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MMM(トリプルエム)の見守り計画
にっ!
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女子と2人でお出かけする。なんてことは、1度はどんな男でも考えたことのある夢のようなシチュエーションであろう。それなのに全然楽しくないのはなぜだろう。
望月は下り方面のホームでウロチョロしており、なんとか救出するまでに電車は2回も通り過ぎて行った。俺たちもなんとかすぐに電車に乗って早瀬に連絡した。早瀬に連絡しておかなければ立花たちの行き先が分からないのだ。
『今? 市内の港街の駅に降りた。私もこれから彼女らを追うから、着いたら連絡ちょうだいね』
「分かった。またなんかあった時は連絡する」
はやくも座礁寸前のこの計画の発案者は、バツが悪そうに笑みを浮かべた。
「ごめんね、私のせいで。でも心配しないで! なんとかなるわ! だってあの真理ちゃんがいるんだから! 」
どこからそんな自信が湧いてくるというのだろう。
とりあえず市内の港街の駅で降りて、早瀬との連絡を取りながらダッシュで立花たちの行ったあとを追う。どうやら駅前のショッピングモールに向かっているようだ。
「まぁ気にするな望月。このヘンは慣れてないところばっかなんだろ? 道に迷うくらいよくあることだろ」
望月が意外と落ち込んでそうだったので一応フォローをしておく。
「でも、真理ちゃんは迷ってないよ? 」
落ち込んだテンションの低い声……が来ることを予想していたんだが、気持ちが沈んでいる声というより素朴な疑問をぶつけている感じの声だった。小学校低学年の子どもが「ねぇねぇ。なんで風船は浮くやつと浮かないやつがあるの?」って聞いてきている感じだ。
ただ今回の素朴な疑問は小学生の疑問のようにカンタンに答えられないのが難点だ。
「まぁそれはあれだ。えっとなんだ。そうなんだ。今まで何回も命助けてくれたし……」
あいまいな答えになってない答えしか答えられない自分がちょっと恥ずかしい。まともにフォローもいれられんとは情けないにも程があるぜ。
望月は俺を情けないフォローにクスッと笑って、パッと飛び出したかと思うと振り返りざまにぎこちないウインクをした。
「フフッ。ありがと」
その時に見せた笑顔は、見るもの全てを暗い気持ちから一気に明るくさせてしまうような魅力的な微笑みだった。
「マスター! はやくしないと立花さんたちを見失っちゃうよ? いっそげー! 」
はしゃぎまくって走っていく望月。そんなデカイ声を出すとバレるだろ。それに誰かさんのおかげで早瀬にけっこう苦労かけちまってるんだが。そのへんは誰のせいでそうなったのかな?
その心当たりのある人物がバタッとコケた。あんまりはしゃぐとコケるなんて注意をしなくてもいいとか思ってた俺は甘かったようだ。
望月のあとを追って俺も走り出した。望月は苦笑いを浮かべながら早瀬のいる場所へ向かっていった。
チラチラ立花のことを見ながら走っていたのだが、俺の視力もまだまだ捨てたもんじゃなさそうだ。西田が映画のチケットを取り出すのが見えた。
早瀬は見えていたのだろうか。念のため早瀬に報告しておこう。
「早瀬か? まずいぞ。立花たちは映画を見に行くようだ。映画のチケットが見えたか? 」
『え? ごめん見逃したかも。何時から上映する映画なのか分かった? 』
「いや、さすがにそこまでは見えん。先に映画館へ向かってくれないか? 先回りしてあいつらを監視するんだ。劇場に入っていく時間を見て大体どれか分かるだろうしな」
『了解! じゃあ私は先に行くね! 』
西田がデートのために選んだ映画がなにか凄く気になる。今公開している人気の映画といえば、人気の推理もののアニメ映画か?それともアメリカのヒーローものか?人気マンガの実写化映画ってのもありえる。いや、ここはベタベタな最近女子高生に人気の恋愛ものかもしれん。それはないな。西田に限ってそれはなかろう。ただでさえ立花の隣にいるだけで緊張してガタガタ震えているようなヤツが恋愛ものなんて見てしまったら卒倒くらいしそうだ。隣に彼女が座っていて、胸がドキドキするような雰囲気の中胸キュンするようなものを見ただけで自分と重ねて考えてしまうだろう。そんなことしたらこんなことしたいなぁって妄想だけで死ぬぞ、西田。
映画館へ入っていく2人を見届けて、俺たちは映画館の下にあるゲームセンターで早瀬の連絡を待って暇つぶしすることにした。1年生旅行の時のゲームセンターと違って派手でやかましい。まぁたまにはこーゆーとこもいいだろう。暇つぶしにはもってこいだ。UFOキャッチャーくらいやっていくか。
ブーブーッ!
携帯がやかましくなった。
『マスター。2人の見る映画が分かったよ! 映画の上映時間は10時15分から12時30分までだって。映画が終わるまでどうしておく? 』
すっかり忘れていた。このお出かけの真の目的は西田と立花のデートを見守るというだけだったな。
しかし西田のやつ、意外とスケジュールについてちゃんと考えているようだ。9時に集合してここまでくるのにおよそ30分。テキトーに話しながらゆっくり映画館へ向かって、丁度いい時間に到着。映画を見終わる頃には丁度よく昼飯時だ。北館にある映画館から南館にあるフードコートまでならすぐだし、ちょっと歩いたらオシャレな洋食屋にだって行ける。そして午後からは女子の大好きなショッピングといったところか。
思ったよりちゃんとしたデートプランじゃないか。ベタではあるが、いい感じに一日中アイツといるハメになる時間の使い方だ。
「分かった。一旦集合しよう。場所はそうだな……。北館5階の本屋の前だ。そこで落ち合おう」
『うん。すぐ行くね』
フゥ。
なんとなく溜め息をついて電話を切った俺は、ついさっき約束した集合場所に向かうことにした。途中何度か道に迷いそうになる望月の先導は面倒だ。何度も道に連れ戻して挙句の果てには望月の腕を引っ張ってった俺の姿は他の人にはどんな感じで写っていいたのだろうか。
「あ、おーい! マスター! 愛果ちゃーん! 」
早瀬が満面の笑みでこっちに向って手を振っている。
なんだか久しぶりに会った気がする。前回会ったのはつい2時間前だというのに。
「よっ! どうだった? 西田の様子は」
心底呆れたような顔をして俺の肩にポムっと手を置いた。
「ダメね、あの人。ソワソワしすぎて逆にこっちが緊張するわ。顔なんて真っ赤になりっぱなし。1秒くらい落ち着けないのかしら? 」
確かにそれは凄くわかる。あれじゃまともにデートなんて出来ないだろう。
立花以外。あいつは終始無表情なのだからな。
「立花さんは全然楽しくなさそうに見えるな……。もっと元気に行けばいいのに」
望月も話に加わってきた。こーゆーことには疎いのだろうか、立花のことは心配しなくても問題ないだろう。
「まあ、立花さんなら平気でしょう。それにしてもあの西田くんは意識しすぎね。もっと気楽にすれば楽しくなるのになぁ。せっかくデートプランはいいと思うのに」
西田のフォローを入れながら、早瀬の目はイタズラっぽく輝かせた。
「マスターなら、どんなデートにしてくれる? 」
イタズラっぽい目は顔にまで伝染して近所の悪ガキのような顔で微笑んできた。クスクスっと喉まで鳴らしている。
「え? マスターのデートプラン? 知りたい知りたい! 」
こうして俺のデートプランに関する尋問が始まった。
「早瀬め。こうなることを分かって言ったな? 」
イタズラっぽい顔はまだ続いている。どこか憎めないのはなぜだろう。
「たまにはこういうイタズラもいいでしょ? 」
クスクスっと笑う早瀬。こんなイタズラおてんば娘だったか?お前って。
「さあマスター! あなたはデートするときどんなデートプランを組みますか? 吐きなさい! 吐け! 」
望月の尋問は意外と長く続きそうだ。昼飯を食うことくらい許してくれ。あと本来の目的を忘れるなよ。
俺のデートプランに関する尋問は、12時30分まで続いた。
望月は下り方面のホームでウロチョロしており、なんとか救出するまでに電車は2回も通り過ぎて行った。俺たちもなんとかすぐに電車に乗って早瀬に連絡した。早瀬に連絡しておかなければ立花たちの行き先が分からないのだ。
『今? 市内の港街の駅に降りた。私もこれから彼女らを追うから、着いたら連絡ちょうだいね』
「分かった。またなんかあった時は連絡する」
はやくも座礁寸前のこの計画の発案者は、バツが悪そうに笑みを浮かべた。
「ごめんね、私のせいで。でも心配しないで! なんとかなるわ! だってあの真理ちゃんがいるんだから! 」
どこからそんな自信が湧いてくるというのだろう。
とりあえず市内の港街の駅で降りて、早瀬との連絡を取りながらダッシュで立花たちの行ったあとを追う。どうやら駅前のショッピングモールに向かっているようだ。
「まぁ気にするな望月。このヘンは慣れてないところばっかなんだろ? 道に迷うくらいよくあることだろ」
望月が意外と落ち込んでそうだったので一応フォローをしておく。
「でも、真理ちゃんは迷ってないよ? 」
落ち込んだテンションの低い声……が来ることを予想していたんだが、気持ちが沈んでいる声というより素朴な疑問をぶつけている感じの声だった。小学校低学年の子どもが「ねぇねぇ。なんで風船は浮くやつと浮かないやつがあるの?」って聞いてきている感じだ。
ただ今回の素朴な疑問は小学生の疑問のようにカンタンに答えられないのが難点だ。
「まぁそれはあれだ。えっとなんだ。そうなんだ。今まで何回も命助けてくれたし……」
あいまいな答えになってない答えしか答えられない自分がちょっと恥ずかしい。まともにフォローもいれられんとは情けないにも程があるぜ。
望月は俺を情けないフォローにクスッと笑って、パッと飛び出したかと思うと振り返りざまにぎこちないウインクをした。
「フフッ。ありがと」
その時に見せた笑顔は、見るもの全てを暗い気持ちから一気に明るくさせてしまうような魅力的な微笑みだった。
「マスター! はやくしないと立花さんたちを見失っちゃうよ? いっそげー! 」
はしゃぎまくって走っていく望月。そんなデカイ声を出すとバレるだろ。それに誰かさんのおかげで早瀬にけっこう苦労かけちまってるんだが。そのへんは誰のせいでそうなったのかな?
その心当たりのある人物がバタッとコケた。あんまりはしゃぐとコケるなんて注意をしなくてもいいとか思ってた俺は甘かったようだ。
望月のあとを追って俺も走り出した。望月は苦笑いを浮かべながら早瀬のいる場所へ向かっていった。
チラチラ立花のことを見ながら走っていたのだが、俺の視力もまだまだ捨てたもんじゃなさそうだ。西田が映画のチケットを取り出すのが見えた。
早瀬は見えていたのだろうか。念のため早瀬に報告しておこう。
「早瀬か? まずいぞ。立花たちは映画を見に行くようだ。映画のチケットが見えたか? 」
『え? ごめん見逃したかも。何時から上映する映画なのか分かった? 』
「いや、さすがにそこまでは見えん。先に映画館へ向かってくれないか? 先回りしてあいつらを監視するんだ。劇場に入っていく時間を見て大体どれか分かるだろうしな」
『了解! じゃあ私は先に行くね! 』
西田がデートのために選んだ映画がなにか凄く気になる。今公開している人気の映画といえば、人気の推理もののアニメ映画か?それともアメリカのヒーローものか?人気マンガの実写化映画ってのもありえる。いや、ここはベタベタな最近女子高生に人気の恋愛ものかもしれん。それはないな。西田に限ってそれはなかろう。ただでさえ立花の隣にいるだけで緊張してガタガタ震えているようなヤツが恋愛ものなんて見てしまったら卒倒くらいしそうだ。隣に彼女が座っていて、胸がドキドキするような雰囲気の中胸キュンするようなものを見ただけで自分と重ねて考えてしまうだろう。そんなことしたらこんなことしたいなぁって妄想だけで死ぬぞ、西田。
映画館へ入っていく2人を見届けて、俺たちは映画館の下にあるゲームセンターで早瀬の連絡を待って暇つぶしすることにした。1年生旅行の時のゲームセンターと違って派手でやかましい。まぁたまにはこーゆーとこもいいだろう。暇つぶしにはもってこいだ。UFOキャッチャーくらいやっていくか。
ブーブーッ!
携帯がやかましくなった。
『マスター。2人の見る映画が分かったよ! 映画の上映時間は10時15分から12時30分までだって。映画が終わるまでどうしておく? 』
すっかり忘れていた。このお出かけの真の目的は西田と立花のデートを見守るというだけだったな。
しかし西田のやつ、意外とスケジュールについてちゃんと考えているようだ。9時に集合してここまでくるのにおよそ30分。テキトーに話しながらゆっくり映画館へ向かって、丁度いい時間に到着。映画を見終わる頃には丁度よく昼飯時だ。北館にある映画館から南館にあるフードコートまでならすぐだし、ちょっと歩いたらオシャレな洋食屋にだって行ける。そして午後からは女子の大好きなショッピングといったところか。
思ったよりちゃんとしたデートプランじゃないか。ベタではあるが、いい感じに一日中アイツといるハメになる時間の使い方だ。
「分かった。一旦集合しよう。場所はそうだな……。北館5階の本屋の前だ。そこで落ち合おう」
『うん。すぐ行くね』
フゥ。
なんとなく溜め息をついて電話を切った俺は、ついさっき約束した集合場所に向かうことにした。途中何度か道に迷いそうになる望月の先導は面倒だ。何度も道に連れ戻して挙句の果てには望月の腕を引っ張ってった俺の姿は他の人にはどんな感じで写っていいたのだろうか。
「あ、おーい! マスター! 愛果ちゃーん! 」
早瀬が満面の笑みでこっちに向って手を振っている。
なんだか久しぶりに会った気がする。前回会ったのはつい2時間前だというのに。
「よっ! どうだった? 西田の様子は」
心底呆れたような顔をして俺の肩にポムっと手を置いた。
「ダメね、あの人。ソワソワしすぎて逆にこっちが緊張するわ。顔なんて真っ赤になりっぱなし。1秒くらい落ち着けないのかしら? 」
確かにそれは凄くわかる。あれじゃまともにデートなんて出来ないだろう。
立花以外。あいつは終始無表情なのだからな。
「立花さんは全然楽しくなさそうに見えるな……。もっと元気に行けばいいのに」
望月も話に加わってきた。こーゆーことには疎いのだろうか、立花のことは心配しなくても問題ないだろう。
「まあ、立花さんなら平気でしょう。それにしてもあの西田くんは意識しすぎね。もっと気楽にすれば楽しくなるのになぁ。せっかくデートプランはいいと思うのに」
西田のフォローを入れながら、早瀬の目はイタズラっぽく輝かせた。
「マスターなら、どんなデートにしてくれる? 」
イタズラっぽい目は顔にまで伝染して近所の悪ガキのような顔で微笑んできた。クスクスっと喉まで鳴らしている。
「え? マスターのデートプラン? 知りたい知りたい! 」
こうして俺のデートプランに関する尋問が始まった。
「早瀬め。こうなることを分かって言ったな? 」
イタズラっぽい顔はまだ続いている。どこか憎めないのはなぜだろう。
「たまにはこういうイタズラもいいでしょ? 」
クスクスっと笑う早瀬。こんなイタズラおてんば娘だったか?お前って。
「さあマスター! あなたはデートするときどんなデートプランを組みますか? 吐きなさい! 吐け! 」
望月の尋問は意外と長く続きそうだ。昼飯を食うことくらい許してくれ。あと本来の目的を忘れるなよ。
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