死亡確定の敵キャラに転生したので全力で回避します

上野佐栁

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壊れたキーラ

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 シルクロードの城
 「リーリエ......リーリエ.クロムラム‼︎この私に怪我を負わせたこと絶対に許さないわ!殺す!絶対に殺してやるわ‼︎あははは‼︎キャアハハハ‼︎」
 「......キーラ」
 キーラは怪我が治ってからずっと壊れている。リーリエに復讐心を持ち殺すことしか考えない。リーリエは仲間だ。でもなんで、キーラに怪我を負わせたのが理解できない。まさかシルクロード様よりもあいつの姉、リリアの方が大事なのか?
 「ねぇ、デイモン。私今とても気分がいいの。なんでかしら⁇うふふ」
 「......さぁな?」
 壊れたキーラを元に戻すのは無理そうだ。
 「リーリエを早く見つけなきゃ。シルクロード様が心配なさっているわ。まぁ死体で連れて帰るのだけどね。あははは‼︎」
 「キーラ。お前本気なのか?リーリエを殺すことで気分が晴れるのか?」
 「欝憤晴らしをして何が悪いのかしら?先に私を攻撃をしたのはリーリエよ。ならやり返されても文句はないはずよ。ねぇ!」
 「......そうだな」
 「今から探しに行くわよ。デイモン」
 「ああ......」
 「必ず殺してあげるわ。リーリエ.クロムラム」
 「......」
 何故だろ?リーリエが死ぬかもしれないって思ったら胸が痛い。この痛みはなんだ?此処最近はリーリエのことしか考えられない。リーリエの顔が頭から離れない。なんでだ?
 その頃リーリエ達は
 「いきなり剣で頭をぶっ叩くってお前......酷くねぇか⁉︎」
 「そうなの?戦いには結構役に立ってるよ」
 「俺と真剣勝負しやがれよ!」
 「したじゃん」
 「おい。お前」
 「何?エース」
 「あれ止めろよ」
 「無理だよ......」
 「だよな?クリフが起きてからかれこれ三時間も言い争いしてるぞ」
 「うん。いい加減に飽きて来たね」
 「そうだな」
 「そもそもリーリエと決闘なんて言わなければこうはならなかったのよ!」
 「はぁ?俺が悪いのかよ?お前だってノリノリでリーリエとお揃いの服を無理矢理着せてたじゃん」
 「うるさい。リーリエは双子なの!だから私はいいの」
 「......お前もいろんな意味で大変だな」
 「......うん」
 「そろそろ拘束解いてやろうか?」
 「いきなり何?」
 「だってお前、本当ならとっくにその手錠壊せるだろ?それをしないってことは敵意がないってことだろ?」
 「そう思ってられる頭がおめでたいわ」
 「は?舐めてんの?」
 「エース!私の妹に喧嘩ふっかけたら私が相手するからね!」
 「お、おう......」  
 「リリア......っ⁉︎」
 この魔力はキーラ⁉︎
 「リーリエ......石化しなさ......」
 ドーン
 「な、なに⁉︎」
 「砂ぼこり‼︎」
 バギーン
 「リーリエ‼︎リーリエ‼︎」
 「あれって......リーリエが撃ち抜いた人だ」
 「キーラ‼︎リーリエをいきなり攻撃するな‼︎」
 「うっさいわね!私はリーリエを殺すのよ!じゃないと気が晴れないの‼︎」
 「......」
 「......キーラ」
 私がキーラをおかしくしたの?確かにあれは計算して撃ったけど......そのせいでキーラが壊れるなんて......。
 「あははは‼︎殺す!殺す!殺して殺す尽くす!リーリエが誰だか変わらなくなるまで痛みつけてやる!あははは‼︎」
 狂ったようにその声が街全体に響き渡るのであった。
 
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