怪物と言われた皇太子のメイドになります

上野佐栁

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大惨事

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 こんにちは。マリアです。私は今、窮地に立たされています。何故かと言うと遡ること数分前
 「任せて!俺がマリアのお世話をするから」
 「あ、ありがとうございます」
 なんだろう?このとてつもない不安は?
 数分後
 ガシャン‼︎バン!バキッ!ドドドドドドドーン
 「ぎゃあああああああああああああ!?」
 「あ......皿また割れた」
 「でででで、殿下!?」
 ゴンッ
 「なんか落ちた」
 「お、お怪我とかないですか!?」
 その後も植木鉢を壊し棚を破壊し椅子が壊れ机が大破した。
 「......」
 「マリア⁇何?俺の活躍が凄すぎて言葉もないの⁇」
 「......そう......ですね」
 あまりにも悲惨すぎて言葉を失ってしまった。
 そして夜
 コンコン
 「マリア。ルーブス居るか?入るぞ」
 ガチャ
 「俺凄いでしょ?」
 「は、はい......」
 「......」
 「あ!父上!」
 「この国の希望そして光。皇帝陛下に精霊の加護がありますように」
 「何があったんだ?」
 「俺が掃除したんです」
 「そ、そうか......」
 ドヤ顔だな?マリアは今にも倒れそうだ。
 「次は俺何すれば良いの⁇」
 「で、殿下。その辺で......」
 「ルーブス。今から家族で食事に行くぞ。マリアはもう少し休みなさい」
 「ありがたき幸せです」
 陛下!本当にありがとうございます‼︎助かりました!
 ガチャ
 「すぅー。片しますか」
 この皿お気に入りのやつだ!
 「はあー。これじゃ休もうにも休めないじゃん」
 うわああ!?これもお気に入りのマグカップ
 「あ......」
 ピンクダイヤモンドのブローチがヒビ入ってる。
 このピンクダイヤモンドのブローチは昔お婆ちゃんに貰ったものだ。両親に見つからないように隠してた私の唯一の宝物だ。
 ポタッ
 「あ、あれ?なんで泣くの⁇泣いても仕方ないのに......」
 ガチャ
 「マリア!もう少し掃除しに来た......よ」
 「うぅ......お婆ちゃんに会いたいよ」
 もう死んじゃって会えないってわかっているのに......それなのに大事な物をお婆ちゃんがせっかくくれた物を壊して私は何をしているの⁇
 「ま、マリア⁇泣いてるの?」
 「な、なんでも......ありません」
 「なんでもなくないよね?」
 「すみません。殿下にこんなことを言うのはいけないことだってわかっているのですが、少しの間だけひとりにしてください」
 「で、でもマリアをひとりになんて出来な......」
 「ひとりになりたいって言っているのよ!?」
 「......」
 「はっ!?す、すみません。すぐに落ち着かせますから。だから待ってってください」
 「ごめん。俺余計なことをしたんだね?マリアの気持ちを考えずに自分勝手に動くてごめん」
 「......」
 殿下に怒鳴ってしまった。殿下の専属メイドとして婚約者として失格だ。
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