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団長(4)*

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 二人とも何も身につけていないのは同じである。つまり、彼女もがら空きなのだ。
 シーツの隙間から、秘められた場所に指を伸ばすと、クチュリとぬめっている。

「なんだ、お前も期待しているんじゃないのか?」

 アズサの腰が逃げた。だが、ここはベッドの上。二人とも真っ裸。逃げる場所などない。

「あ、あぁっ」

 アズサが握っている手に力が込められ、逸物が刺激された。気持ちよさと痛さとむず痒さが混在する。
 その手首を掴んだニールは、自分の分身から彼女の手を引き離した。

「俺もお前を気持ちよくさせたいな」
「ひゃっ、ん」

 ニールはアズサの足首を捕らえ、持ち上げる。パカッと御開帳された場所は、濡れそぼって光っている。

「期待していたのか?」

 足首を持ち上げたまま、ニールはそこに顔を近づける。
 いやいやと彼女が暴れているのがわかる。
 舌を伸ばし、陰唇の重なりをほぐすかのように舐めあげた。

「あぁっ」

 アズサの声に艶が増す。
 ぬちゅぬちゅと、淫らな水音も強くなる。

「あっ……、やぁっ……」

 暴れていた彼女の動きは、次第に弱まり力が抜けていく。

「あ、んっ……」

 拒む声は、ただ快楽に翻弄される甘ったるい声へと変わっていく。
 潤っていた陰唇はひくひくと揺れ動き、欲している孔からは次から次へと蜜が溢れ出す。

「ぬぐってもぬぐっても、次から次へと溢れ出てくる……」

 そのまま陰核を舌先でつつく。彼女の身体が快楽を求め、強張っていく。
 ひくひくと動く孔に入れて反応を見たくなったが、そこはあえて入れてやらない。
 ふぅと息を吹きかけて、顔を離した。
 掴んでいた足首は、宙をさ迷いながらも、達しそうな寸前であったのか、指の先が丸まりかけていた。

「イきそう、だったんじゃないのか?」

 下に組み敷いた彼女は、ぎゅっとシーツを握りしめ、潤んだ瞳でこちらを見ている。
 ニールは、ぷっくらと屹ち上がっている乳首に指を這わした。

「ここもこんなに尖らせて。俺の聖女さまは、淫乱だな」

 アズサは気が強い。そして負けず嫌いで、誰よりも真面目で優しい。
「なぁ? アズサ。お前に惚れている愚かな俺に、お前のここに俺の粗末なものを突っ込んでもいい許可をくれないか?」

 ニールはガチガチに固まっている先端を、アズサの入り口に添えた。少しでも力を入れれば、するっとすぐに入ってしまうだろう。

 先走りと彼女の蜜で、ぐちゅぐちゅとこすれ合う音がする。入り口を掠めるだけで、入れるようなことはしない。それは、彼女の口から欲しいと言わせてからだ。

「なぁ? 入れてもいいか?」

 アズサの口はふるふると震えている。

「なぁ?」

 先端で陰核を挟み込むようにして押し付ける。

「あぁ……。俺のと擦れて、気持ちいい……」

 その様子をアズサは歯を食いしばりながら見つめている。腰はゆらゆらと揺れている。

「なぁ? 俺がこのままここで出してもいいのか?」
「あなたが……。それを、望むなら……」

 ニールは心の中で舌打ちをした。どうやら、ニールの言葉は裏目に出てしまったようだ。だが、自身の液にまみれる彼女を見ていたいという欲望の芽が出始めていた。

「だけど……。あなたは、私の中に、入りたいのでしょう……?」
「あぁ。お前と一つになりたいね。なりたくて、こんなにバキバキなんだ。痛くて仕方ない」

 言いながら入り口を擦り、馴染ませる。

「アズサ。さっきから言ってるだろう? ここの雌孔に俺の息子を突っ込んで、動かす許可が欲しいと」

 アズサは握りしめていたシーツから手を離し、大きく開いてニールを抱き寄せる。

「愚かなニールに許可を与えます。私を、あなたで満たしなさい」

 だから、アズサには敵わない。
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