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双子島
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カレンはアイが卵に会いに訪れない理由を察していた。竜が発情すれば、それに反応するのが相手だ。煽られ、我慢する苦痛をカレンは知っている。だけどアイの本心がナギに向いていることも、カレンは察していた。でなければ竜が人化するとは思えないからだ。強い愛情がそこにある。進化が進んだ過程には愛が必要だ。
「ごめん、卵は無事か?」
カレンの部屋にやって来たアイはいたって普通だ。ナギは何も気づいていないようで、どこに行っていた? と普通に聞いている。それに対してアイの返事はない。元々、あまり話さないようだ。だからナギもアイの返答に期待していない。
「殻が硬くなるにつれて、少し大きくなった。今は安定したようだ」
カレンが保温器に入れられた卵をベッドのうえで見守っている。ナギはその後のカレンの体のケアをしている。
「体はどうだ? 辛くはないか?」
ベッドに座り、カレンの頬に手を当てた姿を見たナギがくすくすと笑う。
「そうしていると、本当の夫婦みたいですね」
ナギは平然と言うが、その言葉がアイを傷つけるとは少しも思っていない。ただ聞いていたカレンの方が胸が痛い。好きな人にそんなことを言われたらと想像すると、生きた心地がしないくらいだ。
「カレンの相手は白銀の竜だ」
アイは表情を崩さず、淡々とそう言う。
「そうだ、ナギ、カレンとミコトを元の世界に戻す方法はわからないのか? 確かミハエルは自在に行き来していただろう」
「それは師匠だからだよ。私にそんな能力はないですよ。……でも、そうですね。竜の渓谷でしたか? 双子島の向こう側にあるという。そこに繋がりがあったのだとしたら、そこが繋がりやすい場所なのかもしれません。ですがあちらに向かうには数日掛かりますし、毒を持った生物がいるようです。竜のように飛べるのなら簡単ですが」
「だったら俺が見て来てやろう。繋がりがあるのがわかったら、ハクと一緒に連れて行ってやる」
カレンはナギの言葉を聞き、不安に駆られている自分を知った。変な緊張感が身にある。でもそれを悟られないように笑って見せた。
「そうだね、卵が孵ったら、考えようかな。まだこの子の成長が心配だし、白銀の竜が生まれるの、確認したいし」
カレンはごまかした自分が不思議でならない。シアの元に帰りたいのに、心の中の何かが邪魔をしている。
そんなカレンを見ていたアイがフッと笑う。そんなアイは珍しい。ナギにとっても珍しかったようで、びっくりしていた。
「いや、カレンという名を聞いて思っていたんだが、カレンの相手の白銀の竜は、カレンの名を聞いて思うことはなかったのかと思っただけだ」
皆がアイが笑ったことを珍しがったことに、照れたアイも珍しくて、カレンとナギはじっと見てしまっていた。
「ああ、この名前? これはシアが付けたらしいよ。俺の国の言葉でカレンって可憐という意味なんだ。シアが俺を見つけた時、俺はまだ10歳に満たなかったからね」
カレンは自分の言葉に言い訳を加える。カレンにとって自分の容姿は35歳の時のままだ。今の可憐という言葉が似合う可愛い姿は擬態だと思っている。しかも自分では見えないからなおさらだ。
「白銀の竜が付けたのか? それはまた、カレンはとても愛されていたのだな」
アイは納得したように頷いている。カレンはわからない。いったいなぜそうなったのか、言葉の流れを思い出しても、納得するようなものは何もなかった。
「どういうことだ? 俺は別に愛されてなかったと思うけど?」
「そんなはずはない。神の時代にあった竜語でカレンは己の半身という意味だ。カレンの相手は白銀の竜だ。神に伝わる竜語を知っていてもおかしくない。神は白銀の竜を意味する。人語ではさほど意味のない名かもしれないが、竜語では最初から自分のものにすると宣言する名だ。普通は付けない。相当の覚悟が必要になる」
「いや、そんなハズない。俺は愛されていなかった。ただの子作りの道具だった」
カレンは信じようとしなかった。そんな大層な名前を付けた相手に、あんな感情のないセックスを強いると思えない。しかもカレンの関係を終わらせる言葉に簡単に頷いた。簡単に頷き、すぐに姿を消した。それがカレンのトラウマなのかとわかる。そうだ、シアとは関係が断たれていた。今更、会えたところで、思いを募らせているのはカレンだけだ。
「子作りの道具? それはとても崇高な立場だと思うが?」
アイは真剣にそう思っている。相手は白銀の竜。神に等しい存在だ。その相手ができる。それだけで特別な存在だ。
「崇高な立場? そんなことないよ。シアの相手は何人も用意されていた。俺がダメなら次って、順に、卵が出来るまで、新しい母体がいたんだ。俺は捨てられたところだった。でも済々してた。あんな冷たい精を身に受け続けたら、不安しかなかった。愛された記憶なんてひとつもない」
カレンは自分の体を抱きしめた。愛されたかったという記憶がまだある。根強く心の内側に巣くっている。
「冷たい精?」
アイがそこに引っ掛かりを覚えたようだ。考えるようにしている。
「竜の精は冷たいんだ。もう二度と受けたくない」
カレンが怒っているから、ナギが心配して横に座って肩を抱いてくれた。人のぬくもりは気を静めてくれる。でも悲しみは胸の中に広がったままだ。
「竜の精が冷たいことはない」
アイがぽつんとそう言った。カレンは反抗しようとした、だがアイの言葉の方が早かった。
「それは竜が精の操作をしていたのでは?」
カレンがぽかんとする。それから意味を理解しようとする。
「それはどういうこと?」
聞いたのはナギだ。ナギにしてみれば、アイが竜人の精について知っている方が驚きだ。アイはつい先ほどまでミコトと抱き合っていた。何度も精を吐き出した実例がある。精は熱いものだ。竜の体の表面は冷たいが、内側は熱い。だから精も熱い。ただアイが考えられる理由は、精の中の子種を殺す為に冷やす行為だ。それはアイ自身も可能だと思える。だからそう言いたいのだが、それはカレンにとって何を意味するのかがわからず、言ってしまってから後悔することになっていた。
「カレン、私には白銀の竜が、カレンに子ができないように操作していたのではないかと思える。竜人は精の中の子種の操作ができるようだ。実際にどうだったかはわからない。何か考えがあったのかもしれないが……」
カレンの表情が暗く沈む。それを見たアイは自分を責めた。いくら何でも酷いことを言った。そういう自覚がある。だが言ってしまったものは取り返しがつかない。竜の時にはありえない失態に、竜人としてあることの難しさを知った。
「……なんだ、そういうことか。やっぱり俺は最初からシアに好かれていなかったんだな。竜にとって人の時間なんて一瞬なんだろ? だから俺が我慢できなくなる間の時間なんて、シアには一瞬だった。……本当に俺は愛されていなかったんだな」
カレンはナギとアイに背を向けて、ベッドに横になった。もう話したくない、その行動はそう見えて、ナギもアイもどうすることもできなかった。
「ごめんね、カレン」
なぜかナギがカレンに謝って、ふたりとも部屋を出て行った。
ベッドの上に残された卵がむなしく映る。アイの話が本当なら、シアから採取された保存用の精液に子種はなかった筈だ。なのに卵ができた。それはシア以外の竜の精子だったからということになる。ほんの少しあった可能性さえ打ち消され、カレンはもう考えるのも嫌になって眠りに逃げた。
「ごめん、卵は無事か?」
カレンの部屋にやって来たアイはいたって普通だ。ナギは何も気づいていないようで、どこに行っていた? と普通に聞いている。それに対してアイの返事はない。元々、あまり話さないようだ。だからナギもアイの返答に期待していない。
「殻が硬くなるにつれて、少し大きくなった。今は安定したようだ」
カレンが保温器に入れられた卵をベッドのうえで見守っている。ナギはその後のカレンの体のケアをしている。
「体はどうだ? 辛くはないか?」
ベッドに座り、カレンの頬に手を当てた姿を見たナギがくすくすと笑う。
「そうしていると、本当の夫婦みたいですね」
ナギは平然と言うが、その言葉がアイを傷つけるとは少しも思っていない。ただ聞いていたカレンの方が胸が痛い。好きな人にそんなことを言われたらと想像すると、生きた心地がしないくらいだ。
「カレンの相手は白銀の竜だ」
アイは表情を崩さず、淡々とそう言う。
「そうだ、ナギ、カレンとミコトを元の世界に戻す方法はわからないのか? 確かミハエルは自在に行き来していただろう」
「それは師匠だからだよ。私にそんな能力はないですよ。……でも、そうですね。竜の渓谷でしたか? 双子島の向こう側にあるという。そこに繋がりがあったのだとしたら、そこが繋がりやすい場所なのかもしれません。ですがあちらに向かうには数日掛かりますし、毒を持った生物がいるようです。竜のように飛べるのなら簡単ですが」
「だったら俺が見て来てやろう。繋がりがあるのがわかったら、ハクと一緒に連れて行ってやる」
カレンはナギの言葉を聞き、不安に駆られている自分を知った。変な緊張感が身にある。でもそれを悟られないように笑って見せた。
「そうだね、卵が孵ったら、考えようかな。まだこの子の成長が心配だし、白銀の竜が生まれるの、確認したいし」
カレンはごまかした自分が不思議でならない。シアの元に帰りたいのに、心の中の何かが邪魔をしている。
そんなカレンを見ていたアイがフッと笑う。そんなアイは珍しい。ナギにとっても珍しかったようで、びっくりしていた。
「いや、カレンという名を聞いて思っていたんだが、カレンの相手の白銀の竜は、カレンの名を聞いて思うことはなかったのかと思っただけだ」
皆がアイが笑ったことを珍しがったことに、照れたアイも珍しくて、カレンとナギはじっと見てしまっていた。
「ああ、この名前? これはシアが付けたらしいよ。俺の国の言葉でカレンって可憐という意味なんだ。シアが俺を見つけた時、俺はまだ10歳に満たなかったからね」
カレンは自分の言葉に言い訳を加える。カレンにとって自分の容姿は35歳の時のままだ。今の可憐という言葉が似合う可愛い姿は擬態だと思っている。しかも自分では見えないからなおさらだ。
「白銀の竜が付けたのか? それはまた、カレンはとても愛されていたのだな」
アイは納得したように頷いている。カレンはわからない。いったいなぜそうなったのか、言葉の流れを思い出しても、納得するようなものは何もなかった。
「どういうことだ? 俺は別に愛されてなかったと思うけど?」
「そんなはずはない。神の時代にあった竜語でカレンは己の半身という意味だ。カレンの相手は白銀の竜だ。神に伝わる竜語を知っていてもおかしくない。神は白銀の竜を意味する。人語ではさほど意味のない名かもしれないが、竜語では最初から自分のものにすると宣言する名だ。普通は付けない。相当の覚悟が必要になる」
「いや、そんなハズない。俺は愛されていなかった。ただの子作りの道具だった」
カレンは信じようとしなかった。そんな大層な名前を付けた相手に、あんな感情のないセックスを強いると思えない。しかもカレンの関係を終わらせる言葉に簡単に頷いた。簡単に頷き、すぐに姿を消した。それがカレンのトラウマなのかとわかる。そうだ、シアとは関係が断たれていた。今更、会えたところで、思いを募らせているのはカレンだけだ。
「子作りの道具? それはとても崇高な立場だと思うが?」
アイは真剣にそう思っている。相手は白銀の竜。神に等しい存在だ。その相手ができる。それだけで特別な存在だ。
「崇高な立場? そんなことないよ。シアの相手は何人も用意されていた。俺がダメなら次って、順に、卵が出来るまで、新しい母体がいたんだ。俺は捨てられたところだった。でも済々してた。あんな冷たい精を身に受け続けたら、不安しかなかった。愛された記憶なんてひとつもない」
カレンは自分の体を抱きしめた。愛されたかったという記憶がまだある。根強く心の内側に巣くっている。
「冷たい精?」
アイがそこに引っ掛かりを覚えたようだ。考えるようにしている。
「竜の精は冷たいんだ。もう二度と受けたくない」
カレンが怒っているから、ナギが心配して横に座って肩を抱いてくれた。人のぬくもりは気を静めてくれる。でも悲しみは胸の中に広がったままだ。
「竜の精が冷たいことはない」
アイがぽつんとそう言った。カレンは反抗しようとした、だがアイの言葉の方が早かった。
「それは竜が精の操作をしていたのでは?」
カレンがぽかんとする。それから意味を理解しようとする。
「それはどういうこと?」
聞いたのはナギだ。ナギにしてみれば、アイが竜人の精について知っている方が驚きだ。アイはつい先ほどまでミコトと抱き合っていた。何度も精を吐き出した実例がある。精は熱いものだ。竜の体の表面は冷たいが、内側は熱い。だから精も熱い。ただアイが考えられる理由は、精の中の子種を殺す為に冷やす行為だ。それはアイ自身も可能だと思える。だからそう言いたいのだが、それはカレンにとって何を意味するのかがわからず、言ってしまってから後悔することになっていた。
「カレン、私には白銀の竜が、カレンに子ができないように操作していたのではないかと思える。竜人は精の中の子種の操作ができるようだ。実際にどうだったかはわからない。何か考えがあったのかもしれないが……」
カレンの表情が暗く沈む。それを見たアイは自分を責めた。いくら何でも酷いことを言った。そういう自覚がある。だが言ってしまったものは取り返しがつかない。竜の時にはありえない失態に、竜人としてあることの難しさを知った。
「……なんだ、そういうことか。やっぱり俺は最初からシアに好かれていなかったんだな。竜にとって人の時間なんて一瞬なんだろ? だから俺が我慢できなくなる間の時間なんて、シアには一瞬だった。……本当に俺は愛されていなかったんだな」
カレンはナギとアイに背を向けて、ベッドに横になった。もう話したくない、その行動はそう見えて、ナギもアイもどうすることもできなかった。
「ごめんね、カレン」
なぜかナギがカレンに謝って、ふたりとも部屋を出て行った。
ベッドの上に残された卵がむなしく映る。アイの話が本当なら、シアから採取された保存用の精液に子種はなかった筈だ。なのに卵ができた。それはシア以外の竜の精子だったからということになる。ほんの少しあった可能性さえ打ち消され、カレンはもう考えるのも嫌になって眠りに逃げた。
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