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お兄様の笑顔を守れ 5
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「ふぃー、おためし、できりゅ?」
「はい、試用期間を設ける事は出来ますよ。」
それを聞いたユリウスは、ほう、と驚きと感心を見せた。
「にーしゃま、おためし、どう?」
「いいとおもう。」
お兄様もそれで納得したので、結果をユリウスに告げる。
「おためしでおねがいします。」
「しましゅ。」
2人で仲良く、ユリウスに向かって頭を下げた。
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
ユリウスも頭を下げ、微笑みを見せた。
「前任の方の事は聞いております。アレン様が優秀だということも。アレン様、1つ聞きたいのですが。どうして自分で助けようとしたんですか?」
そんな事聞かれても、もちろん決まってるじゃないか!
「にーしゃま、しゅき!」
大好きなお兄様の為だからに決まってるじゃないか!
僕はお兄様にギュッと抱き付いた。
「アレン、ぼくもすきだよ。」
2人で抱き合いホクホクしていると、ユリウスが少し険しい表情になった。
「なるほど、大好きなクリス様だから助けたかったのですね。ですが、1人で助けに向かうのは良いやり方とは言えません。子どもの間は特にです。今回は上手くいって良かったものの、今後もそうなるとは限りません。何かあったら、信用出来る大人に助けを求めてくださいね。」
確かにそうだ。フィーが居ても子どもは2人だから、下手したら危害を加えられていたかもしれない。考えが足りなかったな……。
ユリウスに諭され、アレンはシュンとしてしまった。
「つぎからそうしよう。ね、アレン。」
「にーしゃま……。うん!」
僕、次からはちゃんと大人に助けてもらう!お兄様のお陰で元気出てきた。
「クリス様、アレン様。私もあの時、応援を呼べば良かったです。すみませんでした。」
そんな、フィーはいつも良くやってくれてるよ。
「ふぃー、だーじょぶよ。」
「アレン様……。」
ニコッとすると、フィーは涙目になった。
それを見たユリウスが立ち上がり、フィーの右手を取ると、そっと手の甲に口づけた。
「え、あの……。」
「大丈夫です。貴方も次から気を付ければ良いのですから。」
ユリウスがそう言って微笑むと、フィーの頬がポッと赤くなる。恥ずかしくなって手を引こうとするも、ユリウスは手を離そうとしない。
「は、離しーー」
「フィー、ちょっと来てくれ。」
セバスが扉を開け、フィーを呼ぶ。ユリウスが手を離した隙に、フィーはほっとした様子で部屋から出て行った。
「……残念ですね。」
ボソッと呟いたユリウスの言葉は僕にしか聞こえてないようだった。
「では、辛いと思いますが、各教科の授業内容を教えてくれますか?先ずは歴史から。」
ユリウスが質問しながらクリスに確認する。内容は本当に酷いものだった。
本を何冊も読ませるだけ、暗記させるだけ、問題を出すだけ……。
ユリウスは長い溜め息とともに額を手でおさえた。
「これは酷すぎます。人に教えた事が無いのでは?学校を卒業した事すら怪しいですね……。」
なんて事だ、とんでもない経歴詐称だったのか……。
「こう言ってはなんですが、間違った事を教わらずに済んで、反って良かったのではないでしょうか。2人で同じ内容で進められますからね。」
「そっか。アレンといっしょだね!」
お兄様が嬉しそうだから、前のは良い事にしよう。
確認を終えた頃、フィーが真っ赤な顔で少しふらつきながら戻って来た。
これは、セバスが何かしたんだろうなぁ……。
フィーは頬を手で包み、必死に冷やそうとしてるようだ。何されたのかについては、触れないであげよう。
「では、公爵様と正式に契約をしてきます。先ずはこれから試用期間ですね、よろしくお願いします。」
「よろしくおねがいします。」
「しましゅ!」
皆でペコリとお辞儀を交わした。
お兄様と一緒にお勉強、すっごく楽しみだ!
「はい、試用期間を設ける事は出来ますよ。」
それを聞いたユリウスは、ほう、と驚きと感心を見せた。
「にーしゃま、おためし、どう?」
「いいとおもう。」
お兄様もそれで納得したので、結果をユリウスに告げる。
「おためしでおねがいします。」
「しましゅ。」
2人で仲良く、ユリウスに向かって頭を下げた。
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
ユリウスも頭を下げ、微笑みを見せた。
「前任の方の事は聞いております。アレン様が優秀だということも。アレン様、1つ聞きたいのですが。どうして自分で助けようとしたんですか?」
そんな事聞かれても、もちろん決まってるじゃないか!
「にーしゃま、しゅき!」
大好きなお兄様の為だからに決まってるじゃないか!
僕はお兄様にギュッと抱き付いた。
「アレン、ぼくもすきだよ。」
2人で抱き合いホクホクしていると、ユリウスが少し険しい表情になった。
「なるほど、大好きなクリス様だから助けたかったのですね。ですが、1人で助けに向かうのは良いやり方とは言えません。子どもの間は特にです。今回は上手くいって良かったものの、今後もそうなるとは限りません。何かあったら、信用出来る大人に助けを求めてくださいね。」
確かにそうだ。フィーが居ても子どもは2人だから、下手したら危害を加えられていたかもしれない。考えが足りなかったな……。
ユリウスに諭され、アレンはシュンとしてしまった。
「つぎからそうしよう。ね、アレン。」
「にーしゃま……。うん!」
僕、次からはちゃんと大人に助けてもらう!お兄様のお陰で元気出てきた。
「クリス様、アレン様。私もあの時、応援を呼べば良かったです。すみませんでした。」
そんな、フィーはいつも良くやってくれてるよ。
「ふぃー、だーじょぶよ。」
「アレン様……。」
ニコッとすると、フィーは涙目になった。
それを見たユリウスが立ち上がり、フィーの右手を取ると、そっと手の甲に口づけた。
「え、あの……。」
「大丈夫です。貴方も次から気を付ければ良いのですから。」
ユリウスがそう言って微笑むと、フィーの頬がポッと赤くなる。恥ずかしくなって手を引こうとするも、ユリウスは手を離そうとしない。
「は、離しーー」
「フィー、ちょっと来てくれ。」
セバスが扉を開け、フィーを呼ぶ。ユリウスが手を離した隙に、フィーはほっとした様子で部屋から出て行った。
「……残念ですね。」
ボソッと呟いたユリウスの言葉は僕にしか聞こえてないようだった。
「では、辛いと思いますが、各教科の授業内容を教えてくれますか?先ずは歴史から。」
ユリウスが質問しながらクリスに確認する。内容は本当に酷いものだった。
本を何冊も読ませるだけ、暗記させるだけ、問題を出すだけ……。
ユリウスは長い溜め息とともに額を手でおさえた。
「これは酷すぎます。人に教えた事が無いのでは?学校を卒業した事すら怪しいですね……。」
なんて事だ、とんでもない経歴詐称だったのか……。
「こう言ってはなんですが、間違った事を教わらずに済んで、反って良かったのではないでしょうか。2人で同じ内容で進められますからね。」
「そっか。アレンといっしょだね!」
お兄様が嬉しそうだから、前のは良い事にしよう。
確認を終えた頃、フィーが真っ赤な顔で少しふらつきながら戻って来た。
これは、セバスが何かしたんだろうなぁ……。
フィーは頬を手で包み、必死に冷やそうとしてるようだ。何されたのかについては、触れないであげよう。
「では、公爵様と正式に契約をしてきます。先ずはこれから試用期間ですね、よろしくお願いします。」
「よろしくおねがいします。」
「しましゅ!」
皆でペコリとお辞儀を交わした。
お兄様と一緒にお勉強、すっごく楽しみだ!
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