愛しい心は千歳よりさらに

はなおくら

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 彼に抱かれると安心する。

 今吉の目をみれば、自分の事を深く愛してくれていると思うほど暖かく見つめ返してくれる。

「あっ…お前さん…。」

 今吉の腕がキヨの体を這い回り、それを追うように唇が這っていく。

「キヨ…キヨ…。」

 優しい声色、聞いていれば体が自然と火照り熱くなる。

 彼の熱い手が自分の頬を撫でてくれる。それに頬擦りして幸せを抱きしめる。

 そうされているうちに次第に、自分もすでに限界を感じているのだと自覚した。

 離れている間に、体が彼を求めていた。

「お前さん…もう…今日は…。」

 早く繋がりたくて今吉に催促するが、今吉は、深くキスをして聞いてくれない。

「お願い…もう…わたしっ…。」

 そういうと今吉はキヨの下を優しく撫で回した。

 それすらももどかしく、彼の熱い温もりを感じたくて、腰が自然と動く。

 すると今吉は、キヨを自分の膝の上に乗せ、自分は横になりキヨに言った。

「今日はお前が…俺を好きにしろ。」

 キヨは戸惑ったが、体が疼きを沈めたいのか勝手に動く。

 自分の下のところへ彼の逸物を迎え入れた。

「ぐっ…ああっ…!」

 初めて聞く彼の喘ぎ声になお下は濡れていく。

「んっ…んっ…はっ…!」

 ゆっくりゆっくり奥まで入れ切り、キヨは大きく息を吸った。

 そして落ち着いてきた頃、どうしたらいいのかわからなくなり固まった。

 その様子に今吉はふっと笑い、腰を下から突き上げた。

「あああっ…!」

「…自分の好きなところで好きに動いていいよ。」

 戸惑いながらも縦横左右に動いてみる。しばらくしてみると気持ちの良いところにあたりそこを集中的に腰を振る。

「あっ…あっ…気持ち…いい…。」

 感じているキヨの顔を今吉は恍惚な表情で見つめていた。

 普段はしおらしくしている妻が、夜自分のものを食い締め激しく動く情景は興奮するのに時間が掛からなかった。

「あっ…もう…ダメっ…。」

 そう言ってあっという間にキヨは果てた。

「はぁ…はぁ……。」

 果てて疲れただろうに、キヨは腕に力を入れてそのまま動かずにいた。

 心配した今吉はキヨに言った。

「無理しなくていい…倒れてきても大丈夫だ…。」

 今吉がそういうとキヨは首を振り言った。

「いえ…貴方もお疲れなのにわたしが乗ったまま倒れて終えば、貴方もしんどいでしょう…。」

 今吉はキヨの気遣いに感動した。自分も疲れているのに夫の事に気を遣っているのだ。

 そんな彼女を愛おしく思わない訳がない。元々膨れていたものが尚硬く膨れ上がる。

 変化を感じたのがキヨも体がピクッとなった。

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