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14 序曲
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「アサギ、他のみんなは今どこへ?」
あれ以来離れてから連絡もなく、また居場所も知らない。
切羽つまったこの状況で言うのはあまり良くない。しかし切羽つまったからこそ不安になってきてしまうのは普通。
「大丈夫だ。真薪が向かってもう保護した。そんで………………」
「なかなか必死じゃないか?」
アサギたちの元へと駆けつける。
大分余裕があったようでのそのそと歩いてここまでやって来たようだ。
「あいつらは?」
「避難させた。が実際安全は場所など有りはしない」
どうやら真薪自身の勤めを果たしたようでこちらまで様子を見に来たらしい。
「ナイスタイミングだ、兼拍のこと頼んだ」
これで実際には三対三に持ち込めた訳だが正直兼拍が参加するには実力不足が目に見えている。
そのためアサギ一人で相手をし、真薪に兼拍を任せて戦うようだ。
「これで大分楽になる」
アサギの背から兼拍が離れることを確認する。
相手三人は様子を見ていた。
常に隙を伺っていたがどうにもアサギの懐に潜り込む事は出来なかった。
「参りましたな、これではまた一層難しくなる」
「いーや、難しい、じゃなくて不可能だよ」
時間がかかって痛手をおうのは敵側。
つまりこのまま均衡状態でもさほどアサギからすれば楽だった。しかし真薪まで読んだ理由はあの老人にあった。
彼はまだ本気を出していない。それはアサギも同じことであるがどの程度強いかによってはアサギが瞬殺何てこともあり得る。
が、ここで真薪が加わったことにより最低限逃げ道程度は確保出来るだろう。
「やれやれ、こちらももう小手調べしている暇もないようだ」
何がどう変わるかはわからないが本気で向かってくるようだ。
黒装束の二人にもそれは伝わる。
頷く二人と老人が動き出すのは同時。
老人は真っ正面から、黒装束の二人は左右に別れアサギを無視して真薪を狙うようだ。
数の有利を使った妥当手段。
「さぁ、どうしますかな?」
「どうするったって、俺があんたを止める他ないだろ?」
迷う事無く老人に組み付いた。
黒装束は完全にフリーにして。
「目標、獣一体」
「秒で終わりだ」
相手が見たこともない獣相手だということで圧倒的下だと思っているらしい。
「…………ふん、ガキが」
守られている側の兼拍も正直怖い。信用ってよりかは恐らく真薪を知らないから。
「…………失せろ」
たった一言。これにより黒装束は……
事切れていた。そのままリターン。
「……この程度で私を倒そうなど呆れるな」
動きもせず倒した真薪。
これには流石の老人も堪えたらしい。
「やれやれ、化け物揃いか?」
悪態を突き始める。
アサギは苦笑。正直アサギからしても真薪の強さは手を焼いていた。
「よろしい、では参ろう」
とうとう言っていた本気とやららしい。その証拠か、老人の魔力が跳ね上がる。
「……………こいつは……」
何かを悟るがその何かはわからない。
動きだすは岩。魔法で現れたそれは宙へと持ち上げられる。無数にあるその大きさは一メートル程度。当たれば一溜りもないだろう。特に魔装していない兼拍は。
「〝岩の弾丸 十連射〟」
「おいおい、マジか。バレットって域越えてんぞ!?」
これにはアサギも驚いた。
大きさが大きさだ。通常のであれば大きくても拳程度の大きさ。それがこれだ。
驚きも越え恐怖の対象でしかない。
「真薪!」
アサギは叫んだ。危険を知らせるためではなく兼拍を守れ、と。
真薪は頷くこともせず次の行動に移っていた。
真薪が発動した防御魔法。兼拍を囲い巨大な岩から守る。
「こっちはいい、目の前に集中しろ」
意外と余裕そうで易々と守っていた。
アサギはかわしたり、魔法で相討ちにしたりと多くの行動で無力化していた。
そんなアサギに老人が迫る。
「これでどうですかな?」
まるで嫌がらせを探るように近づく老人を魔法で追い返す。
もはやモブと化した機械型モンスターが今頃鬱陶しく感じるようになってきた。
「…………っ」
老人は剣を使うようでアサギとは接近戦をご所望らしく距離を取りたくともとれず更に機械型が追い討ちを仕掛けてくる展開へ。
減らしても減らしても増え続けることを止めない。
状況は悪化する一方だった。
ここで打開するしかない。
そう考えたアサギは行動に移る。
「速度上昇・付加」
アサギの言葉に反応して現れる魔法陣。淡い光りと共に効果をもたらす。
与えられた効果は文字通り速度上昇を付加する魔法。これにより速度がこれまでとは比べ物にならない程に上がる。
「……ほう?」
未だ不適に笑う老人。強い事は確かなのでここで終わってくれるとは思いはしない。アサギは次に移る。
「火炎・火槍」
続いて現れるのはアサギの頭上に出来た大きめの炎の槍。中級の魔法。
「発射」
次のアサギの指示で真っ直ぐに飛んでいくそれはエンチャントがかけられたもののため比較的、高速で老人をとらえる。
直撃、かと思われたそれらは難なく老人の手によりあっさりと無力化されていた。
「ひやはや、恐ろしいですな。しかし続いてはこちらの…………」
番だ、と言おうとしたのだろう。しかしそうさせなかったのはアサギ。
攻撃を凌ぎ切ったと思っていたがまだ続いていた。
「まだだ」
自分の魔法に隠れ次手を用意していた。
まさかあれだけで終わるわけは無いと予想していた。
次なる魔法は水。
既に魔法は完成されていた。
「水の弾丸 百連射」
言葉通りの数。その数ジャスト百。アサギの周りに留まらず上空にまで達していた。
「〝大雨〟」
発射された魔法はまさしく大雨の名に相応しい。
雨となり降り注ぐ水の弾丸は老人を襲う。
「これはまた………大雑把な」
ごもっともだが、これを避けるのは不可能だ。つまり強制的に防御に徹しなければならなくらる。
が、やはり老人は一枚上手だった。
「しかしこの程度、攻撃で攻撃ごと粉砕すればよい」
次の瞬間、巨大な爆破。
老人を中心に小規模の核でも落としたのかというほどの威力を誇り、アサギを吹っ飛ばし、魔法を蹴散らし辺りを荒野へと変える。
「くっそ」
辺りの民家や道路を巻き込みクレーターを作った。
住人は避難しており、死者は幸いにもいない。
が、またここで振り出しに戻ったということになる。
爆破は真薪のところまで響いた。
その余波、吹き飛ばす風も襲う。
「………………ちっ」
めんどくさい、と舌を鳴らす。
兼拍もアサギの方を見て心配そうな顔を隠さずにはいられない。
新手の機械型モンスターに阻まれ、思うように動けなかった。
ましてや魔装もしていない兼拍がいてはそうそう動けない。
(なぜ他の隊員は来ない?)
そこだ。
この戦いにおいて始まってから疑問に思うのはそこだった。
敵側のしたいことや目的もわからないが一番不可解なのは誰一人として隊員が応戦に来ないことだった。
かれこれ始まってから数十分はとっくに過ぎている。守備が追い付かないなんて事はあり得ない。何かがおかしい。
アサギもと真薪は感じていた。
敵のスポーン地点である所を潰さなければこの機械型モンスターは永遠と湧き続ける。
油断すれば兼拍へと機械型モンスターのアームが伸び、捕らえようとする。
「仕方ない」
手段は選んでられない。
真薪は猫のような姿から化ける。大型犬より一回り大きめのサイズの狐のような姿になった。
「ま、真薪?」
元の姿の面影は一切失われた。
心配そうに見る兼拍。
「付き合ってられん。乗れ」
周りに付きまとう機械型を吹き飛ばし兼拍の横に着く。
少し背を低くして乗りやすいようにする。
「え?」
「速くしろ。アサギに迷惑かける事になるぞ」
半ば脅しぎみだが本当のことなのでしょうがない。
迷惑、という言葉に敏感な兼拍はどういうことかすぐに理解した。
ゆっくりと座る。
「飛ばすぞ、掴まれ」
戦闘中でも真薪たちが脱出した様子が見えた。
ようやく安心した。このままガーディアンへと向かい、三人の所へ運んでくれることを期待し、老人に集中する。
「おや?いいんですか?数が減少いたしますが?」
余裕そうに皮肉を言う。
「ああ、あのままだと巻き込んじまうからな。助かるよ」
余裕なのはアサギも一緒らしい。
アサギが魔力を解放する。冷たく、何処までも沈んでしまいそうな、そんな事を連想させる魔力。
「とっととあんたを倒す」
暗く、照らす照明はモニターただひとつのみ。怪しく集まるのは四人。
とある建物の一部屋。
「次に進めよう」
一人の男が言った。
アサギたちには予想もつかないことが起きていた。
あれ以来離れてから連絡もなく、また居場所も知らない。
切羽つまったこの状況で言うのはあまり良くない。しかし切羽つまったからこそ不安になってきてしまうのは普通。
「大丈夫だ。真薪が向かってもう保護した。そんで………………」
「なかなか必死じゃないか?」
アサギたちの元へと駆けつける。
大分余裕があったようでのそのそと歩いてここまでやって来たようだ。
「あいつらは?」
「避難させた。が実際安全は場所など有りはしない」
どうやら真薪自身の勤めを果たしたようでこちらまで様子を見に来たらしい。
「ナイスタイミングだ、兼拍のこと頼んだ」
これで実際には三対三に持ち込めた訳だが正直兼拍が参加するには実力不足が目に見えている。
そのためアサギ一人で相手をし、真薪に兼拍を任せて戦うようだ。
「これで大分楽になる」
アサギの背から兼拍が離れることを確認する。
相手三人は様子を見ていた。
常に隙を伺っていたがどうにもアサギの懐に潜り込む事は出来なかった。
「参りましたな、これではまた一層難しくなる」
「いーや、難しい、じゃなくて不可能だよ」
時間がかかって痛手をおうのは敵側。
つまりこのまま均衡状態でもさほどアサギからすれば楽だった。しかし真薪まで読んだ理由はあの老人にあった。
彼はまだ本気を出していない。それはアサギも同じことであるがどの程度強いかによってはアサギが瞬殺何てこともあり得る。
が、ここで真薪が加わったことにより最低限逃げ道程度は確保出来るだろう。
「やれやれ、こちらももう小手調べしている暇もないようだ」
何がどう変わるかはわからないが本気で向かってくるようだ。
黒装束の二人にもそれは伝わる。
頷く二人と老人が動き出すのは同時。
老人は真っ正面から、黒装束の二人は左右に別れアサギを無視して真薪を狙うようだ。
数の有利を使った妥当手段。
「さぁ、どうしますかな?」
「どうするったって、俺があんたを止める他ないだろ?」
迷う事無く老人に組み付いた。
黒装束は完全にフリーにして。
「目標、獣一体」
「秒で終わりだ」
相手が見たこともない獣相手だということで圧倒的下だと思っているらしい。
「…………ふん、ガキが」
守られている側の兼拍も正直怖い。信用ってよりかは恐らく真薪を知らないから。
「…………失せろ」
たった一言。これにより黒装束は……
事切れていた。そのままリターン。
「……この程度で私を倒そうなど呆れるな」
動きもせず倒した真薪。
これには流石の老人も堪えたらしい。
「やれやれ、化け物揃いか?」
悪態を突き始める。
アサギは苦笑。正直アサギからしても真薪の強さは手を焼いていた。
「よろしい、では参ろう」
とうとう言っていた本気とやららしい。その証拠か、老人の魔力が跳ね上がる。
「……………こいつは……」
何かを悟るがその何かはわからない。
動きだすは岩。魔法で現れたそれは宙へと持ち上げられる。無数にあるその大きさは一メートル程度。当たれば一溜りもないだろう。特に魔装していない兼拍は。
「〝岩の弾丸 十連射〟」
「おいおい、マジか。バレットって域越えてんぞ!?」
これにはアサギも驚いた。
大きさが大きさだ。通常のであれば大きくても拳程度の大きさ。それがこれだ。
驚きも越え恐怖の対象でしかない。
「真薪!」
アサギは叫んだ。危険を知らせるためではなく兼拍を守れ、と。
真薪は頷くこともせず次の行動に移っていた。
真薪が発動した防御魔法。兼拍を囲い巨大な岩から守る。
「こっちはいい、目の前に集中しろ」
意外と余裕そうで易々と守っていた。
アサギはかわしたり、魔法で相討ちにしたりと多くの行動で無力化していた。
そんなアサギに老人が迫る。
「これでどうですかな?」
まるで嫌がらせを探るように近づく老人を魔法で追い返す。
もはやモブと化した機械型モンスターが今頃鬱陶しく感じるようになってきた。
「…………っ」
老人は剣を使うようでアサギとは接近戦をご所望らしく距離を取りたくともとれず更に機械型が追い討ちを仕掛けてくる展開へ。
減らしても減らしても増え続けることを止めない。
状況は悪化する一方だった。
ここで打開するしかない。
そう考えたアサギは行動に移る。
「速度上昇・付加」
アサギの言葉に反応して現れる魔法陣。淡い光りと共に効果をもたらす。
与えられた効果は文字通り速度上昇を付加する魔法。これにより速度がこれまでとは比べ物にならない程に上がる。
「……ほう?」
未だ不適に笑う老人。強い事は確かなのでここで終わってくれるとは思いはしない。アサギは次に移る。
「火炎・火槍」
続いて現れるのはアサギの頭上に出来た大きめの炎の槍。中級の魔法。
「発射」
次のアサギの指示で真っ直ぐに飛んでいくそれはエンチャントがかけられたもののため比較的、高速で老人をとらえる。
直撃、かと思われたそれらは難なく老人の手によりあっさりと無力化されていた。
「ひやはや、恐ろしいですな。しかし続いてはこちらの…………」
番だ、と言おうとしたのだろう。しかしそうさせなかったのはアサギ。
攻撃を凌ぎ切ったと思っていたがまだ続いていた。
「まだだ」
自分の魔法に隠れ次手を用意していた。
まさかあれだけで終わるわけは無いと予想していた。
次なる魔法は水。
既に魔法は完成されていた。
「水の弾丸 百連射」
言葉通りの数。その数ジャスト百。アサギの周りに留まらず上空にまで達していた。
「〝大雨〟」
発射された魔法はまさしく大雨の名に相応しい。
雨となり降り注ぐ水の弾丸は老人を襲う。
「これはまた………大雑把な」
ごもっともだが、これを避けるのは不可能だ。つまり強制的に防御に徹しなければならなくらる。
が、やはり老人は一枚上手だった。
「しかしこの程度、攻撃で攻撃ごと粉砕すればよい」
次の瞬間、巨大な爆破。
老人を中心に小規模の核でも落としたのかというほどの威力を誇り、アサギを吹っ飛ばし、魔法を蹴散らし辺りを荒野へと変える。
「くっそ」
辺りの民家や道路を巻き込みクレーターを作った。
住人は避難しており、死者は幸いにもいない。
が、またここで振り出しに戻ったということになる。
爆破は真薪のところまで響いた。
その余波、吹き飛ばす風も襲う。
「………………ちっ」
めんどくさい、と舌を鳴らす。
兼拍もアサギの方を見て心配そうな顔を隠さずにはいられない。
新手の機械型モンスターに阻まれ、思うように動けなかった。
ましてや魔装もしていない兼拍がいてはそうそう動けない。
(なぜ他の隊員は来ない?)
そこだ。
この戦いにおいて始まってから疑問に思うのはそこだった。
敵側のしたいことや目的もわからないが一番不可解なのは誰一人として隊員が応戦に来ないことだった。
かれこれ始まってから数十分はとっくに過ぎている。守備が追い付かないなんて事はあり得ない。何かがおかしい。
アサギもと真薪は感じていた。
敵のスポーン地点である所を潰さなければこの機械型モンスターは永遠と湧き続ける。
油断すれば兼拍へと機械型モンスターのアームが伸び、捕らえようとする。
「仕方ない」
手段は選んでられない。
真薪は猫のような姿から化ける。大型犬より一回り大きめのサイズの狐のような姿になった。
「ま、真薪?」
元の姿の面影は一切失われた。
心配そうに見る兼拍。
「付き合ってられん。乗れ」
周りに付きまとう機械型を吹き飛ばし兼拍の横に着く。
少し背を低くして乗りやすいようにする。
「え?」
「速くしろ。アサギに迷惑かける事になるぞ」
半ば脅しぎみだが本当のことなのでしょうがない。
迷惑、という言葉に敏感な兼拍はどういうことかすぐに理解した。
ゆっくりと座る。
「飛ばすぞ、掴まれ」
戦闘中でも真薪たちが脱出した様子が見えた。
ようやく安心した。このままガーディアンへと向かい、三人の所へ運んでくれることを期待し、老人に集中する。
「おや?いいんですか?数が減少いたしますが?」
余裕そうに皮肉を言う。
「ああ、あのままだと巻き込んじまうからな。助かるよ」
余裕なのはアサギも一緒らしい。
アサギが魔力を解放する。冷たく、何処までも沈んでしまいそうな、そんな事を連想させる魔力。
「とっととあんたを倒す」
暗く、照らす照明はモニターただひとつのみ。怪しく集まるのは四人。
とある建物の一部屋。
「次に進めよう」
一人の男が言った。
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私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
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