乙女ゲームのランキング一位の私がなぜか悪役令嬢に転生しちゃった件について

上野佐栁

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ヒロイン登場

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 こんにちは。リリス.クロップです。私今とても困っています。

 「このガキ殺すか?」

 なぜかというと遡ること二時間前

 「リリスその、朝食も済ませたし今からみんなで街に出かけないか?」
  
 「……はい?」

 またしてもいきなりのことでどう返せばいいのかわからなくなった。

 「だからその……家族みんなで遊びに出かけるのもたまにはいいと思うんだ」

 「うん!行こう」

 純粋の笑顔を忘れるな。私はこの人をヒリック.クロップの好感度をを上げてバッドエンドの確率を低くするんだ。

 「そうか」

 ぱあ
 
 「……」

 え、笑顔が眩しい。なにこの人?人見知りだけど、家族に対してはこうなの?もしそうなら本物のリリスにもその優しさを見せてほしかった。

 「父上とお出かけ?」

 キラキラ

 「よかったね。お兄様」

 こっちにも笑顔が眩しい人いたわ。

 「家族みんなでお出かけ?一体いつぶりなの?」

 ぱあっ ギラギラ

 「そ、そうだね?」

 さらに上をいく眩しすぎるほどの笑顔の人もいたわ。

 「今からなら感謝祭がやっているはずだ」

 「感謝祭⁇」

 私が不思議そうに答えると、ソフィアが説明してくれた。

 「そうね?リリスはまだ行ったことないものね?感謝祭はねぇ、この国の人々に感謝の気持ちを伝える行事なの。大切なものを送りあったりするイベントよ」

 「そうなんだ?」

 そういえば、このイベントは年に一回あるかないかだったなぁ?

 「感謝祭?」

 何か大事なことを忘れている気がする。

 そんな不安も残るけど、街に着くとその不安も吹き飛んだ。

 「わあああ!屋台がいっぱいだ」

 私は間近でこんな賑やかなお祭りは初めてなのだ。今までは仕事とかゲームにイベントなどを主にしていたからなんだか、わくわくする。

 「お父様!お母様!早く早く」

 「はいはい。リリスちょっと待ってね」

 ソフィアが微笑ましく、私の方へと歩いてくる。

 「はぁはぁ!」

 「お母様!私あの屋台が気になります」

 「そうね。そっちに行ってみましょう」

 「はい」

 「ごめんなさーい⁉︎」

 「えっ……?」

 ドンッ

 「痛っ!」

 私は誰かと衝突して、そのまま衝突した誰かと一緒に階段を転げ落ちた。

 ドドドドサッ

 「い、痛……っ!」

 「ううゔ」

 私は左腕を強く撃ち上手く動かせない。

 「骨折れたの?」

 「す、すみません。私急いでて……」
  
 真っ白な髪にルビーのように綺麗な瞳。この人はまさか……。

 「おい!いたぞ!」

 「ひっ!」

 そう息を呑むように怯える女の子。

 「ん?誰だテメェ⁇」

 私を睨みつけてくるが、私も負けずに睨みつける。

 ギロッ

 「おい。こいつの目生意気だぞ?」

 「殺してしまうか?」

 そう言ってじりじりと近づいてくる野蛮人

 「……」

 どうする?この子を連れて全力で走る?ううん。だめ。今この状態じゃ、走ってもすぐに追いつかれる。どうする?どう切りに抜ける?

 「誰が誰を殺すって?」

 後ろかぬっと現れたヒリック

 「音がしなかった?」

 まるで最初からその場にいたかのように野蛮人たちの手を鷲掴みにする。

 「な、なにしやがる⁉︎」

 「俺の娘を殺すって?お前ら覚悟できているんだよなぁ?」

 「……」

 ヒリックだけは怒らせないようにしよう。だって、今のヒリックの顔はもう悪人ズラだよ。

 「ち、ちょっと待てよ!俺たちはこの白髪に用があるんだよ!」

 「白髪?」

 「ああ!あいつは俺たちを酒場から追い出しやがったんだ。たかが、ツケを二十五回やったぐらいだぞ?ありえるか?」

 「……」

 「……」

 「……」

 「な、なんだよ?みんなして黙ってよ?」

 そう問いかけるので言ってやった。

 「おじさんはお金がなくて貧しいんだ。だから心も卑しくて貧しいんだ」

 「ぶっ!」

 「へっ?」

 今、ヒリック笑わなかった?今笑ったように見えたけど、私の気のせいだよね?

 「あ、ありがとうございます。おかげで助かりました」

 そう深々とお辞儀をして前に倒れ込む。
  
 ドンッ

 「だ、大丈夫なの⁉︎」 
 
 私は左腕を押さえながら白髪の女の子に近寄った。

 ちなみにさっきの野蛮人たちは父により気絶をさせられている。剣を一回を振り下ろしただけで、全員気を失っていった。強すぎない⁇

 「え、えへへ。足を少し挫いたみたいで……」

 「大変⁉︎」

 「リリスとそこのやつは俺が担ぐからおとなしくしていなさい」

 「はい、お父様」

 「は、はい!」

 「そういえば名前は?」

 私がそう尋ねるとすぐに答えてくれた。

 「私の名前はエリエール.キャンパスです」

 「……ごめん。もう一度言ってくれるかしら⁇」

 「エリエール.キャンパスです」

 「ごめんなさい。名前をもう一度言ってくれる?」

 「はい。エリエールです」
  
 まさかの真のヒロインが私の目の前に⁉︎幼すぎてわからなかった。

 私は驚きつつ家に戻るのであった。
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