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第2章
2-7・彼と過ごす、日常⑦
しおりを挟む俺とルーシーは朝起きて、それぞれが身支度を整えて朝食を済ませると、だいたい早い時間に冒険者協会の集会所に行く。
勿論、必ず毎日というわけではなくて、日によっては昼過ぎに向かうこともあるし、そもそも俺とルーシーだっていつもずっと一緒というわけではない。否、だいたいは一緒なのだけれども。
例えば一人で買い物に行くだとかそういう理由で別行動することもあるっていう程度の話。
もっともルーシーはそんなお使い程度の買い物でさえ、あまり俺を一人にはしたくないみたいなのだけれども。
ルーシー曰く、俺はまだ小さくてかわいいし、心配なのだそうだ。
かわいいって言ってくれるのは嬉しいけれど、俺だって冒険者のはしくれだ。魔法や魔術もそれなりに得意だし、すごーく、短い距離なら転移だってできるのだ。そうそう何かなんてないと思うのだけれど、そういう問題ではないらしい。
実はこの辺はよくわからないのだけれど、とにかくルーシーが心配性なのは確かだった。
そんなルーシーとその日は一緒に行動していた。
家から集会所までは近いからすぐだ。
ただ、最近目ぼしい依頼が全然出て来ないから、もうそろそろ移動しようかと話し合っている。
アンセニースを抜けてデニミデの方へ向かうか、逆にリセデオを通ってイェルティエ、あるいはその先のガデジャノへ行くのもいいかもしれない。
ルーシーにはちょっと遠くまで行ってみようかと誘われていて、ガデジャノの更に先、リュスレアやヤシャウアは海に面しているから、そこまで行ってみるのも面白そうだとルーシーは言っていた。
俺は海を見たことがないから、少しだけ楽しみにしている。
勿論、ルーシーと一緒なら海以外だってどこだっていいのだけれど。
ルーシーと俺は、一緒に歩くときはだいたい手をつないでいる。これもルーシーが心配性な所為。
出会ってすぐの時、俺がうっかりはぐれてしまって、すごく心配したんだそうだ。
それから手をつなぐのが、俺たち二人の決まりになった。
なんだか小さい子供になったみたいでたまに恥ずかしいのだけれど、ルーシーと手をつなぐことそのものはちっとも嫌じゃないから自分でも不思議に思っている。
「今日こそ何かいいのがあるといいね」
「うん、そうだね。でも難しいかもしれないから、やっぱり移動は考えた方がよさそうだ。ティーシャはどっちに行きたいとか決めた?」
「うーん、何処でもいいけど……海はちょっと見てみたいかも」
「じゃあ、海を目指してみようか。アンセニースにはポータルがあるから、それでリュセレアまで飛んでもいいかもしれない」
「その辺は任せるよ」
なんて話している間に集会所へと辿り着いた。
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