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第三章
77話 その手は誰がために
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「まだ、こんな所で倒れている場合ではないぞ……! おい御者、もっと急げ!」
「精一杯飛ばしてまさぁ!」
フレドリックはそう御者に檄を飛ばしながら、座席にぐったりと座っているイライアスとサイラスの様子を窺った。意識を手放して眠れば苦痛を伴う悪夢に苛まれ、かといって何日もろくに眠れていない二人。
「いったい何日持つのだ……?」
フレドリックは二人の強さを信じるしかなかった。
その頃、エミリアは中央教会の最奥の居室にてただただ瞑想をしていた。この間感じた、妙な胸騒ぎが気になる。
「『聖女』の儀式を終えた者には、常人では感じられないものを感じる力が備わると聞いたことがあるけれど……」
いままで特にそう感じる事もなかったエミリアは、きっとそれは皆が聖女をありがたがってそう言っているだけなのだと思っていた。
でも、もし自分にそんな力が備わっているのなら、少しでもすがりたい。自分が憧れ、目指した『聖女』である事を実感したい。
「……駄目ね」
そんな気持ちで目を瞑っても、すぐに集中力が切れてしまう。エミリアはため息をついた。皆、疫病への対処で忙しく、それに携わらせて貰えない自分を訪ねてくる者も減った。
「こんなんじゃ……」
エミリアが爪を噛み、苦悩していたその数日後に……フレドリックはユニオールへとたどり着いた。
「エミリア様……」
今日も瞑想をしているエミリアの部屋にやってきたカーラは押し殺した声で彼女に声をかけた。
「どうしたの、カーラ」
「フレドリックという男をご存じですか? ローダック王国の騎士だと言う」
「ええ……知っているわ……ライアンの従者よ。巡礼の旅の最後の方で知り合ったの」
エミリアがそう答えると、カーラは安堵と驚きの入り交じった表情をした。
「ライアン様の?」
「それがどうしたの?」
「それが……中央教会の診療所の受付にいるそうです。エミリア様の治療を希望しているそうで……」
「私の?」
エミリアは驚いた。あの別れの後、あれだけ手厚く守っていたライアンに手紙も出さずに行方をくらませていたフレドリックが突然ここに現われるとは。
「よっぽどの事ね……分かりました。向かいます」
「待ってください、教主様はすでに別の回復術師に診察をさせています」
「どうして……今、高位の回復術師はミール地方に派遣されていますよ」
「彼が連れてきた患者がどうも、ローダックの元大臣だとかで……あちらの顔色を窺っているようです」
「またですか……」
エミリアは怒りのあまり椅子からガッと立ち上がった。そしてローブを掴み羽織りながらつかつかと部屋を出る。カーラは慌ててその後を追った。
「エミリア様! 何処へ」
「診療所に行きます。すぐそこに私を必要とする人がいるのに行かない訳にはいきません」
「でも……それでは周りが……」
「周りにどう思われようと構いません。……私は人形ではないのです」
エミリアはそのまま廊下を突き進んで診療所の扉を開けた。
「エミリア様!? なぜここに!」
「どきなさい。フレドリックさんは何処?」
エミリアは慌てる診療所の面々に強い口調で問い詰めた。その勢いに負けた一人が一室のドアを指差す。
「あそこです……」
「ありがとう」
エミリアはノックもせずにすぐさまそのドアを開けた。そこには渋い顔をした回復術師と目を見開いたフレドリックが居た。
「……お久しぶりです、フレドリックさん」
「エミリア……あ、いやエミリア様」
診療所のベッドの上には顔色の悪い二人の男性が虚ろな目をして横たわっている。
「どきなさい」
「……は」
エミリアは有無を言わさない口調で回復術師を追い出した。そして部外者が居なくなったところでフレドリックに聞いた。
「……フレドリックさん、この方は」
「ライアン様の味方となってくれる貴重な人物達です。突然、強烈な悪夢を見るようになり……何日も眠れない彼らはこんな事に」
「悪夢を……」
「何人もの回復術師に見て貰いました。正直、今私がここに来るのはエミリア様にもライアン様にも迷惑になると思ったのです……が、彼らが居ないと……」
フレドリックがやるせない、といった風に首を振った。エミリアは今度は患者であるイライアスとサイラスを見た。
「……早速診ましょう」
エミリアはそれぞれの額に手をやった。病の様子を探ろうと彼女から魔力が流れていく。
「これは……病気ではありません……」
「は……?」
「この二人は『夢魔』に取憑かれています」
「『夢魔』?」
フレドリックは聞き慣れない単語に思わずエミリアに聞き返した。
「人の頭に取憑いて悪夢を見せ、生気を吸い取る精霊です。ですがこんなになるまで取憑くなんて……それも二人同時に」
「と言う事は……?」
「恐らく人為的なものです。そして……その技術は、大昔に失われたものだと言われています。忌まわしき『呪術』として」
「呪術……」
フレドリックは夢魔に取憑かれた二人を見た。これが呪術というのなら、ロドリック殿下と現王の病も呪術なのだろうか。
「では、どうすれば……」
フレドリックが思わずそう呟くと、エミリアは初めてそこで微笑んだ。
「呪術に回復魔法は効きません。必要なのは高位の光魔法です。安心して下さい。私が二人を助けます!」
「おお……」
「見ていてください……『光の霊よ、我が身の手に宿りて忌まわしき楔を取り払いたまえ「解呪」』」
パキン、となにかが壊れるような音がして光が溢れる。そして……イライアスとサイラスがうっすらと目を開けた。
「二人とも!大丈夫か!?」
フレドリックはそんな二人に覆い被さるようにして肩を揺すった。するとイライアスはにやりと笑った。
「ああ……悪夢から綺麗な聖女様を見てたのになぁ、お前の顔で台無しだ」
「そんだけ軽口をたたけるのなら大丈夫だな!」
ばしばしとイライアスの背中をたたくフレドリックの目にはうっすらと涙がにじんでいた。
「精一杯飛ばしてまさぁ!」
フレドリックはそう御者に檄を飛ばしながら、座席にぐったりと座っているイライアスとサイラスの様子を窺った。意識を手放して眠れば苦痛を伴う悪夢に苛まれ、かといって何日もろくに眠れていない二人。
「いったい何日持つのだ……?」
フレドリックは二人の強さを信じるしかなかった。
その頃、エミリアは中央教会の最奥の居室にてただただ瞑想をしていた。この間感じた、妙な胸騒ぎが気になる。
「『聖女』の儀式を終えた者には、常人では感じられないものを感じる力が備わると聞いたことがあるけれど……」
いままで特にそう感じる事もなかったエミリアは、きっとそれは皆が聖女をありがたがってそう言っているだけなのだと思っていた。
でも、もし自分にそんな力が備わっているのなら、少しでもすがりたい。自分が憧れ、目指した『聖女』である事を実感したい。
「……駄目ね」
そんな気持ちで目を瞑っても、すぐに集中力が切れてしまう。エミリアはため息をついた。皆、疫病への対処で忙しく、それに携わらせて貰えない自分を訪ねてくる者も減った。
「こんなんじゃ……」
エミリアが爪を噛み、苦悩していたその数日後に……フレドリックはユニオールへとたどり着いた。
「エミリア様……」
今日も瞑想をしているエミリアの部屋にやってきたカーラは押し殺した声で彼女に声をかけた。
「どうしたの、カーラ」
「フレドリックという男をご存じですか? ローダック王国の騎士だと言う」
「ええ……知っているわ……ライアンの従者よ。巡礼の旅の最後の方で知り合ったの」
エミリアがそう答えると、カーラは安堵と驚きの入り交じった表情をした。
「ライアン様の?」
「それがどうしたの?」
「それが……中央教会の診療所の受付にいるそうです。エミリア様の治療を希望しているそうで……」
「私の?」
エミリアは驚いた。あの別れの後、あれだけ手厚く守っていたライアンに手紙も出さずに行方をくらませていたフレドリックが突然ここに現われるとは。
「よっぽどの事ね……分かりました。向かいます」
「待ってください、教主様はすでに別の回復術師に診察をさせています」
「どうして……今、高位の回復術師はミール地方に派遣されていますよ」
「彼が連れてきた患者がどうも、ローダックの元大臣だとかで……あちらの顔色を窺っているようです」
「またですか……」
エミリアは怒りのあまり椅子からガッと立ち上がった。そしてローブを掴み羽織りながらつかつかと部屋を出る。カーラは慌ててその後を追った。
「エミリア様! 何処へ」
「診療所に行きます。すぐそこに私を必要とする人がいるのに行かない訳にはいきません」
「でも……それでは周りが……」
「周りにどう思われようと構いません。……私は人形ではないのです」
エミリアはそのまま廊下を突き進んで診療所の扉を開けた。
「エミリア様!? なぜここに!」
「どきなさい。フレドリックさんは何処?」
エミリアは慌てる診療所の面々に強い口調で問い詰めた。その勢いに負けた一人が一室のドアを指差す。
「あそこです……」
「ありがとう」
エミリアはノックもせずにすぐさまそのドアを開けた。そこには渋い顔をした回復術師と目を見開いたフレドリックが居た。
「……お久しぶりです、フレドリックさん」
「エミリア……あ、いやエミリア様」
診療所のベッドの上には顔色の悪い二人の男性が虚ろな目をして横たわっている。
「どきなさい」
「……は」
エミリアは有無を言わさない口調で回復術師を追い出した。そして部外者が居なくなったところでフレドリックに聞いた。
「……フレドリックさん、この方は」
「ライアン様の味方となってくれる貴重な人物達です。突然、強烈な悪夢を見るようになり……何日も眠れない彼らはこんな事に」
「悪夢を……」
「何人もの回復術師に見て貰いました。正直、今私がここに来るのはエミリア様にもライアン様にも迷惑になると思ったのです……が、彼らが居ないと……」
フレドリックがやるせない、といった風に首を振った。エミリアは今度は患者であるイライアスとサイラスを見た。
「……早速診ましょう」
エミリアはそれぞれの額に手をやった。病の様子を探ろうと彼女から魔力が流れていく。
「これは……病気ではありません……」
「は……?」
「この二人は『夢魔』に取憑かれています」
「『夢魔』?」
フレドリックは聞き慣れない単語に思わずエミリアに聞き返した。
「人の頭に取憑いて悪夢を見せ、生気を吸い取る精霊です。ですがこんなになるまで取憑くなんて……それも二人同時に」
「と言う事は……?」
「恐らく人為的なものです。そして……その技術は、大昔に失われたものだと言われています。忌まわしき『呪術』として」
「呪術……」
フレドリックは夢魔に取憑かれた二人を見た。これが呪術というのなら、ロドリック殿下と現王の病も呪術なのだろうか。
「では、どうすれば……」
フレドリックが思わずそう呟くと、エミリアは初めてそこで微笑んだ。
「呪術に回復魔法は効きません。必要なのは高位の光魔法です。安心して下さい。私が二人を助けます!」
「おお……」
「見ていてください……『光の霊よ、我が身の手に宿りて忌まわしき楔を取り払いたまえ「解呪」』」
パキン、となにかが壊れるような音がして光が溢れる。そして……イライアスとサイラスがうっすらと目を開けた。
「二人とも!大丈夫か!?」
フレドリックはそんな二人に覆い被さるようにして肩を揺すった。するとイライアスはにやりと笑った。
「ああ……悪夢から綺麗な聖女様を見てたのになぁ、お前の顔で台無しだ」
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