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亀裂
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この日記帳に書かれていることが本当のことだろうか?もし本当なら私はここにいるべきにテンペストではない。最初から人間ではなかった私が、テンペスト学園に居続ける理由はない。
「ここを出よう」
もしあの日記帳が書いてあることが本当なら私はただの人殺しの娘だ。
「砥部さんに迷惑をかけたくない」
髪飾りも置いて行こうと思った。だけどそれはどうしてもできなかった。心のどこかで何かを期待している。
「砥部さん。みなさんさようなら。夢さんごめんなさい」
夢さんはいまだに目を覚まさない。夢さんが怪我をしてもう数週間は経つ。なかなか決意ができずにここに留まってしまっていたけど、もうやめにしよう。
「砥部さん。テンペストは私が倒しますから。だからどうか生きてください」
そう言って私はテンペスト学園を出た。
翌日
「団長!!!!!!!」
ドアを蹴破り会議室へと勢いよく入っていく砥部。
「何事?」
アディは少し怪訝な顔をしながら砥部の話を聞いた。
昨日の夜は確かにいた風華がいなくなったこと。書き置きがあったこと、自分はテンペストの娘であったことを話した。
「それが本当だとしてなぜ雨晴は出て行ったんだ⁇」
「わからない」
砥部は日記帳の存在を知らないためなぜ風華が出て行ったのかわからないのだ。
「風華どこにいるんだよ」
その頃風華は
「いたぞ!」
「絶対に逃すな」
「捕まえろ」
ほぼ毎日テンペストに狙われている。テンペスト学園を出たことでテンペストたちが一斉に襲いかかり昨日からまともに寝ていない。
「雨晴 風華を捕えよ!」
テンペストが背後からなにかしらの攻撃をしてもろにあたる。
「ぐっ!」
前に上級クラスのテンペストと戦った時を思い出せ。
「やあああ!!!!!!!」
私は刀でテンペストの核を一気に壊した。
「グギギギ!!!!!!!」
「ぎゃあああ!!!!!!!」
「死にたくない!!!!!!!」
いろいろのテンペストの声が混じり合う。だけど、私たちはもう死んでいるから無に帰るだけ。
「ゲホゲホ!ぐっ……」
力を使いすぎた。眠い。どこかで休みたい。私があっちに戻ればもう頑張らなくていいの?
「「そんなのだめ!!!!!!!」」
「えっ……」
今まで聞いた声とは全く違う声が私に叱った。
「「なんのための力だと思っているの?こんなところで諦めるぐらいなら核を壊しなさい。テンペスト学園の脅威になるように輩はいらないの」」
声は私を叱り少し低い声で続けた。
「「テンペストの弱点であるあなたが死んだらもうだめ。勝つ見込みがなくなる。死なせたいの?学園のみんなをお兄ちゃんを死なせたいの?」」
「お兄ちゃん⁇」
その言葉を聞いた瞬間なぜか砥部さんの顔が浮かんだ。
「砥部!落ち着け。今闇雲に探しても意味ないぞ」
松本がそう諭すが砥部にはもうその声すら聞こえないぐらいに焦っている。
「風華……風華……風華!」
「だめだ。声が届いてない」
松本が半ば諦めてそう言う。
「砥部を絶対にこの会議室から出すな!人を殺す可能性がある。絶対に出すな!!!!!!!」
「はぁはぁ……」
「風華はどこだ!」
砥部はもう発狂寸前だ。
ガチャ
「ふ、風華、さんの居場所なら……わかるかも、です」
「夢⁉︎」
「姫乃⁉︎」
「なんでお前が?」
この場にいたのは砥部、松本、アディの三人。他の人たちはちがう任務に出ているよ。
「風華さんの狐のお面にGPSを仕込んでいます。なのでそれを使って彼女の居場所を見つけるんです」
夢は苦しそうに歩きながらパソコンに向かった。
カタカタカタッ
夢はものすごい早さでキーボードを打ち一瞬のうちに風華の居場所を突き止めた。
「ここから南南東の王都区。廃墟した元映画館にいます!!!!!!!」
「す、すごい」
「一瞬で突き止めやがった」
「ってあれ?」
ふとアディがあたりを見渡し砥部がいないことに気づく。
「あのやろう。話も聞かずに場所だけ聞いて行きやがったな」
そう怒った口調で言った。
「私もすぐにそちらに向かいます」
夢は立ち上がり戦闘準備を始めた。
「待て待て待て⁉︎」
松本が慌てて止める。
「その怪我で行くつもりか?」
その質問に夢は即答した。
「行きます」
「無理だって‼︎」
松本もアディも反対したが、夢はテンペストストーンを出しテンペストストーンの力を使った。
「テンペストストーン:ヒール!!!!!!!」
その声かけと共に夢の傷は治っていく。
「嘘だろ?」
信じられないって顔で夢を見る。
「テンペストストーンの力に名付けるなら魔法ですね」
そうおかしそうに笑った。
「テンペストストーンの力の使い方は移動中に伝えます。ここからだと早くて十五分。遅くて一時間程度で着きます」
夢はそう説明し会議室を出た。
「はぁはぁ!」
「きゃあ!」
真後ろから悲鳴が上がり後ろを振り向くと一般人がテンペストに襲われていた。
「死ね!」
「させない!!!!!!!」
私は足でテンペストの腹をぶち破りそのまま核を割った。
「ゴホゴホッ!は、早く逃げてください」
今にも息が切れそうになりながらも一般人を逃す。
「負けない。負けなれない」
あの声が叱ってくれたおかげでまた戦う意志が持てた。
でも感謝はしない。なぜなら私たちの関係に亀裂を入れたのは紛れもなく髪飾りに残った想いなのだから。
「まだ雨晴 風華は捕まっていないのか?」
「はい。他の中級クラスのテンペストを五十人ほど行かせましたが捕えたという連絡は来ていません。それどころか生命反応が消えています」
「風華ちゃん。めっちゃ強くなってるんじゃん!!!!!!!」
「少し困った事態だ」
「鎖 茨城。お前が雨晴 風華を連れ戻せ」
「うふふ。わかりましたわ。わたくしにお任せあれ」
「ああ。頼んたぞ」
「えぇ。あーあーあー!雨晴 風華様。あのお方にお会いできる日が来るだなんて!テンペストになってよかったですわ。喜びで体が震えそうですわ!!!!!!!」
さらなる脅威が私を襲う。
「ここを出よう」
もしあの日記帳が書いてあることが本当なら私はただの人殺しの娘だ。
「砥部さんに迷惑をかけたくない」
髪飾りも置いて行こうと思った。だけどそれはどうしてもできなかった。心のどこかで何かを期待している。
「砥部さん。みなさんさようなら。夢さんごめんなさい」
夢さんはいまだに目を覚まさない。夢さんが怪我をしてもう数週間は経つ。なかなか決意ができずにここに留まってしまっていたけど、もうやめにしよう。
「砥部さん。テンペストは私が倒しますから。だからどうか生きてください」
そう言って私はテンペスト学園を出た。
翌日
「団長!!!!!!!」
ドアを蹴破り会議室へと勢いよく入っていく砥部。
「何事?」
アディは少し怪訝な顔をしながら砥部の話を聞いた。
昨日の夜は確かにいた風華がいなくなったこと。書き置きがあったこと、自分はテンペストの娘であったことを話した。
「それが本当だとしてなぜ雨晴は出て行ったんだ⁇」
「わからない」
砥部は日記帳の存在を知らないためなぜ風華が出て行ったのかわからないのだ。
「風華どこにいるんだよ」
その頃風華は
「いたぞ!」
「絶対に逃すな」
「捕まえろ」
ほぼ毎日テンペストに狙われている。テンペスト学園を出たことでテンペストたちが一斉に襲いかかり昨日からまともに寝ていない。
「雨晴 風華を捕えよ!」
テンペストが背後からなにかしらの攻撃をしてもろにあたる。
「ぐっ!」
前に上級クラスのテンペストと戦った時を思い出せ。
「やあああ!!!!!!!」
私は刀でテンペストの核を一気に壊した。
「グギギギ!!!!!!!」
「ぎゃあああ!!!!!!!」
「死にたくない!!!!!!!」
いろいろのテンペストの声が混じり合う。だけど、私たちはもう死んでいるから無に帰るだけ。
「ゲホゲホ!ぐっ……」
力を使いすぎた。眠い。どこかで休みたい。私があっちに戻ればもう頑張らなくていいの?
「「そんなのだめ!!!!!!!」」
「えっ……」
今まで聞いた声とは全く違う声が私に叱った。
「「なんのための力だと思っているの?こんなところで諦めるぐらいなら核を壊しなさい。テンペスト学園の脅威になるように輩はいらないの」」
声は私を叱り少し低い声で続けた。
「「テンペストの弱点であるあなたが死んだらもうだめ。勝つ見込みがなくなる。死なせたいの?学園のみんなをお兄ちゃんを死なせたいの?」」
「お兄ちゃん⁇」
その言葉を聞いた瞬間なぜか砥部さんの顔が浮かんだ。
「砥部!落ち着け。今闇雲に探しても意味ないぞ」
松本がそう諭すが砥部にはもうその声すら聞こえないぐらいに焦っている。
「風華……風華……風華!」
「だめだ。声が届いてない」
松本が半ば諦めてそう言う。
「砥部を絶対にこの会議室から出すな!人を殺す可能性がある。絶対に出すな!!!!!!!」
「はぁはぁ……」
「風華はどこだ!」
砥部はもう発狂寸前だ。
ガチャ
「ふ、風華、さんの居場所なら……わかるかも、です」
「夢⁉︎」
「姫乃⁉︎」
「なんでお前が?」
この場にいたのは砥部、松本、アディの三人。他の人たちはちがう任務に出ているよ。
「風華さんの狐のお面にGPSを仕込んでいます。なのでそれを使って彼女の居場所を見つけるんです」
夢は苦しそうに歩きながらパソコンに向かった。
カタカタカタッ
夢はものすごい早さでキーボードを打ち一瞬のうちに風華の居場所を突き止めた。
「ここから南南東の王都区。廃墟した元映画館にいます!!!!!!!」
「す、すごい」
「一瞬で突き止めやがった」
「ってあれ?」
ふとアディがあたりを見渡し砥部がいないことに気づく。
「あのやろう。話も聞かずに場所だけ聞いて行きやがったな」
そう怒った口調で言った。
「私もすぐにそちらに向かいます」
夢は立ち上がり戦闘準備を始めた。
「待て待て待て⁉︎」
松本が慌てて止める。
「その怪我で行くつもりか?」
その質問に夢は即答した。
「行きます」
「無理だって‼︎」
松本もアディも反対したが、夢はテンペストストーンを出しテンペストストーンの力を使った。
「テンペストストーン:ヒール!!!!!!!」
その声かけと共に夢の傷は治っていく。
「嘘だろ?」
信じられないって顔で夢を見る。
「テンペストストーンの力に名付けるなら魔法ですね」
そうおかしそうに笑った。
「テンペストストーンの力の使い方は移動中に伝えます。ここからだと早くて十五分。遅くて一時間程度で着きます」
夢はそう説明し会議室を出た。
「はぁはぁ!」
「きゃあ!」
真後ろから悲鳴が上がり後ろを振り向くと一般人がテンペストに襲われていた。
「死ね!」
「させない!!!!!!!」
私は足でテンペストの腹をぶち破りそのまま核を割った。
「ゴホゴホッ!は、早く逃げてください」
今にも息が切れそうになりながらも一般人を逃す。
「負けない。負けなれない」
あの声が叱ってくれたおかげでまた戦う意志が持てた。
でも感謝はしない。なぜなら私たちの関係に亀裂を入れたのは紛れもなく髪飾りに残った想いなのだから。
「まだ雨晴 風華は捕まっていないのか?」
「はい。他の中級クラスのテンペストを五十人ほど行かせましたが捕えたという連絡は来ていません。それどころか生命反応が消えています」
「風華ちゃん。めっちゃ強くなってるんじゃん!!!!!!!」
「少し困った事態だ」
「鎖 茨城。お前が雨晴 風華を連れ戻せ」
「うふふ。わかりましたわ。わたくしにお任せあれ」
「ああ。頼んたぞ」
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