結婚10年目で今更旦那に惚れたので国出したら何故か他国の王太子に求婚された件。~星の夢2~

愛早さくら

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3・偽りの学園生活

*3-49・苛立ち

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「ねぇ、ティアリィ。いつになったら戻ってくるつもりなの?」

 今日も今日とて夜、王宮に戻るなり、ほどなくしてミスティに捕まったティアリィは、早速引きずり込まれたベッドの中で、そんなことを聞かれて顔をしかめた。
 多分これは、狙っているのだろうということがわかるからこそ、ティアリィは苦い気持ちにしかなれない。
 これまでの経験上、抵抗したってほとんど無駄なのだからと早々に体を明け渡して、ミスティの気が済むまで、揺さぶられた上でのこれである。
 何度目かの行為で、少しばかり、どこかへ行っていた思考が戻ってきたがゆえに、認識できたとも言えた。
 なにせ相変わらずミスティは、こういった行為になだれ込む度、ティアリィをほとんど必ず魔力で酔わせ、前後不覚の状態にまで陥らせて来るだから、そんなさなかに何を言われていたとして、ティアリィはほとんど認識できないばかりなのだった。
 それこそ、こうして、少し落ち着くまでは難しい有様で。
 だからこそティアリィは顔をしかめるだけで、返事を返す気になれなかった。

「ティアリィ?」
「ぁっ!」

 咎めるように腹の奥を突かれても、ミスティの望む返事など返せない。

「ぁっ、ぅ……ん、ぁ、ま、だ……無理……」

 ようやく掠れきった声で紡げた応えは、当然ミスティの機嫌を降下させるのに十分なそれで、

「ティアリィっ」

 苛立たしげに名前を呼ばれ、再度行為へといざなわれる。

「ぁっ、ぁっ、ぁあっ! やぁあっ!」

 すっかり解れきった腹の中をかき回され、ビリビリとした刺激に肌が泡立った。
 ふるふると横に振った首を追われ、やや強引に唇を合わせられる。

「ぁっ、ん、んんっ!」

 呼気と唾液と共に魔力を流し込まれ、またしてもぼんやりと思考が霞み始めた。
 腹の奥、凝らない魔力、だけど、受ける刺激は全部気持ちよくて。
 ミスティの動きが、いつになく荒いことは感じた。だけど、はっきり理解できたのはそれだけ。

「んっ、んっ、んんっ!」

 ぐちゅぐちゅと口の中も腹の中も舌とミスティ自身でなぶり尽くされ、過剰な快感に頭が白んだ。

「んっ、んっ、んぁ、あっ!」

 唇が解放された途端、がくんと、頭が落ちる。後頭部をシーツに擦り付け、仰け反らせたのどに、ミスティの舌が這った。
 じゅっときつく吸われ、鬱血痕を残されたが、そんなこと、今のティアリィに認識できるはずもなく。

「ぁっ、ぁっ、ぁっ」

 がくがくと揺さぶられるまま、すぐにままならなくなった思考の果て、しかしこの夜ティアリィが頷くことなど決してなく、ミスティの苛立ちが収まることもまた、ないのだった。
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