そしてまた愛と成る

愛早さくら

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第1章

1-127・間近。それに向て⑥

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 伯父はいつもどこであってもこんな風なのだそうだ。
 聞けばナウラティスの王宮へも、予告なくふらりと立ち寄って・・・・・はいつの間にかいなくなっているのだとか。
 勿論、連絡が取れないだとかいうわけではなく、通信機を慣らすと可能な限り応じてはくれるらしいのだけれども。あるいは伯父の方から折り返し連絡を取ってくれることもあるそうだ。
 ちなみに俺から伯父に連絡を取ったことはほとんどない。勿論、一応今回の輿入れに関しては義父に連絡を取った少し後、伯父にも報告はしておいたのだけれども、それだけ。
 元々それほど親しいわけではなく、ただお世話になったのは本当の話だった。
 そうして、旅人がふらりと立ち寄ったかのように城を訪れた伯父だったけれども、衣装などの準備はしっかりと済ませていたらしい。
 なんでも、空間収納が可能なので、色々と対応できるよう、礼服一式などは持ち歩いているのだとか。
 なので、一見手ぶらであってもそうではないとのこと、空間収納など、そうそうできるものではない。規格外にもほどがあると言わざるを得なかった。
 ただ、伯父が俺を気にかけてくれていたのは本当のようで。

「元々ね。今回に限らず・・・・・・様子を見に来るつもりではあったんだ。君のことは気にかかっていたし、ルスフォルくんとも会いたかったしね。ま、君に関してはヴィーフェとラーヴィが側にいて、滅多なこと・・・・・には成らないとは思ってたけど。――……うーん、案の定、かな……」

 などと、俺の状態・・を一発で見抜いてしまったのだった。
 その上で、

「僕もしばらくは滞在することにしたから、頼ってくれていいよ」

 等とも言ってくれており、有難いのは確かである。
 たとえいかに親しいと言えるような中ではなくとも。伯父はそこにいる、それだけでどうにも頼りがいがあるように感じられて不思議だと思うほどだった。また、

「婚姻式まではどうしても忙しいだろうから、今はそっちに集中しようね。それまではちょっとだけ何も考えずにいよう。ルスフォルくんとも……そうだね、リリくんとはお話したみたいだし、僕は今は・・やめておこうかな。そっちも婚姻式後にね」

 何処からどんな情報を得た結果なのか、俺さえ知らなかった、ルスフォルと義父たちとの挨拶・・も把握しているようで、流石というより他はない。
 そういえば伯父は元々こんな人だったような気がすると、ぼんやり思い知るばかり。
 とにかくそうして、他にも他国の王族などが参列した婚姻式は、順調と言っていい程度には滞りなく行うことが出来たのだった。
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