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第10章
分析「せっかくの地位を有効活用しなければ」
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本日はルチル同伴の上で、戦闘課の能力値測定に立ち会うことになった。
潜力は生まれた時に能力値の強弱は決まってしまっているが、能力値がある程度高ければ体を鍛えることで相乗効果が期待できるらしい。
その為、戦闘課は日々訓練に励んでいる。
戦闘課の訓練施設はこの国の最先端技術を集結させて設けられていたが、測定方法はアナログな部分も多い。
筋力・瞬発力・持久力・敏捷性・平衡性・柔軟性を施設に備えられた測定マシンで測るというものだった。
全戦闘課の能力値データをまとめ終わり、ざっと見返してみるとやはりトリンは圧倒的に数値が高かった。
しかもマシンを壊さないように配慮しながらだったと考えれば、彼女の能力値はまだまだ高いかもしれない。
「ルチル主任は、戦闘課に対して訓練方法や戦闘方法のアドバイスもされるのですよね」
「僕は潜力がほとんど無いので大したアドバイスはできませんが、ジェイドさんによく頼まれます。そして僕のアドバイスを、ジェイドさんから皆さんに伝えてもらっています」
「ご自分で伝えないのですか?」
「僕よりジェイドさんが伝えた方が、皆さん聞きますから。僕がジェイドさんに、そのようにしてほしいと頼みました」
一理あるかもしれないわね。
「ルチルさん! ダチュラさん! お疲れ様です!」
勢いよく私達のもとに走ってきたのはトリンだった。
今日は訓練なので、お化粧はしていない。
「お疲れ様ですトリンさん。能力値データ拝見させてもらいましたわ。素晴らしいですね!」
「でも、戦闘技術はまだまだで。またアドバイスが欲しいのですが」
トリンがチラッとルチルを見る。
彼女の場合は、ルチルから直接アドバイスを聞きたいものね。
「トリンさんの場合は、特別な測定マシンを用意した方がいいかもしれません。力をセーブしてしまっていますから。予算が下りるか検討してみます」
とても事務的な意見ね。
「そ、そんな私のために悪いですよ」
「そんなことはありません。折角の力です。出し切らなければ意味が無い。それに、戦闘技術の訓練は程度が知れています。結局は本番の場数を踏むしか無いのが現状です。上はあまり危機感が無いので、申し訳ないです」
ルチルは頭を下げた。
トリンは慌てて、何故か同じように頭を下げている。
戦闘訓練は、組になって戦うというものだった。
能力値にはバラつきがある為、潜力無しの組手止まりになってしまっている。
実戦で戦うのは、最近は人間ではなく鋼鉄のエネミーなのであまり訓練の意味が無いというのがルチルの意見だった。
それには同感ね。
トリンの能力値も完全に把握できない。
この機会に探りを入れてみましょうか。
「トリンさんは、この前のエネミー討伐に参加されましたか?」
「はい! もちろんです」
「そこでは、トリンさんは測定時よりも大きな力を使っているのですよね? エネミーは簡単に破壊できましたか?」
「それがですね、私はあんまり前線で戦えてないんですよね」
トリンが困ったような顔で頭を掻いている。
「あら、何故ですか?」
「ここ最近は弱いエネミーなら、ほとんどジェイド先輩がやっつけてしまうんですよ。私達は主にサポートですね。強いエネミーだったらあの白い人が来ちゃいますし」
「白い人って、クリスドールですか?」
「それです! あの人何なんでしょうね。白すぎて透明人間みたいですよ」
ルチルが溜息をついた。
「まだそのような戦法なんですか。会議で決まった戦略は無視されているようですね。ジェイドさんの気持ちは分かりますが、このままではリスクがあります。純白の英雄も意図が分からない以上、頼りきるのは問題です。このような現状のせいで、年々予算が削られているのも事実なんです」
「す、すみません。ジェイド先輩に悪気は無いと思うんですけど」
「トリンさんが謝ることではありません。ジェイドさんに悪気が無いのは分かっています。おそらくトラウマが――」
「もしかして、俺の噂してたか?」
近づいてきたジェイドがルチルの発言を遮る。
その後からブライトがついてきて、私に微笑みながら手を振っていた。
「陰口とか止めろよな~」
「そんなつもりはありません。誤解を生むような発言をしてしまい、申し訳ございません」
ルチルが頭を下げる。
この人、本当にすぐに頭を下げるわね。
ジェイドがそれを見てガックリと項垂れた。
「相変わらず、冗談通じないな。お前の戦略を無視したわけじゃないんだ。実践では戦略どおりいかない事が多くて、俺は考えるより先に行動しちまう方だから」
「現場で戦うのはジェイドさんなので、私が言えることは限られています。無茶だけはしないように、お願いします」
ジェイドがルチルにハグをする。
ルチルの顔がとても迷惑そうに引きつった。
「そんなに俺のこと心配か? じゃあ今夜も飲みに行こうぜ。皆でな」
もう勘弁してほしいのだけれど。
きっとルチルも同じ気持ちのはず。
「じゃあ、リアさんも呼びましょう!」
トリンはすぐさま提案した。
律義にリアとの約束を守っている。
「おう、そうだな。お前、ダチュラとリアに世話になったって言ってたもんな。よし、今夜はプチ戦略会議ということで有意義な飲み会にしようじゃないか!」
ジェイドがルチルの背中をバシバシ叩く。
何となく感じてはいたけれど、ジェイドはルチルに懐いている。
この前の飲み会では、トリンとルチルの仲を取り持つという目的だけだと思っていたけれど、どうもジェイドはルチルという存在を気に入っているようね。
一見すると正反対の性格の二人だけれど、何故なのかしら。
戦闘課にいないタイプの人間だから?
「ダチュラさん、すみません。毎回飲み会に誘ってしまって。ダチュラさんが良ければ、僕は一緒に飲みたいんですけど」
私が渋っているのを察したように、ブライトが不安そうに私を見つめる。
集めたデータを整理して、今後のプランを立てたかったのだけれど。
ちょっとだけ、プチ戦略会議というのも気になる。
「私も、皆さんとお食事に行くのは楽しいですよ」
私はブライトに微笑んだ。
ブライトの顔が紅潮する。
私の大切な時間を使うのだから、あなた達は私に情報を提供しなさい。
私がそれをおいしく調理してあげるから。
潜力は生まれた時に能力値の強弱は決まってしまっているが、能力値がある程度高ければ体を鍛えることで相乗効果が期待できるらしい。
その為、戦闘課は日々訓練に励んでいる。
戦闘課の訓練施設はこの国の最先端技術を集結させて設けられていたが、測定方法はアナログな部分も多い。
筋力・瞬発力・持久力・敏捷性・平衡性・柔軟性を施設に備えられた測定マシンで測るというものだった。
全戦闘課の能力値データをまとめ終わり、ざっと見返してみるとやはりトリンは圧倒的に数値が高かった。
しかもマシンを壊さないように配慮しながらだったと考えれば、彼女の能力値はまだまだ高いかもしれない。
「ルチル主任は、戦闘課に対して訓練方法や戦闘方法のアドバイスもされるのですよね」
「僕は潜力がほとんど無いので大したアドバイスはできませんが、ジェイドさんによく頼まれます。そして僕のアドバイスを、ジェイドさんから皆さんに伝えてもらっています」
「ご自分で伝えないのですか?」
「僕よりジェイドさんが伝えた方が、皆さん聞きますから。僕がジェイドさんに、そのようにしてほしいと頼みました」
一理あるかもしれないわね。
「ルチルさん! ダチュラさん! お疲れ様です!」
勢いよく私達のもとに走ってきたのはトリンだった。
今日は訓練なので、お化粧はしていない。
「お疲れ様ですトリンさん。能力値データ拝見させてもらいましたわ。素晴らしいですね!」
「でも、戦闘技術はまだまだで。またアドバイスが欲しいのですが」
トリンがチラッとルチルを見る。
彼女の場合は、ルチルから直接アドバイスを聞きたいものね。
「トリンさんの場合は、特別な測定マシンを用意した方がいいかもしれません。力をセーブしてしまっていますから。予算が下りるか検討してみます」
とても事務的な意見ね。
「そ、そんな私のために悪いですよ」
「そんなことはありません。折角の力です。出し切らなければ意味が無い。それに、戦闘技術の訓練は程度が知れています。結局は本番の場数を踏むしか無いのが現状です。上はあまり危機感が無いので、申し訳ないです」
ルチルは頭を下げた。
トリンは慌てて、何故か同じように頭を下げている。
戦闘訓練は、組になって戦うというものだった。
能力値にはバラつきがある為、潜力無しの組手止まりになってしまっている。
実戦で戦うのは、最近は人間ではなく鋼鉄のエネミーなのであまり訓練の意味が無いというのがルチルの意見だった。
それには同感ね。
トリンの能力値も完全に把握できない。
この機会に探りを入れてみましょうか。
「トリンさんは、この前のエネミー討伐に参加されましたか?」
「はい! もちろんです」
「そこでは、トリンさんは測定時よりも大きな力を使っているのですよね? エネミーは簡単に破壊できましたか?」
「それがですね、私はあんまり前線で戦えてないんですよね」
トリンが困ったような顔で頭を掻いている。
「あら、何故ですか?」
「ここ最近は弱いエネミーなら、ほとんどジェイド先輩がやっつけてしまうんですよ。私達は主にサポートですね。強いエネミーだったらあの白い人が来ちゃいますし」
「白い人って、クリスドールですか?」
「それです! あの人何なんでしょうね。白すぎて透明人間みたいですよ」
ルチルが溜息をついた。
「まだそのような戦法なんですか。会議で決まった戦略は無視されているようですね。ジェイドさんの気持ちは分かりますが、このままではリスクがあります。純白の英雄も意図が分からない以上、頼りきるのは問題です。このような現状のせいで、年々予算が削られているのも事実なんです」
「す、すみません。ジェイド先輩に悪気は無いと思うんですけど」
「トリンさんが謝ることではありません。ジェイドさんに悪気が無いのは分かっています。おそらくトラウマが――」
「もしかして、俺の噂してたか?」
近づいてきたジェイドがルチルの発言を遮る。
その後からブライトがついてきて、私に微笑みながら手を振っていた。
「陰口とか止めろよな~」
「そんなつもりはありません。誤解を生むような発言をしてしまい、申し訳ございません」
ルチルが頭を下げる。
この人、本当にすぐに頭を下げるわね。
ジェイドがそれを見てガックリと項垂れた。
「相変わらず、冗談通じないな。お前の戦略を無視したわけじゃないんだ。実践では戦略どおりいかない事が多くて、俺は考えるより先に行動しちまう方だから」
「現場で戦うのはジェイドさんなので、私が言えることは限られています。無茶だけはしないように、お願いします」
ジェイドがルチルにハグをする。
ルチルの顔がとても迷惑そうに引きつった。
「そんなに俺のこと心配か? じゃあ今夜も飲みに行こうぜ。皆でな」
もう勘弁してほしいのだけれど。
きっとルチルも同じ気持ちのはず。
「じゃあ、リアさんも呼びましょう!」
トリンはすぐさま提案した。
律義にリアとの約束を守っている。
「おう、そうだな。お前、ダチュラとリアに世話になったって言ってたもんな。よし、今夜はプチ戦略会議ということで有意義な飲み会にしようじゃないか!」
ジェイドがルチルの背中をバシバシ叩く。
何となく感じてはいたけれど、ジェイドはルチルに懐いている。
この前の飲み会では、トリンとルチルの仲を取り持つという目的だけだと思っていたけれど、どうもジェイドはルチルという存在を気に入っているようね。
一見すると正反対の性格の二人だけれど、何故なのかしら。
戦闘課にいないタイプの人間だから?
「ダチュラさん、すみません。毎回飲み会に誘ってしまって。ダチュラさんが良ければ、僕は一緒に飲みたいんですけど」
私が渋っているのを察したように、ブライトが不安そうに私を見つめる。
集めたデータを整理して、今後のプランを立てたかったのだけれど。
ちょっとだけ、プチ戦略会議というのも気になる。
「私も、皆さんとお食事に行くのは楽しいですよ」
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ブライトの顔が紅潮する。
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私がそれをおいしく調理してあげるから。
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