家政婦さんは同級生のメイド女子高生

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「えっ!ゆずが迷子⁉︎」
彩香は電話越しに大きな声を出した。
「ねえ、彩香、どうしよう・・・」
「落ち着いて明衣!他の人はいるんでしょ?」
「うん。大和となみもりは一緒・・・」
「電話はした?」
「電池切れてるって・・・」
「明衣たちは今どこにいるの?」
「・・・ねえ大和、ここどこ?」
明衣は電話したまま大和に尋ねた。
「・・・御所の近くだって!」
「そう・・・その前はどこ行ってたの?」
「下鴨神社?だよね?」
すっかり慌ててしまった明衣は、大和たちに間違えていないか確認しているようだった。
「そっか・・・ねえ、だれかゆずが行きたがってた所とか聞いてない?」
「・・・ねえ、ゆずが・・・」
明衣は彩香に言われたまま二人に尋ねた。
「鷹文くんは何か聞かなかった?」
「いや、俺はなにも」
「・・・そうよね」
彩香と鷹文は心配そうに明衣からの返事を待った。
「・・・彩香!なみもりと話してた時アニメとかお魚とか言ってたんだって」
「アニメ、お魚・・・下鴨神社、御所・・・」
「あっ!ねえ明衣、アーケードーの商店街って見なかった?」
「うーん・・・だれも見てないって」
「そう・・・あのね、明衣。御所から下鴨神社に戻る途中に出町桝形商店街っていうのがあるの。マップで見られるかな?」
「大和、出町桝形商店街!・・・うん、あるって」
「その中にね、大きなお魚が吊り下げられてる所があって、ゆず、もしかしたらそこに行ってるかも」
「本当に⁉︎」
「確かアニメにもなってたはずだし、可能性は高いと思うわ」
「わ、わかった!ねえ大和・・・ここからそんなに遠くないって!」
明衣の声がやっと少し落ち着いてきた。
「じゃあまずはそこに行ってみてくれる?私たちもなるべく早く行くから」
「うん。ごめんね彩香」
「ううん。気をつけてね」
「ありがとう!みんな・・・」
明衣は電話を切るのももどかしげに動き出した。

「鷹文くん」
電話を切った彩香は鷹文の方を向いた。
「ああ、俺たちも行こう」
「うん!」
二人は通りでタクシーを止めて乗り込んだ。
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