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ザガルバ編
82.お客さんに行き先を薦められるよ
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「まあとにかく、そういう訳で旅の途中なんですけど……ここからどの方向に行ったものかいまいち決めきれなくてですね」
「なるほどねえ、まあ確かにそんなものかもしれないな……アタシとしてはセパレートに寄ってそこからスティビアに船を使って渡るっていうのをお勧めするけどな」
「セパレート、って言うと海沿いの街ですよね」
「ああ、このままただ単にのんびりと魔動車を走らせてって言うんであれば、スヴェスダ経由でエスタリスに向かうのが一番単純だろうけど、アタシとしては海を見て越えてっていうのをしてもらいたい感があるな。
マジェリア出身ってことは河はあったかもしれないけど海を見た事はないんだろ? だったら色々文化も違って面白いと思うしさ」
そう言えば、エリナさんによるとこのサラというパーティーリーダーは、セパレートと同じく海沿いの街であるドバルバツ出身なんだったか。正確には俺たちは前世で――俺は東京で、エリナさんはヘルシンキでそれぞれ――いやというほど海を見てるから、純粋にマジェリアで育った人らに比べてそこまで目新しいものではないけど。
まあでも、この世界における港町がどんな風になってるかっていうのには興味があるかな、うん。
「僕としては、サラに意見することになるけど、スヴェスダ経由でエスタリスに向かってほしいかな。ご夫婦には僕の故郷を見てほしい感じあるし」
「いや、流石にそれはないだろマルタ。スヴェスダ経由でエスタリスって、それめちゃくちゃ山道通るじゃん。それこそドラゴンに乗るとかそういうレベルならともかく、魔動車でのんびりこんこん行くにはきついルートだぜ?
それに屋台での売り上げもそこまで期待出来なかったりしないか?」
「何だと。それはスヴェスダが田舎だと?」
「いやそこまでは言わないけど、専売品が布とかじゃん。お菓子を売り歩くには出費がかさみそうだろうよ」
「へえ、調味料とか以外のも専売対象にしてる国があるんですね。……ところでドラゴンって乗れるんですか?」
「そりゃあんた、おとなしいやつなら背中に乗れないことはないけどさ。でも大体乗り物酔い起こしたり振り落とされたりして現実的じゃないよな。まあものの例えってこった」
ものの例えね……でもステータスが高ければ乗れないことはなさそうだな。乗りたくないけど。この車で十分だけど。
「そう言えばマルタさん、スヴェスダってどんな国なんですか? ここウルバスクやスティビアはマジェリアでも情報が入ってたので何となく分かりますけど」
「ああ、直接国境を接してるわけでもないし、何か技術力が高いとかそういう訳でもないからね。攻撃魔法重視っていうのは、エリナさんから聞いてるよね」
「ええ」
「なら話は早い。基本的にスヴェスダっていう国は、おふたりの故郷たるマジェリアと同じような農業国なんだ。と言ってもマジェリアと違って共和国制で、国民皆兵を敷いているっていうのと……後は農業の中でも食品より繊維関係が多いのが特徴かな」
「国民皆兵? ということは永世中立なんですか?」
「というわけでもないよ。人口が少ないから、結果的に国民皆兵を選択せざるを得ないというだけの話さ……まあここ最近はその制度も変わりそうだけど、いずれにしても国民が全体的に武装するのは伝統といえるだろうね」
「なるほどねえ……」
こう言っては何だけど、結構脳筋で観光的には面白みのない国のような気がする……というか、さっきは否定してたけどもしかしてスヴェスダって……
「いや、マルタ。それ自分で田舎だって白状してるからな」
「失礼だなサラは! まあ確かにちょっと他より緑は多いかもしれないけど、それでも都心はそれなりに発展してるんだぞ! トラムもバスもあるし」
そこでトラムやらバスやらって出てくる時点で田舎は田舎だな。
それはさておき。
「となるとー、やっぱり行き先はセパレート経由でスティビアですかね。スティビア側の港町は何て名前でしたかね」
「ポーリ、ですね。あそこは、とても料理がおいしいと、噂で聞いたことがあります」
「海産物ですかね」
「おそらく、そうかと。ただ、近郊に牧場がある関係で、乳製品や、肉類も美味しいらしいです」
マジか。それはとんでもなく楽しみだな。
「……ただひとつだけ、旦那さん、あそこに行くのはスヴェスダ経由でエスタリスに行くよりある意味で面倒だよ? 僕はスヴェスダ出身だからわかるけど」
「面倒……ですか?」
しかもある意味でって、何か気になる言い回しだけどどういう事だろう。
「おふたりはマジェリアからウルバスクにくらいしか出入国の経験がないだろう? ということは、必ず国境都市を通って入国しているわけだ。
この国境都市というのは連合諸国間の出入国をスムーズにするための施設なんだけど、スティビアやジェルマといった比較的大国と言われる国は、この連合に加入していないんだ」
「ああ、中部諸国連合の事ですよね……ということは、国境都市自体が存在しないと」
「そういう事」
前世におけるシェンゲン協定域内外の違いに似てるな……ということは、スティビアに入国するためには。
「国境に近い都市にある相手国の領事館か多くの場合首都にある相手国の大使館に出向いて、入国の許可を申請しなければならないとか、そう言うことですかね」
「何だ、旦那さんは知ってたんだ。そうそう、その通りなんだよ」
「……トーゴさん、それってつまり」
「ああ、前世でいうところのビザ申請だと思うよ……」
そもそも国際的な身分証明書たるパスポートと各国の入国許可証たるビザはその役割を大きく異にしている。日本人は普段からノービザに慣れてるから、その辺りのところがピンと来ていない人が多いけど……
そう言えばそういう国に行く場合、ビザはともかくパスポートの役割をするのは何なんだろうか。総合職ギルドカード? いや、あれはシェンゲン協定における各国の個人情報カードだからな。となるとまた別に申請する必要が……?
「まあ、明日あたりマジェリア公国大使館に確認してみるのがよさそうだね。何だかんだで出入国とかあいまいにしてたところあるし」
本当はその辺のことは結構早い段階でちゃんとしておかないといけないんだけど、急だったしな。
「そう言えばセパレートからポーリまで行くとなると船で行くことにあると思うんですけど……この魔動車を載せられるだけの船って運航してるんですか?」
「ああ、そもそもこの辺りの海を拠点にする国や街ってのは造船技術が高くてさ。これよりも大きい魔動車を何台も載せられる船を定期運航してたり……アタシみたいにドバルバツ出身とかじゃなけりゃ、なかなか想像つかない世界だろうけどな」
いや、それってつまり車載タンカーってことじゃないか。そんなもんまで作ってんのかここら辺一帯の国って。
「それでも、船酔いする人向けに、陸路の国境も、開けてあるんですけどね。あまり、人気はないんですけど」
「何でですか?」
「山越えに、なるし。遠回りに、なるし。挙句、ある程度栄えたポーリに、直接到着出来る海路に比べて、陸路の国境越えで着く街は、本当にド田舎ですから」
おとなしめのクララさんがはっきりド田舎って言っちゃうってどんだけなんだ。しかし確かに山越えや遠回りは勘弁してほしいところだな、排除は出来るかもしれないけど盗賊とかに遭遇したら目も当てられない。
それにそんなルートを行くんであれば、わざわざそっちから行く必要もないしな。ウルバスクとスヴェスダの国境を超えるのとそう労力的には変わらないだろうし。
「分かりました、色々情報ありがとうございます。それでは回路での国境越えを考えてみることにしますね」
「いいっていいって、いつも美味しいものを食べさせてくれるお礼みたいなもんだしさ。なあ?」
「は、はい。クレーム、ブリュレ、すごく、美味しかったです……!」
「気が変わったらスヴェスダにも立ち寄ってよ、田舎かもしれないけどいい国だし」
「皆さん……はい、ありがとうございます」
言って俺は頭を下げる……それにしてもまたやることがあるみたいだ。
---
スヴェスダの扱いェ……(
入国管理に関して言うと、実際この一帯のモデルになった地域でもシェンゲン協定が発効する前はパスポートなしでも出入国出来る独自の協定があったんです。その名残で今でも陸路で入国する外国人には(形だけとはいえ)パスポートチェックがあります。
次回更新は05/10の予定です!
「なるほどねえ、まあ確かにそんなものかもしれないな……アタシとしてはセパレートに寄ってそこからスティビアに船を使って渡るっていうのをお勧めするけどな」
「セパレート、って言うと海沿いの街ですよね」
「ああ、このままただ単にのんびりと魔動車を走らせてって言うんであれば、スヴェスダ経由でエスタリスに向かうのが一番単純だろうけど、アタシとしては海を見て越えてっていうのをしてもらいたい感があるな。
マジェリア出身ってことは河はあったかもしれないけど海を見た事はないんだろ? だったら色々文化も違って面白いと思うしさ」
そう言えば、エリナさんによるとこのサラというパーティーリーダーは、セパレートと同じく海沿いの街であるドバルバツ出身なんだったか。正確には俺たちは前世で――俺は東京で、エリナさんはヘルシンキでそれぞれ――いやというほど海を見てるから、純粋にマジェリアで育った人らに比べてそこまで目新しいものではないけど。
まあでも、この世界における港町がどんな風になってるかっていうのには興味があるかな、うん。
「僕としては、サラに意見することになるけど、スヴェスダ経由でエスタリスに向かってほしいかな。ご夫婦には僕の故郷を見てほしい感じあるし」
「いや、流石にそれはないだろマルタ。スヴェスダ経由でエスタリスって、それめちゃくちゃ山道通るじゃん。それこそドラゴンに乗るとかそういうレベルならともかく、魔動車でのんびりこんこん行くにはきついルートだぜ?
それに屋台での売り上げもそこまで期待出来なかったりしないか?」
「何だと。それはスヴェスダが田舎だと?」
「いやそこまでは言わないけど、専売品が布とかじゃん。お菓子を売り歩くには出費がかさみそうだろうよ」
「へえ、調味料とか以外のも専売対象にしてる国があるんですね。……ところでドラゴンって乗れるんですか?」
「そりゃあんた、おとなしいやつなら背中に乗れないことはないけどさ。でも大体乗り物酔い起こしたり振り落とされたりして現実的じゃないよな。まあものの例えってこった」
ものの例えね……でもステータスが高ければ乗れないことはなさそうだな。乗りたくないけど。この車で十分だけど。
「そう言えばマルタさん、スヴェスダってどんな国なんですか? ここウルバスクやスティビアはマジェリアでも情報が入ってたので何となく分かりますけど」
「ああ、直接国境を接してるわけでもないし、何か技術力が高いとかそういう訳でもないからね。攻撃魔法重視っていうのは、エリナさんから聞いてるよね」
「ええ」
「なら話は早い。基本的にスヴェスダっていう国は、おふたりの故郷たるマジェリアと同じような農業国なんだ。と言ってもマジェリアと違って共和国制で、国民皆兵を敷いているっていうのと……後は農業の中でも食品より繊維関係が多いのが特徴かな」
「国民皆兵? ということは永世中立なんですか?」
「というわけでもないよ。人口が少ないから、結果的に国民皆兵を選択せざるを得ないというだけの話さ……まあここ最近はその制度も変わりそうだけど、いずれにしても国民が全体的に武装するのは伝統といえるだろうね」
「なるほどねえ……」
こう言っては何だけど、結構脳筋で観光的には面白みのない国のような気がする……というか、さっきは否定してたけどもしかしてスヴェスダって……
「いや、マルタ。それ自分で田舎だって白状してるからな」
「失礼だなサラは! まあ確かにちょっと他より緑は多いかもしれないけど、それでも都心はそれなりに発展してるんだぞ! トラムもバスもあるし」
そこでトラムやらバスやらって出てくる時点で田舎は田舎だな。
それはさておき。
「となるとー、やっぱり行き先はセパレート経由でスティビアですかね。スティビア側の港町は何て名前でしたかね」
「ポーリ、ですね。あそこは、とても料理がおいしいと、噂で聞いたことがあります」
「海産物ですかね」
「おそらく、そうかと。ただ、近郊に牧場がある関係で、乳製品や、肉類も美味しいらしいです」
マジか。それはとんでもなく楽しみだな。
「……ただひとつだけ、旦那さん、あそこに行くのはスヴェスダ経由でエスタリスに行くよりある意味で面倒だよ? 僕はスヴェスダ出身だからわかるけど」
「面倒……ですか?」
しかもある意味でって、何か気になる言い回しだけどどういう事だろう。
「おふたりはマジェリアからウルバスクにくらいしか出入国の経験がないだろう? ということは、必ず国境都市を通って入国しているわけだ。
この国境都市というのは連合諸国間の出入国をスムーズにするための施設なんだけど、スティビアやジェルマといった比較的大国と言われる国は、この連合に加入していないんだ」
「ああ、中部諸国連合の事ですよね……ということは、国境都市自体が存在しないと」
「そういう事」
前世におけるシェンゲン協定域内外の違いに似てるな……ということは、スティビアに入国するためには。
「国境に近い都市にある相手国の領事館か多くの場合首都にある相手国の大使館に出向いて、入国の許可を申請しなければならないとか、そう言うことですかね」
「何だ、旦那さんは知ってたんだ。そうそう、その通りなんだよ」
「……トーゴさん、それってつまり」
「ああ、前世でいうところのビザ申請だと思うよ……」
そもそも国際的な身分証明書たるパスポートと各国の入国許可証たるビザはその役割を大きく異にしている。日本人は普段からノービザに慣れてるから、その辺りのところがピンと来ていない人が多いけど……
そう言えばそういう国に行く場合、ビザはともかくパスポートの役割をするのは何なんだろうか。総合職ギルドカード? いや、あれはシェンゲン協定における各国の個人情報カードだからな。となるとまた別に申請する必要が……?
「まあ、明日あたりマジェリア公国大使館に確認してみるのがよさそうだね。何だかんだで出入国とかあいまいにしてたところあるし」
本当はその辺のことは結構早い段階でちゃんとしておかないといけないんだけど、急だったしな。
「そう言えばセパレートからポーリまで行くとなると船で行くことにあると思うんですけど……この魔動車を載せられるだけの船って運航してるんですか?」
「ああ、そもそもこの辺りの海を拠点にする国や街ってのは造船技術が高くてさ。これよりも大きい魔動車を何台も載せられる船を定期運航してたり……アタシみたいにドバルバツ出身とかじゃなけりゃ、なかなか想像つかない世界だろうけどな」
いや、それってつまり車載タンカーってことじゃないか。そんなもんまで作ってんのかここら辺一帯の国って。
「それでも、船酔いする人向けに、陸路の国境も、開けてあるんですけどね。あまり、人気はないんですけど」
「何でですか?」
「山越えに、なるし。遠回りに、なるし。挙句、ある程度栄えたポーリに、直接到着出来る海路に比べて、陸路の国境越えで着く街は、本当にド田舎ですから」
おとなしめのクララさんがはっきりド田舎って言っちゃうってどんだけなんだ。しかし確かに山越えや遠回りは勘弁してほしいところだな、排除は出来るかもしれないけど盗賊とかに遭遇したら目も当てられない。
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「分かりました、色々情報ありがとうございます。それでは回路での国境越えを考えてみることにしますね」
「いいっていいって、いつも美味しいものを食べさせてくれるお礼みたいなもんだしさ。なあ?」
「は、はい。クレーム、ブリュレ、すごく、美味しかったです……!」
「気が変わったらスヴェスダにも立ち寄ってよ、田舎かもしれないけどいい国だし」
「皆さん……はい、ありがとうございます」
言って俺は頭を下げる……それにしてもまたやることがあるみたいだ。
---
スヴェスダの扱いェ……(
入国管理に関して言うと、実際この一帯のモデルになった地域でもシェンゲン協定が発効する前はパスポートなしでも出入国出来る独自の協定があったんです。その名残で今でも陸路で入国する外国人には(形だけとはいえ)パスポートチェックがあります。
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