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第2章・まるで夢のような日々(リュディ視点)
35・伝わる気持ち、交わす心③
しおりを挟むああ、そうだった、僕の口調がおかしいだとかいうことは、ルナス様が僕の言葉を根気よく引き出して下さるようになって早々にバレた。
だって僕ったら、
「る、りゅにゃしゅしゃまぁ~! かっこいぃですぅ、ヤバすぎ、しゅき……」
なんて、思っているそのままを泣きながら伝えてしまって、ルナス様はそれを初めて聞いた時、どうやら上手く呑み込めなかったらしく、
「うん? ヤバい……? しゅき……?」
しゅきはただ泣いていて舌が回らなかっただけなんだけど。
そこに首を傾げられても困る。
「ですでしゅ、ヤバヤバのヤバですぅ~……かっこよすぎる……ぁあっ!」
元々泣くばかりで、ユセアナや家族以外にはほとんどまともに話せない僕は、言葉なんて全くとりつくろえなかった。
うっとりとルナス様を見つめながらそう言ってまた泣く僕にルナス様は、でもすぐに気持ちを持ち直して、
「は、はは。リュディはどうやら随分と個性的な言葉を使うみたいだね?」
なんて複雑そうなお顔で、ちゃんと笑っていらっしゃった。
なお、近くに控えていたユセアナがすかさず、
「リュディ様は幼少期より、あまりよろしくない大衆小説を好んで読まれておられましたので、そちらからの影響により、少々お言葉が乱れていらっしゃるのです」
と、細くして、ルナス様はそれでようやく納得できたみたいだった。
「ああ、なるほど、それで……宜しくない大衆小説、ね……ちなみにそれ、この塔には……」
「書架にはたくさん収めさせて頂いております」
「そう……ここにもいっぱいあるのか……そうか……うん……」
最後までなんだか複雑そうだったのはなんでなんだろう?
よくわからなかったけど、別に言葉遣いが悪いって理由で嫌われたりすることはないみたいでよかった。
僕が思ったのはそれだけで。
最後に閨について。
実はこれが一番ユセアナが嫌な顔をすることなんだ。
ユセアナ曰く、
「いかに普段人格者に見えても、泣いているリュディ様に興奮して長く苛まれるだなんて、碌な性癖じゃありませんよ」
とのこと、けっと吐き捨てるように、本当に嫌そうにようやく教えてくれたけれど、僕はやっぱり理解できなかった。
泣いている僕に興奮することが、どうしてよくないこととなるのだろうか。
そもそも僕は泣いていないことがない。
なら、泣いている僕にも興奮してもらわないと、僕はルナス様に触れてもらえないということになってしまう。
むしろいいことなんじゃないかと思うけど、これに関してはルナス様からも同意を得られなくて。
「ああ……いや、うん。リュディは……そのままで。うん。リュディが気にならないんなら、いいんだよ……うん。リュディの泣き顔はかわいいから、ね……」
なんて、ただ宥められただけだった。
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