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異世界っぽい現実 第4章
MMM(トリプルエム)とモクモクマン
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魔法少女たちが魔人車軍団をあっけなく無双している様子を見て、望月のボケの時に感じた言いようのない不安がなくなった。コイツらならなんとかしてくれる気がした。いつも通り魔人を余裕そうにぶっ飛ばしてくれるだろう。ありがたいことに今回もそのようだ。
「よしっ! この調子でやれば勝てるね! 」
限りなく思えた魔人軍団も、今となっては余裕で数えられそうだ。
ええと……1 2 3 4 ……。それでも数が多いのでやはり数える気にはなれない。
どれくらいいるの知りたいやつは誰か代わりに数えてくれ。ついでに俺と代わってくれないか?毎日騒がしいがなんとかなると思うぞ。
こんなしょーもないことをやっているうちにも魔人軍団は数をグングン減らしていき、今度こそ数えるほどとなった。
数える気はないが。
「これでラストぉーっ! 」
望月の叫び声なのか激励なのか知らんが声が聞こえてきた。
ようやく数えられると魔人軍団の残党を指を折って数えようとしたら、いつの間にか残骸となった魔人軍団がひとかたまりになっていた。
仕事が早くて速いことは俺としても助かる。命の危機から脱出できたんだからな。
「トドメ! 『我流・超速乱舞』! 」
望月が超スピードで魔人軍団(残骸)を斬りまくる。
「バーストモードを展開。目標の周囲にある気体の変換を完了。『爆花』」
立花が魔人軍団(残骸)に手をかざすと、大爆発が起こった。爆炎が花のようにふわりと咲く。
立花がほんのちょびっと満足そうな顔をして爆炎を見ていたのは気のせいだろうか。
「いける! 『魔弾台風』! 」
早瀬が魔人(残骸)に向かって撃った弾は突風に変わり、魔人(残骸)を巻き込んだデカい台風を生み出した。
ズドーン!
大きな音をたてて魔人軍団(残骸)は消滅した。
思ったよりはやかったなと安堵の息を漏らす魔法少女たち。
魔人軍団をこうもカンタンに無双できるってのはチートすぎないか?今まで苦戦してきた魔人たちはなんだったのだろうか。
「ふう……空間魔法を解除しないとね」
「もう1度魔力を1つに合わせる必要がある」
「じゃあはやく終らせて1年生旅行に戻ろう! 」
これ以上1年生旅行内でなにをするというのか。あとは帰るだけなんだぞ?
「今日の出来事を振り返って思い出すことも大切だよ? 」
「それに、まだマスターにポーカーのリベンジが出来ていないからね」
早瀬よ……意外とお前は根に持つタイプなのか?
「フフッ……どうかしら? 」
クスクス笑う早瀬が逆に怖い。魔人軍団を倒して安心したのか、こうしたしょーもない会話で空気がなごんだ。
これを油断と責めるやつはいないだろう。このあとに起こる出来事を俺たちは知らなかったんだから。
魔法少女たちが空間魔法を解除しようと息を合わせたその時だった。車軍団(残骸)からもはやおなじみとなってきた黒煙がモクモクと浮かんできた。
ガソリンに火でもついたのか?それとも何が起きたんだろうか……?俺たちにわずかな緊張感と悪寒が走る。瞬時になんだか分からんことが起こったことが分かる。
「なに? あれ……何が起こってるの……? 」
分からない。何が起っているのかこっちが聞きたいくらいだ。上空何メートルくらいか知らんが、俺たちの頭上に俺の頭5つ分くらいのあたりに黒煙が集まってきた。どうやら火事ではなさそうだ。
俺たちに走ったわずかな緊張感と悪寒はだんだんと増していく。
よく見ると黒煙は人の形になっていっているようだ。
「強大な魔力を感知。危険信号レベル4を突破。離れた方がいい。巻き込まれる」
よくこの状況で冷静でいられるな。驚きというより呆れもあった。こんな時までいつも通りでいられる精神は、もはや仙人の域に達しているんだろうか。
立花の顔を見て俺も落ちつこうとした。だが余計に絶望感が増しただけだった。いつも冷静で寡黙な立花が無表情のなかに恐怖が見え隠れしている気がしたからだ。
気のせいであって欲しい。あの立花が動揺するなんて地球が滅亡する次くらいヤバいことなのだろう。それにこんなに長いこと立花の顔に表情を見たことがなかった。『気のせい』と口で語るのはカンタンだ。だが、今回は気のせいというのには少しばかり根拠が乏しいように思える。普段の無表情以外の表情は、比喩などなく0コンマ数秒しか見せない。しかし今回はそれを圧倒的に超えているのだ。およそ5秒くらいか?相変わらず短くはあるが、それでも立花の表情が動揺しているかどうかを確認するのには充分すぎる時間だ。
一方ほかの魔法少女たちは
「レベル4? 信じられない……そんなことがあるなんて……」
と早瀬。顔は立花よりもわかりやすく動揺しているようだ。
「えっと……危険信号レベル4ってのはどれくらい? 」
と望月。相変わらず緊張感のないやつだ。どこか脱力しているようにすら聞こえる。
「潜在最大魔力数1000を突破したもの、または感知可能魔力数1000を突破したもの。今回は後者に相当する」
「あははは……よく分かんない……」
「探ってみて」
望月の気の抜けた顔が早瀬と同じようにどんどん絶望していく。しかし早瀬と同様に実感を持っていないようにも見える。2人の顔を例えるなら、趣味がハイキングの夫婦にエベレストを登れと言っているような感じだった。分かりにくいな……。他の例えはそうだな。趣味がドライブのオッサンにカーチェイスを強いているような感じだった。変わっていないな……。要は無理難題を押し付けられてどうしようか困っているような状態なのだ。
言いようのない絶望感が2人を襲っている感じだ。やがて人の形をした黒煙は人になっていった。
何言ってるか分からんって?俺も分からんから安心しろ。黒煙はスマートな人の形をしていたのだが、すうーっと色がついていって人になったのだ。これ以外の表現方法がよく分からんから、気になる人は是非同じ体験ができるように頑張ってくれ。俺もできるだけ応援するぞ。
人となった黒煙はこちらに顔を向けてじっくりと眺めているようだった。
人となった黒煙(長いから今度からモクモクマンでいいか)はどうやら俺を見ているらしい。モクモクマンの白い髪の毛は腰にまで届くほど長く、目は白目の部分は灰色がかっていて黒目の部分は赤い。そのなかにある更にどす黒い瞳が鋭く光っている。男物の着物を着ていて、襟の部分には赤と黒の水玉模様があってオシャンティだ。これほど男物の着物が似合っているやつを、俺は魔人にも天界人にも、さらにはこの世界の人間でも見たことがなかった。
ふとなにを思ったのかフッと静かに笑い、やがてゆったりと透き通るような綺麗な声で口を開いた。
「君がかの有名な魔力を持っているの唯一の人間か。どうみても普通の人間にしか見えないが、凄まじい魔力を秘めていることがわかる」
うるせー。誰が普通の人間だって?おいみんな!なんとかしてくれ!などと青い猫型ロボットにすがりつく少年のような気持ちで望月たちに言ってみたが、立花がその言葉を一蹴した。
「私たち3人の力を合わせても、彼に勝つことは不可能」
無感情で喋っているように聞こえたが、立花が動揺しているのは明らかだ。さっきよりも顕著にそれがわかる。他の2人も同様に怯えているようだ。
「フフフフフ……そうビクビクと怯えるな。ライオンを目の前にしたウサギだってこんな反応はしないぞ? 私は君たちと戦闘を行うつもりは一切ないのだからな」
モクモクマンは1度言葉を切ってこっちに向かって歩いてきた。それを見て望月が小太刀を構える。
ブーン!
飛行機が目の前で通り過ぎたような音を出していつの間にかモクモクマンは目の前にいた。望月ですら見切れなかったようだ。こっちを見て驚いている。
「いい顔をしている。今までの不思議な出来事も受け止めているようだ」
俺を労うように肩にポンと手を置いてさらに言った。
「今起っている出来事やこれから起こる出来事についていけん事もあるだろう。ククク……それも全て受けとめて成長したお前の姿を見ていたい」
そう言い残して、黒煙がフワッと上がったかと思うとモクモクマンは消えていった。俺たちは呆然と立ち尽くしかなかった。
モクモクマン騒動の後、帰路のバスに戻ってきた俺たちは立花にモクモクマンの正体を聞いた。立花ならなんでも答えてくれるだろうからな。
「あれは同一魔人集合体。全く同じマイナスエネルギーから作り出された魔人たちが合体した姿」
「全く同じマイナスエネルギーから作り出されたって……一体どれほど強力なものだったの? 」
早瀬だけが立花の話についていけてるようだった。
俺と望月はと言うと、ちんぷんかんぷんで頭の上にハテナマークが浮かんでいるだけだ。だが立花が次に発した言葉は俺でも分かった。
「あのマイナスエネルギーは、マスターのネガティブな感情を起因としたもの」
「俺を? 」
「そう。あなたは私たちがいつか天界に帰らなければ行けないと聞いて以来ネガティブな感情のままになっていた。それが原因」
しばらくの沈黙が俺たちを容赦なく襲う。どれくらいの時がたっただろうか。望月が急に立ち上がった。
「じゃあ私誓うよ! 2度とマスターをそんな気持ちにさせない! 不幸だとか嫌だとかネガティブなことを思わせる暇がないくらいマスターを幸せしてやる! 」
「フフッ。いいわね、それ。私も協力しちゃおうかしら」
「その意見には賛同する」
「よーしっ!トリプルエムの活動目的は、マスターが嫌な気持ちをする暇がないくらい幸せにすること! 」
さっきまでの絶望感に包まれた顔を見せた人物とは別人のように、キラキラした太陽のような満面の笑みを浮かべて言った望月を見て思った。これからさらにやかましくなりそうだ。
「よしっ! この調子でやれば勝てるね! 」
限りなく思えた魔人軍団も、今となっては余裕で数えられそうだ。
ええと……1 2 3 4 ……。それでも数が多いのでやはり数える気にはなれない。
どれくらいいるの知りたいやつは誰か代わりに数えてくれ。ついでに俺と代わってくれないか?毎日騒がしいがなんとかなると思うぞ。
こんなしょーもないことをやっているうちにも魔人軍団は数をグングン減らしていき、今度こそ数えるほどとなった。
数える気はないが。
「これでラストぉーっ! 」
望月の叫び声なのか激励なのか知らんが声が聞こえてきた。
ようやく数えられると魔人軍団の残党を指を折って数えようとしたら、いつの間にか残骸となった魔人軍団がひとかたまりになっていた。
仕事が早くて速いことは俺としても助かる。命の危機から脱出できたんだからな。
「トドメ! 『我流・超速乱舞』! 」
望月が超スピードで魔人軍団(残骸)を斬りまくる。
「バーストモードを展開。目標の周囲にある気体の変換を完了。『爆花』」
立花が魔人軍団(残骸)に手をかざすと、大爆発が起こった。爆炎が花のようにふわりと咲く。
立花がほんのちょびっと満足そうな顔をして爆炎を見ていたのは気のせいだろうか。
「いける! 『魔弾台風』! 」
早瀬が魔人(残骸)に向かって撃った弾は突風に変わり、魔人(残骸)を巻き込んだデカい台風を生み出した。
ズドーン!
大きな音をたてて魔人軍団(残骸)は消滅した。
思ったよりはやかったなと安堵の息を漏らす魔法少女たち。
魔人軍団をこうもカンタンに無双できるってのはチートすぎないか?今まで苦戦してきた魔人たちはなんだったのだろうか。
「ふう……空間魔法を解除しないとね」
「もう1度魔力を1つに合わせる必要がある」
「じゃあはやく終らせて1年生旅行に戻ろう! 」
これ以上1年生旅行内でなにをするというのか。あとは帰るだけなんだぞ?
「今日の出来事を振り返って思い出すことも大切だよ? 」
「それに、まだマスターにポーカーのリベンジが出来ていないからね」
早瀬よ……意外とお前は根に持つタイプなのか?
「フフッ……どうかしら? 」
クスクス笑う早瀬が逆に怖い。魔人軍団を倒して安心したのか、こうしたしょーもない会話で空気がなごんだ。
これを油断と責めるやつはいないだろう。このあとに起こる出来事を俺たちは知らなかったんだから。
魔法少女たちが空間魔法を解除しようと息を合わせたその時だった。車軍団(残骸)からもはやおなじみとなってきた黒煙がモクモクと浮かんできた。
ガソリンに火でもついたのか?それとも何が起きたんだろうか……?俺たちにわずかな緊張感と悪寒が走る。瞬時になんだか分からんことが起こったことが分かる。
「なに? あれ……何が起こってるの……? 」
分からない。何が起っているのかこっちが聞きたいくらいだ。上空何メートルくらいか知らんが、俺たちの頭上に俺の頭5つ分くらいのあたりに黒煙が集まってきた。どうやら火事ではなさそうだ。
俺たちに走ったわずかな緊張感と悪寒はだんだんと増していく。
よく見ると黒煙は人の形になっていっているようだ。
「強大な魔力を感知。危険信号レベル4を突破。離れた方がいい。巻き込まれる」
よくこの状況で冷静でいられるな。驚きというより呆れもあった。こんな時までいつも通りでいられる精神は、もはや仙人の域に達しているんだろうか。
立花の顔を見て俺も落ちつこうとした。だが余計に絶望感が増しただけだった。いつも冷静で寡黙な立花が無表情のなかに恐怖が見え隠れしている気がしたからだ。
気のせいであって欲しい。あの立花が動揺するなんて地球が滅亡する次くらいヤバいことなのだろう。それにこんなに長いこと立花の顔に表情を見たことがなかった。『気のせい』と口で語るのはカンタンだ。だが、今回は気のせいというのには少しばかり根拠が乏しいように思える。普段の無表情以外の表情は、比喩などなく0コンマ数秒しか見せない。しかし今回はそれを圧倒的に超えているのだ。およそ5秒くらいか?相変わらず短くはあるが、それでも立花の表情が動揺しているかどうかを確認するのには充分すぎる時間だ。
一方ほかの魔法少女たちは
「レベル4? 信じられない……そんなことがあるなんて……」
と早瀬。顔は立花よりもわかりやすく動揺しているようだ。
「えっと……危険信号レベル4ってのはどれくらい? 」
と望月。相変わらず緊張感のないやつだ。どこか脱力しているようにすら聞こえる。
「潜在最大魔力数1000を突破したもの、または感知可能魔力数1000を突破したもの。今回は後者に相当する」
「あははは……よく分かんない……」
「探ってみて」
望月の気の抜けた顔が早瀬と同じようにどんどん絶望していく。しかし早瀬と同様に実感を持っていないようにも見える。2人の顔を例えるなら、趣味がハイキングの夫婦にエベレストを登れと言っているような感じだった。分かりにくいな……。他の例えはそうだな。趣味がドライブのオッサンにカーチェイスを強いているような感じだった。変わっていないな……。要は無理難題を押し付けられてどうしようか困っているような状態なのだ。
言いようのない絶望感が2人を襲っている感じだ。やがて人の形をした黒煙は人になっていった。
何言ってるか分からんって?俺も分からんから安心しろ。黒煙はスマートな人の形をしていたのだが、すうーっと色がついていって人になったのだ。これ以外の表現方法がよく分からんから、気になる人は是非同じ体験ができるように頑張ってくれ。俺もできるだけ応援するぞ。
人となった黒煙はこちらに顔を向けてじっくりと眺めているようだった。
人となった黒煙(長いから今度からモクモクマンでいいか)はどうやら俺を見ているらしい。モクモクマンの白い髪の毛は腰にまで届くほど長く、目は白目の部分は灰色がかっていて黒目の部分は赤い。そのなかにある更にどす黒い瞳が鋭く光っている。男物の着物を着ていて、襟の部分には赤と黒の水玉模様があってオシャンティだ。これほど男物の着物が似合っているやつを、俺は魔人にも天界人にも、さらにはこの世界の人間でも見たことがなかった。
ふとなにを思ったのかフッと静かに笑い、やがてゆったりと透き通るような綺麗な声で口を開いた。
「君がかの有名な魔力を持っているの唯一の人間か。どうみても普通の人間にしか見えないが、凄まじい魔力を秘めていることがわかる」
うるせー。誰が普通の人間だって?おいみんな!なんとかしてくれ!などと青い猫型ロボットにすがりつく少年のような気持ちで望月たちに言ってみたが、立花がその言葉を一蹴した。
「私たち3人の力を合わせても、彼に勝つことは不可能」
無感情で喋っているように聞こえたが、立花が動揺しているのは明らかだ。さっきよりも顕著にそれがわかる。他の2人も同様に怯えているようだ。
「フフフフフ……そうビクビクと怯えるな。ライオンを目の前にしたウサギだってこんな反応はしないぞ? 私は君たちと戦闘を行うつもりは一切ないのだからな」
モクモクマンは1度言葉を切ってこっちに向かって歩いてきた。それを見て望月が小太刀を構える。
ブーン!
飛行機が目の前で通り過ぎたような音を出していつの間にかモクモクマンは目の前にいた。望月ですら見切れなかったようだ。こっちを見て驚いている。
「いい顔をしている。今までの不思議な出来事も受け止めているようだ」
俺を労うように肩にポンと手を置いてさらに言った。
「今起っている出来事やこれから起こる出来事についていけん事もあるだろう。ククク……それも全て受けとめて成長したお前の姿を見ていたい」
そう言い残して、黒煙がフワッと上がったかと思うとモクモクマンは消えていった。俺たちは呆然と立ち尽くしかなかった。
モクモクマン騒動の後、帰路のバスに戻ってきた俺たちは立花にモクモクマンの正体を聞いた。立花ならなんでも答えてくれるだろうからな。
「あれは同一魔人集合体。全く同じマイナスエネルギーから作り出された魔人たちが合体した姿」
「全く同じマイナスエネルギーから作り出されたって……一体どれほど強力なものだったの? 」
早瀬だけが立花の話についていけてるようだった。
俺と望月はと言うと、ちんぷんかんぷんで頭の上にハテナマークが浮かんでいるだけだ。だが立花が次に発した言葉は俺でも分かった。
「あのマイナスエネルギーは、マスターのネガティブな感情を起因としたもの」
「俺を? 」
「そう。あなたは私たちがいつか天界に帰らなければ行けないと聞いて以来ネガティブな感情のままになっていた。それが原因」
しばらくの沈黙が俺たちを容赦なく襲う。どれくらいの時がたっただろうか。望月が急に立ち上がった。
「じゃあ私誓うよ! 2度とマスターをそんな気持ちにさせない! 不幸だとか嫌だとかネガティブなことを思わせる暇がないくらいマスターを幸せしてやる! 」
「フフッ。いいわね、それ。私も協力しちゃおうかしら」
「その意見には賛同する」
「よーしっ!トリプルエムの活動目的は、マスターが嫌な気持ちをする暇がないくらい幸せにすること! 」
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