自由の宿エルファリア 栄光を求めて

乾為天女

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【第十九話:光と影の決着──封印安定化の先にあるもの】

シーン2:最後の教団幹部──闇の魔術師との対峙

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 翌朝、わずかに差し込む朝日が遺跡の石壁を淡く照らし始めた。仲間たちは疲労を引きずりながらも再び戦闘態勢を整え、ガラハッドや騎士団も夜通しの警戒を続けていた。博士は昨晩の儀式の余韻からまだ立ち直れておらず、助手たちが支えながら封印の安定状況を確認している。
「精霊核を探すなら、祭壇の奥が怪しい」と岡村が地図を広げながら推測すると、基一が「古代文献には『聖域の内奥』と記されていたが、封印の力で阻まれている可能性が高い」と付け加えた。
「まずは現状を確認しつつ、奥に通じる道を探すしかないな」とロイドが提案し、銀次が「道案内は俺に任せろ」と軽快に前に出た。その時、突如として耳を劈くような轟音が響き渡り、地面が激しく揺れた。
「なんだ、今の揺れは?」と将臣が驚いて声を上げると、遠くから不気味な呻き声が聞こえてきた。ガラハッドが「敵襲だ! 全員、戦闘配置につけ!」と指示を飛ばし、騎士団が一斉に前線に立つ。
 その瞬間、崩れかけた遺跡の入口から黒い影がゆらりと現れた。それはヴァルマート教団の魔術師の一人で、ボロボロのローブが血に濡れた状態で立っている。男は不敵に笑いながら、「封印は弱体化している……今、割ってしまえば術式は我らの支配下に堕ちる…!」と声を張り上げた。
「ふざけるな!」と将臣が即座に火の魔法を放つが、男は黒い盾で受け止め、「愚か者め! 己の力のなさを思い知れ!」と逆に闇の矢を放ってくる。その矢が一直線に将臣を狙い、彼はギリギリで回避したものの、地面に黒焦げの痕が残った。
「くそっ、こいつただ者じゃねえ……!」と将臣が息を整え、エリナがすかさず前に出て剣を構えた。「将臣、無理しないで。私が奴を引きつける」と言って、冷静に魔術師の隙を狙う。
 岡村が「連携が必要だ。エリナが前線、ロイドが援護、将臣と朗雄で魔法を牽制するんだ!」と指示を出すと、銀次が「俺は背後から狙撃する!」と木陰に隠れた。
 魔術師が両手を掲げ、「闇の束縛よ、全てを飲み込め!」と呪文を唱えると、地面から闇の触手が湧き出し、冒険者たちを絡め取ろうとする。「これはまずい……!」と孝征が罠を設置しようとするが、触手に阻まれて動けない。
「俺が引き付ける!」と朗雄が剣で触手を切り裂き、将臣が「火炎障壁!」と炎の壁を展開して触手の動きを封じた。だが、魔術師はその程度では怯まず、「闇よ、さらに深淵から力を呼べ!」と声を荒げる。
 ロイドが「一発で決める!」と矢を放つが、またしても闇の盾に阻まれた。「どうすればあの盾を壊せるんだ?」と焦りが募るが、ガラハッドが「奴の呪文の隙を突くんだ。詠唱中は防御が甘くなる!」と指摘する。
「なるほど、詠唱を邪魔すればいいんだな!」と将臣が気づき、「じゃあ、あの呪文を打ち消すために、一気に火力をぶつけてやる!」と炎の槍を生成した。
「エリナ、朗雄、準備はいいか?」と確認すると、二人は同時に頷いた。「私が正面から挑む。将臣、火の魔法で援護して!」とエリナが突撃し、朗雄が「横から揺さぶる!」と連携して攻撃を仕掛けた。
「火炎爆裂弾!」と将臣が叫び、巨大な火球を男に向かって放つ。エリナが剣で闇の盾を叩き割り、朗雄が横から斬り込むと、男が「何っ!?」と防御が崩れた。
 その隙を逃さず、ロイドが「これで終わりだ!」と矢を放ち、見事に男の肩を貫いた。「ば、ばかな……!」と叫ぶ魔術師に、エリナが「これが仲間の力よ!」と剣を深く突き立てた。
 魔術師はその場に崩れ落ち、闇の触手も力を失い消え去った。「やった……か?」と将臣が確認すると、ガラハッドが「どうやら、これが最後の教団幹部だったようだ」と胸を撫で下ろす。
 博士が封印の安定を確認し、「これで……本当に危険は去ったようだ」とほっと息をついた。仲間たちもようやく緊張を解き、静かに微笑みを交わした。
 エリナが「これで本当に……終わったのね」と呟き、ロイドが「いや、まだ完全じゃない。精霊核を見つけない限り、油断はできない」と真剣な表情を見せる。
 将臣が「ま、これだけの戦いを乗り越えたんだ。あとは地道に探すしかねえか」と笑い、岡村が「無理をせず、一歩ずつ進めばいい。俺たちはもう、孤独じゃないんだから」と励ました。
 戦いの傷跡が残る遺跡の前で、仲間たちは再び力強く前を向いた。まだ道は続いているが、今度こそ乗り越えられると信じて。シーン2[終]
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