異世界でダンジョンと過ごすことになりました

床間信生

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アイテム作成

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明日はレント、ミンネ、フローラの三人を街まで送る為に、この拠点を出発しなければいけない。
なので、それに合わせた準備も行う必要がある。
正直、起きて数時間しか経過していないが時間は昼を過ぎ、もうすぐ夕方になろうとしていた。

残された時間を有効に活用した方がいいと思った俺は、ガイアス様との話し合いをしながら、ゴブリンダンジョンから持ってきた衣類や武器などの物品を自分のメニューに登録していたのだが、その時にあることに気づく。

「これ、アイテムとして取り込むと同じショートソードって表示されるんですけど、左側のこれはメニューに登録出来て、真ん中と右側の2本はメニューに登録できないんです。それで、更に右側のショートソードは☆1って表示されるんですけど、どういうことですか?」

俺のは机の上に3本のショートソードを置いてガイアス様に訪ねた。
見た目は全く一緒の3本で長さはハッキリとは分からないが恐らく40~50cmの短剣だ。
こういったアイテム類を取り込むとき今まではショートソード×3と表示されてきた。
だが、このショートソードの場合、何故か3本とも別種類として認識されているようで
『ショートソード』『ショートソード』『ショートソード☆1』と表示される。
最初は「僅かな傷の有無とかも関係あるのか?」とも考えたのだが、他の物品もアイテム欄に取り込んだ際の状況から、どうやら違うようだ。

「ああ、お主、今まで自分で出したアイテム類でほとんどまかなっておったのぅ」
「ええ、はい。食べ物や衣類くらいでしたから」

こっちの世界に来てから日が浅い俺は、いまだ自給自足に近い生活を行っていた。
と言うか、アイテムを入手する機会が今までなかったという話もあるのだが…

「簡単に言うと、こっちの登録できた剣は、ダンジョンとは関係ないモノが作成したものじゃ」
「刀鍛冶とかそういう人ですか?」
「うーん。亜人やそれ以外の可能性もあるので、なんとも言えんがな…それとこっちの2本は先に誰かが先に登録しておるか、もしくはダンジョン関連の機能によって作成された物のどちらかじゃ」

この世界には人以外に亜人と呼ばれる人種や言葉を話す生き物などがいるのを忘れていた。
と言うか、そう言えば俺は今までダンジョンメニューは創造モンスターゴーレムか食べ物関連くらいしか見ていなかった気がする。
多分、ダンジョンを大きくするのは、他のメニューも積極的に弄っていかないとダメなんだろうけど、そんな余裕ないんだよなぁ…

「なるほど、ちなみにですけど。この3本というのは全部一緒の性能ですか?」
「☆がついていない2本は誤差程度の差じゃと思うが、☆1の武器は他の2本より段違いに性能が良いはずじゃぞ」

ですよね…
性能が一緒であれば、☆なんてついている意味がないですよね…

うーん。
そうなると後回しというわけにはいかないなぁ…

「この武器の性能とか見ることって出来ないんですか?」
「コッチの方は登録が終わっておるなら、召喚項目の方に追加されておるはずじゃからそこから確認できるぞ。後、確認の方が終わったらアイテム欄からで良いのでもう1本同じ剣を出しといてくれんか」

とりあえずメニューを開き確認してみるとたしかにあった。
『ショートソード 能力値1 必要魔力10』とある。
補正値というのがゲームなどで見る武器の攻撃力とかそういったことになるのだろうか。

「あー、ありました能力値1って書いてますね」

そう言いながら俺はガイアス様の指示通りにもう1本のショートソードをアイテム欄から出した。

「出したか、そしたら今度はアイテム作成を開き、この2本を使用してみるんじゃ」
「はい。分かりました」

俺は言われるままに錬金メニューからアイテム作成を選択。
目の前の2本のショートソードを取り込み、アイテム欄から使用アイテムにショートソード2本を選択する。

『魔力20 ショートソード ショートソードを利用して☆1アイテム作成しますか?』と表示された。

俺は思わず「おっ!」と思いガイアス様を見ると、いつものニコニコ顔だ。

もちろん『はい』を選ぶと、コロンが初めて俺たちの前に登場したような輝きとともにショートソード☆1が出現した。

「おお!出来た!凄いですね」
「そうじゃろぅ。恐らくメニューに登録されておるはずじゃから、そこから能力値を見ることが出来るぞ」

確かにそこには
『ショートソード☆1 能力値10 必要魔力20』と表示されていた。

って…
おい…

「えっ…?☆がつくつかないだけで能力値10倍とか違うんですか?」
「そうじゃな。単純な攻撃だけではなく、メンテナンスの手間や物持ち加減など総合的にみると、その位の違いはあると思うぞ」

ここでもニコニコと話すガイアス様だが、俺の心は深く沈んでいた。
と言うのも今回の例で俺の中では武器や防具などの装備品の重要性というのはかなり上昇したわけだが、そうすると今まで以上に魔力というのが必要になってくる。
もちろん今の段階で魔力にそれほどの余裕はないので、街に行ったときには魔力をより多く集める方法を見つけなければいけないし、他の武器や防具などアイテム関連の情報なども収集してこなければいけない。
ついさっきまで考えていたよりも、この短時間でやらなければいけないということが、何倍にも増えてしまったのに気づいたからである。
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