転生したらモブ侍女のはずが…どうしてこうなった！？

可愛い男の子だと思ったら2 ※

え…？

今何がおきたの！？


謎の光が出た所をよく見ると、薄らと下に白い線のようなものが木々を囲む様に全体的に引いてあった


な、なにこれ…
もしかしてこの線から先に入ると跳ね飛ばされちゃうの！？

絶対行きたくないけど…


男の子はぐったりと倒れている


「だ、大丈夫！？」


線越しに声をかけても返事がない


どうしよう…
凄く怖いけど、子供を見捨てるなんてできない！


意を決して、ソッと片足だけ入れてみる


あ、あれ？
なんともない…

先程のことが嘘の様にすんなり入れた


「しっかりして！！」


急いで男の子を抱き抱える


「はぁはぁ…」


よかった…
なんとか息はあるみたい

でも凄く苦しそう…


「誰か呼んでくるから、もうちょっと耐えられる？」

「だめだ…夜まで誰も来ない…」


え？
夜まで誰も来ないって…


「精気が欲しい…」

「へ…？」


精気ってなに？？？


「分からぬのならキスしてほしい…」

「はい？」


気のせいかな？
今子供の口からキスなんて単語が出てきた気が…


「余は子供ではないと言っただろ
安心しろ、命までは奪らぬ………」


な、なんで命がなくなるみたいな話になってるの！？


「キスしてくれ…」

「なっ！？」


やっぱり聞き間違いじゃなかったみたい
キ、キスってこんな時に何ませた事言っちゃってるのこの子は！？


「貴様みたいな奴でもキスで体調が良くなる…」


えぇ…？
キスで体調が良くなるってどういう事？
しかもその言い方だと嫌々言ってるようにしか聞こえないんですが！？


「た…たの…む…」

「あ…」


はぁはぁと息が荒くなってきた
さっきよりも明らかに具合が悪そうだ


うぅ…
子供だし、こんだけ頼んでるんだから仕方ないよね


自分からなんてした事ないけど…


ちゅっと口に一瞬だけ触れるキスをした


「貴様なめているのか？」

「へ…？」

「こんな幼子のようなキスで良くなるはず…」


なんだかブツブツ文句を言ってるけど…

男の子は呼吸の乱れもなくなり、先程より顔色がかなり良くなっているみたいだった


「よ、よかった…」


なんだかよく分かんないけど、本当にキスで体調が良くなったみたい

ホッとして男の子を抱き抱えたまま、後ろの木に寄りかかる


「貴様本当に何者だ？」

「へ？」


ち、近い近い近い！？


安心して瞼を閉じていたら、いつの間にか男の子が私の上に馬乗りになっていた


「普通の人間ならあんな幼稚なキスでは全く回復などせぬはずだが…？」


え…？
そんな事言われても私は普通の人間なんですが！？


「もう少しほしい…」

「んぅ…！？」


いきなり顔を両手で固定されて、口を塞がれた


ペロッと小さい舌が口内に侵入してくる


「ふぅ…んぅっ♡」


ちょ、ちょっと待って！？
これは流石にやばいというか、なんで子供のくせにこんなえっちなキスの仕方知ってるの！？

グッと両手で男の子を押して退けようとするけど、びくともしない

それ所かだんだん押している手にがっしりした身体の感触があって、私の上に乗っかっている男の子の体重も重くなってきたような…
　　

「んぁっ…ふぅうっ♡」


ちゅうちゅうと私の唾液を小さな舌で吸っていたのに、だんだん舌も大きくなってきて、ジュルジュルと卑猥な音をたてながら口の中が干からびそうなほど、まるで飲み物のように唾液を吸われた


も、もう無理…！


「はぁっ…」


息も絶え絶えで、限界だと思った瞬間にやっと口を離してくれた


「貴様の精気はなんだ…？」

「っ…？」

「極上に甘くて癖になりそうだ
力が僅かだが戻ってくるのも感じるぞ」


だ、誰！？


肩で息をする私の目の前にいたのは、先程の子供ではなく、20歳前半ぐらいの大人の男の人だった

もはや可愛さなんてカケラもないけど、見た目はあの男の子がそのまま成長したみたいな感じだ


でも1つ大きく違う所があった


私はその部分から目が離せずに、思わず凝視してしまった


あ、頭に立派な2本の角が生えちゃってる！？