転生先が同類ばっかりです!

羽田ソラ

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異世界転生編

4.街に到着したよ

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 幸い見つけた道は丘を下るように伸びており、その先には、先程は角度の関係で見えなかったものの何やら街のようなものも見えたので、俺は安心してふもとへの歩みを進めることにした。
 そう言えば、もらったステータスとかも確認しておかないといけないな。ええと、取り敢えずインベントリ確認から……というか展開の仕方は体が覚えてる感じなんだ、サービス良いなあの神様。それはともかく。

「あー、結構広いんだな。これだったら一軒家からの引っ越し程度は簡単に出来そうだ」

 これが俺専用で、しかも他の人からは見えないところに格納されるというのが非常にありがたい。ライフスタイルによっては結構入り用になるだろうし、そうでなくとも色々使い道はあるだろうから遠慮なく活用させてもらうことにしよう。
 さて、次はステータス展開、っと……

「なるほど、確かに色んな項目が数値化されてるんだな」



 HP:360/360
 MP:1600/1600
 STR:125
 DEX:267
 WIL:103
 INT:221
 LUC:57



「上から生命力、魔力、体力、器用さ、意思の強さ、知力、運……ってところか。生命力と魔力が高いのは、不老不死と桁違いに高い魔力っていうのが反映されてるのかな」

 それにしても運が桁違いに低いが、もしかしたら本来の比率としてはこのくらいなのかもしれない。本来のこの世界の住人も同じように数値化したステータスを見る事が出来るのかどうかは分からないが、これならそれほど悪い数値ではないのではなかろうか。

「後はスキルの項目か……ああ、これだ」



 取得魔法一覧:
  素材捜索
  素材鑑定
  素材合成
  素材分解
  素材変換
  性質付与
  自動製作
  製作物強化
  ポーション合成
  ポーション鑑定
  ……



「多いわっ!」

 途中10項目だけ読んでめんどくさくなったわ!! って、まあそりゃそうか。生産魔法をエキスパート級にしてくれって言ったのは俺の方だもんな……

 それにしてもこれ色々とあるけど、一覧にするとめんどくさいだけで基本的には必要な時に都度自動で発動するパッシブタイプで、そうでないものもその時その時で必要な魔法を検索出来る機能もあるみたいだ。それも含めてエキスパート級ってことなのかな。
 そう考えると、うん、結構いける気がしてきたぞ。戦闘系は希望しなかったから現時点では使えないとしても、これだけ使いこなせるものがあれば当分の間は生活に困ることはないのかも……

「ああ、でもこの世界での収入をどうやって得るかって問題はあるな。それに物価水準も確認しておかないといけないし」

 何はなくともまずは情報収集、街に行って色々確認したり登録したりしてから身の振り方を考えるってことでいいかな。……そう言えば総合職ギルドってのがあるらしいけど、そこである程度情報なりなんなり手に入るかもしれない。



 歩き始めておよそ20分程、やっと最初の街にたどり着いた。
 見た感じは村と街の中間より街よりくらいの規模で、本当に大きな町というのが一番的確な感じ。目抜き通りらしき場所には混雑はしていないレベルで人も多く、神様から事前に説明があった通り石造りの建物が完全に中世ヨーロッパのそれって感じだ。

 そういう、感じなんだけど……

「あそこを走ってるのはトロリーバス、で、この線路は……路面電車か?」

 何か、目の前に広がる光景と当初イメージしていた中世ヨーロッパ的世界とで微妙なずれがある。というか、電線らしきものが街の上に張り巡らされている中世の街が一体どこにあるって言うんだ。
 これは何というか、中世ヨーロッパ風の街並みを保存している現代世界のヨーロッパという方がしっくり来るんじゃなかろうか。……その割には公共交通機関ばかりでタクシーはじめとした乗用車なんかは全く走ってないんだけど。

 いや、全くではないな。ちらほらそれっぽいシルエットは見える。見えるけどこれがまた何というか、単純動作を回りくどいシステムでさせているせいで、やたら無駄な装飾を大量につけているようにしか見えない……ぶっちゃけた話スチームパンク的な乗用車しか走っていない。

 ……あー、つまりそういうことか。神様に聞いた「最近ようやく蒸気機関が普及段階に入ったか入らないかの感じ」、「大体魔法で事足りてしまうので技術レベルの進歩は産業革命レベルからは程遠い」って言葉の意味は。ということは電線に見えるのは魔力か何かを使ってるのか? よくわからん、図書館か何かを探して文献でも調べてみよう。

 まあ取り敢えずそれは後回しにして、総合職ギルドとやらに行ってみるとしよう。情報収集もしなきゃいけないけど、何よりお金がまるでない。この辺神様もサービスしてくれてよかったのに……いや、流石にそこまで望むのはアウトか。俺はこれからここで新しい人生を送ることになるんだから。

「っと、あれかな、総合職ギルド……」

 しばらく街を歩いて中央広場らしき場所に出たところで、「総合職」と書かれた看板が下げられた建物を発見。他にもちらほらとギルドのものらしき看板が見えるが、大体が家具だの料理だの不動産だの……
つまり一般生活関連のギルドはこういう場所に本部というか建物を構えていた方が分かりやすくていい、というわけだ。この辺はより現実世界の――前世の中世ヨーロッパにおけるギルドと似通っているのかもしれない。

 扉を開けると、少し狭めのロビーの奥に受付らしき台がある。ロビー横に上へと延びる階段があり、その入り口の横に「食事・待ち合わせは2階にて」と立て看板が立ててある。ギルド外の人にも使えるんだろうか……とにかく、っと。

「すいません、総合職ギルドというのはこちらでよろしいんですか?」
「はい、ここが総合職ギルドです。ご依頼ですか? 登録ですか?」
「登録を。ただこういったことは初めてなので、説明は少し詳しくして頂きたい」
「分かりました、少々お待ちください」

 初めて、ということで不審に思われたりしないかどうかが心配だったが……取り敢えずは第1段階クリア、ってところか。



---
※ちょっと解説
この世界では魔力の供給が比較的簡単なため、それを利用した交通手段が発達しています。トロリーバスには一応緊急用の蒸気機関が積んでありますが、サイズの割には性能がよくありません。
ちなみに統吾さんは勘違いしていますが、スチームパンクな自動車も一応魔力で動いています。装飾はただのこの世界風の趣味です。
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