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第2章
2-6・彼と過ごす、日常⑥
しおりを挟むルーシーはかっこいい。
魔法とか魔術は、実は俺の方が得意。でも、剣だとかそう言うのは、ルーシーの方が上手いんだ。
俺はそもそも商家の息子だから、剣だとかは習ったことがなかったしね。
簡単な護身術ぐらいなら教えてもらったことはあるのだけれど。
魔法魔術も、実は誰かに指示したことがあるわけではなくて、学校で習った以外だと、本を読んで知ったことぐらいしか、俺は知らなかった。
家を出てからは周りの冒険者の人とかに教えてもらったりもしている。
そこで知ったのは、俺は自分で思っていたよりも、魔法とか魔術だとかが上手かったのだということ。
天才だ、なんて言ってくれたのは職員のお兄さんで、
「血は争えないってことかな……」
と、よくわからないことを言っていたのはアーディさん。
血は争えない、だなんて、まるで俺の本当の両親のことを知っているみたいだなと思ったのを覚えている。
なんて、まさかそんなはずはないんだけれど。
だって俺自身、自分の本当の両親のことなんて全く知らないし、あの日たまたま冒険者協会の集会所にいただけの、その時、初めて会ったアーディさんが、俺のことなんて知っているはずもない。
ただ、アーディさんは不思議な人で、数少ないS級冒険者の一人なのだという。
ちなみに俺はこの間C級に上がったところだよ!
すごく早いってみんなに言われたけれど、ルーシーなんてもうじきB級に上がりそうだし、ルーシーが一緒に依頼を受けてくれるからって言うのもあると思う。
ちなみに冒険者の等級はE級から始まって、D、C、B、Aと上がっていく。
A級の上はS級でS級冒険者なんてものは物凄く数が少ないらしい。この近隣だと、数十人ぐらいなんだって。
何千、何万といる冒険者の中からそれだけって言うのは、本当に一握りなのだと聞いている。
B級ぐらいまでなら上がりやすいらしいけど、その先は物凄く、難しくなっているようだから。
そんなS級冒険者のアーディさんは伴侶でありパートナーのソーマさんとずっと一緒にいて、随分と長く旅をしているのだと言っていた。ちなみにソーマさんもS級冒険者で、つまり二人とも凄い人。
あまり一つの場所に長くとどまったりしない人たちだから、これまで会ったことがあるのも数えるほどなのだけれども、会う度に色々とお世話になっている。
特に一番初めの頃に、家とのやり取りを請け負ってくれたのがアーディさんだったから、物凄く助かったんだ。
俺自身の意思を汲んで、冒険者として過ごせるよう手配してくれたのもアーディさんだったしね。
ルーシーにもアーディさんの話はしているんだけど、ルーシーは会ったことがないんだって。
今度会った時にはルーシーも挨拶ぐらいはしたいなと言っていた。
そしてその機会は、思っていたよりもずっと早く訪れることになったのだった。
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