ほう。今何でもするって言った?

佐土原いづる

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「ふぁ~。おはようございます、サトルさぁん」

「まずはそのかわいいヘソをさっさと隠せ!」

「ふぁい・・・」

ロリッ子は相変わらず寝相が悪い!

朝食をすませ、スノウセナを目指し北に向かう。もちろん夜のことは内緒だ。

「これからジメメ湿地帯を抜けます」

「湿地帯かぁ。あまり好きじゃないけど、行くしかないか」

「しょうがないですよ。しかも抜けると次は砂漠が待ってます」

「激しいな!」

「有名な地域です。我慢しましょう!」

とはいいつつもロリコは元気だった。これまでの旅で、初めて会った時がどれだけしんどかったのかが伺える。基本的にこの子は人一倍明るい性格なのだろう。

ロリコが事前に準備した長靴に履き替えた

ジメメ湿地帯は足元がぬかるんでいるのが大変だが、景色は悪くない

草木が入り乱れて生えている、生物もたくさんいるようだ

「くそー、湿気のせいで俺の前髪がボサノバ踊ってやがる」

「別にいいじゃないですか。どうせあたししか見てないんだし」

「まぁ、そうなんだが。・・・というかロリッ子」

「どうかしました?」

「一緒に旅してるのに、未だですます調で話すのが引っかかるな。これからはため口で話してくれ」

「いいんですか?」

「当たり前だ。サトルでいい」

「じゃあ、わかった。サトル♪」

「おう、ロリッ子」

「さっきからロリッ子って言うなー!!」

そんなことを言い合いながら歩いていると雨が降って来た

「うわ、まずい!」

「こんなこともあろうかと、折り畳み傘を持ってきてたんだー♪」

ロリコがリュックから降りたを広げる

「さすが! 本当に気が利くなぁ」

ロリコから傘を受け取り、2人で入る

「当分止みそうにないなー」

「待っててもしょうがないし、先に行こ!」

うん?

雨が降ることで霧が立ち込めてきた。視界がどんどん悪くなっていく

!!

何者かの気配を感じ、ロリコを抱きかかえジャンプする

「どうかしたの!」

「・・・何かいる!」

とうとう視界が真っ白になってしまった

雨が激しく状況が掴めない。そもそも相手が何なのかもわからない!

シュッ

「うっ!!」

右腕から血がにじむ

「サトル!!」

「いやぁ、まずいことになったな。ロリコ何か敵に心当たりは無いのか?」

「えぇっとー。たぶんカマガエルだと思う、水の上をすばやく移動し、するどい爪で獲物を狩るモンスター!」

「圧倒的に向こうが有利だってことか」

カマガエルは移動に音をほとんど立てない。雨の音もあって完全にお手上げ状態だ

「くっ!」

襲ってくる時に感じる一瞬の殺気でなんとか攻撃がもろに当たらないように回避しているが、こっちからは何もできない。

「くそー。カエルにここまでやられるなんて!」

「サトル、傷が!」

「かすり傷だ、問題無い。だけど相手が見えないとどうしようもないぞ!」

「相手が見えない・・・。サトル、もう少し時間を稼いで!」

「わ、わかった!」

ロリコを抱きかかえたまま必死に敵の攻撃を避け続ける。ロリコは何やら薬を作っているようだ

「できた!。次向こうが襲ってきたらこれをほおってジャンプして!」

ロリコから手のひらサイズの玉を受け取る

!!!

「来た! 殺気がする方に玉を投げて、できるだけ思い切りジャンプする」

バン!

玉は音を立てて破裂し、光を放つ。なるほど、閃光弾みたいなものか!

ゲー!!

たぶんカマガエルだと思われる声が複数聞こえた

「よし!やったぞ!」

「サトル、ナイス!」

なんとか敵の襲撃を逃れることができた

ぶっちゃけ今までで1番手ごわい相手だった、地の利というのはここまで戦況を左右するものなのか

「なるべく早くここを抜けよう! 傷の手当をしないと!」

「あぁ、思いのほかやられちまったぜ」

「こっちよ!」

いつの間にかロリコが手に方位磁石のようなものを持っていた。マジで助かり過ぎるんだけど

「なぁ、ロリコ」

「何?」

「今回は正直助かった。何かお礼をするぞ、何がいい?」

「・・・」

「ロリコ?」

ドス!

「うっ!な、なにを!」

「なにを!じゃないわよ!バカにしないで!」

「え?」

「これから長い旅をするんだよ? 助け合うのは当然のことでしょ? それに、もともと助けてもらったのはあたし! お礼なんていらない!」

返す言葉がない

俺の勘違いを一喝されてしまった

所詮俺はこのチート能力無しでは何もできない。それ以外のことはロリコに助けてもらってばかりだった。

なのに正直俺はロリコを下に見ていた。でもそれは大間違いだった。ロリコがすごい子だということはわかっていたのに、、

「すまん、、」

「ほら、肩を貸すから。急ごうよ」


2人で歩幅を合わせて歩き出す


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