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冒険者ギルド
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昨日、誘拐事件から無事に拠点に戻ってから、ずっとローが離してくれない。
トイレ以外はずっとで、お風呂も入れなかった。『一緒に入るなら良いよ』って言われても、それは無理だし。『洗浄』かけられて終わり。寝る時も強めに抱き締められて、寝苦しかった…。
朝食の時は、全部ローに『あーん』で食べさせられて、恥ずかしかった…。
魔法の練習は、ずっと抱っこの状態。的に向かって、何種類か魔法を放つ練習した。
その後の昼食も、自分で食べられなかった…。
午後は、外に行くことになった。ローが危ないからと嫌がったけど、団長が『昨日の件もあるから、一緒にギルドへ行くぞ』と言ったから。
昨日変身した、男の子の姿になって、ローと2人で先に行くことに。団長は少し用があって、後から合流予定。
外に出ると、ローの目付きが鋭くなって、怖い雰囲気になった。
「ロー、顔が怖くなってるよ。」
眉間を指で押してみた。すると、少し顔を緩めて、
「ごめんな、昨日みたいに何かありそうで、心配なんだ。」
そう言いながら、抱っこした私に、頭を擦りつけた。
「そっか。でも、くっ付いてれば安心だよ。」
心配かけちゃったから、ローのフワフワな頭を、多めに撫でた。
「ユーリ、少し恥ずかしいから、もういいぞ。後でまたやってくれ。」
「分かった、後でね。」
撫でたの嬉しかったんだね、良かった。ホワホワした気分になっていたら、近くで「キャー!」と悲鳴が聞こえた。
見ると前から、柄の悪そうな男が3人走って来る。その内1人が、女性物の鞄を持っているのが見えた。
「ユーリ、しっかり掴まってくれ。奴らを捕まえる。」
ローが男達の前に立ちはだかった。
「何だお前!邪魔だ!」
2人が殴りかかって来て、1人は走ってすり抜けた。私がいるから、動きにくいんだ。
「くそ、しまった!」
ローは2人押さえるのに手一杯。
私が何とかしないと!何か触手みたいな、捕まえる手みたいな、そんなやつ!
「『黒手』!」
影から黒い手の様なものが、いくつも飛び出して、すり抜けた男をぐるぐる巻きにして、倒した。はぁ、上手く出来たぁ。
ローが2人を押さえて、
「ユーリ、すごいな。影を使う魔法か?初めて見たぞ。」
褒められて嬉しくて、もう一度『黒手』をだした。残りの2人もぐるぐる巻きにして、全員持ち上げた。
「ロー、この人達はどうすれば良い?」
ここは警察的なところあるのかな?
「ギルドに連れて行こう…、そこだけどな。」
もうギルド前に着いていた。木造の大きな建物で、扉も大きい。黒手で持ち上げたまま、ギルドへ入った。
中に居る人達から注目を浴びつつ、カウンターへ向かうと、団長がもう来ていた。
「遅かったな。ユーリ、何だそれは?」
おそらく、ぐるぐる巻きの男達もそうだし、黒い手の事もかな?
「泥棒を2人で捕まえたの。これは、さっき出来るようになった魔法だよ。」
「すごいだろ。これ影から出てるんだぞ。」
ローが嬉しそうに団長に言った。
「影?初めて見るな。戻ったらやってみるかな。」
興味深く黒手を観察していた。
「ごめんなさい、待たせて!」
ギルドの奥から、綺麗なお姉さんが走って来た。
「大丈夫だ。先に泥棒を渡して良いか?そしたらすぐ部屋で話したい。」
「え?何かすごいわね!じゃあそれ貰うわ。ジスト、牢屋に入れといて。」
男達を降ろして、横に居る眼鏡の男性に渡した。
「じゃあ、付いて来て。」
お姉さんに先導されて、ギルドの奥の部屋へ入った。
テーブルの向かいに、お姉さん、私はローの膝、隣に団長が座った。
「さて、初めての子が居るわね。私はギルドマスターのセリーヌよ、よろしくね。」
「ユーリです。よろしくお願いします。」
セリーヌさん、マスターなんだ。
「『防音』『隠蔽』これは極秘で。話したいのは、ユーリのことだ。訳ありで最近仲間になった。ユーリ、セリーヌは信用できる。元の姿になってくれ。」
「分かった。『解除』」
ローの膝の上だけど、元の姿に戻った。
「あら、可愛い女の子ね。ん?ロー?何その顔!?アレク、ローがおかしいんだけど!?」
さっきまでキリッとしていたローは、今は笑顔でデレッとしてる。
「信じられないだろ?俺も初めて見たときは信じられなくて、色々疑ったよ。ユーリにだけだから、まぁ、慣れてくれ。」
「あのローが!うわー不思議ね。」
「話が進まないな。ユーリさっきの姿になってくれ。」
「『変身』」
また男の子の姿になったら、ローがシュンとなった。
「話を戻すぞ。ユーリは、異世界から来た。王族が召還してな。殺されそうになって、逃げた所をローが見つけて、うちで保護する事なったんだ。魔力は俺並みにあるから、魔法が使えるぞ。」
「異世界?そんな事あるのね…。無事で良かったわ。でも、ローが見つけたって何?」
セリーヌさんが、ローの事を見た。
「酒場で飲んでたら、隠蔽使って入って来て、可愛いかったから、彼女にした。」
ローがザックリ過ぎる説明をして、私の頬にチュッとした。
「あー、追っ手から助けて、それで気に入ったらしい。それで、うちで保護するって連れて来て。全然離さなくて、部屋も一緒なんだ。」
団長は苦笑いしている。
「ええ?何それ。ユーリちゃん大丈夫なの?そんなのに懐かれちゃって。」
「問題無い。ユーリは俺の彼女だからな。」
セリーヌさんが私に聞いたのに、ローが代わりに答えた。
「あんたに聞いてないわよ。本当に彼女なの?」
「だから…。」
「はい、そうです。」
喋ろうとしたローの口を手で押えて、私が答えた。ちょっと恥ずかしい。
「そっか、それなら良かったわ。」
ローを見ると、口を塞がれたまま、笑顔で私を見ていて、慌てて手を離した。
「それで、もし何かあれば、セリーヌにも協力を頼むかもしれない。その時はよろしく。」
「そういう事なら、喜んで協力するわ。でも、何も無くても、ユーリちゃんと話したりしたいわ。」
「それは…」
「私も話したいです。」
セリーヌさんの嬉しい提案を、またローの口を塞いで、受けた。ローは不満そうに唸ってる。
「ふふっ、面白いわね。」
「『結界』!」
ガシャーン!
団長が急に魔法を発動させると、後ろの窓ガラスが割れ、破片は弾かれた。
「くそ!」
突然部屋の中に黒服の男が現れ、ナイフを持ってセリーヌに襲いかった。
「『麻痺』」
「『黒手』」
団長が麻痺させ、私が拘束した。セリーヌさんに、怪我なくて良かった。
「『自白』狙いは誰だ?依頼人は?」
「う、ぐ、ギルドマスターのセリーヌだ。依頼人は、ジストと公爵の息子の2人だ。」
「セリーヌ、理由に心当たりは?」
セリーヌは溜め息をついた。
「ジストは、私のせいでマスターになれなかったから。公爵の息子は、求婚を断ったからだわ。あー最悪ね。」
セリーヌは、ガックリ項垂れた。
「アレク、他の情報吐かせておいてくれる?私は、ジストを捕まえてくるわ!」
セリーヌは部屋から出て行った。団長は、男に尋問を始めた。
「君は裏の組織かな?公爵の息子はどこにいる?」
「俺達は傭兵だ。普段はこんな依頼受けない。公爵の息子は、仲間のところに居る。」
男は辛そうな表情になった。
「ねぇ、もしかして脅されてるの?」
私が質問すると、男は目を大きく見開いた。
「そうだ。仲間全員人質に取られた。丘の上に居る。依頼に失敗すれば、全員殺される。」
「そっか…。団長、助けられませんか?」
「何で助けたいんだ?」
団長がいつもと違う鋭い目で言った。
「脅されて、仲間が殺されそうなんですよ?1人では助けられないから、仕方なくした事です。私達が手伝えば、助けられるでしょう?」
「ユーリ、優しいんだな。」
ローが優しく笑って言った。
「はぁ、分かった。ユーリ、作戦はあるの?」
団長は、溜め息と苦笑いで言った。
「私だけ一緒に行って、油断したところで、拘束して無力化します。」
「なっ、ダメだ!俺も行く!」
「おい、ロー。お前は信じて待て。ユーリ、出来るんだな?」
「うん、黒手が適任だよ。」
私は拳をぎゅっと握った。
「おい、お前ら何勝手に…。子どもには無理だ。あいつは利用価値が無いと見向きもしない。」
男は諦めた表情を浮かべた。
「それならこれは?『変身』」
銀髪の女性に姿を変えた。
「そのユーリも可愛い。」
ローは置いておいて、男は驚いていた。
「は?子どもじゃないのか?魔法使えるのか…?」
「これなら利用価値ある?」
「ああ、それならあるな。だが相手は公爵の息子だぞ。捕まえても後が…。」
「そこからは俺の仕事だ。ユーリ、死んでさえいなければ問題無い。思いっきりやってこい。」
団長が少し悪い笑顔で言った。
「分かった。ねぇ、あなたの名前は?」
「ガイだ。」
ガイの拘束を解いた。
「ユーリ気をつけてな。待ってるから。」
ローが優しくキスしてくれた。
「ユーリ、ガイ。丘の近くに送るぞ。『転移』」
団長に飛ばしてもらって、丘の上が見えるすぐ側まで来た。
ガイの仲間達は真ん中に集められ、周りに何人かが見張りをしている。1人高そうな服の男が居る。
「敵は5人、あの服が違うのが公爵の息子だ。お前の容姿なら、あいつが食いつくはず。その隙に雑魚を攻撃すれば、仲間が加勢する。それで良いか?」
「良いよ。あ、最初に成功したって言ってね。じゃあ、私の腕掴んで。行こう!」
ガイに腕を掴まれて、引っ張られる私。
「遅くなった。依頼は成功した。仲間を離してくれ。」
「そうか、良くやった。あの女は俺を弄びやがった、死んで当然だ!あー気が晴れた!ところで…可愛いらしいな、何だそいつは?」
よし、私に興味を持った!少し震える演技を始めた。
「容姿が良いのが居たから、殺したやつの変わりにどうだ?」
「い、いや…。」
ジロジロ見られて、嫌がる演技を。
「少し調教すれば、従順になりそうだな。よし、貰おう。仲間は返してやろう。」
「ひっ、やぁ。」
公爵の息子に腰を持たれて、気持ち悪い。その間にガイは仲間と合流し、敵の1人を締めて落とした。
それを合図に、私は『黒手』で素早く拘束して持ち上げ、残りの敵もガイの仲間によって、拘束した。ガイ含め、能力は高いようだ。
「ユーリ、終わったみたいだね。」
団長が私の背後に現れた。
「団長、敵を全員拘束したよ。ガイの仲間も全員無事。結構強いから、スカウトするのはどうかな?」
「ん?こいつら全員か?少し検討させてくれ。ひとまずギルドへ行くぞ。『転移』」
ギルドのさっきの部屋に戻った…ら、ローに横抱きにされた。
「ユーリ、無事だな?良かった。」
ほっとしたローに言われた。心配させちゃった。
「ごめんね、無茶な事して。今日はもう離れないから、許してくれる?」
「良いぞ。」
ローの機嫌が良くなったから、良かった。
「まずは、ユーリ、そいつ俺にくれ。」
団長に公爵の息子を渡すと、別空間に放り込んだ。
「次、残りの奴らは、セリーヌにやる。」
「分かったわ。ジストと共にきっちりやるわ。」
セリーヌから、怒りのオーラがでてる。
「さて、お前達の希望を聞こうか。どうしたい?」
ガイと仲間達は顔を見合わせた。
「それなら、私ガイ貰いたいんだけど、どう?副ギルドマスターの役職で、私の手伝いよ。給料は割りと良いわよ。」
希望を告げるまえに、セリーヌが先にスカウトした。
「は?俺殺そうとしたのに良いのか?」
ガイは意外な展開に驚いている。
「問題ないわ。あれで強さが分かったし。」
「なら、よろしく頼む。」
ガイはセリーヌに頭を下げた。
「他の希望は?」
「リーダーが居るなら、他は特に…。」
1人が言うと、他の仲間も頷いた。
「そうか、では残りの4人はうちに入れ。それで、毎日1人ずつ交代でガイの補佐につけ。それでどうだ?」
全員が頷いた。
「助けてくれた上に、この先の面倒まで。ありがとう。」
ガイが、嬉しそうに、私達にお礼を言った。
ようやく終わって、拠点に戻ってきた。
新しくサイ、スウ、アリサ、ジンが仲間になって、拠点に連れて来た。仲良くなれたら良いな。
残念ながら、私は部屋に直行して、ベッドでローに抱き締められてます。
「ああ、ユーリ。今日はもうこのまま過ごそうな。」
「うん。」
ローの顔を見たら、唇に軽くチュッとしてから、後頭部を抑えて、深いキスをし始めた。息が上手く出来なくて、苦しい…。
唇が離れると、はぁ、はぁ、と空気を吸い込んだ。
「ユーリ、鼻で呼吸すると楽だぞ。もう一度やってみよう。」
今度は鼻で呼吸を意識して、ローと舌を絡めた。さっきより苦しくない。
「上手く出来てる。もう少ししよう。」
舌を絡めたり、吸われたり、舐められたり。なんだかフワフワして、身体の奥がキュンとなる。ローが背中や腰、お尻を撫でたりするから、少しゾワゾワする。
でも気持ち良いから、ずっとこうしていたい。
唇が離れて、少し寂しさを感じた。ローを見つめると、ぎゅっとされた。
「ユーリ、そんな顔で見られたら、我慢出来なくなる…。」
そう言うと、激しく唇を奪われた。
「あ、んん、はぁ、ふ。」
呼吸が追い付かなくて、甘い声が出てしまう。
「ああ、ユーリ…。このままじゃ…。少し待っててくれ…。」
そういうと慌ててローは、浴室に入った。
温もりがなくなり、すごく寂しくなって、涙が溢れてきた。また感情のコントロールが…。
「待たせた…ユーリ?どうしたんだ?」
しばらくしてローがベッドに入り、涙が止まらない私の顔を見て驚いた。
「寂しくて…またコントロールが…おかしくて…。」
腰を引き寄せ、身体が密着した。私の涙を拭きながら、
「離れてごめんな。襲いそうになったから、鎮めてきたんだ。もう離れないから。」
唇に軽くチュッとした。私はローの言った意味を理解して、顔が熱くなった。
「えっと…ごめん…ね?」
私の為に、我慢してくれてるから…。
「謝らなくて良い。ユーリの事を大事にしたいんだ。それにもしするなら、じっくり時間をかけて気持ち良くしたいからな。」
ちょっと想像して、心臓が早くなった。
「まだ焦らなくて良いんだ。まずはキスに慣れて貰わないとな。」
「うん…。」
イタズラっぽい顔で笑った。
その後は、話してるうちに、眠りに落ちていた。
トイレ以外はずっとで、お風呂も入れなかった。『一緒に入るなら良いよ』って言われても、それは無理だし。『洗浄』かけられて終わり。寝る時も強めに抱き締められて、寝苦しかった…。
朝食の時は、全部ローに『あーん』で食べさせられて、恥ずかしかった…。
魔法の練習は、ずっと抱っこの状態。的に向かって、何種類か魔法を放つ練習した。
その後の昼食も、自分で食べられなかった…。
午後は、外に行くことになった。ローが危ないからと嫌がったけど、団長が『昨日の件もあるから、一緒にギルドへ行くぞ』と言ったから。
昨日変身した、男の子の姿になって、ローと2人で先に行くことに。団長は少し用があって、後から合流予定。
外に出ると、ローの目付きが鋭くなって、怖い雰囲気になった。
「ロー、顔が怖くなってるよ。」
眉間を指で押してみた。すると、少し顔を緩めて、
「ごめんな、昨日みたいに何かありそうで、心配なんだ。」
そう言いながら、抱っこした私に、頭を擦りつけた。
「そっか。でも、くっ付いてれば安心だよ。」
心配かけちゃったから、ローのフワフワな頭を、多めに撫でた。
「ユーリ、少し恥ずかしいから、もういいぞ。後でまたやってくれ。」
「分かった、後でね。」
撫でたの嬉しかったんだね、良かった。ホワホワした気分になっていたら、近くで「キャー!」と悲鳴が聞こえた。
見ると前から、柄の悪そうな男が3人走って来る。その内1人が、女性物の鞄を持っているのが見えた。
「ユーリ、しっかり掴まってくれ。奴らを捕まえる。」
ローが男達の前に立ちはだかった。
「何だお前!邪魔だ!」
2人が殴りかかって来て、1人は走ってすり抜けた。私がいるから、動きにくいんだ。
「くそ、しまった!」
ローは2人押さえるのに手一杯。
私が何とかしないと!何か触手みたいな、捕まえる手みたいな、そんなやつ!
「『黒手』!」
影から黒い手の様なものが、いくつも飛び出して、すり抜けた男をぐるぐる巻きにして、倒した。はぁ、上手く出来たぁ。
ローが2人を押さえて、
「ユーリ、すごいな。影を使う魔法か?初めて見たぞ。」
褒められて嬉しくて、もう一度『黒手』をだした。残りの2人もぐるぐる巻きにして、全員持ち上げた。
「ロー、この人達はどうすれば良い?」
ここは警察的なところあるのかな?
「ギルドに連れて行こう…、そこだけどな。」
もうギルド前に着いていた。木造の大きな建物で、扉も大きい。黒手で持ち上げたまま、ギルドへ入った。
中に居る人達から注目を浴びつつ、カウンターへ向かうと、団長がもう来ていた。
「遅かったな。ユーリ、何だそれは?」
おそらく、ぐるぐる巻きの男達もそうだし、黒い手の事もかな?
「泥棒を2人で捕まえたの。これは、さっき出来るようになった魔法だよ。」
「すごいだろ。これ影から出てるんだぞ。」
ローが嬉しそうに団長に言った。
「影?初めて見るな。戻ったらやってみるかな。」
興味深く黒手を観察していた。
「ごめんなさい、待たせて!」
ギルドの奥から、綺麗なお姉さんが走って来た。
「大丈夫だ。先に泥棒を渡して良いか?そしたらすぐ部屋で話したい。」
「え?何かすごいわね!じゃあそれ貰うわ。ジスト、牢屋に入れといて。」
男達を降ろして、横に居る眼鏡の男性に渡した。
「じゃあ、付いて来て。」
お姉さんに先導されて、ギルドの奥の部屋へ入った。
テーブルの向かいに、お姉さん、私はローの膝、隣に団長が座った。
「さて、初めての子が居るわね。私はギルドマスターのセリーヌよ、よろしくね。」
「ユーリです。よろしくお願いします。」
セリーヌさん、マスターなんだ。
「『防音』『隠蔽』これは極秘で。話したいのは、ユーリのことだ。訳ありで最近仲間になった。ユーリ、セリーヌは信用できる。元の姿になってくれ。」
「分かった。『解除』」
ローの膝の上だけど、元の姿に戻った。
「あら、可愛い女の子ね。ん?ロー?何その顔!?アレク、ローがおかしいんだけど!?」
さっきまでキリッとしていたローは、今は笑顔でデレッとしてる。
「信じられないだろ?俺も初めて見たときは信じられなくて、色々疑ったよ。ユーリにだけだから、まぁ、慣れてくれ。」
「あのローが!うわー不思議ね。」
「話が進まないな。ユーリさっきの姿になってくれ。」
「『変身』」
また男の子の姿になったら、ローがシュンとなった。
「話を戻すぞ。ユーリは、異世界から来た。王族が召還してな。殺されそうになって、逃げた所をローが見つけて、うちで保護する事なったんだ。魔力は俺並みにあるから、魔法が使えるぞ。」
「異世界?そんな事あるのね…。無事で良かったわ。でも、ローが見つけたって何?」
セリーヌさんが、ローの事を見た。
「酒場で飲んでたら、隠蔽使って入って来て、可愛いかったから、彼女にした。」
ローがザックリ過ぎる説明をして、私の頬にチュッとした。
「あー、追っ手から助けて、それで気に入ったらしい。それで、うちで保護するって連れて来て。全然離さなくて、部屋も一緒なんだ。」
団長は苦笑いしている。
「ええ?何それ。ユーリちゃん大丈夫なの?そんなのに懐かれちゃって。」
「問題無い。ユーリは俺の彼女だからな。」
セリーヌさんが私に聞いたのに、ローが代わりに答えた。
「あんたに聞いてないわよ。本当に彼女なの?」
「だから…。」
「はい、そうです。」
喋ろうとしたローの口を手で押えて、私が答えた。ちょっと恥ずかしい。
「そっか、それなら良かったわ。」
ローを見ると、口を塞がれたまま、笑顔で私を見ていて、慌てて手を離した。
「それで、もし何かあれば、セリーヌにも協力を頼むかもしれない。その時はよろしく。」
「そういう事なら、喜んで協力するわ。でも、何も無くても、ユーリちゃんと話したりしたいわ。」
「それは…」
「私も話したいです。」
セリーヌさんの嬉しい提案を、またローの口を塞いで、受けた。ローは不満そうに唸ってる。
「ふふっ、面白いわね。」
「『結界』!」
ガシャーン!
団長が急に魔法を発動させると、後ろの窓ガラスが割れ、破片は弾かれた。
「くそ!」
突然部屋の中に黒服の男が現れ、ナイフを持ってセリーヌに襲いかった。
「『麻痺』」
「『黒手』」
団長が麻痺させ、私が拘束した。セリーヌさんに、怪我なくて良かった。
「『自白』狙いは誰だ?依頼人は?」
「う、ぐ、ギルドマスターのセリーヌだ。依頼人は、ジストと公爵の息子の2人だ。」
「セリーヌ、理由に心当たりは?」
セリーヌは溜め息をついた。
「ジストは、私のせいでマスターになれなかったから。公爵の息子は、求婚を断ったからだわ。あー最悪ね。」
セリーヌは、ガックリ項垂れた。
「アレク、他の情報吐かせておいてくれる?私は、ジストを捕まえてくるわ!」
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「なっ、ダメだ!俺も行く!」
「おい、ロー。お前は信じて待て。ユーリ、出来るんだな?」
「うん、黒手が適任だよ。」
私は拳をぎゅっと握った。
「おい、お前ら何勝手に…。子どもには無理だ。あいつは利用価値が無いと見向きもしない。」
男は諦めた表情を浮かべた。
「それならこれは?『変身』」
銀髪の女性に姿を変えた。
「そのユーリも可愛い。」
ローは置いておいて、男は驚いていた。
「は?子どもじゃないのか?魔法使えるのか…?」
「これなら利用価値ある?」
「ああ、それならあるな。だが相手は公爵の息子だぞ。捕まえても後が…。」
「そこからは俺の仕事だ。ユーリ、死んでさえいなければ問題無い。思いっきりやってこい。」
団長が少し悪い笑顔で言った。
「分かった。ねぇ、あなたの名前は?」
「ガイだ。」
ガイの拘束を解いた。
「ユーリ気をつけてな。待ってるから。」
ローが優しくキスしてくれた。
「ユーリ、ガイ。丘の近くに送るぞ。『転移』」
団長に飛ばしてもらって、丘の上が見えるすぐ側まで来た。
ガイの仲間達は真ん中に集められ、周りに何人かが見張りをしている。1人高そうな服の男が居る。
「敵は5人、あの服が違うのが公爵の息子だ。お前の容姿なら、あいつが食いつくはず。その隙に雑魚を攻撃すれば、仲間が加勢する。それで良いか?」
「良いよ。あ、最初に成功したって言ってね。じゃあ、私の腕掴んで。行こう!」
ガイに腕を掴まれて、引っ張られる私。
「遅くなった。依頼は成功した。仲間を離してくれ。」
「そうか、良くやった。あの女は俺を弄びやがった、死んで当然だ!あー気が晴れた!ところで…可愛いらしいな、何だそいつは?」
よし、私に興味を持った!少し震える演技を始めた。
「容姿が良いのが居たから、殺したやつの変わりにどうだ?」
「い、いや…。」
ジロジロ見られて、嫌がる演技を。
「少し調教すれば、従順になりそうだな。よし、貰おう。仲間は返してやろう。」
「ひっ、やぁ。」
公爵の息子に腰を持たれて、気持ち悪い。その間にガイは仲間と合流し、敵の1人を締めて落とした。
それを合図に、私は『黒手』で素早く拘束して持ち上げ、残りの敵もガイの仲間によって、拘束した。ガイ含め、能力は高いようだ。
「ユーリ、終わったみたいだね。」
団長が私の背後に現れた。
「団長、敵を全員拘束したよ。ガイの仲間も全員無事。結構強いから、スカウトするのはどうかな?」
「ん?こいつら全員か?少し検討させてくれ。ひとまずギルドへ行くぞ。『転移』」
ギルドのさっきの部屋に戻った…ら、ローに横抱きにされた。
「ユーリ、無事だな?良かった。」
ほっとしたローに言われた。心配させちゃった。
「ごめんね、無茶な事して。今日はもう離れないから、許してくれる?」
「良いぞ。」
ローの機嫌が良くなったから、良かった。
「まずは、ユーリ、そいつ俺にくれ。」
団長に公爵の息子を渡すと、別空間に放り込んだ。
「次、残りの奴らは、セリーヌにやる。」
「分かったわ。ジストと共にきっちりやるわ。」
セリーヌから、怒りのオーラがでてる。
「さて、お前達の希望を聞こうか。どうしたい?」
ガイと仲間達は顔を見合わせた。
「それなら、私ガイ貰いたいんだけど、どう?副ギルドマスターの役職で、私の手伝いよ。給料は割りと良いわよ。」
希望を告げるまえに、セリーヌが先にスカウトした。
「は?俺殺そうとしたのに良いのか?」
ガイは意外な展開に驚いている。
「問題ないわ。あれで強さが分かったし。」
「なら、よろしく頼む。」
ガイはセリーヌに頭を下げた。
「他の希望は?」
「リーダーが居るなら、他は特に…。」
1人が言うと、他の仲間も頷いた。
「そうか、では残りの4人はうちに入れ。それで、毎日1人ずつ交代でガイの補佐につけ。それでどうだ?」
全員が頷いた。
「助けてくれた上に、この先の面倒まで。ありがとう。」
ガイが、嬉しそうに、私達にお礼を言った。
ようやく終わって、拠点に戻ってきた。
新しくサイ、スウ、アリサ、ジンが仲間になって、拠点に連れて来た。仲良くなれたら良いな。
残念ながら、私は部屋に直行して、ベッドでローに抱き締められてます。
「ああ、ユーリ。今日はもうこのまま過ごそうな。」
「うん。」
ローの顔を見たら、唇に軽くチュッとしてから、後頭部を抑えて、深いキスをし始めた。息が上手く出来なくて、苦しい…。
唇が離れると、はぁ、はぁ、と空気を吸い込んだ。
「ユーリ、鼻で呼吸すると楽だぞ。もう一度やってみよう。」
今度は鼻で呼吸を意識して、ローと舌を絡めた。さっきより苦しくない。
「上手く出来てる。もう少ししよう。」
舌を絡めたり、吸われたり、舐められたり。なんだかフワフワして、身体の奥がキュンとなる。ローが背中や腰、お尻を撫でたりするから、少しゾワゾワする。
でも気持ち良いから、ずっとこうしていたい。
唇が離れて、少し寂しさを感じた。ローを見つめると、ぎゅっとされた。
「ユーリ、そんな顔で見られたら、我慢出来なくなる…。」
そう言うと、激しく唇を奪われた。
「あ、んん、はぁ、ふ。」
呼吸が追い付かなくて、甘い声が出てしまう。
「ああ、ユーリ…。このままじゃ…。少し待っててくれ…。」
そういうと慌ててローは、浴室に入った。
温もりがなくなり、すごく寂しくなって、涙が溢れてきた。また感情のコントロールが…。
「待たせた…ユーリ?どうしたんだ?」
しばらくしてローがベッドに入り、涙が止まらない私の顔を見て驚いた。
「寂しくて…またコントロールが…おかしくて…。」
腰を引き寄せ、身体が密着した。私の涙を拭きながら、
「離れてごめんな。襲いそうになったから、鎮めてきたんだ。もう離れないから。」
唇に軽くチュッとした。私はローの言った意味を理解して、顔が熱くなった。
「えっと…ごめん…ね?」
私の為に、我慢してくれてるから…。
「謝らなくて良い。ユーリの事を大事にしたいんだ。それにもしするなら、じっくり時間をかけて気持ち良くしたいからな。」
ちょっと想像して、心臓が早くなった。
「まだ焦らなくて良いんだ。まずはキスに慣れて貰わないとな。」
「うん…。」
イタズラっぽい顔で笑った。
その後は、話してるうちに、眠りに落ちていた。
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しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
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