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第四十八話
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[第四十八話]
「それで、なんの情報が欲しいというんだ。卑しい人間め」
王都南西にある”秘密の工房”で俺と再会を果たした”知識の悪魔”は、不利な契約を結ばされたために拗ねた感じで言う。
いいのか、俺にそんな口利いて?
「やっぱり言いふらしに行こうかな…」
「分かった分かった。私が知っていることであれば可能な限り教える」
悪魔はそう言うと、口はないのにため息をこぼす音を出しながら目線を下げた。
まるで人間のように表情豊かだな。
「それで、なんと呼べばいい、人間」
「トールだ。水属性魔法使いをしている」
「だろうな、その見た目で分かる」
分かるんかい。
というか一言多いな、この目玉。
「それで、トールとやら。なにが知りたい?魔界代から古代についてのことはなんでも知っているぞ」
「そう言うってことは、現代のことについては疎いんだな?」
「ああ、なにせずっと地下室にいたからな。古代末期に行われた魔物狩りで、私も身を隠さざるを得なくなったのだよ」
魔物狩り?
また新しい単語が出てきた。
「魔物狩り、とはなんだ?」
「…こちらばかり喋らされているが、答えよう。魔物狩りとは、古代末期に行われた、魔界代から生きる魔物を全て駆逐しようという運動のことだ」
「それは、魔界代から生きる魔物だけなのか?」
「ああ、それらの魔物は通称”悪魔”と呼ばれ、古代人から畏怖と恐怖の感情を持って崇められていた。当時の私もそうだったな」
今は見る影もないけどな。
「しかしあるとき、邪悪で狡猾なとある一匹の悪魔は思った。『他の悪魔を全て滅ぼして、古代人を支配したい』、とな」
「なるほど。それでその悪魔と信者たちが、他の悪魔を狩りつくす運動を始めたということか」
「そうだ。ゲラルトよりも察しがいいじゃないか、トールよ」
”知識の悪魔”はそう言うと、下まぶたを持ち上げて愉快そうにする。
貴重な[AnotherWoeld]の歴史を教えてくれるのはいいが、そんなサービスは嬉しくない。
「…とにかく、その魔物狩りによって、当時の世界は破滅と混沌の渦に飲み込まれた。多くの人が死に、そしてまた悪魔も滅ぼされた」
ふむふむ。
悲惨な経験が積み重なって歴史ができるのは、こっちの世界でも同様のようだ。
「さらにこの争いで、いわゆる人間が区別する古代と呼ばれる時代が終焉を迎えることになったというわけだ。魔物狩りについての簡単な説明はこんな感じだな」
「よく分かったよ、ありがとう」
「なんだ、感謝もできるじゃないか。悪い顔しかできないのかと思ったぞ」
褒めてやったのに、二言目にはこれだ。
俺は更なる脅しとばかりに、無言で工房を出ようとする。
「冗談だ。トール、もしかして私を躾けようとしてないか?」
「減らず口が多いからな。教育が必要だと判断した」
「なんたる屈辱!たった一人の人間ごときにいいようにされるとは…!」
段々と、この目玉の扱い方が分かってきたぞ。
適当なことを言って煙に巻けば、ペラペラとなんでも話してくれそうだ。
「それはお前があのとき、出会い頭に殺したからだろ。…って、この話はいい。次の質問をしていいか?」
「ダメと言ったら部屋を出ていくだろう…。勝手にしろ」
「じゃあ、お前がゲラルトと交わしていた契約とはなんだ?」
せっかくなので俺はもう一つ、気になっていたことを聞いてみる。
王立図書館の司書ゲラルトは世にも珍しい木属性魔法を使っていたし、禁書が収められた秘密の地下室を所有していた。
もし、それらの恩恵を目の前にいるこの化け物がもたらしたとしたら、俺もなにかご相伴に預かれるかもしれない。
「なんだ、そんなことか。気になるなら答えよう。私がゲラルトとした契約、それは…」
「それは?」
「やつが私を地下室に匿い、禁書を含む書籍を自由に読める代わりに、私がやつに木属性魔法を伝授するというものだ」
「っ!!」
他者による魔法の伝授!
本来の[AnotherWorld]の仕様では、従来就いている職業と関連のない属性の魔法を覚えたい場合、熟練の魔法使いに師事して研鑽を積むなど、それ相応の時間と手間をかけなければいけなかったはずだ。
本当に、こんなグロテスクな見た目の悪魔がおいそれと教えられるのか?
「魔法の伝授?”悪魔”にそんなことが可能なのか?」
「ああ。魔法のことを隅から隅まで知り尽くしているのだから、私にとっては造作もない。簡単なことだ」
一見失礼とも取れる俺の質問に、”知識の悪魔”はなんでもないことかのように答えた。
確かに、俺の息の根を止めるために雷属性の『サンダー・ランス』を撃ってきていたな。
やましいこと、隠したいことがあって言った口から出まかせ、というわけではなさそうだ。
「じゃあ、俺も二つ目の属性を覚えられるってことか?」
「やはり欲深いな、トール。しかし残念だが、今のお前には魔法を新たに授けてやることはできない」
できないのかよ。
まあ、そう簡単に行かないであろうことはある程度想像できたが、『今のお前』というワードが気になる。
二属性を扱えればなにかと役に立つし、もっと突っ込んで聞いてみるか、
「それは、なぜだ?」
「理由は二つある。一つは、お前がすでに水属性魔法使いであるためだ」
ほう?
「ゲラルトの場合は元の役職が司書だったため、新たに木属性魔法を与えることは容易だった。が、お前にはそうはいかん」
「つまり魔法使いと魔法使い以外の役職では、魔法を覚えるハードルの高さが違う、ということか」
「微妙に違う。一人の人間が二属性以上の魔法を覚えるには、それ相応の”格”というものが必要なんだ。お前にはそれが足りていない」
「なるほど…」
筋の通った正論を叩き込まれ、俺はぐうの音も出なかった。
”格”というのは、いわゆる魔法使いレベルのことだろう。
要するに、レベルを上げてこいと。
「そしてもう一つの理由は、お前が『キュウビノヨウコ』の加護を受けているためだ」
「加護…」
「心当たりがあるようだな」
思い出されるのは、俺がフォクシーヌの全力の一撃で死ぬ間際にもらった通知だった。
すぐに死に戻りしたせいで確認できなかったが、ひょっとするとあのウインドウは加護の授与を知らせるものだったのか。
「その加護には、邪悪なものの干渉を弾く性質がある。自分で言うのもなんだが、私は存在自体が邪悪そのものだから、加護がある限り魔法の伝授ができない」
「はあ…」
メニューのステータス画面にも表示されない仕様らしく、『フォクシーヌの加護』がかかっているかどうか俺自身で確認する術はない。
なので、俺は頷きながらため息を漏らすことしかできなかった。
奇しくも加護がかかっていることが、俺の成長を妨げるものになってしまっていると。
「ちなみに、加護を解く魔法はあるにはあるが、邪悪なる私からその魔法を発しても弾かれてしまうだけだ。そのため、実質加護を解く方法は一つになる」
”知識の悪魔”は興が乗ったのか、ついには聞いてもいないことまで喋り始めた。
それにしても、加護を解除する方法か。
『フォクシーヌの加護』の効果が、湿原の魔物がちょっかいをかけてこなくなるというだけではあるまいし、正直具体的な内容が判明していない状態で解除するのは惜しい。
「その方法とはなんだ?」
しかし、どんなものでも解約の仕方を知っておくのは大切なので、一応聞いてみる。
まさか、フォクシーヌを倒すことだ、なんて言わないよな。
「『キュウビノヨウコ』を倒すことだ」
おい。
こんなにフラグが建つことなんてあるのだろうかと思いつつ、俺は深い溜息を吐くのだった。
※※※
「確認しておきたいんだが、お前が『キュウビノヨウコ』と言っているのは、アヤカシ湿原にいるフォクシーヌのことで間違いないよな?」
あらかたの問答を終わらせた俺は、軽い気持ちで悪魔に聞いてみた。
こいつは魔界代から生きる長寿だそうなので、『キュウビノヨウコ』のことも頭に入っていると踏んでの確認だ。
「ちょっと待て、『フォクシーヌ』だと!?」
が、どうもまずかったみたいだ。
露骨に迫真なリアクションが返ってきた。
「その名前は”九尾の悪魔”に冠せられる名前だぞ!」
九尾の、”悪魔”。
もう嫌な予感しかしない。
「もしそれが事実だとしたら…」
やめろ、これ以上フラグを増やすな!
「そのアヤカシ湿原とかにいる『キュウビノヨウコ』は、悪魔に成り上がったということだ」
要するに、フォクシーヌはここにいる”知識の悪魔”と同列の存在になってしまった、と。
どうりで蹂躙されるわけだ。魔界代の崇拝対象に等しい相手とタイマンを張っていたんだからな。
「今のお前では生物としての”格”が違う。当分は、格を上げることに努めるんだな」
二属性目の魔法を覚えるにはレベルが足りず、『キュウビノヨウコ・フォクシーヌ』を倒して加護を消す必要がある。
しかし、彼女は”悪魔”に成った。
…なるほど?
「よく、分かったよ」
十分すぎるほどの講義でした。
俺は改めて”知識の悪魔”に頭を下げ、礼を言った。
ただ心の中で、楽して二属性の魔法を覚えさせてはもらえないかと落胆するのだった。
「それで、なんの情報が欲しいというんだ。卑しい人間め」
王都南西にある”秘密の工房”で俺と再会を果たした”知識の悪魔”は、不利な契約を結ばされたために拗ねた感じで言う。
いいのか、俺にそんな口利いて?
「やっぱり言いふらしに行こうかな…」
「分かった分かった。私が知っていることであれば可能な限り教える」
悪魔はそう言うと、口はないのにため息をこぼす音を出しながら目線を下げた。
まるで人間のように表情豊かだな。
「それで、なんと呼べばいい、人間」
「トールだ。水属性魔法使いをしている」
「だろうな、その見た目で分かる」
分かるんかい。
というか一言多いな、この目玉。
「それで、トールとやら。なにが知りたい?魔界代から古代についてのことはなんでも知っているぞ」
「そう言うってことは、現代のことについては疎いんだな?」
「ああ、なにせずっと地下室にいたからな。古代末期に行われた魔物狩りで、私も身を隠さざるを得なくなったのだよ」
魔物狩り?
また新しい単語が出てきた。
「魔物狩り、とはなんだ?」
「…こちらばかり喋らされているが、答えよう。魔物狩りとは、古代末期に行われた、魔界代から生きる魔物を全て駆逐しようという運動のことだ」
「それは、魔界代から生きる魔物だけなのか?」
「ああ、それらの魔物は通称”悪魔”と呼ばれ、古代人から畏怖と恐怖の感情を持って崇められていた。当時の私もそうだったな」
今は見る影もないけどな。
「しかしあるとき、邪悪で狡猾なとある一匹の悪魔は思った。『他の悪魔を全て滅ぼして、古代人を支配したい』、とな」
「なるほど。それでその悪魔と信者たちが、他の悪魔を狩りつくす運動を始めたということか」
「そうだ。ゲラルトよりも察しがいいじゃないか、トールよ」
”知識の悪魔”はそう言うと、下まぶたを持ち上げて愉快そうにする。
貴重な[AnotherWoeld]の歴史を教えてくれるのはいいが、そんなサービスは嬉しくない。
「…とにかく、その魔物狩りによって、当時の世界は破滅と混沌の渦に飲み込まれた。多くの人が死に、そしてまた悪魔も滅ぼされた」
ふむふむ。
悲惨な経験が積み重なって歴史ができるのは、こっちの世界でも同様のようだ。
「さらにこの争いで、いわゆる人間が区別する古代と呼ばれる時代が終焉を迎えることになったというわけだ。魔物狩りについての簡単な説明はこんな感じだな」
「よく分かったよ、ありがとう」
「なんだ、感謝もできるじゃないか。悪い顔しかできないのかと思ったぞ」
褒めてやったのに、二言目にはこれだ。
俺は更なる脅しとばかりに、無言で工房を出ようとする。
「冗談だ。トール、もしかして私を躾けようとしてないか?」
「減らず口が多いからな。教育が必要だと判断した」
「なんたる屈辱!たった一人の人間ごときにいいようにされるとは…!」
段々と、この目玉の扱い方が分かってきたぞ。
適当なことを言って煙に巻けば、ペラペラとなんでも話してくれそうだ。
「それはお前があのとき、出会い頭に殺したからだろ。…って、この話はいい。次の質問をしていいか?」
「ダメと言ったら部屋を出ていくだろう…。勝手にしろ」
「じゃあ、お前がゲラルトと交わしていた契約とはなんだ?」
せっかくなので俺はもう一つ、気になっていたことを聞いてみる。
王立図書館の司書ゲラルトは世にも珍しい木属性魔法を使っていたし、禁書が収められた秘密の地下室を所有していた。
もし、それらの恩恵を目の前にいるこの化け物がもたらしたとしたら、俺もなにかご相伴に預かれるかもしれない。
「なんだ、そんなことか。気になるなら答えよう。私がゲラルトとした契約、それは…」
「それは?」
「やつが私を地下室に匿い、禁書を含む書籍を自由に読める代わりに、私がやつに木属性魔法を伝授するというものだ」
「っ!!」
他者による魔法の伝授!
本来の[AnotherWorld]の仕様では、従来就いている職業と関連のない属性の魔法を覚えたい場合、熟練の魔法使いに師事して研鑽を積むなど、それ相応の時間と手間をかけなければいけなかったはずだ。
本当に、こんなグロテスクな見た目の悪魔がおいそれと教えられるのか?
「魔法の伝授?”悪魔”にそんなことが可能なのか?」
「ああ。魔法のことを隅から隅まで知り尽くしているのだから、私にとっては造作もない。簡単なことだ」
一見失礼とも取れる俺の質問に、”知識の悪魔”はなんでもないことかのように答えた。
確かに、俺の息の根を止めるために雷属性の『サンダー・ランス』を撃ってきていたな。
やましいこと、隠したいことがあって言った口から出まかせ、というわけではなさそうだ。
「じゃあ、俺も二つ目の属性を覚えられるってことか?」
「やはり欲深いな、トール。しかし残念だが、今のお前には魔法を新たに授けてやることはできない」
できないのかよ。
まあ、そう簡単に行かないであろうことはある程度想像できたが、『今のお前』というワードが気になる。
二属性を扱えればなにかと役に立つし、もっと突っ込んで聞いてみるか、
「それは、なぜだ?」
「理由は二つある。一つは、お前がすでに水属性魔法使いであるためだ」
ほう?
「ゲラルトの場合は元の役職が司書だったため、新たに木属性魔法を与えることは容易だった。が、お前にはそうはいかん」
「つまり魔法使いと魔法使い以外の役職では、魔法を覚えるハードルの高さが違う、ということか」
「微妙に違う。一人の人間が二属性以上の魔法を覚えるには、それ相応の”格”というものが必要なんだ。お前にはそれが足りていない」
「なるほど…」
筋の通った正論を叩き込まれ、俺はぐうの音も出なかった。
”格”というのは、いわゆる魔法使いレベルのことだろう。
要するに、レベルを上げてこいと。
「そしてもう一つの理由は、お前が『キュウビノヨウコ』の加護を受けているためだ」
「加護…」
「心当たりがあるようだな」
思い出されるのは、俺がフォクシーヌの全力の一撃で死ぬ間際にもらった通知だった。
すぐに死に戻りしたせいで確認できなかったが、ひょっとするとあのウインドウは加護の授与を知らせるものだったのか。
「その加護には、邪悪なものの干渉を弾く性質がある。自分で言うのもなんだが、私は存在自体が邪悪そのものだから、加護がある限り魔法の伝授ができない」
「はあ…」
メニューのステータス画面にも表示されない仕様らしく、『フォクシーヌの加護』がかかっているかどうか俺自身で確認する術はない。
なので、俺は頷きながらため息を漏らすことしかできなかった。
奇しくも加護がかかっていることが、俺の成長を妨げるものになってしまっていると。
「ちなみに、加護を解く魔法はあるにはあるが、邪悪なる私からその魔法を発しても弾かれてしまうだけだ。そのため、実質加護を解く方法は一つになる」
”知識の悪魔”は興が乗ったのか、ついには聞いてもいないことまで喋り始めた。
それにしても、加護を解除する方法か。
『フォクシーヌの加護』の効果が、湿原の魔物がちょっかいをかけてこなくなるというだけではあるまいし、正直具体的な内容が判明していない状態で解除するのは惜しい。
「その方法とはなんだ?」
しかし、どんなものでも解約の仕方を知っておくのは大切なので、一応聞いてみる。
まさか、フォクシーヌを倒すことだ、なんて言わないよな。
「『キュウビノヨウコ』を倒すことだ」
おい。
こんなにフラグが建つことなんてあるのだろうかと思いつつ、俺は深い溜息を吐くのだった。
※※※
「確認しておきたいんだが、お前が『キュウビノヨウコ』と言っているのは、アヤカシ湿原にいるフォクシーヌのことで間違いないよな?」
あらかたの問答を終わらせた俺は、軽い気持ちで悪魔に聞いてみた。
こいつは魔界代から生きる長寿だそうなので、『キュウビノヨウコ』のことも頭に入っていると踏んでの確認だ。
「ちょっと待て、『フォクシーヌ』だと!?」
が、どうもまずかったみたいだ。
露骨に迫真なリアクションが返ってきた。
「その名前は”九尾の悪魔”に冠せられる名前だぞ!」
九尾の、”悪魔”。
もう嫌な予感しかしない。
「もしそれが事実だとしたら…」
やめろ、これ以上フラグを増やすな!
「そのアヤカシ湿原とかにいる『キュウビノヨウコ』は、悪魔に成り上がったということだ」
要するに、フォクシーヌはここにいる”知識の悪魔”と同列の存在になってしまった、と。
どうりで蹂躙されるわけだ。魔界代の崇拝対象に等しい相手とタイマンを張っていたんだからな。
「今のお前では生物としての”格”が違う。当分は、格を上げることに努めるんだな」
二属性目の魔法を覚えるにはレベルが足りず、『キュウビノヨウコ・フォクシーヌ』を倒して加護を消す必要がある。
しかし、彼女は”悪魔”に成った。
…なるほど?
「よく、分かったよ」
十分すぎるほどの講義でした。
俺は改めて”知識の悪魔”に頭を下げ、礼を言った。
ただ心の中で、楽して二属性の魔法を覚えさせてはもらえないかと落胆するのだった。
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