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第9章 王都の冬
第248話 自称帝国の商人
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さて、ミルトさんから暗躍する帝国の商人の話しを聞いて数日後、精霊神殿の応接室でのこと。
今日の臨時診療所の活動を終えてみんなでおしゃべりしていると、ミルトさんが上機嫌で三人娘に言った。
「ヒカリちゃん、ミドリちゃん、スイちゃん、今回あなた達のおかげで凄く助かったわ。
手伝ってくれて有り難う。」
「えへへへ、ママに褒められちゃった。」
とミドリがはにかむような笑顔で、
「ママのお役に立ててよかったです。」
とスイがミルトさんの役に立ててホッとした表情で、
「あんなの簡単よ、いつでも言って!」
そしてヒカリが、さも当然と胸を張って、
三人娘を褒めたミルトさんに三人三様の返事を返す。性格が出ているね…。
「ミルトおばさま、今日は何か特別な患者さんでもいたのですか?
そんなふうに改まってミドリちゃん達を褒めるなんて・・・。」
たしかに、精霊神殿での活動のときはいつも三人娘に手伝ってもらっているよね。
感謝の気持ちを忘れてはいけないのだけど、ここで改まって言うのも変だね。
「ちがうの、今ねヒカリちゃん達三人には調べモノをお願いしていたの。
ほら、わたしの力ではたくさんの中位精霊に依頼をすることは出来ないでしょう。
で、中位精霊が監視していたことの報告を今受けていたところなの。」
ああ、四人で固まって何か話していると思ったら、例の件に関する今日の分の報告を受けていたのか。
あの上機嫌さから言うと何か良い情報が得られたのかな。
さて、聞くべきか、聞かざるべきか。
興味はあるけど、聞いたら巻き込まれる気がする…。
ダメだ…、猫をも殺すモノには抗えないよ…。
「それで何か進展があったのですか?妙に機嫌が良いですよね。」
「ふふふ、わかる?そうなのよ。聞きたい?」
「はい…。」
いかん、好奇心には勝てなかった…。
**********
王宮へ戻る魔導車の中、乗っているのはミルトさんと三人娘、そしてわたしの五人。
宮廷の行事にうんざりしていたフローラちゃんはこれ幸いとミーナちゃんに便乗して学園の寮に帰ってしまった。
無駄だと思うよ、絶対に王宮の使いの者が迎えに行くから、冬休みはまだ半分以上残っているんだよ。
「あの自称帝国の商人、名前はリストって言うのだって。
中々、尻尾をつかめないはずよ。リストは王都に居を構えていなくて、ホテルを転々としてるの。
貴族、しかも、伯爵クラスが使う最上級のホテルではなく、子爵や男爵が使うクラスのホテルをね。
そこで、給仕の従業員なんかに金を握らせて色々と宿泊している貴族の情報を聞きだしているらしいわ。
宿泊客の情報を漏らす従業員を雇っているなんて、王都のホテルでも教育が行き届いていないところが多いのね。今度、業界の集まりにでも顔を出して注意しておかないとね。」
そう言って、ミルトさんは王都のホテルに対する不満を言い出してしまった。
ミルトさん、話が脇道に逸れているよ…。
「それで、ミルトさんはそのくらいの情報ではそんなに上機嫌にはならないですよね。」
とりあえず、わたしは話題を本筋に戻すよう促すことにした。
「あらいけない、ごめんなさいね。
それで、リストなんだけど、あいつ自分では一つも店を構えていないのね。
リスト自身は商人でもなんでもないわ、なんて言えばいいのか…、そうね金主ね。
リストは人を使って金貸しをやらせていたの。自分で人を雇って金貸しをするんじゃないの。
金貸しをやりたい人のスポンサーになるの。
事業主はリストではなく、実際に金貸しをやっている人になるの。」
「リストは、金貸しの元手になるお金を提供しているだけで、表には出てこないと言うこと?」
それはまた、よっぽど後ろ暗いところがあるか、目立ちたくない理由があるかだね。
『黒の使徒』の者であれば両方か…。
「その通りよ、でも額面通りに受け取ったらダメよ。
その事業主になっている者は形式の上ではリストに雇われている訳ではないけど、実際はリストの配下の者よ。
で、私が上機嫌な理由、その金貸しが王国の法を明らかに逸脱している高利貸なの。
リストはあくまで金主で事業に関与していないと言う体裁だから捕縛できないけど、金貸しは営業停止にすると共に一旦全資産を凍結することが出来るわ。」
ミルトさんの話では、リストは王都の繁華街に本当に小さな店舗の金貸しを幾つも持っていたらしい。それぞれ、事業主が違うみたい。
どれも、隠れるような立地で隠れるように商売していたので、ミルトさんが懇意にしている御用商人のような大店に耳には届いていなかったようだ。
店舗があるのは、飲み屋街に、賭場の近く、会所の近くだそうだ。
会所って何かと聞いたら、相場を張る場所のことだった。小豆の先物取引なんかをする所だって。
「あっ…、元手代!」
「そうよく覚えていたわね。
どうも、元手代はリストの配下の金貸しの顧客だったらしいの。
リスト配下の金貸しは本当に度を越した金貸しで「トイチ」で金を貸すらしいの。
普通ならそんな金利で金を借りて返せる訳ないのだけど、元手代は相場で儲けて毎回きっちり返したらしいの。
それが、リストの目に留まって、真っ当な商売への投資になったみたい。」
「でも、返せない金利で金を貸すんじゃ、貸す方にとっては返って来ない訳で損するだけじゃないの?」
「もちろん、金を貸す時は担保を取るわ、でもその話しは後にするわ。
最初に『トイチ』というのは十日で一割の利息を付けて返さないといけないと言う意味なの。
これを単純に年利に直すと三百六十割、金貨十枚借りたら元利あわせて四十六枚返さないといけないの。酷いでしょう、ちなみに王国の法では年利四割を超えたら違法だから真っ黒ね。
でも、銀貨一枚を一日借りるだけなら利息は銅貨一枚、それで飲み屋街なの。
飲兵衛はつい飲み過ぎて少し持ち合わせが足りないというのが良くあるそうなのよ。
そういうときに小さなお金を一日とか二日とか借りてすぐ返すの。
小銭商売に見えるかもしれないけどこれが馬鹿に出来ないの。
王都の繁華街は大きくて飲兵衛が多いから。
あと、博打打ちと相場師ね、こいつらに金を貸す時はきっちりと担保を取るわ。
担保は、若い女性。
家族構成を申告させて若い奥さんか年頃の娘がいる場合だけ、その女性を担保にとって貸すの。
この場合、最初から帰ってこないのを前提に貸しているようなものよ。
博打打ちなんて、貸した金が返ってくると思うほうがどうかしているわ。
最初から若い女性を売ることが目的なのよ。
実はこれも違法なの、人を担保に入れることは出来ないし、本人の同意なしに保証人にすることも出来ないの。保証人の追認も認めていないわ。
なによりも人身売買の要件に該当すれば、それは重罪だわ。」
「追認?」
「先に勝手に契約してしまって、後から認めるということ。
勝手に保証人にされてしまって、後から怖い人が来て追認しろって言われたら断れなくなるでしょう。特に若い女の人なんかは。」
「ふーん、何で若い女性を担保に取るの?
というより、若い女性を売る事の方が目的のようにミルトさんは言っていたけど、どういうこと?」
わたしの質問にミルトさんは一瞬首を傾げた後、
「ターニャちゃんも後十年したらわかるわ。大人の世界には色々あると思っておいて。」
と言った。
わたしは知らなくて良いことらしい…。
今まで、子供が知る必要のない話を結構聞かされている気がするのだけど、政治の話とか…。
うーん、ミルトさんの判断基準がわからない…。
「これで、リストが悪事に手を染めていることがわかったので色々とやりやすくなったわ。」
ミルトさんは、今後の計画を説明し始めるのだった。
今日の臨時診療所の活動を終えてみんなでおしゃべりしていると、ミルトさんが上機嫌で三人娘に言った。
「ヒカリちゃん、ミドリちゃん、スイちゃん、今回あなた達のおかげで凄く助かったわ。
手伝ってくれて有り難う。」
「えへへへ、ママに褒められちゃった。」
とミドリがはにかむような笑顔で、
「ママのお役に立ててよかったです。」
とスイがミルトさんの役に立ててホッとした表情で、
「あんなの簡単よ、いつでも言って!」
そしてヒカリが、さも当然と胸を張って、
三人娘を褒めたミルトさんに三人三様の返事を返す。性格が出ているね…。
「ミルトおばさま、今日は何か特別な患者さんでもいたのですか?
そんなふうに改まってミドリちゃん達を褒めるなんて・・・。」
たしかに、精霊神殿での活動のときはいつも三人娘に手伝ってもらっているよね。
感謝の気持ちを忘れてはいけないのだけど、ここで改まって言うのも変だね。
「ちがうの、今ねヒカリちゃん達三人には調べモノをお願いしていたの。
ほら、わたしの力ではたくさんの中位精霊に依頼をすることは出来ないでしょう。
で、中位精霊が監視していたことの報告を今受けていたところなの。」
ああ、四人で固まって何か話していると思ったら、例の件に関する今日の分の報告を受けていたのか。
あの上機嫌さから言うと何か良い情報が得られたのかな。
さて、聞くべきか、聞かざるべきか。
興味はあるけど、聞いたら巻き込まれる気がする…。
ダメだ…、猫をも殺すモノには抗えないよ…。
「それで何か進展があったのですか?妙に機嫌が良いですよね。」
「ふふふ、わかる?そうなのよ。聞きたい?」
「はい…。」
いかん、好奇心には勝てなかった…。
**********
王宮へ戻る魔導車の中、乗っているのはミルトさんと三人娘、そしてわたしの五人。
宮廷の行事にうんざりしていたフローラちゃんはこれ幸いとミーナちゃんに便乗して学園の寮に帰ってしまった。
無駄だと思うよ、絶対に王宮の使いの者が迎えに行くから、冬休みはまだ半分以上残っているんだよ。
「あの自称帝国の商人、名前はリストって言うのだって。
中々、尻尾をつかめないはずよ。リストは王都に居を構えていなくて、ホテルを転々としてるの。
貴族、しかも、伯爵クラスが使う最上級のホテルではなく、子爵や男爵が使うクラスのホテルをね。
そこで、給仕の従業員なんかに金を握らせて色々と宿泊している貴族の情報を聞きだしているらしいわ。
宿泊客の情報を漏らす従業員を雇っているなんて、王都のホテルでも教育が行き届いていないところが多いのね。今度、業界の集まりにでも顔を出して注意しておかないとね。」
そう言って、ミルトさんは王都のホテルに対する不満を言い出してしまった。
ミルトさん、話が脇道に逸れているよ…。
「それで、ミルトさんはそのくらいの情報ではそんなに上機嫌にはならないですよね。」
とりあえず、わたしは話題を本筋に戻すよう促すことにした。
「あらいけない、ごめんなさいね。
それで、リストなんだけど、あいつ自分では一つも店を構えていないのね。
リスト自身は商人でもなんでもないわ、なんて言えばいいのか…、そうね金主ね。
リストは人を使って金貸しをやらせていたの。自分で人を雇って金貸しをするんじゃないの。
金貸しをやりたい人のスポンサーになるの。
事業主はリストではなく、実際に金貸しをやっている人になるの。」
「リストは、金貸しの元手になるお金を提供しているだけで、表には出てこないと言うこと?」
それはまた、よっぽど後ろ暗いところがあるか、目立ちたくない理由があるかだね。
『黒の使徒』の者であれば両方か…。
「その通りよ、でも額面通りに受け取ったらダメよ。
その事業主になっている者は形式の上ではリストに雇われている訳ではないけど、実際はリストの配下の者よ。
で、私が上機嫌な理由、その金貸しが王国の法を明らかに逸脱している高利貸なの。
リストはあくまで金主で事業に関与していないと言う体裁だから捕縛できないけど、金貸しは営業停止にすると共に一旦全資産を凍結することが出来るわ。」
ミルトさんの話では、リストは王都の繁華街に本当に小さな店舗の金貸しを幾つも持っていたらしい。それぞれ、事業主が違うみたい。
どれも、隠れるような立地で隠れるように商売していたので、ミルトさんが懇意にしている御用商人のような大店に耳には届いていなかったようだ。
店舗があるのは、飲み屋街に、賭場の近く、会所の近くだそうだ。
会所って何かと聞いたら、相場を張る場所のことだった。小豆の先物取引なんかをする所だって。
「あっ…、元手代!」
「そうよく覚えていたわね。
どうも、元手代はリストの配下の金貸しの顧客だったらしいの。
リスト配下の金貸しは本当に度を越した金貸しで「トイチ」で金を貸すらしいの。
普通ならそんな金利で金を借りて返せる訳ないのだけど、元手代は相場で儲けて毎回きっちり返したらしいの。
それが、リストの目に留まって、真っ当な商売への投資になったみたい。」
「でも、返せない金利で金を貸すんじゃ、貸す方にとっては返って来ない訳で損するだけじゃないの?」
「もちろん、金を貸す時は担保を取るわ、でもその話しは後にするわ。
最初に『トイチ』というのは十日で一割の利息を付けて返さないといけないと言う意味なの。
これを単純に年利に直すと三百六十割、金貨十枚借りたら元利あわせて四十六枚返さないといけないの。酷いでしょう、ちなみに王国の法では年利四割を超えたら違法だから真っ黒ね。
でも、銀貨一枚を一日借りるだけなら利息は銅貨一枚、それで飲み屋街なの。
飲兵衛はつい飲み過ぎて少し持ち合わせが足りないというのが良くあるそうなのよ。
そういうときに小さなお金を一日とか二日とか借りてすぐ返すの。
小銭商売に見えるかもしれないけどこれが馬鹿に出来ないの。
王都の繁華街は大きくて飲兵衛が多いから。
あと、博打打ちと相場師ね、こいつらに金を貸す時はきっちりと担保を取るわ。
担保は、若い女性。
家族構成を申告させて若い奥さんか年頃の娘がいる場合だけ、その女性を担保にとって貸すの。
この場合、最初から帰ってこないのを前提に貸しているようなものよ。
博打打ちなんて、貸した金が返ってくると思うほうがどうかしているわ。
最初から若い女性を売ることが目的なのよ。
実はこれも違法なの、人を担保に入れることは出来ないし、本人の同意なしに保証人にすることも出来ないの。保証人の追認も認めていないわ。
なによりも人身売買の要件に該当すれば、それは重罪だわ。」
「追認?」
「先に勝手に契約してしまって、後から認めるということ。
勝手に保証人にされてしまって、後から怖い人が来て追認しろって言われたら断れなくなるでしょう。特に若い女の人なんかは。」
「ふーん、何で若い女性を担保に取るの?
というより、若い女性を売る事の方が目的のようにミルトさんは言っていたけど、どういうこと?」
わたしの質問にミルトさんは一瞬首を傾げた後、
「ターニャちゃんも後十年したらわかるわ。大人の世界には色々あると思っておいて。」
と言った。
わたしは知らなくて良いことらしい…。
今まで、子供が知る必要のない話を結構聞かされている気がするのだけど、政治の話とか…。
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