押さえる


「隷属するには交わらなければならぬ」


交わるとは…？


「人間で言う所の交尾だろ」

「はい？」


今何て言いましたこの人！？


「貴様の腹の中に余の子種を注いで名を刻むのだ
これは精気を奪うのとは別だから安心しろ
そうすれば隷属した事になる」

「いやいや、ちょ、ちょっと待って下さい
私隷属するなんて一言も言ってませんよ！？」

「余がしてやると言っておるのだぞ？」

「私はしたくないです！！」


そもそも処女なのに、隷属？とかいう卑猥な行為が出来るわけがない！！


「処女なのか！
なら尚更余と交わった方がいい
痛みなどない、ただただ快楽の波に呑まれるだけだからな」

「いや、そう言う問題じゃなくてですね…」


大体この人の事何にも知らないのに、いきなり隷属で交わるだのなんだの言われても、ちんぷんかんぷんですって！！


「やはり余の事を知らぬのだな
女の身でここに1人で来るぐらいだしな…
流石に名ぐらいは聞いた事があるだろうが、余の名はサーベンティサタンだ」


え……？

うそ、サーベンティサタンって…

ラブマジ最後のメインヒーローにして、最初はヒロインちゃんの敵でもある

物語の最大の見せ場と言っても過言ではない


あの魔王様！？