レインボーアーク

上野佐栁

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レインボーアーク&レインボーステージの秘密

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 「ライブ以外でステージに行くのって始めてだよね?」
 「たしかにそうだね」
 「わくわくするんだね」
 「私が開けて差し上げますわ」
 「開けたいだけでしょ」
 「うるさいですわ」
 「あ、あはは」
 ガチャガチャガチャガチャ
 「開きませんわ」
 「えー。そうんなぁ」
 「あの、レインボーアークに行くには鍵が必要ですよ」
 「あっ」
 「すっかり忘れてたんだね」
 「こ、コホン。私は覚えてましたわよ」
 「じゃあなんで鍵で開けなかったの?」
 「ぼ、ボケですわよ。もちろん狙ってですわ」
 「あっそう」
 「ぐぬぬ」
 「ルミ、レインボーアークの鍵をください」
 「わかったわ」
 「早っ!?」
 「そう簡単に渡していいんだ」
 「コンさん、鍵ちょうだい」
 「だめ!」
 「うぅ。断られた」
 「ユニ、鍵欲しい」
 「だーめ」
 「なんでー」
 「プチさん、鍵をよこしなさい」
 「だめ」
 「何故ですのよ」
 「タイガー、鍵を出してなんだね」
 「嫌」
 「月美以外全員断られたよ」
 「ど、どんまいです」
 「月美、早く扉を開けて」
 「わかりました」
 カチッ、ガチャ、キィー
 「わぁー。凄いです」
 「月美⁇」
 「あれ?中に入れない⁇なんで⁇」
 「え?ラリア、私は入れたけど、皆さんは、入れないようになっているんですかね?」
 「わかないよ」
 「とりあえず、月美いってらっしゃい」
 「あ、はい」 
 「それにしてもとても不思議。それに綺麗」
 「......」
 「⁇子供⁇どうしてこんな所に子供がいるんですか⁇」
 「はっ‼︎」
 「ま、待ってください‼︎」
 私は逃げてしまった、子供を追いかけて、奥へ奥へと進んだ。
 「歌声が聞こえる?」
 「初めての約束覚えていますか?私はいつまでもその約束を心に仕舞い込んで、ずっと待っている。君と夢を叶えたいよ」
 「とっても素敵な、歌詞ですね」
 「......私、一人じゃ完成しないの。あの子がいないとこの歌は完成しない。一緒に作るって約束したから」
 「そうなんですね」
 「何をしているのですか⁇」
 「ゆ、友希さん!?どうして此処に居るのですか⁇」
 「それは、こちらの台詞です。月美さん。どうやって此処に、入ったのですか?」
 「ルミに頼んで、鍵を貰って入りました」
 「......そうですか」
 「あの、いつもと目の色というか、目の感じが違います⁇どうしてですか?」
 「私の目は宝石眼ですよ」
 「宝石眼⁇ってなんですか?」
 「レインボーアークの使者の証ですね」
 「そうなんですか!?」
 「そうですよ。でも、この目は目立つので、普通の目にしてるんです」
 「そうですか」
 「私の宝石眼は、アクアマリンです。ちなみに貴方も宝石眼ですよ」
 「え?私もですか?」
 「はい。とても珍しいですね。使者ではない者が宝石眼を持つなんて本来はありえないんですよ。貴方の宝石眼はマリガーネットですね。茶色の宝石です」
 「茶色の宝石」
 「だから、此処にも入れたんですね」
 「そろそろ此処を出ますよ」
 「えっ、でも、此処に居る子供は、どうするんですか⁇」
 「その子は此処にずっと居る子供ですよ」
 「そうなんですね」
 ガチャ
 「あっ。月美帰って来た‼︎」
 「遅いよ。何時間も待ったんだよ」
 「え?まだ数十分しか経ってないですよね?」
 「何言ってるの?もう、夕方だよ」
 「えっ?えぇ!」
 「友希さん!?」
 「⁇友希は此処に居ないんだね」
 「あれ?たしかに友希さんと一緒だったのに、どこに行かれたんでしょうか⁇」
 「お久しぶりです。ルルミナ」
 「久しぶり、友希」
 「聞きたいことがあります」
 「何?」
 「レインボーアークの鍵を渡しましたか?」
 「渡したけど、それが何?」
 「わかっているんですか!?使者ではない者が勝手に入るのはいけないことだってわかってて入れたんですか!?」
 「そうだよ」
 「貴方には失望しました」
 「そう。じゃあ私の目の前から消えて?」
 「わかりました」
 「月美さん。皆さん」
 「友希さん!?どこに行ってたんですか!?」
 「なんの話ですか⁇」
 「やっぱり、月美の幻覚だよ」
 「そうですかね?」
 「今日は私がライブしますね」
 「え、でも、もう夕方ですよ」
 「時間ならまだ、ありますよ。では行って来ます」
 「決して溶けることない氷は綺麗に輝く。日の光を浴びてより美しくなるよ。氷の上でライブをして寒さを吹き飛ばそう。私は氷姫として踊り続けるように太陽に照らされて闇を消して行こうー」
 「チャンス」
 「レインボーアークの世界を通って私だけのステージに行きます」
 「この扉の先にレインボーステージがあります」
 「一人で踊るよりも皆んなで踊れば氷姫も一緒に踊り出して闇も消えるから。光ある場所に」
 「レインボーステージ大成功ー」
 「もっともっと上のステージへスペシャルレインボーステージ」
 「たとえ遠くに離れても心は繋がっているー。何処にいって必ず見つけるよ。だって君がくれた優しさー(愛しさー)勇気ー(友情ー)どんな時だって笑い合った。もしも自分を見失っても大丈夫。だって光はここにあるからー。どんな時だって歌えば笑顔になれるよー。いつもきらきらしているステージへようこそー。初めて踊る時は緊張するけど周りを見てみんながいるからー。スポットライトに当たって輝いてー。虹の先にだっていけるよー。その先にはきっと夢や希望に満ちた世界があるからー」
 「スペシャルレインボーステージ大成功ー」
 「もっともっと上のステージへ超スペシャルレインボーステージ」
 「叶えたい夢があるけど今すぐに叶えるのは無理だけどいつかは必ず夢を叶えてみせる。一歩一歩ずつ進んだことを忘れないようにこれまでも努力をしていきたいよ。夢を探して私は彷徨ってしまったけどみんながいるから絶対に夢を見失わないけよ。あの時の夢を今ここで叶えられるように頑張りたいよ。レインボーアークの世界を通って夢の世界に行こうよ」
 「超スペシャルレインボーステージ大成功ー」
 「友希さんのライブ、今で見てきた中で一番、輝いている気するよ」
 「私もそう思うんなんだね」
 「私もですわ」
 「ろろも、そう思う」
 「わっ!」
 「ろろ、いつの間に来たの⁇」
 「ライブが始まる、直前だよ」
 「そうですのね」
 「あっ、そうだった、月美、レインボーアークはどうだった⁇」
 「えっと、子供が居たよ」
 「は?子供⁇」
 その後色々と説明をした。
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