9 / 11
9
しおりを挟む
「ロイドさん、そんな思い詰めた顔をしてどうしたんですか?」
眠たい目をこすりながら尋ねた。
「あのハーブティーをまた作ってくれませんか?ノア様がまた眠れなくなってしまったんです。」
とは言っても困ったのは、あのハーブティーができるまでカモミールの成長を待たなければならない。
「ロイド様、申し訳ありません…あのハーブティーを作るのにカモミールが成長してないのです。」
「そうですか…ではこちらで用意します。作り方を教えて頂いても?」
「はい、わかりました。」
わたしは自分の知ってるお茶の淹れ方をロイドさんに教えた。
これでユノ様も安心してお休みになられると私は布団に入ったのだった。
数日後、ロイドさんが疲れた表情を浮かべて働く私の元に来た。
「マリーさん…あなたにお願いがあります。」
「はい…?」
「ユノ様の専属としてお茶を淹れて、身の回りのお世話をお願いします。」
「こんな突然にですか?」
あまりに唐突な話に申し出に驚いていると、ロイドさんは頷いた。
「私が淹れたお茶を飲まれてもお休みになられなかったようなんだ。」
「そんな…。」
ユノ様が大変な思いをしていると思うと居ても立っても居られなかった。
「わかりました…できることをやらせていただきます。」
そうしてわたしは専属の使用人としてユノ様をお支えすることになった。
その日の夜、ロイドさんが用意したお茶を淹れてユノ様の自室に挨拶として入った。
「夜分遅くに失礼致します。本日から専属となりました。マリーでございます。」
「………。」
聞こえていたはずなのにユノ様は返事をしない。
それが残念に思いながらもわたしは淹れたお茶をユノ様の隣の机に置いて部屋を出ていった。
彼に無視をされてしまったけれどやれる事を精一杯やろうと決意した。
次の日、彼に呼び出されることはなく夜にハーブティーを淹れて部屋を下がる。
その繰り返しだった。
それでも、一日一回は彼に会えると思うとなんだかワクワクした。
一瞬のことだけれど、初めて見る仕草などをみていると新鮮な嬉しい気持ちになった。
変わり映えのないわたしを心配してか、ロイドさんが声をかけてくれた。
「マリーさん、あなたには感謝しています。ユノ様は口に出しませんが、ゆっくりとお休みになられているようですよ。」
彼の耳打ちにホッとした。
「よかった…。」
「安定して来つつあります。ありがとうございます。」
ロイドさんの表情も穏やかなかおをしておりもう心配する必要はないと思えた。
眠たい目をこすりながら尋ねた。
「あのハーブティーをまた作ってくれませんか?ノア様がまた眠れなくなってしまったんです。」
とは言っても困ったのは、あのハーブティーができるまでカモミールの成長を待たなければならない。
「ロイド様、申し訳ありません…あのハーブティーを作るのにカモミールが成長してないのです。」
「そうですか…ではこちらで用意します。作り方を教えて頂いても?」
「はい、わかりました。」
わたしは自分の知ってるお茶の淹れ方をロイドさんに教えた。
これでユノ様も安心してお休みになられると私は布団に入ったのだった。
数日後、ロイドさんが疲れた表情を浮かべて働く私の元に来た。
「マリーさん…あなたにお願いがあります。」
「はい…?」
「ユノ様の専属としてお茶を淹れて、身の回りのお世話をお願いします。」
「こんな突然にですか?」
あまりに唐突な話に申し出に驚いていると、ロイドさんは頷いた。
「私が淹れたお茶を飲まれてもお休みになられなかったようなんだ。」
「そんな…。」
ユノ様が大変な思いをしていると思うと居ても立っても居られなかった。
「わかりました…できることをやらせていただきます。」
そうしてわたしは専属の使用人としてユノ様をお支えすることになった。
その日の夜、ロイドさんが用意したお茶を淹れてユノ様の自室に挨拶として入った。
「夜分遅くに失礼致します。本日から専属となりました。マリーでございます。」
「………。」
聞こえていたはずなのにユノ様は返事をしない。
それが残念に思いながらもわたしは淹れたお茶をユノ様の隣の机に置いて部屋を出ていった。
彼に無視をされてしまったけれどやれる事を精一杯やろうと決意した。
次の日、彼に呼び出されることはなく夜にハーブティーを淹れて部屋を下がる。
その繰り返しだった。
それでも、一日一回は彼に会えると思うとなんだかワクワクした。
一瞬のことだけれど、初めて見る仕草などをみていると新鮮な嬉しい気持ちになった。
変わり映えのないわたしを心配してか、ロイドさんが声をかけてくれた。
「マリーさん、あなたには感謝しています。ユノ様は口に出しませんが、ゆっくりとお休みになられているようですよ。」
彼の耳打ちにホッとした。
「よかった…。」
「安定して来つつあります。ありがとうございます。」
ロイドさんの表情も穏やかなかおをしておりもう心配する必要はないと思えた。
0
あなたにおすすめの小説
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
【完結】その令嬢は、鬼神と呼ばれて微笑んだ
やまぐちこはる
恋愛
マリエンザ・ムリエルガ辺境伯令嬢は王命により結ばれた婚約者ツィータードに恋い焦がれるあまり、言いたいこともろくに言えず、おどおどと顔色を伺ってしまうほど。ある時、愛してやまない婚約者が別の令嬢といる姿を見、ふたりに親密な噂があると耳にしたことで深く傷ついて領地へと逃げ戻る。しかし家族と、幼少から彼女を見守る使用人たちに迎えられ、心が落ち着いてくると本来の自分らしさを取り戻していった。それは自信に溢れ、辺境伯家ならではの強さを持つ、令嬢としては規格外の姿。
素顔のマリエンザを見たツィータードとは関係が変わっていくが、ツィータードに想いを寄せ、侯爵夫人を夢みる男爵令嬢が稚拙な策を企てる。
※2022/3/20マリエンザの父の名を混同しており、訂正致しました。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
本編は37話で完結、毎日8時更新です。
お楽しみいただけたらうれしいです。
よろしくお願いいたします。
どうぞお好きになさってください
はなまる
恋愛
ミュリアンナ・ベネットは20歳。母は隣国のフューデン辺境伯の娘でミュリアンナは私生児。母は再婚してシガレス国のベネット辺境伯に嫁いだ。
兄がふたりいてとてもかわいがってくれた。そのベネット辺境伯の窮地を救うための婚約、結婚だった。相手はアッシュ・レーヴェン。女遊びの激しい男だった。レーヴェン公爵は結婚相手のいない息子の相手にミュリアンナを選んだのだ。
結婚生活は2年目で最悪。でも、白い結婚の約束は取り付けたし、まだ令息なので大した仕事もない。1年目は社交もしたが2年目からは年の半分はベネット辺境伯領に帰っていた。
だが王女リベラが国に帰って来て夫アッシュの状況は変わって行くことに。
そんな時ミュリアンナはルカが好きだと再認識するが過去に取り返しのつかない失態をしている事を思い出して。
なのにやたらに兄の友人であるルカ・マクファーレン公爵令息が自分に構って来て。
どうして?
個人の勝手な創作の世界です。誤字脱字あると思います、お見苦しい点もありますがどうぞご理解お願いします。必ず最終話まで書きますので最期までよろしくお願いします。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
すれ違う思い、私と貴方の恋の行方…
アズやっこ
恋愛
私には婚約者がいる。
婚約者には役目がある。
例え、私との時間が取れなくても、
例え、一人で夜会に行く事になっても、
例え、貴方が彼女を愛していても、
私は貴方を愛してる。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 女性視点、男性視点があります。
❈ ふんわりとした設定なので温かい目でお願いします。
どなたか私の旦那様、貰って下さいませんか?
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
私の旦那様は毎夜、私の部屋の前で見知らぬ女性と情事に勤しんでいる、だらしなく恥ずかしい人です。わざとしているのは分かってます。私への嫌がらせです……。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
政略結婚で、離縁出来ないけど離縁したい。
無類の女好きの従兄の侯爵令息フェルナンドと伯爵令嬢のロゼッタは、結婚をした。毎晩の様に違う女性を屋敷に連れ込む彼。政略結婚故、愛妾を作るなとは思わないが、せめて本邸に連れ込むのはやめて欲しい……気分が悪い。
彼は所謂美青年で、若くして騎士団副長であり兎に角モテる。結婚してもそれは変わらず……。
ロゼッタが夜会に出れば見知らぬ女から「今直ぐフェルナンド様と別れて‼︎」とワインをかけられ、ただ立っているだけなのに女性達からは終始凄い形相で睨まれる。
居た堪れなくなり、広間の外へ逃げれば元凶の彼が見知らぬ女とお楽しみ中……。
こんな旦那様、いりません!
誰か、私の旦那様を貰って下さい……。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
政略結婚の指南書
編端みどり
恋愛
【完結しました。ありがとうございました】
貴族なのだから、政略結婚は当たり前。両親のように愛がなくても仕方ないと諦めて結婚式に臨んだマリア。母が持たせてくれたのは、政略結婚の指南書。夫に愛されなかった母は、指南書を頼りに自分の役目を果たし、マリア達を立派に育ててくれた。
母の背中を見て育ったマリアは、愛されなくても自分の役目を果たそうと覚悟を決めて嫁いだ。お相手は、女嫌いで有名な辺境伯。
愛されなくても良いと思っていたのに、マリアは結婚式で初めて会った夫に一目惚れしてしまう。
屈強な見た目で女性に怖がられる辺境伯も、小動物のようなマリアに一目惚れ。
惹かれ合うふたりを引き裂くように、結婚式直後に辺境伯は出陣する事になってしまう。
戻ってきた辺境伯は、上手く妻と距離を縮められない。みかねた使用人達の手配で、ふたりは視察という名のデートに赴く事に。そこで、事件に巻き込まれてしまい……
※R15は保険です
※別サイトにも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる