16 / 100
都会に出る時は・・・知り合いがいれば心強いものですよね? 16
しおりを挟む
第一章 十二話
食事を進めながらミネルヴァの報告を聞く。
因みに...食事の内容は各種パンとサラダ、大きめにカットされた肉(何の肉かは分からない)がホロホロになるまで煮込まれたシチューだ。
僕は元々一人暮らしが長く、基本は自炊する事が多いが味には拘らない。だからこの世界に来てからの粗食にもさほど苦痛は感じなかったのだが……このシチューは村でした食事以来の“きちんとした料理”でとても満足のいく物だった。
{王都に入った直後から宿まで距離を保って付いて来る人物がいました。この宿に向かっているだけの無関係の人物か判断出来かねていましたが、現在も宿の外で此方を伺っております。如何なさいますか?}
{一人だけかい?}
{はい、今の所他の人間に接触した様子はありません}
{分かった。警戒を続けくれ。食事を済まして部屋に入ってから対処する}
{了解しました}
相手は何となく想像がついたが……此方の想像通りなら無茶な事はしないだろう。
宿に迷惑をかけるのも気が引けるし隠密裏に事を処理したい所だ。
丁度食事も終わったので席を立って部屋に向かう事にした。給仕の少女に声をかける。
「ごちそうさまでした。食器はこのままでも?」
「はい。此方で片付けますので。朝食は如何なさいますか?」
「明日は早朝から浴場に行ってみようと思っているのですがその後でも大丈夫ですか?」
「はい。明朝の7時の鐘がなってから、その砂時計が落ちきる9時迄が朝食の時間です」
「了解しました。また明日よろしくお願いします」
そう挨拶を交わして部屋に入った。
モノクルに表示された時刻はPM7:14だ。個人の所有できる携帯型の時計が殆ど普及しておらず、街灯の数もさほど多くないこの世界では人通りもまばらな時刻だ。
「ミネルヴァ、何か非殺傷で行動を阻害出来る魔法と“ムーヴ”の準備を頼む」
「了解しました。ある程度“魔 力”のストックは御座いますので何時でも発動可能です」
「では監視している者の背後に転移先の設定を頼む」
「転移座標設定が完了しました。何時でも発動可能です」
「それじゃさっさと済まそうか……“ムーヴ”」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
転移を発動して一瞬で監視者の背後に移動する。目の前に灰色のローブを目深に被った小柄な人物がいた。
「訪問の連絡は受けておりませんが...どちら様でしょうか?」
静かに声を掛けると監視者は瞬間的に身を翻して距離を取った。
「流石ですね...どう見ても感づいた様子はなかった筈です。隠蔽魔法を看破された様子も無かったのに」
驚いた。見た所十代後半位の少女だ。
「視線には敏感な方でして。御用向きをお伺いしましょうか...」
少女は警戒を崩さず答えた。
「本当は明日にでも正式な使者が伺う予定だっんですが...私はビットナー伯爵の配下です。貴方がグルム砦でしでかした事について...詳しいお話を聞きたいとの事です。もちろん此方には敵対の意思はありません」
なるほど、概ね予想通りだ。ビットナー伯爵とは司令官本人か親族なのだろう。
「わかりました。急な訪問は歓迎できませんが...改まっての使者は不要です。明日にでも伺いますので連絡先を教えて下さい」
「ビットナー伯爵の王都屋敷は北部10番地区にあります。宜しければ迎えをよこしますが?」
「王都の地理にはまだ不案内ですが、散策も兼ねて此方から伺いますよ。午後3時前後で如何です?」
「承知いたしました。お待ちしております」
「よろしくお伝え下さい」
そうして彼女は暗闇に溶け込むように姿を消した。
「やれやれ。グンドルフさんの心配通りか...18番地区に行くのは後日になりそうだな。ミネルヴァ、とりあえず部屋に戻ろう。“ムーヴ”」
一瞬で元の部屋に戻る。ミネルヴァが此方に向きながら話し掛けてきた。
「王都を離れたほうが良いでしょうか?」
「向こうの出方次第だな。権力者と表立って対立する事は避けるべきなんだが...まあ全ては明日だ。今日はもう寝るから周辺警戒を頼むよ。」
「了解しました。お休みなさいませ」
「よろしく」
こうして僕らは王都初日から波乱を含みつつ眠りに着いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「そうか。お前が最大限に警戒してもなお監視を看破されるとはな...」
一時間後、ビットナー伯爵の王都邸では先程の監視者がブランデル・フォン・ビットナー伯爵に顛末の報告をしていた。
「不甲斐ない事で御座います」
「かまわん。それで、その男は自ら出向くと申したのだな」
「明日、午後3時に訪問する旨を伝える様にと...」
なるほど...向こうにしてみれば多少の事は切り抜けられる自信があるのだろう。
ならば今後の王都での行動を考えて、無碍にするのは得策ではないと考えたか...
「父上、明日は当然私も同席させていただきますが...かの御仁には今後どのような対応をするべきでしょうか?」
「...彼の目的が帰郷であるならば、我々は邪魔をすべきではなかろう。王国に対して忠誠を誓っているならまだしも...想像の範囲だけでも彼の力は大き過ぎる。陛下の言ではないが、下手な手出しは竜の逆鱗に触れるだけだ。求めるなら、此方から最大限の援助を行ってもいい」
「分かりました。穏便に事を収める様に最大限努力しましょう。全く私が不甲斐ないばかりにご迷惑をおかけします」
「お前の対応に非はない。それにな、身分証を渡したのは逆に幸運だったかもしれん、捕捉出来ずに国内を彷徨われるよりはな...」
親子が話し合いをしているそばで、伯爵家のお抱え魔法使いであるシドーニエは他の事を考えていた。
(彼が背後に現れたのは件の“転移魔法”だったとしても...私の存在に気付くことが出来たのはなぜ? 隠蔽魔法自体を解呪されたならともかく...“意識が存在を認識出来ない相手”でも捕捉可能な魔法を構築してるとでもいうの?)
自らの魔法の常識では考えられない事態に、冷たい物が背中を流れ落ちるのを止められない。
(彼の魔法理論を一度ゆっくりと聞いてみたいところね。明日その機会があればいいのだけど...)
こうして各人の思惑が重なりながら王都の最初の夜は更けていった。
食事を進めながらミネルヴァの報告を聞く。
因みに...食事の内容は各種パンとサラダ、大きめにカットされた肉(何の肉かは分からない)がホロホロになるまで煮込まれたシチューだ。
僕は元々一人暮らしが長く、基本は自炊する事が多いが味には拘らない。だからこの世界に来てからの粗食にもさほど苦痛は感じなかったのだが……このシチューは村でした食事以来の“きちんとした料理”でとても満足のいく物だった。
{王都に入った直後から宿まで距離を保って付いて来る人物がいました。この宿に向かっているだけの無関係の人物か判断出来かねていましたが、現在も宿の外で此方を伺っております。如何なさいますか?}
{一人だけかい?}
{はい、今の所他の人間に接触した様子はありません}
{分かった。警戒を続けくれ。食事を済まして部屋に入ってから対処する}
{了解しました}
相手は何となく想像がついたが……此方の想像通りなら無茶な事はしないだろう。
宿に迷惑をかけるのも気が引けるし隠密裏に事を処理したい所だ。
丁度食事も終わったので席を立って部屋に向かう事にした。給仕の少女に声をかける。
「ごちそうさまでした。食器はこのままでも?」
「はい。此方で片付けますので。朝食は如何なさいますか?」
「明日は早朝から浴場に行ってみようと思っているのですがその後でも大丈夫ですか?」
「はい。明朝の7時の鐘がなってから、その砂時計が落ちきる9時迄が朝食の時間です」
「了解しました。また明日よろしくお願いします」
そう挨拶を交わして部屋に入った。
モノクルに表示された時刻はPM7:14だ。個人の所有できる携帯型の時計が殆ど普及しておらず、街灯の数もさほど多くないこの世界では人通りもまばらな時刻だ。
「ミネルヴァ、何か非殺傷で行動を阻害出来る魔法と“ムーヴ”の準備を頼む」
「了解しました。ある程度“魔 力”のストックは御座いますので何時でも発動可能です」
「では監視している者の背後に転移先の設定を頼む」
「転移座標設定が完了しました。何時でも発動可能です」
「それじゃさっさと済まそうか……“ムーヴ”」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
転移を発動して一瞬で監視者の背後に移動する。目の前に灰色のローブを目深に被った小柄な人物がいた。
「訪問の連絡は受けておりませんが...どちら様でしょうか?」
静かに声を掛けると監視者は瞬間的に身を翻して距離を取った。
「流石ですね...どう見ても感づいた様子はなかった筈です。隠蔽魔法を看破された様子も無かったのに」
驚いた。見た所十代後半位の少女だ。
「視線には敏感な方でして。御用向きをお伺いしましょうか...」
少女は警戒を崩さず答えた。
「本当は明日にでも正式な使者が伺う予定だっんですが...私はビットナー伯爵の配下です。貴方がグルム砦でしでかした事について...詳しいお話を聞きたいとの事です。もちろん此方には敵対の意思はありません」
なるほど、概ね予想通りだ。ビットナー伯爵とは司令官本人か親族なのだろう。
「わかりました。急な訪問は歓迎できませんが...改まっての使者は不要です。明日にでも伺いますので連絡先を教えて下さい」
「ビットナー伯爵の王都屋敷は北部10番地区にあります。宜しければ迎えをよこしますが?」
「王都の地理にはまだ不案内ですが、散策も兼ねて此方から伺いますよ。午後3時前後で如何です?」
「承知いたしました。お待ちしております」
「よろしくお伝え下さい」
そうして彼女は暗闇に溶け込むように姿を消した。
「やれやれ。グンドルフさんの心配通りか...18番地区に行くのは後日になりそうだな。ミネルヴァ、とりあえず部屋に戻ろう。“ムーヴ”」
一瞬で元の部屋に戻る。ミネルヴァが此方に向きながら話し掛けてきた。
「王都を離れたほうが良いでしょうか?」
「向こうの出方次第だな。権力者と表立って対立する事は避けるべきなんだが...まあ全ては明日だ。今日はもう寝るから周辺警戒を頼むよ。」
「了解しました。お休みなさいませ」
「よろしく」
こうして僕らは王都初日から波乱を含みつつ眠りに着いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「そうか。お前が最大限に警戒してもなお監視を看破されるとはな...」
一時間後、ビットナー伯爵の王都邸では先程の監視者がブランデル・フォン・ビットナー伯爵に顛末の報告をしていた。
「不甲斐ない事で御座います」
「かまわん。それで、その男は自ら出向くと申したのだな」
「明日、午後3時に訪問する旨を伝える様にと...」
なるほど...向こうにしてみれば多少の事は切り抜けられる自信があるのだろう。
ならば今後の王都での行動を考えて、無碍にするのは得策ではないと考えたか...
「父上、明日は当然私も同席させていただきますが...かの御仁には今後どのような対応をするべきでしょうか?」
「...彼の目的が帰郷であるならば、我々は邪魔をすべきではなかろう。王国に対して忠誠を誓っているならまだしも...想像の範囲だけでも彼の力は大き過ぎる。陛下の言ではないが、下手な手出しは竜の逆鱗に触れるだけだ。求めるなら、此方から最大限の援助を行ってもいい」
「分かりました。穏便に事を収める様に最大限努力しましょう。全く私が不甲斐ないばかりにご迷惑をおかけします」
「お前の対応に非はない。それにな、身分証を渡したのは逆に幸運だったかもしれん、捕捉出来ずに国内を彷徨われるよりはな...」
親子が話し合いをしているそばで、伯爵家のお抱え魔法使いであるシドーニエは他の事を考えていた。
(彼が背後に現れたのは件の“転移魔法”だったとしても...私の存在に気付くことが出来たのはなぜ? 隠蔽魔法自体を解呪されたならともかく...“意識が存在を認識出来ない相手”でも捕捉可能な魔法を構築してるとでもいうの?)
自らの魔法の常識では考えられない事態に、冷たい物が背中を流れ落ちるのを止められない。
(彼の魔法理論を一度ゆっくりと聞いてみたいところね。明日その機会があればいいのだけど...)
こうして各人の思惑が重なりながら王都の最初の夜は更けていった。
0
あなたにおすすめの小説
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる