142 / 942
1年生夏休み
8月23日(月)曇り時々晴れ 浮かれた夏の危機
しおりを挟む
夏休み34日目。夏休みも残すところ約1週間。そんな日に僕は夏休み最大のピンチを迎えることになる。それは夏休みの課題でも文芸部の作品でもなく……本田くんの恋路だった。
――良ちゃん、頼みがある
ちょうど昼ご飯を食べ終えた時、本田くんからのメッセージが送られてきた。その頼みとは次の日曜日にある夏祭りに関することだった。この祭りは7月末にあった夏祭りよりは規模が小さくなるけど、ちょうど夏休みの終わり頃にあることから地元ではそこそこ盛り上がる祭りだ。
――大山を誘いたいんだ
本田くんはそんな祭りをこの夏休みの集大成にするようだ。それは大山さん側の事情は一旦置いといて、良い締め括りだと思う。ただ、さすがに二人きりというのは厳しいようなので、僕も誘われたわけだ。
しかし、それはいつものメンツで行くという意味ではない。なぜなら松永には伊月さんがいるからさすがに今回の件には誘えなかった。つまり、今まで松永頼りだったところを全部僕たちがやらなければいけない。
――できれば女の子を一人誘って来て欲しい
そう、本田くんの本題は僕を誘うことではなく、僕とセットで来る女の子をどうするかということだった。いつものメンツで言うと、栗原さんは彼氏がいるから松永と同じで誘えない。一方、斎藤さんは前にも言った通り、僕は松永を通して話すばかりだから僕でも本田くんでも誘いづらい。そうなえると、僕自身の人脈で女の子を連れて来るしかなくなる。
「いや、無理だって!」
思わず口に出し言ってしまった。松永がどういう気持ちで女の子を誘っているかはわからないけど、僕は松永の気軽に女の子を誘えるような男ではない。そもそも誘えるほど女の子の人脈なんてない……
――五大美人さんは?
ということを素直に本田くんに送ると、そんな返事が返ってきた。本田くん、口が悪くなってしまうけど、簡単に言ってくれるな。確かに思い浮かぶ候補ではあるけど、散歩と夏祭りでは全然違う。
――無理そうか……
それでも本田くんの恋路を応援したい気持ちは僕にもある。そんな願いを叶えるために僕が一肌脱げるかどうか。
「…………」
結局、僕は絶対ではないけど、何とかやってみると言ってしまった。別に僕が誘うのはあくまで男女の組み合わせを作るだけで、大それた目的はない。それにここまで本田くんの恋路に関わってきて、いきなり無理だと言うのは薄情になってしまう。
――ありがとう、良ちゃん
本田くんはそう言ってくれるけど、その会話が終わった途端、何だか不安になってきた。日曜日が終わるまで心穏やかな夏休みは送れなさそうだ。
――良ちゃん、頼みがある
ちょうど昼ご飯を食べ終えた時、本田くんからのメッセージが送られてきた。その頼みとは次の日曜日にある夏祭りに関することだった。この祭りは7月末にあった夏祭りよりは規模が小さくなるけど、ちょうど夏休みの終わり頃にあることから地元ではそこそこ盛り上がる祭りだ。
――大山を誘いたいんだ
本田くんはそんな祭りをこの夏休みの集大成にするようだ。それは大山さん側の事情は一旦置いといて、良い締め括りだと思う。ただ、さすがに二人きりというのは厳しいようなので、僕も誘われたわけだ。
しかし、それはいつものメンツで行くという意味ではない。なぜなら松永には伊月さんがいるからさすがに今回の件には誘えなかった。つまり、今まで松永頼りだったところを全部僕たちがやらなければいけない。
――できれば女の子を一人誘って来て欲しい
そう、本田くんの本題は僕を誘うことではなく、僕とセットで来る女の子をどうするかということだった。いつものメンツで言うと、栗原さんは彼氏がいるから松永と同じで誘えない。一方、斎藤さんは前にも言った通り、僕は松永を通して話すばかりだから僕でも本田くんでも誘いづらい。そうなえると、僕自身の人脈で女の子を連れて来るしかなくなる。
「いや、無理だって!」
思わず口に出し言ってしまった。松永がどういう気持ちで女の子を誘っているかはわからないけど、僕は松永の気軽に女の子を誘えるような男ではない。そもそも誘えるほど女の子の人脈なんてない……
――五大美人さんは?
ということを素直に本田くんに送ると、そんな返事が返ってきた。本田くん、口が悪くなってしまうけど、簡単に言ってくれるな。確かに思い浮かぶ候補ではあるけど、散歩と夏祭りでは全然違う。
――無理そうか……
それでも本田くんの恋路を応援したい気持ちは僕にもある。そんな願いを叶えるために僕が一肌脱げるかどうか。
「…………」
結局、僕は絶対ではないけど、何とかやってみると言ってしまった。別に僕が誘うのはあくまで男女の組み合わせを作るだけで、大それた目的はない。それにここまで本田くんの恋路に関わってきて、いきなり無理だと言うのは薄情になってしまう。
――ありがとう、良ちゃん
本田くんはそう言ってくれるけど、その会話が終わった途端、何だか不安になってきた。日曜日が終わるまで心穏やかな夏休みは送れなさそうだ。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
初恋♡リベンジャーズ
遊馬友仁
青春
【第五部開始】
高校一年生の春休み直前、クラスメートの紅野アザミに告白し、華々しい玉砕を遂げた黒田竜司は、憂鬱な気持ちのまま、新学期を迎えていた。そんな竜司のクラスに、SNSなどでカリスマ的人気を誇る白草四葉が転入してきた。
眉目秀麗、容姿端麗、美の化身を具現化したような四葉は、性格も明るく、休み時間のたびに、竜司と親友の壮馬に気さくに話しかけてくるのだが――――――。
転入早々、竜司に絡みだす、彼女の真の目的とは!?
◯ンスタグラム、ユ◯チューブ、◯イッターなどを駆使して繰り広げられる、SNS世代の新感覚復讐系ラブコメディ、ここに開幕!
第二部からは、さらに登場人物たちも増え、コメディ要素が多めとなります(予定)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる