レインボーアーク

上野佐栁

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お泊まり会

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 「おかえりなさい」
 「ただいま」
 「お母さん。お久しぶりです」
 「ええ。久しぶり。今日はゆっくりと休みなさい」
 「はい」
 「紹介が遅れましたが、こちら、月乃クラスメイドで私達と一緒にアイドルをしている、杉川ラリアさんです」
 「はじめまして杉川ラリアです。月美と月乃にはいつも良くしてもらっています。これからも仲良くしたいです。よろしくお願いします」
 「あらあら、貴方がラリアちゃん。思った通り可愛い子ね。それとね、月乃強引に家に連れて行くのはどうかと思うわよ」
 「月乃」
 「あーあーあー。なんのことかなー?」
 「夕食まで、時間があるからお風呂入ってきなさい」
 「あ、はい」
 「お母さん。ナイスタイミング‼︎」
 「ラリア、さっきに入って良いですよ」
 「えー。どうせなら三人で入ろうよ」
 「三人で!?」
 「月乃!?」
 「良いじゃん」
 「私も月美と月乃と一緒に入りたい」
 「はぁ。わかりました。でも暴れないって誓ってくださいね」
 「うん。これは、逆らったら命がないやつだね」
 「そうだね」
 お風呂
 「月乃!?何処触ってるの‼︎」
 「えー。たまにはスキンシップも大事だよ。妹と一緒にお風呂に入れなかったから妹注入だよ」
 「だからって抱きつくことは無いでしょ‼︎」
 「ラリア。はいドーン」
 「え?き、きゃあ!?」
 バシャーン
 「月乃、暴れないって言ったよね⁇」
 「あ、あれ?つ、月美さん?」
 「ぎゃああああ‼︎ごめん‼︎ごめんなさい‼︎謝るから許してぇ‼︎」
 「あらあら、相変わらず仲良しね」
 「はぁ。お風呂に入っただけなのに凄く疲れた」
 「同感です」
 「え?そうかな?」
 「当の本には気付いてないけどね」
 「そうですね」
 「あのさー。前々から思っていたんだけど、月美、敬語やめてくれない?」
 「はい?」
 「なんか、心の距離が凄く感じる‼︎友達で、クラスメイトで、チームメイトなのに‼︎距離感半端ないよ‼︎」
 「えっと......」
 「ラリア、諦めな。月美はそう簡単にはタメ口にはならないからね」
 「別に良いですよ」
 「ほら、月美も無理って......えっ!?良いの!?」
 「はい。別に敬語は、なんとなく使っているだけですし、タメ口でも何にも問題はありません。それに、ラリアは友達だから」
 「月美。大好き‼︎」
 「わっ!?」
 「ちょっと、私の月美に飛び込むなんて良い度胸ね。覚悟しなさい‼︎」
 「三人ともご飯よー」
 「はーい」
 「うん。美味しい」
 「お母さん。野菜は?」
 「え?なかったからやめたけど......」
 「お母さん、ナイス‼︎」
 「はぁ。仕方ありません。ちょっと待っててください」
 数分後
 「月美、これってシーフードサラダ⁇」
 「そうだよ」
 「待って。野菜はどうしたの?」
 「先ほどは近所のおばあさんに貰いました」
 「ありがとう」
 「月美って時々、凄いよね」
 「確かに、ある意味凄いよ」
 「ねぇ二人とも......」
 「お願いがあるの‼︎」
 「え?」
 「月乃、ラリア何?」
 「いや、月乃と月美が先に言ってよ」
 「いやいや、月美とラリアが先に言うべきだよ」
 「ぷっ。あははは。三人とも同じこと考えてる気がするね」
 「そうだね」
 「だったから三人同時に言うのはどうですか⁇」
 「良いね」
 「せーのー、新しい曲と歌詞を作ろう。そしてライブしよう」
 「やっぱり、同じだったね」
 「そうだね」
 「実は曲は作ってあるの。後は歌詞だけなんだけど、皆んなで決めたくて持ってきたよ」
 「流石月美」
 次の日
 「早く早く。時間はまだ余裕あるけど何が起きるかわからないもんね」
 「チームコーデでも用意したからそれを着よう」
 「オッケー」
 ステージ上
 「今日は新曲を作りました」
 「三人で作ったからしっかりと聞いてね」
 「リアムーンのライブは久しぶりだから瞬き禁止だよ」
 「聞いてください。ずっと友達‼︎」
 「初めて話しかける時は緊張したけど一度話をしてみたら君は優しい笑顔で話してくれた」
 「その時からずっと友達でいたと思っているよ」月美
 「君の隣で笑っていたよ。ずっと一緒に居たいから私も優しくなろうと思っていたんだ」月乃
 「こんな気持ちになるなんて初めてでよくわからないけど一歩前に進んで行きたいよ」ラリア
 「チャンス」
 「わぁー」
 「レインボーアークへようこそ、二人は私が連れて行くね」
 「うん」
 「うん」
 「この扉を一緒に開けよう。この先がレインボーステージだよ」
 「ずっと友達でいられますように。私は心の底から願います」
 「レインボーステージ大成功ー」
 「さらにもっともっと上のステージにスペシャルレインボーステージ」
 「たとえ遠くに離れても、心は、繋がっているーどこにいったて必ず見つけるよ」月美
 「だって君がくれた優しさ、(愛しさ)勇気ー(友情)どんな時だって、笑顔で笑い合った。もしも、自分を見失っても大丈夫」
 「だって、光は、ここにあるからー。どんな時だって、歌えば、笑顔になれるよー」月乃
 「いつもきらきらしているステージへようこそー。初めて、踊る時は、緊張するけど、周りを見てみんながいるよー」ラリア
 「スポットライトを当たって、輝いて、虹のその先だって行けるよー。その先には、きっと夢にあふれた世界があるよー」
 「スペシャルレインボーステージ大成功ー」
 「月美。まだ一緒に居たいよー!」
 「私もー‼︎」
 「夏休みにまた帰ってくるから。電話もメールもあるんだからいつも一緒だよ」
 「うん」
 「またねー」
 「夏休みに絶対に帰って来てね」
 「うん」
 「月美強くなったよね」
 「確かにはそうね。あんなにおどおどしていたのにあんにもたくましくなってなんか寂しいよー」
 「私もー」
 私はろろ達とパリへ帰って行った。
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