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リンへの報酬
しおりを挟む元々、俺がいた世界ではコロニーというのは植民地という言葉が一般的な意味だったと思う。
場合によってはある特定の人たちの集まりなんかもコロニーといった言葉で表すことがあったはずだ。
そしてダンジョンにおけるコロニーというのも、ほぼ同じような意味合いがあるようで、例えば今回のゴブリンのコロニーというのは簡単に言うとゴブリンの巣のようなものらしく、これをダンジョン内に設置しておくとゴブリンが定期的に召喚されていくらしい。
なので登録というのは支配という意味もふくまれるのだろうか。
ゴブリンは通常の召喚で使用魔力が20、コロニーが2000ということは100回ほどゴブリンが召喚されると、そこからは自動で利益を産み出してくれるというわけなのだが…
もちろん今の段階で、そんな余裕などあるはずもない。
そして先程、ゴブリンと戦ってきたわけで、そんな状態で「ゴブリンを召喚したいか?」と問われると真っ平ゴメンである。
ということでこうなったらもう一つの目的、自分のレベルアップについても検証しようと思い、先の戦いで獲得できた魔石(微)を使用してみると、案の定レベルが1つ上昇しステータスは以下のようになった。
タカヒロ・イダ(26☆1)
種族 人
レベル 3
体力 15
魔力 0
力 14
俊敏 9
器用 11
適性 内政E 戦闘E+ 生産E
スキル 言語(パッシブ)
やっぱり予想通りの結果のようで、今1つ朝方1つの合計で2つ魔石を使用でレベルが1上昇。
特殊条件などが無いようで、とりあえず結果が出てホッとした。
でも…相変わらず☆の意味が全くもって今の段階では不明だ。
そして魔力は上がってくれと期待してみたが、やっぱり上がらなかった。
とはいえ、ほんの少しだが自分が強くなったのは事実である。
今の段階では全然強くない俺だが、ステータスは少しでも有効活用をしたい。
ということで先程、俺とリンはゴブリンと戦闘をしたホムンクルスは一度解除を行いもう一度作成し直した。
これで俺もリンもレベルが3のホムンクルスを使用することが出来るからだ。
「よーし!じゃー、リン。後はさっきの続きだな!」
リンの方もやることは終わったようなので、俺がそういうと彼女は嬉しそうに頷く。
ということで俺たち二人(本体)は小屋の中に入り、ゴブリン狩りを再びスタートすることにした。
★☆★☆
俺とリンのゴブリン狩りは夕方まで続いた。
レベルが一つ上がって数値的にはほんの少しの上昇に感じたステータスだが、戦いを行ってみるとこれがなかなかな上昇を感じることができる。
レベル2の時はゴブリンにあえなく転ばされた俺だったが、レベル3になってからはシッカリとゴブリンを押さえつけることができた。
押さえつけることができれば後は簡単、リンの魔法という他力本願で後は、この流れを二度三度と時間が許す限り繰り返すだけなのだ。
ということで夕方、そろそろ日も落ちてきて夜はなんとなく慣れてないから止めようとと思ったときに俺は魔石(微)を合計で6つほど手に入れていた。
昼間に1つ手に入れたので今日の収穫は全部で7つ。
後はこれをレベル上昇に使用しようと思ったのだが、なんとなくリンが俺の方を見ている。
「リン?どうした?」
「んーとねー…」
若干、物欲しそうな顔をしている。
一瞬、疑問に思って考えてみた結果…
多分、彼女は何かご褒美的な物を期待しているのだろう。
確かに今日の戦闘はリンがいなければ決定力にかけていたのは誰の目にも明らかだ。
俺のステータスは俺とリン、両方において共有されるので、本当であれば俺が使用して少しでもレベルを上げるのが効率が良いはずなのだが、そうはいっても感情というのはまた別の話だろう。
これで自分で全部独り占めというのは、問題がある気がする。
「ごめんね、リン。今日の分はこれだから半分づつ分けようか。後、これだけだと申し訳ないから、今残っているリンの魔力6は全部自分で使っていいよ」
「うん。あー…あー…でも…そうなくて…」
俺は魔石を3個渡して、そう言ったのだが何だかリンの顔が晴れやかではない。
ご褒美とか、報酬とか、そんな感じのことを期待していたのだと思うが…
違うというのか?
「ん?どうした?」
「このあとなにするの?」
「この後は夕御飯食べて色々やって、早めに休もうかなとか思っているけど」
「リンもいい?」
「あー、もちろん良いよ」
と俺が言った直後、リンの顔が一気に晴れた。
パーっと明るくなり、俺の周りを跳び跳ねるようにしている。
彼女の行動を見て「もしかしたらリンは俺に食べ物をねだりたかったのかもしれない」と思った俺はアイテムボックスから何かないかと探して見たところ、流石20代独身の独り暮らし。
ロクなものがなかった…
本当なら夕食は昼食べたパスタ関係の料理で適当に済ますつもりだったのだが、今の彼女の反応を見ると食べたことのない食べ物の方がいいのだろう思う。
そう思いながら「小さい子にあげるような飴やガムなどあるかな?」と思ったのだが、そんな物は見当たらない。
せいぜいあるとすれば、忙しい朝などにパッと食べれるようなショートブレッドタイプの栄養補助食品がいくつかある。
後は最低限の食材とかがあるけど、疲れている今から感謝の気持ちで料理というのはなんとも…
一応その栄養補助食品もプレーン、メープル、チョコレートと3種類の味があるのだが…
お世辞にも子供が好き好んで食べたいようなお菓子には思えない。
お茶やジュースなどでも良いとは思うのだが、昨日のお茶の反応とか見ると若干違う気がする。
といっても色々考えてもアイテム欄の中身が変わるわけではない。
なので、とりあえずその栄養補助食品、3種類を1つずつ出してリンにあげると彼女は嬉しそうにそれを俺から貰い受ける。
「はいこれー」
俺の行動に気をよくしてくれたようで、彼女は今あげた魔石3つから1つをよこしてきた。
恐らくは彼女なりの感謝の印なのだろう。
そんな気を回してくれなくて良いのになと思ったのだが、とりあえず彼女が嬉しそうにしてくれるので俺は黙って受けとることにした。
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