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26 微妙な話
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「碧ってオカズなに?」
「そういう質問はナシだと思うよ」
なんだろう? こういうもの? 隼也もテレ隠しでこういう事を言うのかな。
「俺は普通に男女のエロ動画で初モノ好きなんだけどさ、興味本位でゲイビ見たんだ。なんとなく思ったんだけど初めては大変なんだろ?」
こういう会話って微妙な関係で、微妙な触れ合い中にするもの?
「知らない」
「知らない?」
初めての経験もないから知らないって意味なんだけど。でも準備が大変とかそういうのは知ってる。試しにしてみたことある。でも実際に恋人同士になって、こうやって部屋でくつろいでいたりして、どのタイミングで準備したら良いのかまではわからない。
「何を話させたいの? 俺って察しが悪いんだろ? はっきり言わないとわからない」
そう言うと困った顔の隼也は、また体勢を変えさせて、膝の前に座らせて、後ろから抱き込んで来た。
「勉強の為にゲイビ見たけど、ああいうのって慣れてるだろ? 俺、碧が初めてだから、さわりたいけど壊しそうで躊躇っているっていうかさ」
耳元で言われてドキドキする。
「最初はさ、上手い人としたほうが良いって、よく聞くんだけど、憧れはあるよ。最初は好きな人とって」
顔を見られていないから言える事もあるけど、言ってみて自分の乙女さ加減に恥ずかしくなる。
「でもね、そういうのは高校生くらいの子の意見でね、俺はもう……その、いろいろ知ってるっていうか、そのね」
「碧って経験あるの?」
「ないよ、あったらこんなに拒んでないよ。俺だってしたいと思うけど、不安な部分のほうが多くて」
「触りたいな、碧。でも俺、止まれなくなりそうで、必死に我慢してる。抜くのなんて別にみんな同じだし気にならねえんだけど、碧だけは特別だって今更思い知ってる」
腹に回ってる手が躊躇いを感じさせている。別にさ、俺なんて相手にするのに躊躇いなんていらない思うんだ。少し前まで誰でも良いからってアプリで探していたくらいだし。勇気がなくて相手を探せなかっただけだ。
「そんな難しい事じゃないよ。少し時間をくれたら……お風呂入る時間くらい? 待ってくれたら……あと必要なものって用意してたりする?」
振り返って隼也を見る。緊張ぎみの表情の中に期待が見える。
「俺のこと好きになれた?」
隼也が気にするのはそこらしい。俺のタイプは明るくてリーダータイプで隼也とは違うけど、キスだけで蕩けさせてくれる相手なんてこの先見つからないと思うし、なんと言っても好奇心が鼓動を早くさせている。
「不愛想で無表情の隼也は嫌いだったんだけどね。ここ数日の隼也はよく笑ってくれて、話してくれて、助けてくれて、すごく好きになってる」
それが友達の好きなのか、恋なのかはまだわからないけど、進んで見てわかる事もあるだろう。
「バスルームの棚に入ってる」
合わせた視線を外して、意味ありげに唇へ視線を下げ、ゆっくり近づけて唇を触れ合わせる。ぷにって触れ合わせるだけで終わらせて、隼也の膝から降りてバスルームへ向かった。
「おまえ、こういうのどこで学ぶの」
相手が隼也だからできる。俺の意味ありげな態度に反応してくれるのなんて隼也だけだから。
「そういう質問はナシだと思うよ」
なんだろう? こういうもの? 隼也もテレ隠しでこういう事を言うのかな。
「俺は普通に男女のエロ動画で初モノ好きなんだけどさ、興味本位でゲイビ見たんだ。なんとなく思ったんだけど初めては大変なんだろ?」
こういう会話って微妙な関係で、微妙な触れ合い中にするもの?
「知らない」
「知らない?」
初めての経験もないから知らないって意味なんだけど。でも準備が大変とかそういうのは知ってる。試しにしてみたことある。でも実際に恋人同士になって、こうやって部屋でくつろいでいたりして、どのタイミングで準備したら良いのかまではわからない。
「何を話させたいの? 俺って察しが悪いんだろ? はっきり言わないとわからない」
そう言うと困った顔の隼也は、また体勢を変えさせて、膝の前に座らせて、後ろから抱き込んで来た。
「勉強の為にゲイビ見たけど、ああいうのって慣れてるだろ? 俺、碧が初めてだから、さわりたいけど壊しそうで躊躇っているっていうかさ」
耳元で言われてドキドキする。
「最初はさ、上手い人としたほうが良いって、よく聞くんだけど、憧れはあるよ。最初は好きな人とって」
顔を見られていないから言える事もあるけど、言ってみて自分の乙女さ加減に恥ずかしくなる。
「でもね、そういうのは高校生くらいの子の意見でね、俺はもう……その、いろいろ知ってるっていうか、そのね」
「碧って経験あるの?」
「ないよ、あったらこんなに拒んでないよ。俺だってしたいと思うけど、不安な部分のほうが多くて」
「触りたいな、碧。でも俺、止まれなくなりそうで、必死に我慢してる。抜くのなんて別にみんな同じだし気にならねえんだけど、碧だけは特別だって今更思い知ってる」
腹に回ってる手が躊躇いを感じさせている。別にさ、俺なんて相手にするのに躊躇いなんていらない思うんだ。少し前まで誰でも良いからってアプリで探していたくらいだし。勇気がなくて相手を探せなかっただけだ。
「そんな難しい事じゃないよ。少し時間をくれたら……お風呂入る時間くらい? 待ってくれたら……あと必要なものって用意してたりする?」
振り返って隼也を見る。緊張ぎみの表情の中に期待が見える。
「俺のこと好きになれた?」
隼也が気にするのはそこらしい。俺のタイプは明るくてリーダータイプで隼也とは違うけど、キスだけで蕩けさせてくれる相手なんてこの先見つからないと思うし、なんと言っても好奇心が鼓動を早くさせている。
「不愛想で無表情の隼也は嫌いだったんだけどね。ここ数日の隼也はよく笑ってくれて、話してくれて、助けてくれて、すごく好きになってる」
それが友達の好きなのか、恋なのかはまだわからないけど、進んで見てわかる事もあるだろう。
「バスルームの棚に入ってる」
合わせた視線を外して、意味ありげに唇へ視線を下げ、ゆっくり近づけて唇を触れ合わせる。ぷにって触れ合わせるだけで終わらせて、隼也の膝から降りてバスルームへ向かった。
「おまえ、こういうのどこで学ぶの」
相手が隼也だからできる。俺の意味ありげな態度に反応してくれるのなんて隼也だけだから。
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