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第四章、濁った正義
#83 堕天王ルシファー
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「さぁやるか。」
『期待はしないけどな。』
「おい拗ねんなって。あとで好きなもの奢ってやるからさ。」
『じゃあ潜水艦欲しい!!!』
「限度があるだろ。」
体から追い出されて拗ねてる俺とベルゼブブが言い合っているうちに正義は間合いまで来ていた。
「何をしても不死身の俺には勝てねぇよ。」
そう言って正義は今は真っ黒になった聖剣に魔力を込める。
「させん、ルシフェル!!!」
ルシファーがルシフェルを使って聖剣への魔力を止める。
そしてその一瞬でベルゼブブとルシファーは正義に近づき、一太刀浴びせる。
しかし正義は何もダメージはないと言わんばかりの表情でこちらをみる。
「うーむ、ならあれをするか。ベルゼブブ。」
「何をする気だ?」
「昔の力を出すだけだ。」
「なるほど、いいぜ。」
ベルゼブブはそう言って魔剣の中に入っていった。
「わたしの真の力を見せてやろう。」
そういうとルシファーは空高く舞い上がり、ルシフェルを使いながら旋回する。
すると魔力の渦ができ、それが一気に弾け飛ぶ。
そこには気高く、高貴な漆黒の翼を見に纏った鎧の俺の体がいた。
「我が名は〈堕天王〉ルシファー。地獄を支配する7大悪魔の一人なり。」
ルシファーはそう名乗った後、ベルゼブブを構える。
「《堕天王の魔力ルーキフェル》。」
ルシファーがそういうとベルゼブブから魔力を吸い込むブラックホールのような渦ができる。
そのブラックホールは一瞬で正義を包み込んだ。
正義はブラックホールに飲まれ、魔力を極限まで吸われた。
「地獄にも不死身のような輩は沢山いる。そこで学んだのだ、死なないのであれば行動不能にすればいいだけだと。」
やがて正義は体中の魔力を吸い上げられ、地面に平伏した。
これが傲慢を司る悪魔の所以なのだろう。
「これでしばらく動けまい。」
ルシファーは疲れたのか俺の体から出ていき、精神の世界へと戻っていった。
すると俺の魂は元の体へと戻った。
「も、戻った。」
『魂はあるべき場所へ戻ろうとするからな。』
「最初から知ってたんだったら教えてくれればよかったじゃん。」
『いや~、慌てふためくグラトニーの姿が見たかったからさ。』
「お前魔剣ごと折るぞ。」
俺たちがおちゃらけムードで喋っていると、ジャリっと地面の音がした。
振り向くと、そこには魔力がなくなり絶対に動くことができない正義が聖剣を構えて立っていた。
「お前、なんでそこまでして立つんだよ!!!」
俺がそう言っても正義はまるで聞いていない。
それどころかふらふらの体でこちらに剣を振り下ろす。
俺はそれを避け、足を引っ掛けてこかす。
それでもなお正義は立ち上がった。
「俺には……あいつしかいないんだ。」
正義がか弱い声で口を開く。
「俺を理解してくれたあいつしかいないんだ……。」
正義の声はだんだん大きくなっていく。
「あいつが天界から帰ってくるには女神にもっと見せなきゃいけないんだ!!!!俺が悪を殺して!!!!正義を執行しないと!!!!!あいつは帰ってこれないんだ!!!!!!」
正義は叫び終えると力なく地面に倒れた。
「ずっとそばにいてくれよ…………ガブリエル…………。」
「本当にあなたはしょうがない人ですね。」
天から人が降りてきた。
その女性は背に翼を持ち、頭には天輪をつけている。
そして、穏やかな目で正義の方を見ていた。
『期待はしないけどな。』
「おい拗ねんなって。あとで好きなもの奢ってやるからさ。」
『じゃあ潜水艦欲しい!!!』
「限度があるだろ。」
体から追い出されて拗ねてる俺とベルゼブブが言い合っているうちに正義は間合いまで来ていた。
「何をしても不死身の俺には勝てねぇよ。」
そう言って正義は今は真っ黒になった聖剣に魔力を込める。
「させん、ルシフェル!!!」
ルシファーがルシフェルを使って聖剣への魔力を止める。
そしてその一瞬でベルゼブブとルシファーは正義に近づき、一太刀浴びせる。
しかし正義は何もダメージはないと言わんばかりの表情でこちらをみる。
「うーむ、ならあれをするか。ベルゼブブ。」
「何をする気だ?」
「昔の力を出すだけだ。」
「なるほど、いいぜ。」
ベルゼブブはそう言って魔剣の中に入っていった。
「わたしの真の力を見せてやろう。」
そういうとルシファーは空高く舞い上がり、ルシフェルを使いながら旋回する。
すると魔力の渦ができ、それが一気に弾け飛ぶ。
そこには気高く、高貴な漆黒の翼を見に纏った鎧の俺の体がいた。
「我が名は〈堕天王〉ルシファー。地獄を支配する7大悪魔の一人なり。」
ルシファーはそう名乗った後、ベルゼブブを構える。
「《堕天王の魔力ルーキフェル》。」
ルシファーがそういうとベルゼブブから魔力を吸い込むブラックホールのような渦ができる。
そのブラックホールは一瞬で正義を包み込んだ。
正義はブラックホールに飲まれ、魔力を極限まで吸われた。
「地獄にも不死身のような輩は沢山いる。そこで学んだのだ、死なないのであれば行動不能にすればいいだけだと。」
やがて正義は体中の魔力を吸い上げられ、地面に平伏した。
これが傲慢を司る悪魔の所以なのだろう。
「これでしばらく動けまい。」
ルシファーは疲れたのか俺の体から出ていき、精神の世界へと戻っていった。
すると俺の魂は元の体へと戻った。
「も、戻った。」
『魂はあるべき場所へ戻ろうとするからな。』
「最初から知ってたんだったら教えてくれればよかったじゃん。」
『いや~、慌てふためくグラトニーの姿が見たかったからさ。』
「お前魔剣ごと折るぞ。」
俺たちがおちゃらけムードで喋っていると、ジャリっと地面の音がした。
振り向くと、そこには魔力がなくなり絶対に動くことができない正義が聖剣を構えて立っていた。
「お前、なんでそこまでして立つんだよ!!!」
俺がそう言っても正義はまるで聞いていない。
それどころかふらふらの体でこちらに剣を振り下ろす。
俺はそれを避け、足を引っ掛けてこかす。
それでもなお正義は立ち上がった。
「俺には……あいつしかいないんだ。」
正義がか弱い声で口を開く。
「俺を理解してくれたあいつしかいないんだ……。」
正義の声はだんだん大きくなっていく。
「あいつが天界から帰ってくるには女神にもっと見せなきゃいけないんだ!!!!俺が悪を殺して!!!!正義を執行しないと!!!!!あいつは帰ってこれないんだ!!!!!!」
正義は叫び終えると力なく地面に倒れた。
「ずっとそばにいてくれよ…………ガブリエル…………。」
「本当にあなたはしょうがない人ですね。」
天から人が降りてきた。
その女性は背に翼を持ち、頭には天輪をつけている。
そして、穏やかな目で正義の方を見ていた。
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