目が覚めたらトイレだった。

油そば

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あれから、俺はトイレに転生させられた奴と1週間ほど飯を食えずにいた。
何故食えなかったのかというと、会社のいろんな部署の同僚やらに飯を誘われていたからだ。
「小林さん!一緒にご飯食べに行きましょうよ!」

「小林さん!私今日小林さんのために弁当作ってきました!」

「小林!飯連れてってやるよ!
お前カツ丼好きだったな!今日は最近近くにできた!カツ丼専門店に連れてくぞ!
全然俺の奢りでいいからな!」

「小林くぅーん、
君一緒にラーメン食わないか?」

俺は人気者になっていた。
おかしい、一カ月ほど前は、みんな俺のことを、邪険に扱ったり、無視して
いない奴扱いしていたのが、大半だったが
今になって会社の奴らや、同僚たちも俺のことを丁寧に扱うよになった。

一体何が起こっているんだ、、
俺はしばらく考えた。
だが、俺は考えるのをやめた。
よっし!みんなで飯食いに行くぞ!!
俺はこうして、トイレに転生させられた奴のことなど、忘れ飯を行くようになった。

牛丼屋にて
「小林さん、そういえば、前も行ったと思うんですけど、最近明るくなりましたね?
なんか、いいことでもありました?」

トイレで、俺を馬鹿にしていた後輩が俺に対し下から来るようになった。
なんで、急に手のひら返しのように
俺のことを小林さんと呼ぶんだ。
お前は、俺のことを小林と呼んでいただろ。
俺はそんなことを思いながらも後輩に
「いや、そんなことないよ、」と言った。

すると、後輩はまた口を開き
「あれぇ、またまたもしかしてこれじゃないですか??w」

後輩は小指を上げ俺を揶揄っているような動作をした。


このノリ何回目だよ、だるいわ

「ちげぇってw」

「またまたぁ」

俺たちは牛丼を食い終わり、食べ終えた牛丼のトレーと牛丼の器を返却口へと置き
そのまま、レジへと進んだ。
見た目から見て大学生らしき女の子の店員が、会計をした。


「えっと、合わせて850円です!」

「じゃあ、俺が払うから」

「先輩あざぁぁすす!!」

なんだこいつ、、
俺は後輩と自分の分の会計を済ませて店を出た。
店を出ると後輩は、俺にアイス買いに行きましょうよ!
と言い後輩はコンビニへと向かった。
コンビニに着くと、後輩は目を輝かし、ショーケースのアイスを見ていた。
「このアイスが欲しいです!!」
後輩は、ショーケースに入ってあったアイスを見て指差した。
俺は、「欲しいの?」と後輩に聞くと、後輩は少年の目をしながら、「欲しいです!」
と答えた。
俺は、初めて後輩が可愛いと思った。
もちろん、アイスは奢ってやった。
会社に戻ると、午後の業務まで
20分ほど時間があった。
うーん、デスクに戻って仮眠するか
いやでも、デスクにいたらいたで
同僚とかに、色々とかまちょされるし
うーん、あっそうだ!
アイツに久しぶりに会いに行くか!
俺は、一階階段をを使い、2階のトイレへと向かった。
バレないように、バレないように
そうして、俺はなんとか二階のトイレへと辿り着くことができた。
1週間前は清掃中の看板が置いてあったが今日は置いてない。
よし、、
俺は1週間振りの友人に会うと言うこともあり、少しだけ緊張していた。
1週間前、また明日な!と言ったのに
1週間も来なかったらアイツは俺のことを怒るだろうか。
それとも、俺のことを忘れているのだろうか。
俺は緊張と、心配で心が震えそうになっていたが、その気持ちを押し切りアイツがいる左から2番目のトイレのドアを開き
いつも通り前と同じような、テンションで
アイツに話しかけた。

「よぉ、、久しぶり元気か?」

「、、、、」

返事がなかった。
多分俺のことを少しだけ怒っているのだろうか、それともコイツはもう、、
俺脳裏に最悪なシナリオが頭をよぎった。
コイツの意識がなくなり、そのままトイレに戻ると言う。

頼む!戻ってきてくれ!頼む!
俺は、コイツがいつも通りトイレの蓋を
パカっ、パカっ!パカっと!
している姿が好きなんだ。
俺を置いてかないでくれで!
俺は必死に自分の胸に願いを込めた。
頼む!頼む!!

「ぱかっ、、」
すると、願いが叶ったか、トイレは便座を上げた。

「おっ!生きてたのか。」

「パカっ!パカっ、パカっ」
コイツは三回ほどトイレの蓋をあげた。

「ん?おはよう、今起きた、何時?そういえば久しぶだな、」

「あれお前、お前もしかして昼夜逆転してるのかw
だと思ったよw、にしても俺お前に会いに1週間くらい前にここに来たんだけど、
清掃中でこれなかったんだよ」

「パカっ!パカっ!パカっ!、パカっ!」

今度は四回トイレの蓋を上げ下げしていた。

「えっと、そうなんだよ!見てくれよ
俺の便器を見てくれ?」

コイツは俺に便器を見せたがっていた。

「わかったよw
うっわwめっちゃ綺麗になっとるやんw」

俺はコイツの便器を見ると、コイツの便器は光沢で溢れていた。
こんなにも綺麗だなんて、、俺はうっとりし、コイツの便器に魅了されコイツの便器を素手で触りそうになったところ。
我に帰り、コイツの便器を触るのをやめた。

「馬鹿やろー俺何やっとるんだ!」
俺は自分の左拳で自分の顔を殴った。

「パカっ!パカっ!パカっ!」

「お前なにやってるだw馬鹿なことはやめろ」

「ははっw多分そうなんだろうな」

「にしても、聞いてくれや、俺ここ最近
部署の奴らと言うか、会社全体の奴らから異様に好かれるようになったんだ」

「パカっ!」

「自慢か?いや違うんだよ、本当になんでか、わからないか、好かれるんだよ、以前まで俺のことを馬鹿にしてた奴も急に手のひらを返したかのように俺に対してヘコヘコするんだよ、あの課長までも」

「パカっ!パカっ!」

コイツは今度二回ほど、便器を上げ下げした。

「ん?何何、、わかんねぇや」

「わかんないのかーい!!」

俺は便器にツッコミを入れた。
「にしてもお前と話すのは楽な」

この日俺はコイツと喋るのが盛り上がり午後の業務を遅刻した






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