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消えゆくアンドロイドその1
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「お主は、妾のことが......アンドロイドが好きなのじゃろ?アンドロイドなら誰でも好きになれるのじゃろ?」
「......」
「何も言わんって事はそうゆーことじゃな?今宵は此処までじゃ。また明日じゃ。ツムグ」
「そう言って、アンドロイドハウスの自分の部屋に入って行く、ステラをただただ黙って見送ることしか出来なかった」
次の日
「あれ?お前ら、リーフはどうした⁇」
「ん?リーフって誰?」
「......は?」
「疑念。リーフと言う知り合いは居なかったはずです」
「な、何言っているんだよ?お前達と同じで、アンドロイドで、俺がマスターだろう?」
「ツムグ君。どうしたの?今日のツムグは変だよ?」
「何処か具合でも悪いんですかぁ?あたし心配ですぅ」
「そもそもうちらはあのステラって言うやつを含めて、九人しかいないでしょ⁇」
「は?九人?」
「うん。アンドロイドハウスに住んでいるのはツムグを含めて、十人。ツムグを含めないと九人だよ?」
「嘘だろ?冗談だよな?リーフを知らないって......お前ら冗談にしてはタチ悪いぞ」
「......」
俺はアンドロイド達の顔を見てわかった。本当に花園リーフのことがわからないのだと悟った。
「......悪い。調子悪いから休むわ」
「ツムグ。大丈夫⁇」
「心配。此間も体調を崩していました。ユナはとても貴方を心配しています」
「またあんたに何かあったら困るわ。今日は休んで明日に備えてね?」
「学校には私から伝えておく」
「サンキューな」
「じゃあ行くわよ」
「うん」
「ツムグ君。お大事に」
「ツムグ君。お大事に。あははは‼︎」
「あ、ああ......」
皆んなが居なくなるのを待った。俺はある考えが浮かんだ。
「ステラ。お前の仕業だろ?」
「正解じゃ。流石はツムグじゃな。リーフ殿は少々面倒なのでなぁ、先手を打たせてもらったのじゃ」
「リーフを何処にやった⁇」
「はて?それを聞いてどうするのじゃ⁇意味ないじゃろ?」
「意味ないわけないだろうがよ!リーフを何処にやった‼︎」
「この水晶玉じゃ。妾が解除せん限りそこから出るのは不可能じゃ。いい道具じゃろう?」
「お前本気で言っているのかよ?」
「本気じゃよ。ツムグ以外は誰もいらんからのう」
目を見ればわかる。本気だ。アンドロイドは本当に厄介ごとばかり押し付けてくる。
「妾の力は風と誰かを消す能力じゃ。存在自体を消せるのじゃよ。でも何故、お主には効かんのか不思議じゃのう」
「リーフを返せよ」
「無理じゃぞ。彼奴は妾の計画を阻止するはずじゃ。だって、彼奴は正義感が強い奴だからのう」
「いいから返せよ」
「無理と言っておるじゃろうが」
「返せって言ってるんだよ!」
「......お主も同じ反応をするのか。よかろう。ただし妾の心を動かせることが出来たら返してやろう。出来るわけなかろうな?」
「絶対にリーフは取り戻す。お前の好きになんてさせない」
「面白いのう。くくく」
「俺は負けない。お前の心を何が何でも動かしてやる」
「楽しみにしておるぞ。雑賀ツムグ。明日から楽しくなるのう」
ニヤリと笑うステラはとても幼い子供にも見えた。絶対、リーフを取り戻す。リーフは俺たちの仲間で、俺がマスターだ。だから守ってやらないといけない。必ずステラの心を突き動かすと心に決めた。でも知らなかった。リーフだけではないと言うことを今の俺は知る余地もない。
「......」
「何も言わんって事はそうゆーことじゃな?今宵は此処までじゃ。また明日じゃ。ツムグ」
「そう言って、アンドロイドハウスの自分の部屋に入って行く、ステラをただただ黙って見送ることしか出来なかった」
次の日
「あれ?お前ら、リーフはどうした⁇」
「ん?リーフって誰?」
「......は?」
「疑念。リーフと言う知り合いは居なかったはずです」
「な、何言っているんだよ?お前達と同じで、アンドロイドで、俺がマスターだろう?」
「ツムグ君。どうしたの?今日のツムグは変だよ?」
「何処か具合でも悪いんですかぁ?あたし心配ですぅ」
「そもそもうちらはあのステラって言うやつを含めて、九人しかいないでしょ⁇」
「は?九人?」
「うん。アンドロイドハウスに住んでいるのはツムグを含めて、十人。ツムグを含めないと九人だよ?」
「嘘だろ?冗談だよな?リーフを知らないって......お前ら冗談にしてはタチ悪いぞ」
「......」
俺はアンドロイド達の顔を見てわかった。本当に花園リーフのことがわからないのだと悟った。
「......悪い。調子悪いから休むわ」
「ツムグ。大丈夫⁇」
「心配。此間も体調を崩していました。ユナはとても貴方を心配しています」
「またあんたに何かあったら困るわ。今日は休んで明日に備えてね?」
「学校には私から伝えておく」
「サンキューな」
「じゃあ行くわよ」
「うん」
「ツムグ君。お大事に」
「ツムグ君。お大事に。あははは‼︎」
「あ、ああ......」
皆んなが居なくなるのを待った。俺はある考えが浮かんだ。
「ステラ。お前の仕業だろ?」
「正解じゃ。流石はツムグじゃな。リーフ殿は少々面倒なのでなぁ、先手を打たせてもらったのじゃ」
「リーフを何処にやった⁇」
「はて?それを聞いてどうするのじゃ⁇意味ないじゃろ?」
「意味ないわけないだろうがよ!リーフを何処にやった‼︎」
「この水晶玉じゃ。妾が解除せん限りそこから出るのは不可能じゃ。いい道具じゃろう?」
「お前本気で言っているのかよ?」
「本気じゃよ。ツムグ以外は誰もいらんからのう」
目を見ればわかる。本気だ。アンドロイドは本当に厄介ごとばかり押し付けてくる。
「妾の力は風と誰かを消す能力じゃ。存在自体を消せるのじゃよ。でも何故、お主には効かんのか不思議じゃのう」
「リーフを返せよ」
「無理じゃぞ。彼奴は妾の計画を阻止するはずじゃ。だって、彼奴は正義感が強い奴だからのう」
「いいから返せよ」
「無理と言っておるじゃろうが」
「返せって言ってるんだよ!」
「......お主も同じ反応をするのか。よかろう。ただし妾の心を動かせることが出来たら返してやろう。出来るわけなかろうな?」
「絶対にリーフは取り戻す。お前の好きになんてさせない」
「面白いのう。くくく」
「俺は負けない。お前の心を何が何でも動かしてやる」
「楽しみにしておるぞ。雑賀ツムグ。明日から楽しくなるのう」
ニヤリと笑うステラはとても幼い子供にも見えた。絶対、リーフを取り戻す。リーフは俺たちの仲間で、俺がマスターだ。だから守ってやらないといけない。必ずステラの心を突き動かすと心に決めた。でも知らなかった。リーフだけではないと言うことを今の俺は知る余地もない。
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