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第1章
1-57・未明。だから次へ⑮
しおりを挟む彼ら、彼女らを用意してくれた伯父や義父には本当に頭が上がらない。
そして今もまた、侍女の言っていた追加の者が到着する。
頼ったのが義父ではなく伯父なのは、本来なら好まれない他国からの干渉であっても、その他国がリセデオとナウラティスなら、後者からのそれの方がより軋轢が少なくて済むのが明確だったからだろう。
そもそも、他国とは違い、ナウラティスには信用がある。加えて、このような小国に干渉する利点が全くなかった。
それはリセデオでも言えることではあるのだが、リセデオは隣国で、リセデオから政治力的なものの指導を受けたとあっては、他の周辺国からの心象にどうしても影響が出てしまう。例えばそれは文化的な侵略なのではないか、等の懸念だ。属国化を狙っているなどと邪推されてはたまらない。
その点、ナウラティスなら国の特色的に侵略の可能性が限りなく低く、また、もし万が一その通りに侵略であっても、国力差的に他のどこの国であれ、口出しなど出来るはずがなかった。
そういった事情から、ことどんな理由であれ干渉するなら、ナウラティスの方が問題が少なかったのだろう。
そうしてナウラティスより、外部指導員などという触れ込みで人が到着したのは俺が宰相と話をして更に数週間後。それでも俺がこのニアディスレの王宮へと再び足を踏み入れてから、一ヶ月と経っていない頃だった。
勿論、事前に連絡は貰っていたので迎えに出る。
ただし、誰かとは聞いていない。
二人の要人とその護衛、または従者で、全員で20名ほどなのだという。
いったい伯父は誰に何を頼んだのか。
『あの子たちもね、専門っていうわけではないんだけど、ちゃあんと仕込んであるから、期待してくれていいよ。それに話を聞く限り今、その国に必要なのはああいう立場の子たちだと思うしね。越権と言えば越権だけど……ま、それほど強い立場にいる子達でもないから』
伯父はそう言っていたけれど。
近づいてくるのを感じれば感じるほど、俺は眉を顰めるほかなかった。
だってこれは……わからないはずがない。
確かに、伯父と比べれば強い立場になどないだろう。
だが、近づいてくるだけでわかる。
むしろどうしてこれで悟らずにいられるというのか。
濃く強い気配。
こんな気配を持っている存在など、どう考えても限られてくる。それが二人。
要人、と言ったか。
伯父がそう言い切るほどの人物。それはつまり。
どんどん苦い顔になっていく俺を尻目に、彼らの到着が知らされた。
馬車回しにつけられた馬車から、順番に降りてくる、要人だろう二人の人物。
それは何処からどう感じても、おそらくはナウラティスの王族に間違いない人物達だった。
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