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81話 - 冷蔵庫って一番簡単じゃない?
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ギルドは揉め事には関与しない……
でも見てたなら助けてくれてもよかったよなぁ……?
こんなか弱い女の子があんなゴリゴリの男に取り囲まれてるんだから……
「見てたなら助けてくれても……ですか?クロムさん?クラムさんもこんにちは」
な!?
『クラムがはなせるのしってるの~?』
あ!クラム!……まいっか。
「はい。ふふふ。申し遅れました。私こちらの副ギルド長のマルスと申します。あなた方のことはあのクソおやじ(ゴホンッ)ギルドマスターから昨日速達で電報が届きましたので。伺っておりますよ。私が今後対応させていただきます。あのクソおやじはいつもいつも私に厄介ごとを……ブツブツ」
闇深ーい……。今マルスさんから殺気が……何やってんだよギルマス……
「失敬。あなた方がお強いのは素晴らしいことですからお気になさらず。仕事を押し付けられて少しストレスが溜まってるだけですフフ。今後何かあれば私が受付におりますので私のところまで来ていただければ。あ、ただこちらで魔物の資材を買い取るのはやめておいた方がいいと思います。こちらは人目も多いので。基本私以外にはあなた方の素性は明かさないで置きますよ。」
『あぁ。僕がクロムだ。助かる。これから世話になるぞ』
「改めましてエステルです」
「はい。エステルさんのことは……非常にお美しく目立つ方だと伺ってましたので。今日到着予定でしたのでおそらくこの方かな、とわかっておりました。ギルドマスターが言っていた通りならあの程度意にも介さないと思いましたので少々拝見させていただいておりました。失礼いたしました」
なるほどね。まぁエステルの経験にもなっただろ。
『エステルってやっぱ目立つか?』
「えぇ、相当。冒険者という雰囲気ではないですね。どこかの令嬢のような……。ギルドに来るとかなり目を引くと思いますよ。ですので一度トラブルになっておいた方がと敢えて何もせず見ておりました。普段なら迷惑そうなら多少は止めますね。私が見ていれば、ですが。やんわり躱していると今後もずっとこうなると思いましたので。噂は回ると思いますのでこのギルドでは今後絡まれなくなると思います」
「えぇ……私変な噂立っちゃうんですか……」
「いえいえ。見た目に寄らず強いから絡むな。くらいのことだと思います。むしろギルド内ではなくどこか陰でトラブルに巻き込まるほうがお困りでしょう?これでよかったと思いますよ。」
なるほどな。このマルスさんって人の手のひらの上だったということか。
でもとてもありがたい。今後僕たちがいつも見ていられるわけでもないからな。
この人相当やり手だな。
「さて、それでは私も仕事に戻りますので。なにかあればまたご相談してください」
「ありがとうございました!」
『今後も頼む。助かった』
-----
そんなトラブルがあったがともかくギルドを後にした。
エステルに倒されてのびていた冒険者はマルスさんが医務室に運んで行った。
治療費の請求は本人にするとのことだ。
それにしてもギルマスちゃんと先を読んで手を回してくれてたんだな。
いきなりトラブルに巻き込まれるとは思わなかった。
トラブルってかただのナンパだったが……
そしてエステルが不機嫌だ……
「クロムさんも少しくらい私のこと助けてくれても……」
『いや、エステルも集落から出てきて好きに生きたいとおもってな……別に悪気はなかったんだよ。エステルの男性の好みとか知らんしな……余計なお節介になるかと思ったんだ……』
「そうですねぇ……私の好みですか。考えたこともないですね。毎日集落から出たいということしか考えてませんでしたので……。周りには家族と年の離れた親戚と……エルフしかいませんでしたから………」
『エステルは末っ子って言ってたよな』
「はい。父は私が生まれてから魔物に襲われ亡くなってしまったのでもう私の次に兄弟は生まれなかったのです。上の兄も私とは150歳程離れていたので本当に私だけ歳が離れていましたね。あの集落は外との交流が全くないので、事故や病気でどんどんハイエルフは減っていくのに子は産まれない。今のままだといつか滅びてしまうのです……」
『悪いことを聞いたな』
そうだよな。周り親戚と家族ばっかりって言ってたもんな。
そういえばあの集落以外にも世界にはハイエルフっているのかな?
エステルは外のことは本当に何も知らなそうだしな。
「あ、いえいえ。そんなわけで今まで全く自分の恋愛なんて想像しませんでしたねぇ」
『もしいい相手が見つかったらその時はエステルの好きにしたらいいさ』
「その時は……ですね♪わかりました。クロムさんみたいな方だったら考えるかもしれません」
『僕は反対だな!ネガティブだし面倒くさいぞ』
「そんなことないですけどね~?」
『さて、まぁそんな話は置いといて今晩の宿とご飯探そうぜ!なんかうまいもんないかなぁ~』
『パパーあれおいしそうだよ!』
『どれどれ~?』
-----
あれから適当に出店で腹をみたして宿を探して一泊してきた。
宿屋は1泊素泊まりで銅貨40枚。内装はほぼ同じ。
ポートルより少し高いな?まぁ立地の問題か。
一般の冒険者が泊まるような宿屋はこんなもんなんだろう。
またちょっと贅沢なとこにも泊まってみたいな。何事も経験だ。
食事は外で済ませたし夜遅かったからお湯だけもらってすぐ寝た。
そして朝から市場の物色をした。
せっかく隣町にきたからレッツショッピングだ。
ポートルの町はよくみてみると必要最低限のものが置いてあるだけだった。
この大陸に来たときは初めて町に来たからいろんな店があるような気がしただけだったみたい。
『あれも!これも買って!』
「はいはいわかりました~♪」
『エステル~あれもたべたい~』
片っ端から野菜や果物を買いこんだ。
栽培は食べた後の種で大丈夫だろう。
とりあえず使い勝手の良さそうな野菜は数日分。
お店の迷惑にならない程度に。
特に食べたいとおもわなくても少量は買っておく。
名前はいちいち覚えなかったが、
トウモロコシのような物、麦っぽいもののほかに、
ジャガイモのような凸凹したイモ、レタスやキャベツのような葉野菜。
唐辛子っぽいスパイス類。あ、ちなみにブラックペパロン……あれちょっと高かった。
沢山持ってるからいらない。胡椒って本当に高いんだ……
いつかカレーとかも作ってみたいけど……無理かな。
なんでアニメではスパイスからカレー作ったりするんだ?
いち小市民はスパイスからカレーの作り方なんかわからんぞ……
あと僕別にカレー信者じゃない。普通。なければないでいいかな。
醤油は欲しいなぁ。まずは魚醤でも作ってみようかな。
マヨネーズはまぁ作れるけどさ……そういえば卵はなかったな。高級なのかな?
その他はブドウやスモモのような甘い果物類。
レモンのような酸っぱい柑橘類などを手に入れた。
パン屋さんもみつけて黒くて固いパンも買い込んだ。
クラムは『それいらない~』って言っていたが。
柔らかそうなパンは売っていなかった。
柔らかいパンは自分で作ったほうがいいのかな……?
そういえばこの果物を使ってお酒はつくれるだろうか?
果物だけじゃなく麦からビールってつくれるのかな?
ビール……というかエールか。
エールとラガーは発酵のさせ方が違うんだっけ?
粉砕してお湯に混ぜて、あぁ酵母とかも作らないとか。
作ったことないからなぁ。
とりあえず数種類の麦の様なものかったしいろいろ試してみるか……
お酒飲みたい!
ってか町に来たんだから酒買えばいいんじゃんか!?
『エステル!お酒!お酒買って!!』
ってな具合で買い物を楽しんだ。
ついでに出店で金具屋があってそこに調理器具が売ってたからそれも複数買った。
寸胴の鍋や小さめの底の浅いフライパン替わりになりそうなタイプ。
あと調理用のナイフとかスプーンとかね。
今まで石を火魔法でやいて肉のせたり串にさして焚火の横にぶっ刺したり……
かなりワイルドな調理法でご飯作ってたんだ。
エステルの家には調理器具あんまりなかったんだよ。
調理する程のものをそもそも食べていなかったらしい。
これでまた1つ僕らの生活の文明が進化したな!
一通り食材を買い占めた後は冒険に必要な道具。
小さい金属製のナイフとか水筒とかある方がいいよね。
ということで冒険者御用達の道具屋さんに向かった。
そこでは小さな解体用のナイフ……多分使わないけど……
あと水筒と寝袋も兼用できるマントを買った。
ポーション類は僕が作れるしね。
っとこれは……
小さい赤色の石が置いてある。
「それは着火用の魔道具だよ~。銅貨20枚だ」
と店員さんが教えてくれた。
へぇ……これが魔石か。
小指程のサイズの赤い石に金属の取っ手が付いている。
ここに魔力を流せば火属性に適性がない人でも着火できるらしい。
小さな火魔法が込められた魔石のようだ。
試しにエステルがやってみると小さい炎が灯った。
魔力を送るのをやめると火が消えた。
魔力を全く持っていない人は魔道具の起動用の魔道具があるらしく……
ややこしいな……
簡単にいうと魔法になっていない魔力を封じ込めただけの石らしい。
それをセットすると着火できるんだって。電池みたいなもんだ。
魔力を持ってない人はその電池用の魔石を所持してるんだと。
知り合いに魔力を込めてもらったり、
魔道具屋さんに行けば有料で魔力を込めてもらえるんだって。
そうやって繰り返し使うんだそうだ。
何度も使うと壊れるけどそれはその魔石のグレードによるらしい。
ついでに魔道具屋のことを聞くとこれより大きい魔石が売っているだけだそうだ。
魔力を込めると水が流れる魔石とか、風が起きる魔石とかね。
魔石に専用の金具が付けて合って家に取り付けられるようになっていたり、
料理に利用できるようにコンロのような形の台に取り付けてあったり……
魔道具ってその程度らしい。
それで金貨レベルって……嘘だろ。
なんで!?魔石に魔法込めるだけなんでしょ?
魔石が高いの!?魔法が珍しいの!?
『いるとおもう……?』
「いえ……それなら自分で取ってきた方が……」
だよねぇ……行くのやめた。
金属買ってダンジョンもぐって魔石取って僕が作る方がいいわ……
ちなみに道具屋にも小さな水火風の魔石が販売していた。
水は飲料用。火は着火用。
風は毒を飛ばしたり焚火に風を送ったり色々使えるんだそうだ。
地は作れるけれど利用価値がないので取り扱いされていないとのことだった。
不思議なことに雷や氷、光や闇はなかった。
その属性があまり使われていないだけ?
それとも一般的な魔法じゃないのか?
光を込めた魔石ならライトに使えそうなもんだけど……
氷の魔石を金属の容器にいれといたら冷蔵庫にならないか?
冷蔵庫なんか一番簡単につくれて一番利用価値高そうなのに……
ふむ。魔道具ねぇ……
また家を建てたら何か有用そうなの作ってみようかなぁ。
次は、一応武器屋にでも行ってみようかな?
でも見てたなら助けてくれてもよかったよなぁ……?
こんなか弱い女の子があんなゴリゴリの男に取り囲まれてるんだから……
「見てたなら助けてくれても……ですか?クロムさん?クラムさんもこんにちは」
な!?
『クラムがはなせるのしってるの~?』
あ!クラム!……まいっか。
「はい。ふふふ。申し遅れました。私こちらの副ギルド長のマルスと申します。あなた方のことはあのクソおやじ(ゴホンッ)ギルドマスターから昨日速達で電報が届きましたので。伺っておりますよ。私が今後対応させていただきます。あのクソおやじはいつもいつも私に厄介ごとを……ブツブツ」
闇深ーい……。今マルスさんから殺気が……何やってんだよギルマス……
「失敬。あなた方がお強いのは素晴らしいことですからお気になさらず。仕事を押し付けられて少しストレスが溜まってるだけですフフ。今後何かあれば私が受付におりますので私のところまで来ていただければ。あ、ただこちらで魔物の資材を買い取るのはやめておいた方がいいと思います。こちらは人目も多いので。基本私以外にはあなた方の素性は明かさないで置きますよ。」
『あぁ。僕がクロムだ。助かる。これから世話になるぞ』
「改めましてエステルです」
「はい。エステルさんのことは……非常にお美しく目立つ方だと伺ってましたので。今日到着予定でしたのでおそらくこの方かな、とわかっておりました。ギルドマスターが言っていた通りならあの程度意にも介さないと思いましたので少々拝見させていただいておりました。失礼いたしました」
なるほどね。まぁエステルの経験にもなっただろ。
『エステルってやっぱ目立つか?』
「えぇ、相当。冒険者という雰囲気ではないですね。どこかの令嬢のような……。ギルドに来るとかなり目を引くと思いますよ。ですので一度トラブルになっておいた方がと敢えて何もせず見ておりました。普段なら迷惑そうなら多少は止めますね。私が見ていれば、ですが。やんわり躱していると今後もずっとこうなると思いましたので。噂は回ると思いますのでこのギルドでは今後絡まれなくなると思います」
「えぇ……私変な噂立っちゃうんですか……」
「いえいえ。見た目に寄らず強いから絡むな。くらいのことだと思います。むしろギルド内ではなくどこか陰でトラブルに巻き込まるほうがお困りでしょう?これでよかったと思いますよ。」
なるほどな。このマルスさんって人の手のひらの上だったということか。
でもとてもありがたい。今後僕たちがいつも見ていられるわけでもないからな。
この人相当やり手だな。
「さて、それでは私も仕事に戻りますので。なにかあればまたご相談してください」
「ありがとうございました!」
『今後も頼む。助かった』
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そんなトラブルがあったがともかくギルドを後にした。
エステルに倒されてのびていた冒険者はマルスさんが医務室に運んで行った。
治療費の請求は本人にするとのことだ。
それにしてもギルマスちゃんと先を読んで手を回してくれてたんだな。
いきなりトラブルに巻き込まれるとは思わなかった。
トラブルってかただのナンパだったが……
そしてエステルが不機嫌だ……
「クロムさんも少しくらい私のこと助けてくれても……」
『いや、エステルも集落から出てきて好きに生きたいとおもってな……別に悪気はなかったんだよ。エステルの男性の好みとか知らんしな……余計なお節介になるかと思ったんだ……』
「そうですねぇ……私の好みですか。考えたこともないですね。毎日集落から出たいということしか考えてませんでしたので……。周りには家族と年の離れた親戚と……エルフしかいませんでしたから………」
『エステルは末っ子って言ってたよな』
「はい。父は私が生まれてから魔物に襲われ亡くなってしまったのでもう私の次に兄弟は生まれなかったのです。上の兄も私とは150歳程離れていたので本当に私だけ歳が離れていましたね。あの集落は外との交流が全くないので、事故や病気でどんどんハイエルフは減っていくのに子は産まれない。今のままだといつか滅びてしまうのです……」
『悪いことを聞いたな』
そうだよな。周り親戚と家族ばっかりって言ってたもんな。
そういえばあの集落以外にも世界にはハイエルフっているのかな?
エステルは外のことは本当に何も知らなそうだしな。
「あ、いえいえ。そんなわけで今まで全く自分の恋愛なんて想像しませんでしたねぇ」
『もしいい相手が見つかったらその時はエステルの好きにしたらいいさ』
「その時は……ですね♪わかりました。クロムさんみたいな方だったら考えるかもしれません」
『僕は反対だな!ネガティブだし面倒くさいぞ』
「そんなことないですけどね~?」
『さて、まぁそんな話は置いといて今晩の宿とご飯探そうぜ!なんかうまいもんないかなぁ~』
『パパーあれおいしそうだよ!』
『どれどれ~?』
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あれから適当に出店で腹をみたして宿を探して一泊してきた。
宿屋は1泊素泊まりで銅貨40枚。内装はほぼ同じ。
ポートルより少し高いな?まぁ立地の問題か。
一般の冒険者が泊まるような宿屋はこんなもんなんだろう。
またちょっと贅沢なとこにも泊まってみたいな。何事も経験だ。
食事は外で済ませたし夜遅かったからお湯だけもらってすぐ寝た。
そして朝から市場の物色をした。
せっかく隣町にきたからレッツショッピングだ。
ポートルの町はよくみてみると必要最低限のものが置いてあるだけだった。
この大陸に来たときは初めて町に来たからいろんな店があるような気がしただけだったみたい。
『あれも!これも買って!』
「はいはいわかりました~♪」
『エステル~あれもたべたい~』
片っ端から野菜や果物を買いこんだ。
栽培は食べた後の種で大丈夫だろう。
とりあえず使い勝手の良さそうな野菜は数日分。
お店の迷惑にならない程度に。
特に食べたいとおもわなくても少量は買っておく。
名前はいちいち覚えなかったが、
トウモロコシのような物、麦っぽいもののほかに、
ジャガイモのような凸凹したイモ、レタスやキャベツのような葉野菜。
唐辛子っぽいスパイス類。あ、ちなみにブラックペパロン……あれちょっと高かった。
沢山持ってるからいらない。胡椒って本当に高いんだ……
いつかカレーとかも作ってみたいけど……無理かな。
なんでアニメではスパイスからカレー作ったりするんだ?
いち小市民はスパイスからカレーの作り方なんかわからんぞ……
あと僕別にカレー信者じゃない。普通。なければないでいいかな。
醤油は欲しいなぁ。まずは魚醤でも作ってみようかな。
マヨネーズはまぁ作れるけどさ……そういえば卵はなかったな。高級なのかな?
その他はブドウやスモモのような甘い果物類。
レモンのような酸っぱい柑橘類などを手に入れた。
パン屋さんもみつけて黒くて固いパンも買い込んだ。
クラムは『それいらない~』って言っていたが。
柔らかそうなパンは売っていなかった。
柔らかいパンは自分で作ったほうがいいのかな……?
そういえばこの果物を使ってお酒はつくれるだろうか?
果物だけじゃなく麦からビールってつくれるのかな?
ビール……というかエールか。
エールとラガーは発酵のさせ方が違うんだっけ?
粉砕してお湯に混ぜて、あぁ酵母とかも作らないとか。
作ったことないからなぁ。
とりあえず数種類の麦の様なものかったしいろいろ試してみるか……
お酒飲みたい!
ってか町に来たんだから酒買えばいいんじゃんか!?
『エステル!お酒!お酒買って!!』
ってな具合で買い物を楽しんだ。
ついでに出店で金具屋があってそこに調理器具が売ってたからそれも複数買った。
寸胴の鍋や小さめの底の浅いフライパン替わりになりそうなタイプ。
あと調理用のナイフとかスプーンとかね。
今まで石を火魔法でやいて肉のせたり串にさして焚火の横にぶっ刺したり……
かなりワイルドな調理法でご飯作ってたんだ。
エステルの家には調理器具あんまりなかったんだよ。
調理する程のものをそもそも食べていなかったらしい。
これでまた1つ僕らの生活の文明が進化したな!
一通り食材を買い占めた後は冒険に必要な道具。
小さい金属製のナイフとか水筒とかある方がいいよね。
ということで冒険者御用達の道具屋さんに向かった。
そこでは小さな解体用のナイフ……多分使わないけど……
あと水筒と寝袋も兼用できるマントを買った。
ポーション類は僕が作れるしね。
っとこれは……
小さい赤色の石が置いてある。
「それは着火用の魔道具だよ~。銅貨20枚だ」
と店員さんが教えてくれた。
へぇ……これが魔石か。
小指程のサイズの赤い石に金属の取っ手が付いている。
ここに魔力を流せば火属性に適性がない人でも着火できるらしい。
小さな火魔法が込められた魔石のようだ。
試しにエステルがやってみると小さい炎が灯った。
魔力を送るのをやめると火が消えた。
魔力を全く持っていない人は魔道具の起動用の魔道具があるらしく……
ややこしいな……
簡単にいうと魔法になっていない魔力を封じ込めただけの石らしい。
それをセットすると着火できるんだって。電池みたいなもんだ。
魔力を持ってない人はその電池用の魔石を所持してるんだと。
知り合いに魔力を込めてもらったり、
魔道具屋さんに行けば有料で魔力を込めてもらえるんだって。
そうやって繰り返し使うんだそうだ。
何度も使うと壊れるけどそれはその魔石のグレードによるらしい。
ついでに魔道具屋のことを聞くとこれより大きい魔石が売っているだけだそうだ。
魔力を込めると水が流れる魔石とか、風が起きる魔石とかね。
魔石に専用の金具が付けて合って家に取り付けられるようになっていたり、
料理に利用できるようにコンロのような形の台に取り付けてあったり……
魔道具ってその程度らしい。
それで金貨レベルって……嘘だろ。
なんで!?魔石に魔法込めるだけなんでしょ?
魔石が高いの!?魔法が珍しいの!?
『いるとおもう……?』
「いえ……それなら自分で取ってきた方が……」
だよねぇ……行くのやめた。
金属買ってダンジョンもぐって魔石取って僕が作る方がいいわ……
ちなみに道具屋にも小さな水火風の魔石が販売していた。
水は飲料用。火は着火用。
風は毒を飛ばしたり焚火に風を送ったり色々使えるんだそうだ。
地は作れるけれど利用価値がないので取り扱いされていないとのことだった。
不思議なことに雷や氷、光や闇はなかった。
その属性があまり使われていないだけ?
それとも一般的な魔法じゃないのか?
光を込めた魔石ならライトに使えそうなもんだけど……
氷の魔石を金属の容器にいれといたら冷蔵庫にならないか?
冷蔵庫なんか一番簡単につくれて一番利用価値高そうなのに……
ふむ。魔道具ねぇ……
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