残業女子と定食屋青年の 奪う恋じゃなくて、分け合うごはん

乾為天女

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第1話 残り物シンデレラ

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 昼のピークが終わったみつよ食堂には、油のはねる音も、客のざわめきも残っていなかった。残っているのは、テーブルの上に取り残された箸袋と、味噌汁の湯気の名残くらいだ。
 壁の時計は、午後二時半を少し回っている。ランチには遅く、早めの夕食にはまだ早い、商店街が一番ぼんやりする時間帯だった。

 琉叶は、空いた皿を重ねながら、さっきまで座っていた客のことを順番に思い出していた。
 冷しゃぶの皿には、ドレッシングの池だけが残っている。最後にご飯を押し込んで、綺麗にさらっていった若い会社員の顔。
 唐揚げ定食の皿には、レモンの皮だけが山になっている。レモンを絞るときだけ真剣な顔になる常連のおじさんの手つき。
 どの皿にも、食べた人の癖がそのまま残っていて、片づけながらそれをなぞるのが、琉叶は嫌いじゃなかった。

 カウンターの隅では、店主の美津代が帳面を広げ、今日の仕入れを鉛筆で書き込んでいる。小さな字で「人参○本」「玉ねぎ箱」と並ぶその横に、「明日 鯖?」と迷っている跡があった。
 鍋の火はすべて落ちているが、出汁をとったあとの昆布やかつお節の匂いが、まだ厨房の奥にうっすらと漂っている。さっきまでの喧騒は、湯気と一緒に天井へ消えていった。

 ガラガラ、と引き戸の音がしたのは、まかないの味噌汁をよそおうかどうか迷っていたちょうどそのときだ。
 反射的に「いらっしゃいませ」と声を出しながら顔を上げると、ガラス越しに、にじんだ外の景色が見えた。雨粒が斜めに叩きつける灰色の通り、その真ん中に、折り畳み傘もささずに立っていた誰かの姿。

 引き戸が半分だけ開いたところで、一度止まる。冷たい外気が細い筋になって流れ込み、店内の空気とぶつかった。
「……あ、えっと。まだ、やってますか?」
 おそるおそる顔をのぞかせたのは、紺色のスーツに身を包んだ女性だった。肩までの髪が水を含んで、ところどころ頬に貼りついている。マスカラが少しだけ滲んで、目じりが心持ちにじんで見えた。

 琉叶は、思わずその足元に視線を落とした。パンプスからのぞく足首の白い靴下は、雨を吸って少しくすんでいる。その上にぶら下がる薄いビジネスバッグの、しがみつくような持ち方。それから、引き戸の縁をつかんだ右手の、赤くささくれた指先。
「大丈夫です。ちょっと、出せるものは限られちゃうんですけど」
 そう答えて、琉叶は笑顔を作った。

 女性は安堵したように、すべり込むように店内へ入ってきた。濡れた髪からぽたぽたと水滴が落ちる。暖簾をくぐるときに肩をすぼめる癖は、雨宿りに慣れていない証拠に見えた。
「すみません、時間外ですよね、たぶん……」
「うち、わりとゆるいんで」
 琉叶は、カウンター席の真ん中あたりを手で示した。
「お好きなところ、どうぞ。タオル、持ってきますね」

 タオル、と口にしながら、内心では別のことを考えていた。
 この時間、出せる定食は残り一つか二つ。ホワイトボードに貼ったメニューには、赤いマグネットで「売」「売」「売」と短く書かれた札が並んでいる。朝はきちんと整列していたそれが、今はところどころ斜めになっていて、その乱れ具合が店の忙しさを物語っていた。
 女性がカウンターに座って、メニュー表を手に取る。その手の甲にも、小さな傷の跡がいくつかあった。紙の端で切ったような、仕事中の不意打ちのような。

「……あの、ほとんど、売り切れなんですね」
 メニュー表の端から端まで視線を泳がせて、女性が苦笑する。
「人気なんですね、ここ」
「ありがとうございます。えっと――」
 琉叶は、ホワイトボードを一度見上げ、それから厨房の冷蔵庫にちらりと視線を投げた。
「出せるのは、焼き魚が一人前と、コロッケが一個。それから、煮物が少しと、サラダなら……」
 言いながら、自分でも「並べ方が残念だ」と思う。どれも中途半端な量で、とても定食と胸を張って呼べるものではない。

「残り物、ですよね」
 女性が、ほんの少しだけ、自分を下げるような調子で言った。
「私、残り物でいいですよ。お店の人が食べるぶん、取っといたほうがいいんじゃないですか?」
 その言い方があまりにも自然で、琉叶は、一瞬返事に詰まった。

 客は「残り物でいい」とよく言う。閉店間際、冷蔵庫の中身が心配な時間帯。けれど、その言葉の奥に、自分を後回しにする癖が透けて見えることがある。
 さっき見た、ささくれだらけの指先。濡れた髪。きれいに化粧をしているのに、ところどころ滲んでいる目元。誰かの輪に合わせて笑い続けて、ふと一人になったときの疲れた顔――そんなものが、頭のなかでひとつにまとまっていく。

「残り物、じゃないですね」
 気づいたら、口が勝手に動いていた。
「え?」
「ちょっと、待っててください」
 タオル、と言ったはずなのに、手はもう冷蔵庫の取っ手をつかんでいた。

 厨房の奥では、美津代が帳面から顔を上げ、首だけこちらに向ける。
「どうしたい?」
「魚、一人前と、昨日漬けといた大根の煮物、まだ残ってます?」
「あるよ。うちの子が食べるつもりだったけどね」
 「うちの子」という言い方に、琉叶は苦笑した。三十を過ぎても、白い割烹着の前では、どうしてもそう呼ばれてしまう。
「まかない、あと回しでいいです。コロッケと合わせて、一皿にしてもいいですか」
「お皿が派手になりそうだねえ」
 美津代は、少しだけ目を細めて琉叶の顔を見る。その視線には、「理由を聞くのは後にする」という了解が含まれていた。

 大根の煮物は、出汁がよく染みて、箸でつまむとじわりと汁が滲んだ。盛り付けるとき、琉叶は、角が手前に来るようにそっと向きをそろえる。コロッケは、一度油の温度を確かめてから、そっと鍋の中へ。表面がきつね色になった瞬間に引き上げ、余分な油を切る。
 焼き魚は、皮目を炙り直して、香ばしさを足した。魚と煮物の間には、小さなサラダを挟む。千切りキャベツの上に、薄くスライスしたきゅうりを扇のように並べ、その上からごまドレッシングを糸のようにかけた。

 仕上げに、皿の縁を指でなぞる。ソースの飛び散りや、煮汁のしずくを、清潔な布巾で丁寧に拭き取る。ここで手を止めて、一呼吸。
 カウンターの向こう側で、タオルで髪を押さえながら、女性がメニュー表を眺めるふりをしている。その目は、どこか焦点が合っていない。
「よし」
 小さくつぶやいて、琉叶は皿を両手で持ち上げた。

「お待たせしました」
 カウンターに皿を置くと同時に、ふわりと湯気が立ち上った。揚げたてのコロッケからは、パン粉の香ばしい匂い。煮物の甘い醤油の香りと、炙り直した魚の香りが、湯気に混ざって一気に広がる。
「え、これ……?」
 女性の目が丸くなる。
「今日の主役さん用です」
 口から出た言葉を、自分で聞いて、琉叶は「何言ってるんだ俺」と心の中で頭を抱えた。

「しゅ、主役?」
「はい。雨のなか、がんばってここまでたどり着いた人用の」
 とっさに付け足すと、女性はぽかんとしたあと、困ったように笑った。
「主役って柄じゃないですけど……」
「主役って、自分で名乗らないと、誰も呼んでくれないですよ」
 言いながら、カウンター越しに味噌汁の椀をそっと差し出す。白い湯気の向こうから、豆腐とわかめ、それから刻みネギが顔を出した。

 女性は、箸を手に取る前に、ほんの少しだけ迷ったように指先を震わせた。それから、コロッケに箸を入れる。サク、と衣が割れて、中から湯気とともにじゃがいもとひき肉があふれた。
 ひとかけらを口に入れた瞬間、彼女の肩から、ふっと力が抜けるのが見えた。
「……あ」
 小さな声が漏れる。

 そのまま、焼き魚へ。骨をはずす手つきは少したどたどしいが、身をほぐすたびに、顔のこわばりが少しずつほどけていく。
 煮物を一口。大根を噛むたびに、じゅ、と音がしそうなほど、出汁が舌の上に広がる。女性は、目を閉じてしばらく咀嚼していたが、次に箸を置いたとき、ぽとりと、透明なものが皿の縁に落ちた。

「……すみません」
 急いで手の甲で目元をこする。その仕草で、さらにマスカラが薄く滲んだ。
「なんでだろ。おいしいだけなのに」
 笑おうとした口元が震えて、言葉の最後が少し掠れる。

 琉叶は、見ていないふりをした。味噌汁の並びを整え直すふりをして、視線を少し外す。
 代わりに、カウンターの下から、乾いたフェイスタオルを取り出した。それを、何でもないことのように、女性のそばにすべらせる。
「雨、けっこう強かったですからね」
 あくまで、濡れた髪のためだという顔をして。

「……ありがとうございます」
 女性は、タオルの端だけを指でつまんで、そっと目元を押さえた。その手の甲のささくれに、洗濯で少し固くなったタオルの端が引っかかる。
「今日、休み返上で会議して、それでなんか、いろいろ……」
 そこまで言って、言葉を飲み込む。代わりに、ご飯をかき込む音が聞こえた。

「琉叶、雨、強くなってきたねえ」
 奥から、美津代の声が飛んできた。
「うん、さっきより。商店街の向こう、ほとんど見えないですよ」
 返事をすると、美津代は帳面を閉じて、カウンターの中に入ってきた。
「お客さん、傘は?」
「……あ、今日は降らないって言ってたから、置いてきちゃって」
 女性が苦笑いすると、美津代は「ったく、天気予報は当てにならないねえ」と大げさに肩をすくめてみせた。

「それにしても」
 皿の上のコロッケを眺めながら、美津代がぽつりと言う。
「残り物なんて言わないの。これは今日、あんたのための定食」
 女性は、箸を持ったまま、目を瞬かせた。
「でも、メニューには……」
「メニューにないもののほうが、記憶に残るんだよ」
 美津代は、にやりと笑って琉叶を見る。
「ねえ、うちの子」

「勝手に名前つけただけですよ」
 琉叶は、耳の後ろをかいた。
「名前?」
 女性が首をかしげる。
「さっき、『主役さん用』って言ったろう」
 美津代は、カウンターの下から小さな紙片を取り出した。伝票に使う、厚めの紙。そこに、さらさらとボールペンを走らせる。
「……っと」
 書き終えた紙を、皿の端に立てかけた。

 紙には、それだけが書かれていた。

 ――本日のシンデレラ定食。

 女性は、それを見た瞬間に、ふふ、と小さく笑った。さっきまでの涙とは違う、少しだけ子どもっぽい笑い方だった。
「なんか、すごいですね。残り物、って言ってたのに」
「残り物をどう盛り付けるかで、腕が見えるんだよ」
 美津代は、自分の手のひらを、女性の目の前に突き出した。指の節々には、小さな火傷の痕や、包丁で切った跡がいくつもある。それでも、爪は短く揃えられ、手のひらの皺は、毎日の油と水で磨かれたように光っていた。
「ごはんはね、出す人の手が、そのまま出るんだよ」
 それは、何度も琉叶に言ってきた言葉だった。

 女性は、その手を見つめたあと、自分の手をそっと見下ろした。ペンだこができた中指と、乾いた指先。きっと今日もキーボードを叩き続けてきたのだろう。その指が、今は小さな箸を握りしめている。
「……私の手、あんまりきれいじゃないですね」
「きれいだよ」
 反射的に、琉叶の口から言葉がこぼれた。
「毎日がんばってる手は、だいたいきれいです」
 言ってから、自分でも照れくさくなって、コップを拭くふりで誤魔化す。

 女性は、しばらく黙ってコロッケを見つめていたが、やがて小さく息を吸って、残りの一口を頬張った。
「じゃあ、これ食べて、今日だけ主役になってもいいですか」
「もちろんです」
 琉叶は、ようやく自然な笑顔を浮かべることができた。

 腹が満ちてくると、会話も少しずつ軽くなる。
 会社の話。最近増えた飲み会の話。写真映えのするランチの話。女性――桜子と名乗った彼女は、誰かと一緒にいる時間が多すぎて、自分一人で食べたごはんの味を思い出せない、と笑った。
「昨日の夜も、居酒屋で写真撮って。今日も上司に付き合って。正直、何食べたか覚えてなくて」
「そういう日、ありますよね」
「でも、今日のこれは、覚えてる気がします。たぶん、明日も」
「明日も、雨かもしれませんけど」
「そのときは、ちゃんと傘を持ってきます」
 そう言って笑う顔は、店に入ってきたときより、ずっと明るかった。

 会計を済ませ、桜子が引き戸の前に立つ。外の雨は、さっきより少しだけ弱くなっている。ガラス越しに見える商店街のアーケードの先には、灰色の空の切れ目がひと筋、白くのびていた。
「ごちそうさまでした」
 深々と頭を下げる桜子の髪から、最後の水滴が床に落ちる。
「また、残り物が出たころに来ます」
 冗談めかして言ったその言葉に、琉叶は笑いながら、首を横に振った。
「次は、最初から用意しておきますよ。主役用の」
「ハードル上げましたね?」
「上げちゃいましたね」
 二人で同時に笑ってしまい、桜子は少し照れたように視線をそらした。

 引き戸が閉まると、店内に再び静けさが戻ってきた。雨音だけが、一定のリズムで屋根を叩いている。
「ねえ、琉叶」
 美津代が、さきほどの紙片を指でつまんで見せる。
「これ、今日だけのつもり?」
「……さあ」
 琉叶は、空になった皿を片づけながら答えた。
「でも、名前があると、また作りたくなりますね」
「だったら、明日からも書いときな」
 美津代は、ホワイトボードの端を指さした。
「『本日、シンデレラ定食あります』って」

「そんな、毎日は主役いないですよ」
「いるさ。自分で名乗らないだけで」
 美津代は、窓の外の雨をちらりと見た。
「主役になりたい人は、たいてい、手からわかるんだよ」
 その言葉に、琉叶は思わず自分の手を見下ろした。タオルで食器を拭き続けて、指の腹が少しふやけている。さっき、皿の縁を拭った手。その手の上に、誰かの一日を乗せられたのだと思うと、指先がじんわり熱くなった。

「……じゃあ、明日から、ちゃんと名札作ります」
「いい子だねえ」
 美津代は、笑いながら厨房に戻っていく。
 琉叶は、ホワイトボードの下からマーカーを取り出し、試し書きするように空中で文字をなぞった。

 本日も、シンデレラ定食、あります。

 まだ書いていないその言葉が、頭の中で先にくっきりと浮かぶ。外では、雨音が少しずつ小さくなっていく。
 さっきの女性――桜子の背中を追いかけるように、商店街の奥へ伸びる濡れた路地を思い浮かべながら、琉叶は静かに息を吐いた。
 明日は、どんな主役が、この引き戸を開けるのだろう。

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