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12話 お届け物は
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夏場ということもあり夜明けが早く、だいぶ日が昇った辺りで子爵が視察にやって来た。このまま領都へ戻る準備もしている。
「子爵様、お待ちしておりました。」
工事は休憩も兼ねて一時停止、静かな中で男爵家と子爵家の3度目の会談が始まった。
「襲撃があり、怪我人が出たと聞いている。これは当領地の特産品だ受け取って欲しい。」
「確認させていただきますね。」
子爵が運び込ませたいくつもの箱の中身を私がチェックする。
中身は子爵領で採れる新鮮な野菜ばかり!流れイモを始めとし、レタスやキャベツに近い野菜などが詰め込まれていた!
小麦粉の袋が詰め込まれた箱もあり、これならなんでも作れてしまう!
「皆様、食欲旺盛なので助かりますよ。」
まあ、人数が人数なので2食分でしかないが妥当な量だろう。
「ですが、少ないですね。一家の者の命を安く見積もっておいでですか?」
リリ様がそんなことを言い出し、私が固まる。
待って欲しい!私のことで揉めないで欲しい!!そんなに価値を吊り上げないで欲しい!!!
「急な対応でこれが精一杯だ。市場を買い占める訳にもいかぬ。」
「そういうことにしておきます。」
リリ様が納得してくれてホッとする。私が一番ホッとしている。
「正直、1月、2月掛かる仕事だと思っていた。一晩で5割の距離を整備するとは」
「いえ、1割です。」
「なに?」
「蛇行させて延伸し、分水路の開削もいたしますので。」
「正気か!?いったいどれだけの日数が掛かると…」
「予定通りなら1週間で完成します。」
「は、ハハ……」
めちゃくちゃなことを言っているのはリリ様も自覚しているだろう。
だが、そう言い切れる早さで工事は進んでいた。
「流石に橋は改めてとなります。職人の方々も付き合わせてお疲れでしょうから。」
「年単位の覚悟はしていた。文句など言わぬ…」
「お気遣い感謝いたします。」
リリ様が会釈をすると、子爵は深いため息を吐いた。
「ヒガン一家の活躍の話は中央が吹聴する戯言だと思っていた。だが、こうして目の当たりにしたら受け入れるしかあるまい…」
当然の反応だろう。魔法や魔導具だってそこまで万能ではない。
それでもなんでもできてしまっているのは、使いこなせる人がいるからだ。
「あ、子爵様、忘れない内に。」
配達し忘れていた小包を亜空間収納から出す。
封が解かれていないのは一目瞭然のはず。なんだかんだあっても仕事はキッチリこなしたはずだ。
「冒険者ギルド経由でのお届け物です。」
「誰がそんなまどろっこしいことを…」
宛名を見て、子爵はゴクリと聞こえてきそうな表情をする。やはりディモスは感情を抑えるのが苦手なのだなと改めて実感する。
クレアさんの見事な交渉は、勝ちを確信していたからこそのものかもしれない。
「ほ、本当にギルド経由なのか!?」
「は、はい。私も旦那様からそう言付かっておりますので…」
「旦那様…?え、〈魔国英雄〉の手に渡っていたのか!?」
驚き、焦る姿は度々見ているが、この慌てようは尋常じゃない。
冷や汗どころか手まで震えている。
箱の中身はいったいなんなのだろうか?
「ヒガン一家に依頼をしたい。」
子爵は青ざめた表情のまま、意を決した様子でリリ様に言う。
「高く付きますよ?」
「ヴェーラ領の川の権益を譲ろう。それだけの依頼だ。」
「正直、貰っても手に余るのですが…わかりました。」
「準備は良いか?」
「えっ!戦うんですか!?」
大慌てで食材の入った箱をしまう。1つ足りとも無駄にしてはならない!
「私とメイプル、ジゼル、クレアさんで避難を先導します。戦闘はアクアを中心にお願いしますね。」
「無理ムリむり!無理ですよぅっ!?」
「大丈夫。そこにいてくれるだけで良いから。お姉ちゃんそんな感じだし。」
「そうだよねー」
いやいやいや、バニラ様はちゃんと指揮や後始末をしていたはず。私はホンットウに何もできないっ!
「支援は私がしますわ。アクアは中心でジッとしていてくださいませ。」
「ひっ、ひぃー」
言葉にならない声が出てしまう。
本当に戦闘は、ホラーじゃない怖いのはダメなのだ…
「刀は使って良いよね?」
「大物はあなたとソニアさんに頼るしかないですよ。」
「ソニちゃんには支援してもらいたいかなー」
「そのつもりですわ。」
身体がガチガチになっている間に話が進み、皆様も装備を整えていく。
「アクア、帯だけお願い。」
「わ、わかりました…」
メイド服の上から白が基調の羽織を着るハルカ様。しっかり帯を締めてひらひらし過ぎないようにする。
こうして刀を差さないとしっくりこないそうで、とにかく形にこだわる流派のようだ。
技におしゃれな名前があるのはこの『藤花国秘伝抜刀術』というもの以外は知らない。水に関わる名前ばかりだが、抜き身のままだと雷に変わるのが特徴である。
私が刺された時に使った【春霖】はオリジナルの技で、超スピードの移動+連続テレポートをしながら攻撃するというもの。1対1だと『まるで終わりのない雨だ』と旦那様が評したことでバニラ様が名付けた。
一発ダウンが当たり前の威力を、10発全部受け切った旦那様もだいぶヤバい。
うん。やり慣れた作業は心が落ち着く。もっとハルカ様の身嗜みを
「うん。もういいよ。ありがと。」
「ああ…」
「諦めてくださいませ。」
「おぅふっ!」
ハルカ様が離れてしまって虚空をニギニギすると、ソニア様に棒で脇腹を突かれる。
もう覚悟を決めるしかない…ぅぅ…
「で、その箱は何が入ってるの?」
左腕を帯に差した刀に乗せ、鞘を揺らしながらハルカ様が尋ねる。こうして位置や感触を整えるらしい。
「『ミスティ・ブランク』だ。」
『ええぇぇっ!?』
箱の中身の正体に、『シェラリア・オンライン』の知識がある私とアズサ様の声が揃う。
私はとんでもないものを、まずい場所に入れて運んでしまったかもしれない…
工事現場から遠く離れ、子爵領内の手付かずの平原へと移動する。
土地は悪くないようだが、街道や水源から遠くて住むに適さない。特に雪深い北部の冬場はこれが致命的な欠点になる。何かあっても、救援を望めないのだ。
そういう理由から、特に北部はこのように手付かずだったり、限界集落となって消える村が少なくない。
消える村の多くが3年以内に出来た開拓村で、それがなんとももどかしかった。
「人数足りるかなー?」
「大丈夫じゃない?」
「ダメなら応援を呼ぶしかありませんわね…」
私の周りの3人の言葉が不安を煽る。
「ねえ、ミスティ・ブランクってそんなにまずいの?」
「何が出てくるか分からないんだよー。一応、吸収した魔力量から推測はできるんだけど、おとーちゃんと長い間アクアに渡ってるから…」
どのくらい吸収されたかなんて私もわからない。
ほぼ亜空間収納に入ってたわけだし…
「準備は良いか、ヒガン一家?」
「いつでも始められるよー」
「子爵様はすぐにお下がりくださいませ。」
「わ、ワシとて貴族の」
「邪魔だから。」
「……」
ハルカ様の身も蓋もない一言は効く。
私もいつか言われるんじゃないかとヒヤヒヤものだ。
「で、では開けるぞ!」
そう言って包み紙を破り、出てきた手の込んだ小箱を開け、中の物を掲げた。
かなりの魔力を蓄えているが、それが1人の物ではないのは明白。様々な『色』が交差し、球となって小さな爆発が起きた。
思わず腕で顔を隠すが、他の皆様は構えを崩さずジッと前を向いたまま。
これが私のような者と、戦える人たちとの違いだ。
「あれは…」
湿った大地は爆発で土を巻き上げても視界を遮らない。そのおかげで姿が鮮明に判別できる。
現れたのは2本の脚、胴体、6本の首の全てが太い巨大なヒドラ。
「ヒドラ…ミスティ・ヒドラと呼ぶべきでしょうか…」
輪郭が不鮮明ではあるが間違いない。
ここでもおとぎ話の存在だが、時々ヒドラの鱗が市場に出回るので存在が忘れ去られることはない。かつて存在した大型亜竜として今も人気がある。
「くっ…我は汝の使役者!我に傅けぇっ!」
子爵が震えながらそう叫ぶと、ミスティ・ヒドラはゆっくりと自分の下を覗く。そして、
「うおぉっ!?」
踏み潰されそうになったのをハルカ様が素早く退かした。
「おーもーい!もっと痩せなよ!」
「た、たすか…ええい!貫禄がないと舐められるだろうが!」
放っといても大丈夫そうだ。
まあ、ここで子爵にやられては私たちも大変困る。この先の事態の収拾がつけられない。
「おじさんはアクアの後ろにいて。そこが一番守りやすいからー」
「う、うむ…」
そう言って、私を盾にするように隠れる。横に大きいだけだったようで、近くに来ると思ったより小さく感じられた。
「これ、どうすんの?」
「倒すしかないんだけど、ちょっと厄介な特性があってねー…まあ、叩いてしまおうかー!」
「おっけー」
「では、討伐スタートですわ!」
ソニア様の号令の下、ミスティ・ヒドラ討伐戦が今始まる。
私はジッとしてるだけ。そう、ジッとしているだけで大丈夫なはずだ…
「子爵様、お待ちしておりました。」
工事は休憩も兼ねて一時停止、静かな中で男爵家と子爵家の3度目の会談が始まった。
「襲撃があり、怪我人が出たと聞いている。これは当領地の特産品だ受け取って欲しい。」
「確認させていただきますね。」
子爵が運び込ませたいくつもの箱の中身を私がチェックする。
中身は子爵領で採れる新鮮な野菜ばかり!流れイモを始めとし、レタスやキャベツに近い野菜などが詰め込まれていた!
小麦粉の袋が詰め込まれた箱もあり、これならなんでも作れてしまう!
「皆様、食欲旺盛なので助かりますよ。」
まあ、人数が人数なので2食分でしかないが妥当な量だろう。
「ですが、少ないですね。一家の者の命を安く見積もっておいでですか?」
リリ様がそんなことを言い出し、私が固まる。
待って欲しい!私のことで揉めないで欲しい!!そんなに価値を吊り上げないで欲しい!!!
「急な対応でこれが精一杯だ。市場を買い占める訳にもいかぬ。」
「そういうことにしておきます。」
リリ様が納得してくれてホッとする。私が一番ホッとしている。
「正直、1月、2月掛かる仕事だと思っていた。一晩で5割の距離を整備するとは」
「いえ、1割です。」
「なに?」
「蛇行させて延伸し、分水路の開削もいたしますので。」
「正気か!?いったいどれだけの日数が掛かると…」
「予定通りなら1週間で完成します。」
「は、ハハ……」
めちゃくちゃなことを言っているのはリリ様も自覚しているだろう。
だが、そう言い切れる早さで工事は進んでいた。
「流石に橋は改めてとなります。職人の方々も付き合わせてお疲れでしょうから。」
「年単位の覚悟はしていた。文句など言わぬ…」
「お気遣い感謝いたします。」
リリ様が会釈をすると、子爵は深いため息を吐いた。
「ヒガン一家の活躍の話は中央が吹聴する戯言だと思っていた。だが、こうして目の当たりにしたら受け入れるしかあるまい…」
当然の反応だろう。魔法や魔導具だってそこまで万能ではない。
それでもなんでもできてしまっているのは、使いこなせる人がいるからだ。
「あ、子爵様、忘れない内に。」
配達し忘れていた小包を亜空間収納から出す。
封が解かれていないのは一目瞭然のはず。なんだかんだあっても仕事はキッチリこなしたはずだ。
「冒険者ギルド経由でのお届け物です。」
「誰がそんなまどろっこしいことを…」
宛名を見て、子爵はゴクリと聞こえてきそうな表情をする。やはりディモスは感情を抑えるのが苦手なのだなと改めて実感する。
クレアさんの見事な交渉は、勝ちを確信していたからこそのものかもしれない。
「ほ、本当にギルド経由なのか!?」
「は、はい。私も旦那様からそう言付かっておりますので…」
「旦那様…?え、〈魔国英雄〉の手に渡っていたのか!?」
驚き、焦る姿は度々見ているが、この慌てようは尋常じゃない。
冷や汗どころか手まで震えている。
箱の中身はいったいなんなのだろうか?
「ヒガン一家に依頼をしたい。」
子爵は青ざめた表情のまま、意を決した様子でリリ様に言う。
「高く付きますよ?」
「ヴェーラ領の川の権益を譲ろう。それだけの依頼だ。」
「正直、貰っても手に余るのですが…わかりました。」
「準備は良いか?」
「えっ!戦うんですか!?」
大慌てで食材の入った箱をしまう。1つ足りとも無駄にしてはならない!
「私とメイプル、ジゼル、クレアさんで避難を先導します。戦闘はアクアを中心にお願いしますね。」
「無理ムリむり!無理ですよぅっ!?」
「大丈夫。そこにいてくれるだけで良いから。お姉ちゃんそんな感じだし。」
「そうだよねー」
いやいやいや、バニラ様はちゃんと指揮や後始末をしていたはず。私はホンットウに何もできないっ!
「支援は私がしますわ。アクアは中心でジッとしていてくださいませ。」
「ひっ、ひぃー」
言葉にならない声が出てしまう。
本当に戦闘は、ホラーじゃない怖いのはダメなのだ…
「刀は使って良いよね?」
「大物はあなたとソニアさんに頼るしかないですよ。」
「ソニちゃんには支援してもらいたいかなー」
「そのつもりですわ。」
身体がガチガチになっている間に話が進み、皆様も装備を整えていく。
「アクア、帯だけお願い。」
「わ、わかりました…」
メイド服の上から白が基調の羽織を着るハルカ様。しっかり帯を締めてひらひらし過ぎないようにする。
こうして刀を差さないとしっくりこないそうで、とにかく形にこだわる流派のようだ。
技におしゃれな名前があるのはこの『藤花国秘伝抜刀術』というもの以外は知らない。水に関わる名前ばかりだが、抜き身のままだと雷に変わるのが特徴である。
私が刺された時に使った【春霖】はオリジナルの技で、超スピードの移動+連続テレポートをしながら攻撃するというもの。1対1だと『まるで終わりのない雨だ』と旦那様が評したことでバニラ様が名付けた。
一発ダウンが当たり前の威力を、10発全部受け切った旦那様もだいぶヤバい。
うん。やり慣れた作業は心が落ち着く。もっとハルカ様の身嗜みを
「うん。もういいよ。ありがと。」
「ああ…」
「諦めてくださいませ。」
「おぅふっ!」
ハルカ様が離れてしまって虚空をニギニギすると、ソニア様に棒で脇腹を突かれる。
もう覚悟を決めるしかない…ぅぅ…
「で、その箱は何が入ってるの?」
左腕を帯に差した刀に乗せ、鞘を揺らしながらハルカ様が尋ねる。こうして位置や感触を整えるらしい。
「『ミスティ・ブランク』だ。」
『ええぇぇっ!?』
箱の中身の正体に、『シェラリア・オンライン』の知識がある私とアズサ様の声が揃う。
私はとんでもないものを、まずい場所に入れて運んでしまったかもしれない…
工事現場から遠く離れ、子爵領内の手付かずの平原へと移動する。
土地は悪くないようだが、街道や水源から遠くて住むに適さない。特に雪深い北部の冬場はこれが致命的な欠点になる。何かあっても、救援を望めないのだ。
そういう理由から、特に北部はこのように手付かずだったり、限界集落となって消える村が少なくない。
消える村の多くが3年以内に出来た開拓村で、それがなんとももどかしかった。
「人数足りるかなー?」
「大丈夫じゃない?」
「ダメなら応援を呼ぶしかありませんわね…」
私の周りの3人の言葉が不安を煽る。
「ねえ、ミスティ・ブランクってそんなにまずいの?」
「何が出てくるか分からないんだよー。一応、吸収した魔力量から推測はできるんだけど、おとーちゃんと長い間アクアに渡ってるから…」
どのくらい吸収されたかなんて私もわからない。
ほぼ亜空間収納に入ってたわけだし…
「準備は良いか、ヒガン一家?」
「いつでも始められるよー」
「子爵様はすぐにお下がりくださいませ。」
「わ、ワシとて貴族の」
「邪魔だから。」
「……」
ハルカ様の身も蓋もない一言は効く。
私もいつか言われるんじゃないかとヒヤヒヤものだ。
「で、では開けるぞ!」
そう言って包み紙を破り、出てきた手の込んだ小箱を開け、中の物を掲げた。
かなりの魔力を蓄えているが、それが1人の物ではないのは明白。様々な『色』が交差し、球となって小さな爆発が起きた。
思わず腕で顔を隠すが、他の皆様は構えを崩さずジッと前を向いたまま。
これが私のような者と、戦える人たちとの違いだ。
「あれは…」
湿った大地は爆発で土を巻き上げても視界を遮らない。そのおかげで姿が鮮明に判別できる。
現れたのは2本の脚、胴体、6本の首の全てが太い巨大なヒドラ。
「ヒドラ…ミスティ・ヒドラと呼ぶべきでしょうか…」
輪郭が不鮮明ではあるが間違いない。
ここでもおとぎ話の存在だが、時々ヒドラの鱗が市場に出回るので存在が忘れ去られることはない。かつて存在した大型亜竜として今も人気がある。
「くっ…我は汝の使役者!我に傅けぇっ!」
子爵が震えながらそう叫ぶと、ミスティ・ヒドラはゆっくりと自分の下を覗く。そして、
「うおぉっ!?」
踏み潰されそうになったのをハルカ様が素早く退かした。
「おーもーい!もっと痩せなよ!」
「た、たすか…ええい!貫禄がないと舐められるだろうが!」
放っといても大丈夫そうだ。
まあ、ここで子爵にやられては私たちも大変困る。この先の事態の収拾がつけられない。
「おじさんはアクアの後ろにいて。そこが一番守りやすいからー」
「う、うむ…」
そう言って、私を盾にするように隠れる。横に大きいだけだったようで、近くに来ると思ったより小さく感じられた。
「これ、どうすんの?」
「倒すしかないんだけど、ちょっと厄介な特性があってねー…まあ、叩いてしまおうかー!」
「おっけー」
「では、討伐スタートですわ!」
ソニア様の号令の下、ミスティ・ヒドラ討伐戦が今始まる。
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